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大江健三郎全小説 第9巻
オオエケンザブロウゼンショウセツダイ9カン
危機にある男を励ます女―『「雨の木(レイン・ツリー)を聴く女たち』。大きな悲哀を負った女性の再生―『人生の親戚』。障害を持った兄との生活を通して家族・社会・時代、人間の未来を考える妹―『静かな生活』。美しい国際派女優をめぐる過去の事件と新たなもくろみ―『臈たしアナベル・リイ 総毛立ちつ身まかりつ』。女性的なるものの力に宿る希望と再生を主題にした4つの傑作長編小説。
【収録作品】
「雨の木(レイン・ツリー)」を聴く女たち
人生の親戚
静かな生活
臈たしアナベル・リイ 総毛立ちつ身まかりつ
──女性的なるものの力
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書誌情報
紙版
発売日
2019年05月12日
ISBN
9784065090107
判型
A5
価格
定価:6,380円(本体5,800円)
ページ数
636ページ
電子版
発売日
2019年05月10日
JDCN
06A0000000000007988W
初出
「雨の木(レイン・ツリー)」を聴く女たち|「頭のいい「雨の木(レイン・ツリー)」」…「文學界」文藝春秋1980年1月1日 第34巻1号/底本は『大江健三郎自選短篇』岩波文庫 2014年8月19日、「「雨の木(レイン・ツリー)」を聴く女たち」…「文學界」1981年11月1日 第35巻11号/底本は『大江健三郎自選短篇』、「「雨の木(レイン・ツリー)」の首吊り男」…「新潮」新潮社1982年1月1日 第79巻1号/底本は『大江健三郎小説7』新潮社 1996年12月10日、「さかさまに立つ「雨の木(レイン・ツリー)」」…「文學界」1982年3月1日 第36巻3号/底本は『大江健三郎自選短篇』、「泳ぐ男――水のなかの「雨の木(レイン・ツリー)」」…「新潮」1982年5月1日 第79巻5号/底本は『大江健三郎小説7』、「人生の親戚」…(1章~11章)「新潮」1989年1月1日 第86巻1号 (「マッチョの日系人」…書籍化に伴い「後記にかえて」と改題)「文學界」1989年3月1日 第43巻3号/底本は『池澤夏樹=個人編集 日本文学全集22 大江健三郎』河出書房新社 2015年6月30日、静かな生活|「静かな生活」…「文藝春秋」文藝春秋1990年4月1日 第68巻5号/底本は『大江健三郎自選短篇』、「この惑星の棄て子」…「群像」講談社1990年5月1日 第45巻5号/底本は『大江健三郎小説7』、「案内人(ストーカー)」…「Switch」スイッチ・コーポレイション1990年3月20日 第8巻1号/底本は『大江健三郎自選短篇』、「自動人形の悪夢」…「新潮」1990年6月1日 第87巻6号/底本は『大江健三郎小説7』、「小説の悲しみ」…「文學界」1990年7月1日 第44巻7号/底本は『大江健三郎小説7』、「家としての日記」…「群像」1990年8月1日 第45巻8号/底本は『大江健三郎小説7』、「美しいアナベル・リイ」(文庫化に伴い『臈たしアナベル・リイ 総毛立ちつ身まかりつ』より改題)…「新潮」2007年6月~10月 第104巻6号~10号/底本は『美しいアナベル・リイ』新潮文庫 2010年11月1日。
収録作品
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作品名初出
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作品名
頭のいい「雨の木」
初出
「大江健三郎自選短篇」 岩波文庫/2014年8月19日
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作品名
「雨の木」を聴く女たち
初出
「大江健三郎自選短篇」 岩波文庫/2014年8月19日
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作品名
「雨の木」の首吊り男
初出
「大江健三郎小説7」 新潮社/1996年12月10日
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作品名
さかさまに立つ「雨の木」
初出
「大江健三郎自選短篇」 岩波文庫/2014年8月19日
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作品名
泳ぐ男―水のなかの「雨の木」
初出
「大江健三郎小説7」 新潮社/1996年12月10日
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作品名
人生の親戚
初出
「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集22 大江健三郎」河出書房新社/
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作品名
続き
初出
2015年6月20日
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作品名
静かな生活
初出
「大江健三郎自選短篇」 岩波文庫/2014年8月19日
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作品名
この惑星の棄て子
初出
「大江健三郎小説7」 新潮社/1996年12月10日
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作品名
案内人
初出
「大江健三郎自選短篇」 岩波文庫/2014年8月19日
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作品名
自動人形の悪夢
初出
「大江健三郎小説7」 新潮社/1996年12月10日
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作品名
小説の悲しみ
初出
「大江健三郎小説7」 新潮社/1996年12月10日
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作品名
家としての日記
初出
「大江健三郎小説7」 新潮社/1996年12月10日
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作品名
美しいアナベル・リイ
初出
「美しいアナベル・リイ」 新潮文庫/2010年11月1日
著者紹介
大江健三郎(おおえけんざぶろう) 1935年1月、愛媛県喜多郡内子町(旧大瀬村)に生まれる。東京大学フランス文学科在学中の1957年に「奇妙な仕事」で東大五月祭賞を受賞する。さらに在学中の58年、当時最年少の23歳で「飼育」にて芥川賞、64年『個人的な体験』で新潮文学賞、67年『万延元年のフットボール』で谷崎賞、73年『洪水はわが魂におよび』で野間文芸賞、83年『「雨の木」(レイン・ツリー)を聴く女たち』で読売文学賞、『新しい人よ眼ざめよ』で大佛賞、84年「河馬に噛まれる」で川端賞、90年『人生の親戚』で伊藤整文学賞をそれぞれ受賞。94年には、「詩的な力によって想像的な世界を創りだした。そこでは人生と神話が渾然一体となり、現代の人間の窮状を描いて読者の心をかき乱すような情景が形作られている」という理由でノーベル文学賞を受賞した。