大江健三郎全小説 第11巻

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大江健三郎全小説 第11巻

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「自分のなかに『祈り』と呼ぶほかないものが動くのを感じてきた。生涯ただ一度書きえる、それを語りかける手紙。その下書きのように、この小説を書いた。故郷の森に住んで、都会の「僕」の師匠(パトロン)でありつづける友。かれは事故のようにおそう生の悲惨を引き受けて、荒あらしい死を遂げる。かれは新生のため、また自分のもう一つの生のために、大きい懐かしさの場所をつくらねばならない(著者・『懐かしい年への手紙』)

【収録作品】
河馬に噛まれる
懐かしい年への手紙
キルプの軍団

──理想郷の建設・学生運動


書誌情報

紙版

発売日

2019年07月12日

ISBN

9784065090121

判型

A5

価格

定価:6,380円(本体5,800円)

ページ数

724ページ

電子版

発売日

2019年07月11日

JDCN

06A0000000000007986U

初出

「河馬に噛まれる」…「文學界」文藝春秋 1983年11月1日 第37巻11号/底本は『大江健三郎自選短篇』岩波文庫 2014年8月19日、「「河童の勇士」と愛らしいラベオ」…「文學界」文藝春秋 1984年8月1日 第38巻8号(「河童に噛まれる part2」改題)/底本は『大江健三郎自選短篇』岩波文庫 2014年8月19日、「「浅間山荘」のトリックスター」…「へるめす」岩波書店 1984年12月3日 第1号/底本は『大江健三郎小説8』新潮社 1997年1月10日、「河童の昇天」…「へるめす」岩波書店 1985年3月4日 第2号/底本は『河馬に噛まれる』講談社文庫 2006年5月15日、「四万年前のタチアオイ」…「へるめす」岩波書店 1985年6月3日 第3号/底本は『河馬に噛まれる』講談社文庫 2006年5月15日、「死に先だつ苦痛について」…「文學界」文藝春秋 1985年9月1日 第39巻9号/底本は『河馬に噛まれる』講談社文庫 2006年5月15日、「サンタクルス」の「広島週間」」…「へるめす」岩波書店 1985年9月3日 第4号/底本は『河馬に噛まれる』文春文庫 1989年2月10日、「生の連鎖に働く河童」…「新潮」新潮社 1985年10月1日 第82巻10号/『河馬に噛まれる』講談社文庫 2006年5月15日、「懐かしい年への手紙」…『懐かしい年への手紙』講談社 1987年10月12日/底本は『大江健三郎小説9』新潮社 1997年2月10日、「キルプの軍団」…「へるめす」岩波書店 1987年12月3日 第13号~1988年9月5日 第16号/底本は『キルプの軍団』岩波文庫 2018年5月16日。

収録作品

  • 作品名

    河馬に噛まれる

    初出

    「大江健三郎自選短篇」岩波文庫/2014年8月19日

  • 作品名

    「河馬の勇士」と愛らしいラベオ

    初出

    「大江健三郎自選短篇」岩波文庫/2014年8月19日

  • 作品名

    「浅間山荘」のトリックスター

    初出

    「大江健三郎小説8」新潮社/1997年1月10日

  • 作品名

    河馬の昇天

    初出

    「河馬に噛まれる」講談社文庫/2006年5月15日

  • 作品名

    四万年前のタチアオイ

    初出

    「河馬に噛まれる」講談社文庫/2006年5月15日

  • 作品名

    死に先だつ苦痛について

    初出

    「河馬に噛まれる」講談社文庫/2006年5月15日

  • 作品名

    サンタクルスの「広島週間」

    初出

    「河馬に噛まれる」文春文庫/1989年2月10日

  • 作品名

    生の連鎖に働く河馬

    初出

    「河馬に噛まれる」講談社文庫/2006年5月15日

  • 作品名

    懐かしい年への手紙

    初出

    「大江健三郎小説9」新潮社/1997年2月10日

  • 作品名

    キルプの軍団

    初出

    「キルプの軍団」岩波文庫/2018年5月16日

著者紹介

著: 大江 健三郎(オオエ ケンザブロウ)

大江健三郎(おおえけんざぶろう) 1935年1月、愛媛県喜多郡内子町(旧大瀬村)に生まれる。東京大学フランス文学科在学中の1957年に「奇妙な仕事」で東大五月祭賞を受賞する。さらに在学中の58年、当時最年少の23歳で「飼育」にて芥川賞、64年『個人的な体験』で新潮文学賞、67年『万延元年のフットボール』で谷崎賞、73年『洪水はわが魂におよび』で野間文芸賞、83年『「雨の木」(レイン・ツリー)を聴く女たち』で読売文学賞、『新しい人よ眼ざめよ』で大佛賞、84年「河馬に噛まれる」で川端賞、90年『人生の親戚』で伊藤整文学賞をそれぞれ受賞。94年には、「詩的な力によって想像的な世界を創りだした。そこでは人生と神話が渾然一体となり、現代の人間の窮状を描いて読者の心をかき乱すような情景が形作られている」という理由でノーベル文学賞を受賞した。

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