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わたしと日産 巨大自動車産業の光と影
ワタシトニッサンキョダイジドウシャサンギョウノヒカリトカゲ
- 著: 西川 廣人
■衝撃の回顧録、ついに刊行! 高度成長、バブル、経営危機、V字回復、そしてゴーン逮捕──ゴーン会長のもと、日産社長を務めた男はそのとき何を考えていたのか? 赤裸々に明かされる白熱の手記。グローバル化の渦中にいる全ビジネスマン必携の書。
■歴史学者・磯田道史氏推薦
「日産の歴史的経験を未来の道しるべに。本書の姿勢に心打たれた」
■国際化に翻弄される巨大企業に何が起こっていたのか?
──面接兼挨拶の日、私は日産本社(当時は東銀座)の十五階にあるゴーンCEOの執務室に呼ばれた。
会議机をはさんで、私の前に腰を下ろしたゴーンは世間話や抽象的な話などは全部すっ飛ばし、いきなりこう切り出した。
「オーケー、サイカワサン。購買部にとって重要なのはコストダウンの目標を達成することだ。進み具合はどうなっている?」(本文より)
【本書の内容】
ゴーンとやりあい、マクロンに歯向かった日本人サラリーマン。彼が目撃した巨大産業「もうひとつの戦後史」
▼第一章 不正発覚
ゴーンと私は「対立関係」にあったのか/不正を知ったあの日のこと/検察からの口止め/ゴーンと交わした会話/逮捕までのメール/夜の記者会見
▼第二章 ゴーン事件とは何だったか
不正行為の実態/水面下で行われた工作/私に向けられた批判
▼第三章 「非主流」のサラリーマン
祖父との因縁/入社した一九七七年という年/入社式に「塩路会長が来られる」/購買部門に配属されて/「ケイレツ」の重さ
▼第四章 海外へ
英語で仕事をするということ/「ジャップ、ゴー・ホーム」/バブル景気に浮かれる日本に戻って/秘書課に勤務
▼第五章 ルノーの救済
ゴーンとの出会い/辻さんに言われたこと/ルノー幹部の雰囲気/日産リバイバルプラン/単身赴任をとりやめて/ルノーとの共同購買/内なる国際化へのハードル/日本人社員とは飲まない!/聞き上手の上司・ゴーン
▼第六章 ゴーンの変質
ゴーン、ルノーCEOに/ケリーの人事/ペラタ氏のリーダーシップ/ルノーにおけるゴーン/スパイスキャンダルの痛手/ゴーン政権を延命させた危機/行き詰まり
▼第七章 圧力
逮捕当日、午前のできごと/「悪者はサイカワ」の悪評/スナール新会長との出会い/残された禍根
▼第八章 退社まで
塙義一元社長から学んだこと/マクロンチームとの交渉/監視役としてのケリー/相談できる先輩はいなくなった/三菱自工・益子修さんとの共同事業/関潤、グプタという二人の後輩/日産勤めが終わった日
▼第九章 次世代のビジネスパーソンへ
日産の蹉跌とは何だったか/ゴーン改革の意義/求められるリーダーシップ/日本発ベンチャーはどこまで可能か
ⒸHiroto Saikawa
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書誌情報
紙版
発売日
2024年05月15日
ISBN
9784065360590
判型
四六
価格
定価:1,980円(本体1,800円)
ページ数
256ページ
電子版
発売日
2024年05月14日
JDCN
06A0000000000802176S
著者紹介
1953年生まれ。1977年東京大学経済学部卒業後、日産自動車株式会社入社。米国留学、米国・欧州駐在、ルノー日産共同購買会社等を経て、2005年日産自動車取締役副社長就任。以降欧州事業統括、北米事業統括、アジア・日本事業統括、モノづくり機能統括を歴任。2017年4月同代表取締役社長兼CEOに就任。2019年9月同代表執行役、社長兼CEO退任。2020年2月同取締役退任。他にRenault SA. 取締役、東風汽車有限公司董事、日本自動車工業会会長を歴任。現在は株式会社アイディーエスなどベンチャー企業数社の顧問として活動。本書がはじめての著書である。
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