文芸(単行本)作品一覧

ギリシア人の愛と死
ギリシア人の愛と死
著:曽野 綾子,著:田名部 昭
文芸(単行本)
ギリシアの神々・ギリシアの英雄たちの続篇ギリシア神話の完結篇として、トロイア戦争と、オデュッセウスの物語をわかりやすく描く。建石氏の美しい絵と、現代と通ずる神話の世界の永遠の課題を思いながら
恢復する家族
恢復する家族
著:大江 健三郎,絵:大江 ゆかり
文芸(単行本)
光さんと共に生きる。 父のやさしい文と母のあたたかい画で綴る魂の記録 人の心を癒し、恢復させる力はどこにあるのか。 ノーベル賞受賞後初の、感動的長篇エッセイ 「妻の思い出では、知的な発育の遅れはしだいにあきらかになったのに、光は赤んぼうの頃から、音楽に敏感に反応していったということです。ベートーヴェンの曲を聴くと、『ベーベー』といったし、ショパンの曲を聴くと『ウンパ』という、それは3歳の時すでにそうだったのでした」――(本文より)
童貞
童貞
著:酒見 賢一
文芸(単行本)
少年は世界を変える! 人をつき動かす力を描く傑作恋愛小説
推理日記PART7
推理日記PART7
著:佐野 洋
文芸(単行本)
時には辛辣。推理文壇長老の推理エッセイ集小杉健治氏の「宿敵」と乱歩賞作品である中島博行氏の「検察捜査」。どちらも弁護士連合会の会長選挙を扱っているのだが……。推理小説の名手の超辛口エッセイ集
小道の収集
小道の収集
著:長田 弘
文芸(単行本)
心の贅沢。日常生活を、深呼吸。 木造校舎、ビールは小瓶で、深夜の街、蕎麦好き、地下鉄銀座線──忘れていた寛ぎの時間が蘇る、“心の散歩”。詩人のエッセー集。
声の娼婦
声の娼婦
著:稲葉 真弓
文芸(単行本)
ひとり都会に暮らす女たちの様々な心の風景。埋められない孤独と断絶感を抱きながら、都会の片隅にひとり暮らす女たち。結婚、仕事――揺れ動く心のかたちと生きかたを細緻な筆で描く秀作集。
電子あり
小説 新巨大証券(下)
小説 新巨大証券(下)
著:高杉 良
文芸(単行本)
リアルに描く証券業界の深層!! 変革の兆しが……岐路に立つ兜町はどこへ? “飛ばし”発覚。大蔵省の隠された意図とは?証券業界の再編成に向けて熱く激しいドラマが始まった!
小説 新巨大証券(上)
小説 新巨大証券(上)
著:高杉 良
文芸(単行本)
バブル崩壊……揺れ動く兜町の内幕。 “にぎり”を指弾する怪文書が……兜町の明日を模索する男たちを最新情報を駆使して描く!
橋本左内
橋本左内
著:木宮 高彦
文芸(単行本)
生き急いだ幕末の天才児! 越前藩の外科医の嫡子として生まれ、新しい政治の夜明けのために身命を賭して闘い、安政の大獄で斃(たお)れた男の大いなる夢。 世界列強の侵寇、逼迫した国内経済、亡国寸前ともいうべき幕末日本。国を憂い、開国貿易と民主的国家建設に邁進したヒューマニストの26年の生涯を綿密な考証にもとづいて描く力作。
前田利家(下)
前田利家(下)
著:津本 陽
文芸(単行本)
眼前に迫る死の闇に立向う侍の魂! 戦国の世を生抜いた前田利家の最期! 家康一行が前田屋敷を辞去したのち、利家は利長(長男)を病床へ呼ぶ。傍には右近のほかに誰もいない。利家は布団の下から氷のように磨きすました抜き身の大刀を取りだし、利長にみせていった。「今朝ほど、おのしに心得ておるかやといいしとき、器量を持ちての返答をいたせしならば、すなわち内府に会いて、この場を去らせず斬り殺せしだわ。されどもおのしがいらえは、腑抜けしものなりしゆえ、内府を殺すのをやめしでや。」庭前にはつつじの紅があざやかに陽ざしに映え、蝶が舞っている。利家は割り粥を口にし、酒をすこし飲み、さかんな春の光景を眺めつつ、わが62年の越しかたを思いだす。……――(本文から)
熱月
熱月
著:山崎 洋子
文芸(単行本)
日本―パリを舞台に恋と仕事に燃えつきた女大正末、女優になる夢を抱き、仏文学者・武林無想庵と契約結婚してパリに渡る宮田文子。数多の男性との愛の遍歴を経て自らの夢を実現しようと奔放に生きた炎の女
マグレブ、誘惑として
マグレブ、誘惑として
著:小川 国夫
文芸(単行本)
「書くこと」の復活は可能なのだろうか。危地に陥った文学者の自己再生を賭けた旅を描く長篇小説。――その時私が満足をもって感じたのは、今まで現実だと信じていたものが、実はフィクションだということだった。しかもそのフィクションは自分が望んだものではなく、お仕着せの規制だ、ということだった。なぜ私はこんなに不自然な現状に、おどおどと義理立てして、留まろうとしていたのか。旅に出よう。──(本文より)
電子あり
平安鎌倉史紀行
平安鎌倉史紀行
著:宮脇 俊三
文芸(単行本)
あくまでも歴史の流れにこだわりながら、年表、地図、時刻表を手にして訪れる歴史紀行・平安鎌倉史篇。 「古代史紀行」につづく“日本通史の旅”第2弾!
街の匂い
街の匂い
著:内海 隆一郎
文芸(単行本)
人とのふれあいを心やさしく綴るエッセ-集〔いつもの町〕で、わたしは人びとの話を描きつづけてきた…父母、姉たち、妻と二人の娘、友人知人、あちこちの町。作家・内海隆一郎の素顔がのぞく初の随筆集。
白狐
白狐
著:大野 芳
文芸(単行本)
近代日本絵画の基礎を築いた風雲児の素顔!フェノロサの薫陶を受け、東京美術学校長となり、横山大観・菱田春草・下村観山らを育てた明治画壇の巨人、天心の知られざる奔放な愛の遍歴を描く書下ろし長編。
物書同心居眠り紋蔵
物書同心居眠り紋蔵
著:佐藤 雅美
文芸(単行本)
人生の哀歓をつづる“窓ぎわ同心”捕物帳! 物書同心・藤木紋蔵は、勤務中に不慮の死を遂げた父にかわって、15の歳に南の御番所に採用された。勤めはじめて間もなくだった。御用部屋でこくりこくりとしはじめた。紋蔵は所構わず居眠りするという奇病の持ち主だった。そうとばれ、馘首(くび)になりかけた。親父は不慮の死を遂げている。馘首にするのはしのびない。されど外へ出すと世間に恥をさらす。というわけで、紋蔵は内勤の例繰方(れいくりかた)に配属された。以来およそ30年──。鬢(びん)に白いものが混ざりはじめたいまも、紋蔵は薄暗い例繰方の部屋に閉じ込められたきりだが、どういうわけか、次から次へと事件に巻き込まれていく。
前田利家(中)
前田利家(中)
著:津本 陽
文芸(単行本)
大大名の地歩を固める前田利家の夢! 秀吉、家康らと共に戦う武辺者一代! 島津征伐をおえた秀吉が大坂城に凱旋したのは天正15年7月14日であった。利家は凱旋した利勝とともに、8千人の兵を率い加賀へ帰った。 8月14日、長兄前田利久が金沢で世を去り、利家は葬儀に参列したのち京都へ戻った。 秋色濃い北国街道を利勝とともに京都へむかう利家は、長兄でありながら家督を彼に譲ってのち、不遇の生活を送ってきた利久の生涯をしのび、感慨無量であった。 利家は秀吉昵懇衆(じつこんしゅう)として、その地位はゆるぎない。82万石の身代を得た現実が夢のようであった。(本文より)
暮坂
暮坂
著:小島 信夫
文芸(単行本)
深い洞察とユーモア。人生を軽妙に語る、作家の自在なまなざし。 「80歳に近くなっても息子のことで悩む夫婦が出てきたりと、かなり切ない話です。しかし作家の背後に似かよった状況があったとしても、作品世界に昇華することで現実と距離をとり、健全さを取り戻しているように思われる。『暮坂』には何とも言えない悲しみが、感傷的にではなくにじみ出ています。抽象性の強い作品なのに、風雅とこっけい味があり、恬淡(てんたん)としていて開放感もある。そこが私には面白くてたまらない。年を重ねるほど深々と、黒々と、その作品世界が読む側にも見えてくるはずです」──大庭みな子
新トロイア物語
新トロイア物語
著:阿刀田 高
文芸(単行本)
現代に蘇る壮大な叙事詩 絶世の美女ヘレネと王子パリスの駆落ちに端を発したトロイア戦争の息づまる攻防……。主人公アイネイアスがたどるトロイア再興への長い道程! ヘレネを略奪した者は、求婚した者全員から報復を受ける。ユニークな「テュンダレオスの掟」が、古代ギリシアに予期せぬ大戦争を巻きおこした。名高い「トロイアの木馬」は真実だったのか。壮大な叙事詩の世界に挑んだ歴史小説。吉川英治文学賞受賞作。
青春の残照
青春の残照
著:浅川 純
文芸(単行本)
高度成長という青春は、我々に何だったのか寝食を忘れ会社のため、日本のため、そして本人・家族のためと働き、地位も昇ぼりつめたとき、その結果として生じた息子の死の予告――。ビジネスマン必読の書。