講談社現代新書作品一覧

明日、機械がヒトになる ルポ最新科学
明日、機械がヒトになる ルポ最新科学
著:海猫沢 めろん
講談社現代新書
今、機械は人間にしかできなかった領域に進出し、ときには人間を凌駕する働きを見せています。いったいどこからが人間でどこからが機械なのか、そもそも人間とは何なのか。小説家・海猫沢めろんが最新テクノロジーを7人の科学者に取材。cakesで連載された科学ルポを書籍化。 作家・朝井リョウさんが選ぶ、2016年の3冊に選ばれました。(読売新聞2016.12.25) テクノロジーはぼくたちの想像力を超えはじめている―― 機械はどこまで人間の領域に進出するのか、ときには人間を凌駕していくのか。 SR――藤井直敬 3Dプリンタ――田中浩也 ロボット――石黒浩 AI(人工知能)――松尾豊 ヒューマンビッグデータ――矢野和男 BMI――西村幸男 幸福学――前野隆司 最先端の研究を行う7人の科学者を小説家・海猫沢めろんが訪ね、「人間化する機械」と「機械化する人間」、その両方がぶつかり合う境界を見つめ、「人間」について考えます。 cakesで連載された人気科学ルポを書籍化。 「人間」の定義が揺らぐ今、知っておきたい科学の最前線が1冊で分かります。
電子あり
漢字と日本語
漢字と日本語
著:高島 俊男
講談社現代新書
「外来語」はいつからあるのか?「復原」と「復元」、「降伏」と「降服」のちがいは?「空巣」の意味は、年寄りだけの家!?「健康」「積極」「場合」は中国が日本から取り入れた外来語だった。俗字、異体字、略字の由来は?読んだその日からつい誰かに話したくなる漢字雑学の数々。中国文学者が漢字と日本語の面白さを洒脱に書き下ろしたPR誌「本」の人気連載、新書化第二弾! 「外来語」はいつからあるのか? 「復原」と「復元」、「降伏」と「降服」のちがいは? 「空巣」の意味は、年寄りだけの家!? 「健康」「積極」「場合」は中国が日本から取り入れた外来語だった。 俗字、異体字、略字の由来は? 読んだその日から、つい誰かに話したくなる漢字雑学の数々。 中国文学者が漢字と日本語の面白さを洒脱に書き下ろしたPR誌「本」の人気連載、新書化第二弾!
電子あり
人が集まる建築 環境×デザイン×こどもの研究
人が集まる建築 環境×デザイン×こどもの研究
著:仙田 満
講談社現代新書
こどもから大人まで、ひとが集まり、楽しめ、学べ、また来たくなる建築空間は、どんな発想と理論から生まれるのか。設計で人は集められるのか。こどもが元気に育つ空間の条件とは何か。数多くの有名な幼稚園、保育園、子供向けの公園、施設を手掛け、近年は新・広島市民球場、国際教養大学図書館などでも注目を集める環境建築家のシンプルかつ深遠な、建築論、デザイン論。 こどもから大人まで、ひとが集まり、楽しめ、学べ、また来たくなる建築空間は、どんな発想と理論から生まれるのか。設計で人は集められるのか。こどもが元気に育つ空間の条件とは何か。 数多くの有名な幼稚園、保育園、子供向けの公園、施設を手掛け、近年は新・広島市民球場、国際教養大学図書館などでも注目を集める環境建築家のシンプルかつ深遠な、建築論、デザイン論。
電子あり
我が詩的自伝 素手で焔をつかみとれ!
我が詩的自伝 素手で焔をつかみとれ!
著:吉増 剛造
講談社現代新書
根源なる「歌」をもとめて。現代日本を代表する詩人が語る魂の軌跡!戦時下に多感な幼年期を過ごした「非常時の子供」が、傷を抱いたまま詩人となるまで。詩壇へのデビュー。アメリカ、ブラジルなどの海外体験。内外の芸術家、哲学者、小説家たちとの交流。そして、言葉の限界を極限まで突き詰めた詩作活動の根源に至るまで。世界的評価も高い現代日本最高の詩人が、自ら内面の軌跡を縦横無尽に語り尽くした驚きの「詩的自伝」!! 吉本隆明はかつて言いました。 「現在、日本に詩人と呼べる存在は3人しかいない。田村隆一、谷川俊太郎、そして吉増剛造だ!」。 現代日本を代表する先鋭的な詩人として、国際的に高い評価を受けている吉増剛造。詩の朗読パフォーマンスの先駆者として海外で「KAMIKAZE GOZO」とセンセーションを巻き起こした若き日から、パノラマカメラや多重露光を多用した写真表現、オブジェ作品、映像作品の制作に至るまで、他ジャンルと積極的に横断した多彩な創作活動を展開しています。 詩人としては稀有なことですが、本年6月からは東京の国立近代美術館で、その芸術活動を俯瞰する大規模な「吉増剛造展」が開催される予定です。 戦時下に多感な幼年期を過ごした「非常時の子供」が、その傷を抱いたまま詩人となるまで。郷里の多摩川の冷たい水の底の記憶。進駐軍の「オンリーさん」と、米国人牧師の「聖書」の言葉の響き。戦後の混乱期の渋谷でのキャバレーバーテン生活と関西への放浪。詩壇へのデビュー。アメリカ、ブラジルなど海外体験。南島、北方など「辺境」への偏愛。ジョナス・メカス、ジャン=リュック・ナンシー、中上健次など内外の芸術家、哲学者、小説家たちとの交流。 本書は、一貫して「市井の人」として筆一本で歩んできた一人の詩人が、自ら内面の軌跡を縦横無尽に語り尽くした驚きの「詩的自伝」です。
電子あり
下り坂をそろそろと下る
下り坂をそろそろと下る
著:平田 オリザ
講談社現代新書
成長社会に戻ることのないいま、私たちは、そろそろ価値観を転換しなければならないのではないか。あたらしい「この国のかたち」を模索し、私たち日本人のあり方を考察した、これからの日本論!/絶賛の声、続々! 内田樹氏:背筋のきりっと通った「弱国」への軟着陸を提案する“超リアリスト”平田オリザの「立国宣言」。/藻谷浩介氏:避けてきた本質論を突きつけられた。経済や人口に先立つのは、やはり「文化」なのだ。 ◆「これからの日本」をどうするか?◆ 人口減少、待機児童、地方創生、大学入試改革…。 日本が直面する重大問題の「本質」に迫り、 あらためて日本人のあり方について論考した快著! ---- 反アベノミクス派の皆さんでさえも、あまり口にしない大切な事柄がある。 子育て中のお母さんが、昼間に、子どもを保育所に預けて 芝居や映画を観に行っても、後ろ指をさされない社会を作ること。 私は、この視点が、いまの少子化対策に最も欠けている部分だと考える。 経済は重要だ。待機児童の解消は絶対的急務だ。 しかし、それだけでは、おそらく非婚化・晩婚化の傾向は変わらないし 少子化も解消されない。 --- 雇用保険受給者や生活保護世帯の方たちが 平日の昼間に劇場や映画館に来てくれたら、 「社会とつながっていてくれてありがとう」 と言える社会を作っていくべきなのではないか。 失業からくる閉塞感、社会に必要とされていないと感じてしまう疎外感。 中高年の引きこもりは、社会全体のリスクやコストを増大させる。(以上、本文より) ---- ◆私たちは、そろそろ価値観を転換しなければならないのではないか◆ 他者の権利に嫉妬するのではなく、 「生活がたいへんなのに映画を観に来てくれてありがとう」と言える社会へ―。 若者たちが「戻りたい」と思える「まちづくり」とは? 日本が少子化問題を解決するための方策とは? あたらしい「この国のかたち」を模索する。 ◆絶賛の声、続々◆ 内田樹氏: 日本は衰退期に入った。 だが、いまだ多くの人々はその現実から目をそらし、 妄想的な「富国強兵」路線にしがみついている。 その中にあって、背筋のきりっと通った「弱国」への軟着陸を提案する “超リアリスト”平田オリザの「立国宣言」。 藻谷浩介氏: 避けてきた本質論を突きつけられた。 執筆中の本のシナリオも組み立て直さねば。 経済や人口に先立つのは、やはり「文化」なのだ。
電子あり
トヨタの強さの秘密 日本人の知らない日本最大のグローバル企業
トヨタの強さの秘密 日本人の知らない日本最大のグローバル企業
著:酒井 崇男
講談社現代新書
売上高27兆円超。営業利益3兆円弱。いずれも圧倒的に日本一。ではトヨタはなぜ強いのか?答えはじつにシンプル。「世界の人が『買いたくなる』クルマを設計しているから」。本書では、ものつくりの世界において「優れた設計情報をつくること」が決定的に重要になった現代において、世界中が学ぼうとしているトヨタの設計情報がつくられる仕組み=トヨタの製品開発を丹念に解き明かす。 売上高27兆円超。営業利益3兆円弱。いずれも圧倒的に日本一。 ではトヨタはなぜ強いのか? 日本でトヨタ本というと、いまだにそのほとんどが、カンバンなどに代表される「トヨタ生産方式(と工場における人の働き)」について書かれたものがほとんどだが、 じつは、いまのものつくりの世界では、トヨタ生産方式は世界中で普及し常識となり、 生産(工場)で差が出る時代はとっくに終わっている。 トヨタは営業が強いからという人もいるが、それでは世界の売上比率が8割を超えている現状を説明できない。 本当の答えはじつにシンプル。 「世界の人が『買いたくなる』クルマを設計しているから」 アップル社が自社工場を持たず、カリフォルニアの本社で設計した情報を 中国の委託工場に送って、製品をつくらせているように、 トヨタは本社の三河で設計した情報を世界中のトヨタ工場に送ってつくらせている。 言い換えると、消費者が買うのは、「カリフォルニアでつくられた設計情報」であり、 「三河でつくられた設計情報」である。 そしていま、世界中の企業が注目し、必死で学ぼうとしているのが、「トヨタにおいて設計情報がつくられる仕組み」。つまり製品開発の方法なのだ。 本書では、ものつくりの世界において「優れた設計情報をつくること」が決定的に重要になった現代において、世界中が学ぼうとしているトヨタの設計情報がつくられる仕組み、すなわちトヨタの製品開発の仕組みを丹念に解き明かす。 これからの企業の成否を決めるキーポイントがここにある!
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地方議員の逆襲
地方議員の逆襲
著:佐々木 信夫
講談社現代新書
舛添都知事のような公私混同首長がなぜ登場し、許されてきたのか? 地方議員における政務活動費はなぜチェックが甘いのか? 「号泣会見」議員のようなダメな地方議員が続出してしまうのか? 地方議員選挙はどう変えるべきか? 地方議会の土日、夜間開催で何が変わるか? 大阪都構想には、それでも未来がある。地方議員、地方議会、そして地方自治体を変えるラストチャンスが今。地方から日本の未来を変えるための教科書。 舛添都知事のような地方の政治家たちのカネの問題は、なぜいつまでたってもなくならないのか? チェック機能の現状は? 地方議員も同じようなカネの使い方をしているのではないか? 地方議会をどう変えていけばよいのか? 地方が、この国を引っ張る存在になれば、日本は見事に生まれ変わることができるはずだ。では、地方議員は地方議会はどうすれば変わることができるのか?  著者は、東京都庁勤務経験などをもとに最近では「大阪都構想」で地方行政に一石を投じた橋下徹前大阪市長のブレーンとしても活躍。地方活性化、地方改革の理論的支柱として新たな国のかたちを提言し続けてきた。 舛添都知事はもちろんのこと、政務活動費の不正使用疑惑にまみれたあの「号泣会見議員」が象徴的だが、自治体住民からあまりに乖離した地方議会、地方議員を住民の手に取り戻さなければいけない。選挙制度、議会運営をどう改革するか? 地方議員の最大の仕事である政策立案の方法論とは? 誤解されてばかりいた「大阪都構想」の本当の利点とは? もう舛添都知事や号泣議員のような失敗は許されない。地方創生に関わる全ての人が押さえておきたい、基本の書。
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女子高生アイドルは、なぜ東大生に知力で勝てたのか?
女子高生アイドルは、なぜ東大生に知力で勝てたのか?
著:村松 秀,絵:五月女 ケイ子
講談社現代新書
女子高生アイドルはなぜ東大・京大生に勝てたのか? NHKの人気科学(?)番組で活躍するカリスマモデル・すイエんサーガールズ。アイドル・女優もこなす女子高生たちが、知力を競い合うガチンコバトル「知力の格闘技!」で東大生や京大生に圧勝した。真の「知力」を身につける思考法とは? 「すイエんサー」の生みの親にして、『論文捏造』で科学ジャーナリスト大賞を受賞した敏腕プロデューサーによる渾身の書き下ろし作品 女子高生アイドルはなぜ東大・京大生に勝てたのか? NHKの人気科学(?)番組で活躍するカリスマモデル・すイエんサーガールズ。アイドル・女優もこなす女子高生たちが、知力を競い合うガチンコバトル「知力の格闘技!」で東大生や京大生に圧勝した。真の「知力」を身につける思考法とは?  「すイエんサー」の生みの親にして、『論文捏造』で科学ジャーナリスト大賞を受賞した敏腕プロデューサーによる渾身の書き下ろし作品
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ウイルスは生きている
ウイルスは生きている
著:中屋敷 均
講談社現代新書
■第32回講談社科学出版賞受賞■ ■成毛眞氏絶賛■ 生命科学というパンドラの匣の中には、 ぎっしりとウイルスが詰まっていた。 果たしてかれらは生命なのか? 人間は幾多の を解明できるのか? 生命というミステリーの幕が開いた! ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 私たちのDNAの中には、 ウイルスのような遺伝子配列が多数保存されており、 生命活動で重要な役割を果たしている。 極言すれば、我々の体の中にウイルスがいるから、 我々は哺乳動物の「ヒト」として存在している。 果たしてウイルスとは何者なのか? 生物の進化に大きな役割を果たしたウイルスは「ただの物質」なのか? それともやはりある種の「生命体」と見なすべきなのか? 一気読み必死のサイエンスミステリー ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 新型インフルエンザやエイズなど、人類を脅かす感染症を伝播する存在として、 忌み嫌われるウイルスだが、自然界には宿主に無害なウイルスも多い。 それどころか、宿主のために献身的に尽くすけなげなウイルスたちも多い。 実は、私たちのDNAの中には、ウイルスのような遺伝子配列が多数存在し、 生物進化に重大な貢献をしてきたことが近年の研究でわかってきた。 ウイルスは私たちの中に、生きていたのだ!
電子あり
貧困世代 社会の監獄に閉じ込められた若者たち
貧困世代 社会の監獄に閉じ込められた若者たち
著:藤田 孝典
講談社現代新書
昨年『下流老人』が20万部超えのベストセラーとなった著者の新書第2弾!今回は若者の貧困に着目し、「一億総貧困社会」をさらに深く読み解く。これまで、若者は弱者だとは認められず、社会福祉の対象者として扱われなかった。本書では、所持金13円で野宿していた栄養失調状態の20代男性、生活保護を受けて生きる30代女性、脱法ハウスで暮らさざるを得なくなった20代男性などの事例から、若者の貧困を分析する。 「貧困世代(プア・ジェネレーション)」は下流老人よりも悲惨だ! 「現在の若者たちはもはや、ロスト・ジェネレーションのような一時的な就職難や一過性の困難に置かれているのではない。雇用環境の激変を一因とする、一生涯の貧困が宿命づけられている。  若者たちは何らかの政策や支援環境の再編がない限り、ワーキングプアから抜け出せないことも増えてきている。  ここでわたしは、現代の若者たちは一過性の困難に直面しているばかりではなく、その後も続く生活の様々な困難さや貧困を抱え続けてしまっている世代であると指摘したい。彼らは自力ではもはや避けようがない、日本社会から強いられた貧困に直面している。日本史上でも類を見ない、特異な世代である。  だからこそわたしは、彼らの世代を、『貧困世代(プア・ジェネレーション)』と総称することにした」(「はじめに」より)      大多数の若者たちは、現代日本の社会構造のおかげで、夢や希望を叶える活力を持ちながらも、それを生かせずにもがいている。しかも悪いことに、若者たちは支援が必要な存在だと認識されておらず、社会福祉の対象としては扱われてこなかった。  貧困世代約3600万人はまるで、日本社会がつくった監獄に閉じ込められている囚人のようである。  若者は働けば収入を得られる、若者は家族が助けてくれる、若者は元気で健康である、昔の若者のほうが大変だった、若者の苦労は一時的なものだ・・・・・・こうした「大人の言説」はすべて間違っている。  本書では、所持金13円で野宿していた栄養失調状態の20代男性、生活保護を受けながら生きる30代女性、ブラック企業でうつ病を患った20代男性、脱法ハウスで暮らさざるを得ない20代男性の事例などの、筆者自らが聞き取った体験談を分析し、いかに若者が社会からこき使われ、疲れ果て、貧困に至っているのかを書き尽くす。  貧困世代のつらさを全国民が深く理解し、いびつな社会構造を変えなければ、下流老人も含めた日本固有の貧困問題は絶対に解決しない。
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死ぬ力
死ぬ力
著:鷲田 小彌太
講談社現代新書
「余生」などいらない!長生きが簡単な時代だから、いい死に方を真剣に考える長寿社会にあって、人生の円熟期を私たちはどのように生きていけばよいのか。何を考えながら、余生を過ごせばよいのか。著者は、自然に生きること、仕事は年老いてもずっと続けること、書く人間になること、つねに締め切りを設定して生きてゆくこと、がんばらないこと……など様々な提言をしてゆく。 「余生」などいらない! 長生きが簡単な時代だから、いい死に方を真剣に考える 長寿社会にあって、人生の円熟期を私たちはどのように生きていけばよいのか。何を考えながら、余生を過ごせばよいのか。 著者は、何が長寿社会を生み出したか、長寿社会は果たして幸福かを分析したうえで、自然に生きること、仕事は年老いてもずっと続けること、書く人間になること、つねに締め切りを設定して生きてゆくこと、がんばらないこと……など様々な提言をしてゆく。 だらだら長生きしているだけでは、年老いるごとに生きる力が失われ、自分で自由に死ぬ力も失ってしまう。 気づけば「老害」のように社会からお荷物扱いされる。では、死ぬ力=生きる力、つまり人間力を保ちながら年老いるにはどうするべきか。 自身の「人間学」の総まとめにすると決めた70代の著者が、読みやすく、そして滋味深く、より幸福な定年後の生き方を指南する。 <目次> 第1部 長生きは簡単だ 人間は長寿に生まれついている/長生きはさいなむ/書斎の死体 第2部 ゼロに向かって そして誰もいなくなった/ゼロ地点に向かって/象たちの記憶 第3部 長生きは難しい 人世は難業だ/死へのステップ(旅)/第三の死/復讐の女神 <著者紹介> わしだ・こやた/1942年、北海道札幌市生まれ。66年、大阪大学文学部哲学科卒業。72年、同大学大学院文学研究科哲学・哲学史専攻博士課程満期退学。三重短期大学教授を経て、83年、札幌大学教授。2012年、同大退職。札幌大学名誉教授。専門は、哲学・思想史。著書は、『大学教授になる方法』『漱石の仕事論』『欲望の哲学』『定年と幸福』『シニアの読書生活』など、200冊を超える。
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ニッポンの文学
ニッポンの文学
著:佐々木 敦
講談社現代新書
2015年又吉直樹の芥川賞受賞へと続く、戦後日本における「文学」の流れを「文学以外の小説」とともに語ることで紐解き、いったい「文学」に何が起こっていったのか、これからの「文学」の行方について論じる。取り上げる作家は、村上春樹、村上龍、栗本薫、高橋源一郎、吉本ばなな、阿部和重、小松左京、筒井康隆、綾辻行人、京極夏彦、西尾維新、又吉直樹、ほか多数。 批評家・佐々木敦氏による『ニッポンの思想』『ニッポンの音楽』から連なる待望の3冊目。 今回のテーマは「文学」。各主要文芸誌でも精力的にすぐれた論考を発表している著者が、あらためて「日本」の「文学」を解き明かします。 戦後、とりわけ70年代末からの日本の文学シーンにはどのようなことがあり、どのような歴史があるのか。つまり、ニッポンの小説はどのような歴史=物語を持っているのか。前2冊と同じく、80年代(70年代末)から始まるディケイド論で論じていきます。 「文学」と呼ばれている小説と、一般的には「文学」と見なされていない小説とを、全く同等に扱うという視点で日本の小説史をたどり直す試みは、今までなされて来ませんでした。 狭義の「文学」と他のジャンル小説を同一平面上で語ってゆくことで、「芥川賞/直木賞」という制度によって今なお維持されている「文学」の聖性を相対化しようとするのが本書の目的です。
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2020年の大学入試問題
2020年の大学入試問題
著:石川 一郎
講談社現代新書
2020年大学入試改革のすべて。東大京大早慶大、医学部の入試問題はどうなるか? 必要な学力、求められる人材とは?「アクティブ・ラーニング」という学びの重要性。リベラルアーツ(教養)は必須。英語はどう学ぶか?歴史と化学が合体する!? 数学が一番変わる。「開成」はそれでも一番であり続けるか?文科省が示す「国語」「数学」「英語」予想例題ほか。 2020年大学入試改革のすべて。試験は3回、それぞれで求められる能力は? 東大京大早慶大など、スーパーグローバル大学の独自入試の方向性。帰国生入試には、改革後の入試問題の方向性が示されている。医学部の入試問題に求められる資質とは? 上智、立教の英語改革。 文科省が言い出した「アクティブ・ラーニング」という学び方を解説する。 リベラルアーツ(教養)の重要性とは。 英語が話せるのは大前提になる。どう学んでいけばいいのか? 国語と歴史と化学が合体する問題例。数学が一番変わる 東大合格ナンバー1「開成」は、それでも一番であり続けるか? 英国の大学の「入試」に、2020年以降の方向性が見える。 文科省が示す「国語」「数学」「英語」予想例題ほか。
電子あり
インド人の「力」
インド人の「力」
著:山下 博司
講談社現代新書
マイクロソフト、グーグル、ヒューレット・パッカード、マッキンゼー、ゴールドマンサックス、そしてソフトバンク。なぜ、グローバル企業のCEOに続々とインド人が抜擢されるのか? 驚異の二桁暗算術から、英語力、議論力まで、現代インド人に見る、グローバル社会の「常識」。 近年、ITエンジニアだけでなく、グローバル企業のトップにつくインド人が増えてきました。ソフトバンクの孫正義社長が次期社長に巨額の報酬でヘッドハントしたニケシュ・アローラ氏もインド出身です。 ではなぜ、今インド人が引っ張りだこなのでしょうか。「0」の発見国で元来、数字に強く、それがITという現代のニーズとマッチした、英国領だったので英語に強い人が多い、などということもあるでしょう。しかし著者の見立てでは、より深いバックボーンには、インドの「多様性」があるということです。   インド人CEOの特色として、トップダウン型ではなく調整型が多いことが挙げられます。多くの人の話に耳を傾け、納得してもらえる答えを出すように努めるのです。これはインドという多言語・多文化複合社会に生きる人びとが生み出した智慧の産物です。インドは国の中に世界のすべての気候と人種と宗教が存在していると言われるほどに多種多様な人びとの集まりです。しかもインド人は非常に自己主張が強く、協力ということができない。「1人のインド人の働きは2人の中国人に勝る。しかし2人、インド人が寄ると1人の中国人にもはるかに及ばない。そして3人のインド人は何の役にも立たない」、そんな自虐ジョークがあるほどです。 インド人エリートとは、そんなタフな社会でもまれてきた人びとです。さらに一段高い目標にまでみんなを引っ張って行くためには、自己主張だけでは不十分で、折り合いを付けることが最も大切だ、そんな高い境地が自然と身についているのです。多様な価値観の混在する現代社会でいま必要とされているのは、「対話・融和」的な態度でしょう。これは日本人にもなじみ深い態度ですが、加えてインド人には英語力という「力」があります。グローバルな発進力という点では、やはりインド人に軍配が上がるのではないでしょうか。  本書では、グローバル時代の最初の勝ち組と呼ばれるインド人の「力」の秘密を探ります。
電子あり
本物の英語力
本物の英語力
著:鳥飼 玖美子
講談社現代新書
発音はハチャメチャと完璧の間を狙う。語彙を増やすためには、とにかく「たくさん」読む。文法がまちがっていると「教養がない」と思われる。好きなこと、関心があることで英語を学ぶ。など、話すための基本、難関の試験克服法など日本人が「英語の壁」を乗り超えるための新常識10を伝授。英語が苦手な人でも、本書を読んで「英語なんて簡単さ」と自信を持とう!
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警察捜査の正体
警察捜査の正体
著:原田 宏二
講談社現代新書
「このままでは警察国家が復活しかねない、市民はとにかく自衛するしかない」北海道警の方面本部長を務め、2004年に「警察幹部の裏金」を告発した著者が危惧するのは、警察の捜査権限が拡大しつつあること。治安維持という錦の御旗のもと、刑事訴訟法改正で司法取引の導入、通信傍受対象の拡大が進み、新しい科学捜査が次々導入される。だが法律に照らすと、あまりにも「グレーゾーン」が多いのが警察捜査の正体だ。 「このままでは大警察国家が復活しかねない、市民はとにかく自衛するしかない」 北海道警の方面本部長を務め、警視長で退官、2004年に「道警の裏金」の存在を告発した著者が、今危惧するのは、警察の捜査権限がなし崩し的に拡大しつつあることだ。 「検挙率アップ」「治安維持」という錦の御旗のもと、刑事訴訟法の改正で「司法取引の導入」「通信傍受対象の拡大」が着々と進み、防犯カメラ映像の活用、DNA捜査など、新しい科学捜査が次々導入される。 だが、刑事訴訟法などの法律に照らすと、あまりにも「グレーゾーン」が広がっているのが現在の警察捜査の正体なのだ。 警察組織に自浄作用がなく、チェック機能も働いていない現状では、「警察国家」が誕生しかねない危険もはらんでいる。 本書は、まず、警察の犯罪捜査をめぐる法律を徹底的に点検、幹部が増加し捜査能力が落ちている警察組織を検証する。心ある警察官と、平穏な生活を送り冤罪に巻き込まれたくない市民のための必読書。同時に警察の健全化、民主化、透明化をライフワークとする元警察幹部の集大成となる1冊である。
電子あり
戦国の陣形
戦国の陣形
著:乃至 政彦
講談社現代新書
◆鶴翼、車懸、魚鱗…「兵法」の意外な新事実/軍勢を軍隊へと改めたのは織田信長ではなかった!? 甲斐武田氏と越後上杉氏が取り組んだ軍制改革の中身とは!? 歴史とは事実であらねばならない――。徹底的に真実を掘り起こした渾身の一冊。◆伊東潤氏絶賛!/川中島の、三方ヶ原の、関ヶ原の実相はこうだったのか!頭を割られたような衝撃が走る。中世軍事史に一石を投じる快作。 ◆鶴翼、車懸、魚鱗…「兵法」の意外な新事実◆ 軍勢を軍隊へと改めたのは織田信長ではなかった!? 甲斐武田氏と越後上杉氏が取り組んだ軍制改革の中身とは!? 歴史とは事実であらねばならない――。 徹底的に真実を掘り起こした渾身の一冊。 -------------------- ◆伊東潤氏絶賛!◆ 川中島の、三方ヶ原の、関ヶ原の実相はこうだったのか! 頭を割られたような衝撃が走る。中世軍事史に一石を投じる快作。 -------------------- ◆本書のおもな内容◆ 序 章 鶴翼の陣に対する疑問から 第一章 武士以前の陣形 第二章 武士の勃興と陣形の黎明 第三章 中世の合戦と定型なき陣形 第四章 武田氏と上杉氏にあらわれた陣形 第五章 川中島・三方ヶ原・関ヶ原合戦の虚実 第六章 大坂の陣と伊達政宗の布陣 終 章 繰り返される推演としての陣形
電子あり
仕事の技法
仕事の技法
著:田坂 広志
講談社現代新書
相手からの「言葉以外のメッセージ」を感じ取る。この一つの技法を身につけるだけで「仕事力」は、圧倒的に高まる  ビジネスにおける数多くの修羅場をくぐり抜けてきた著者が到達した究極の「仕事の技法」、コミュニケーションの真髄を語る23話。 相手からの 「言葉以外のメッセージ」を感じ取る この一つの技法を身につけるだけで 「仕事力」は、圧倒的に高まる。   ビジネスにおける数多くの修羅場を くぐり抜けてきた著者が到達した究極の「仕事の技法」、 コミュニケーションの真髄を語る23話。 第一話  すべての分野で役に立つ「仕事の技法」は「深層対話の技法」 第二話 「仕事のできる人」は必ず身につけている「相手の心を感じ取る技法」 第三話 「心配り」や「気配り」の本質は「言葉以外のメッセージ」を感じ取る力 第四話  相手の「真意」や「本音」を感じ取る「深層対話力」 第五話 「言葉以外のメッセージ」こそが相手に伝わってしまう 第六話  本を読んだだけでは掴めない「プロフェッショナルの技法」 第七話 「深層対話の技法」が身につく本の読み方 第八話  多忙な日々の中でも深層対話力を身につける「反省の習慣」 第九話  商談や交渉、会議や会合の直後に必ず行うべき「追体験」 第一〇話 「追体験」において求められる「視点の転換」 第一一話 相手の表情、仕草、動作から感じ取る「言葉以外のメッセージ」 第一二話 優れたプロフェッショナルから学ぶべき「深層対話の視点」 第一三話 「一人での反省」がしばしば陥る「解釈の誤り」 第一四話 究極の「深層対話力」を身につける「深夜の反省日誌」 第一五話 「深夜の反省日誌」において見つめるべきは「自分の心の動き」 第一六話 相手から必ず見抜かれる心の中の「操作主義」 第一七話 「直後の反省会」を効果的にする「場面想定」の技法 第一八話 「場面想定」の習慣で身につく最も実践的な「戦略思考」 第一九話 「無意識に相手に伝えているメッセージ」に気がつく高度な「深層対話の技法」 第二〇話 最も成熟した「深層対話力」は「聞き届け」の技法から 第二一話 すべての仕事において活用すべき「深層対話力」 第二二話 「心理学」を学ぶだけでは決して身につかない「深層対話の技法」 第二三話 「深層対話力」とは極めて切れ味の良い「諸刃の剣」
電子あり
「脳疲労」社会 ストレスケア病棟からみえる現代日本
「脳疲労」社会 ストレスケア病棟からみえる現代日本
著:徳永 雄一郎
講談社現代新書
「新聞は見出しに目を通すぐらいになった」「食欲が低下して、好物に箸をつけない」「家族との些細なやり取りにイライラする」「朝の身支度にも時間をかけない」……。長時間労働、職場の人間関係からストレスをためこみ、判断力、集中力が低下してしまう脳疲労は、約1000万人の勤労者が陥っているともいわれます。全国初のストレスケア病棟を開設した医師が、ストレスとの原因、対策を説き、現代日本が抱える病理を描きます。  1新聞をあまり読まない、見出しに目を通すぐらいになった  2テレビを見なくなった、見ても笑わない  3食欲が低下して、好物に箸をつけない  4休日の外出を嫌がるようになった  5家でもくつろげず、落ち着かない  6家族との些細なやり取りにイライラする  7ちょっと動いただけで疲れたと言う  8起床時間が遅くなってきた  9朝の身支度にも時間をかけない……  以上のポイントに多く当てはまる場合、前うつ状態=脳疲労にあるかもしれません。約1000万人の勤労者が陥っているともいわれる脳疲労。長時間の労働、職場での人間関係からストレスをためこみ、判断力、集中力が低下してしまいます。肉体疲労とちがって、なかなか疲れを実感できないうちに、気づいたら症状は悪化し、うつ病に至るというケースはじつに多くあります。  全国ではじめてストレスケア病棟を開設した医師が、ストレスの原因、対策を説き、脳疲労という現代日本が抱える病理を描き出します。
電子あり
努力は天才に勝る!
努力は天才に勝る!
著:井上 真吾
講談社現代新書
ボクシング最年少世界2冠達成はいかになされたか。優れたコミュニケーターである著者が、いかにして2人の息子をチャンピオンに育て上げたのか、日々のトレーニング法からコミュニケーション術に至る秘訣をすべて披露。ユニークな子育て論、親子関係の参考書として、世の親御さんたちにぜひとも読んで頂きたい1冊。 名王者ナルバエスから、驚異の左フックカウンターでダウンを奪った時、評論家も観客も「あれは天性のタイミング、練習して身につくものではない」とこぞって称えました。ところがトレーナーである著者は、「あれは練習で身につけたもの」といいます。「できるまでやる、何度でも何度でも」。その繰り返しの精華が、あの素晴らしいパンチだったのです。 ボクシングで最も大事なのは「打たせないで打つ」こと。この基本をいかにして身につけさせるか。どの分野でもそうですが、基本の大事さは変わりません。しかし、それを実行するのがむずかしいのも、どの分野にあっても同じこと。著者はさまざまなユニークなトレーニングを考案し、子どもたちを「楽しく、かつしんどく」鍛え上げて行きます。子どもは親とは別人格、決して無理強いはしませんし、汚い言葉で叱責することもありません。仮に試合に負けたとしても、練習にベストを尽くした結果であれば、その結果としての敗戦を親子で受け入れ、新たな課題克服へと再びチャレンジするのです。 本書は優れたコミュニケーターである著者が、いかにして2人の息子をチャンピオンに育て上げたのか、その秘密を余すところなく語るものです。ボクシングファンだけではなく、ユニークな子育て論、親子関係の参考書として、世の親御さんたちにぜひとも読んで頂きたい1冊です。
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