講談社現代新書作品一覧

タモリと戦後ニッポン
タモリと戦後ニッポン
著:近藤 正高
講談社現代新書
終戦直後に生まれ古希を迎えた稀代の司会者の半生と、敗戦から70年が経過した日本。双方を重ね合わせることで、あらためて戦後ニッポンの歩みを検証・考察した、新感覚現代史! タモリが各時代ごとにすごした場所をたどり、そこでの人間関係をひもときながら、戦後という時代を描き出してみると……タモリとは「日本の戦後」そのものだった! (講談社現代新書) 終戦直後に生まれ古希を迎えた 稀代の司会者の半生と、 敗戦から70年が経過した日本。 双方を重ね合わせることで、 あらためて戦後ニッポンの歩みを 検証・考察した、新感覚現代史! まったくあたらしいタモリ本! タモリとは「日本の戦後」そのものだった! -------------------- 本書はタモリの足跡を通して 戦後ニッポンの歩みを振り返るというものである。 なぜ、タモリを軸としたのか。 それはまず何より、彼が一九四五年八月二二日と 終戦のちょうど一週間後に生まれ、 その半生は戦後史と軌を一にしているからである。 (中略)本書ではもちろんタモリと場所と時間を共有した 著名人もたくさんとりあげるつもりだが、それとあわせて、 (中略)タモリとどこかですれ違っていたはずの より多くの人たちにも目を向けたい。 そんな有名無名の人たちとタモリとの接点にこそ 時代性とやらは宿っていると思うからだ。 というわけで本書には多くの場所が登場する。 大学、ジャズ喫茶、ボウリング場、酒場、生放送のスタジオetc.…… タモリが各時代ごとにすごした場所をたどり、 そこでの人間関係をひもときながら、 戦後という時代を描き出せたらいいのだが。 まずは彼の幻の故郷ともいうべき 旧満洲を旅してみることにしよう。―「はじめに」より -------------------- ◆本書のおもな内容◆ 序 章  偽郷としての満洲 第1章 坂とラジオ、そしてジャズ―祖父母に育てられて 第2章 大学紛争とダンモ研狂騒曲―森田一義から「タモリ」へ 第3章 空白の7年間―ボウリングブームのなかで 第4章 ニッポン最後の居候―タモリ出現 第5章 テレビ「お笑い」革命―芸能人と文化人のあいだで 第6章 “変節”と“不変”―フジテレビの絶頂と『笑っていいとも!』 第7章 「リスペクト・フォー・タモリ」ブーム―テレビは終わらない 終 章  タモリとニッポンの“老後”
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「イスラム国」と「恐怖の輸出」
「イスラム国」と「恐怖の輸出」
著:菅原 出
講談社現代新書
IS「建国」1年。新たなテロ指令を発し、ますます不安定化する世界の現実を、インテリジェンス、危機管理のエキスパートが詳細に解き明かす!なぜISの勢いは衰えないのか?関係各国の思惑とは?アメリカの決定的失敗とは?これからのキーワードは「フランチャイズ化」と「一匹狼型テロ」「敵」となった日本と日本人の自衛策は? IS「建国」1年。 新たなテロ指令を発し、ますます不安定化する世界の現実を、 インテリジェンス、危機管理のエキスパートが詳細に解き明かす! なぜISの勢いは衰えないのか? 関係各国の思惑とは? アメリカの決定的失敗とは? これからのキーワードは「フランチャイズ化」と「一匹狼型テロ」 「敵」となった日本と日本人の自衛策は? テロ対策の専門家として、イスラム過激派の動向をウォッチし続けてきた著者が、ニュースではわからない真実を明らかにする。
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商店街はいま必要なのか 「日本型流通」の近現代史
商店街はいま必要なのか 「日本型流通」の近現代史
著:満薗 勇
講談社現代新書
「安くて便利で消費者のため」のその先は? 百貨店、地方と都会、戦前の通販の黄金時代、商店街と地域、スーパーと消費者革命、家族経営が基本の、日本型コンビニの誕生と進化。1900年代から現代まで、日本人の買い物の歴史から考える。  「安くて便利で消費者のため」のその先は? 百貨店、地方と都会、戦前の通販の黄金時代、商店街と地域、スーパーと消費者革命、家族経営が基本の、日本型コンビニの誕生と進化。1900年代から現代まで、日本人の買い物の歴史から考える。  多くの商店街が、立地の変化を伴う小売革新の進展から取り残された結果、今では、地方都市を中心として、シャッター街と化している例が少なくありません。一方で、そうした現状を憂う声はよく聞かれますし、商店街の賑わいを取り戻そうとする取り組みも盛んです。このまま商店街がさびれていってしまうことには、多くの人がどこか抵抗を感じており、なにかもやもやした感覚を抱いているように見受けられます。――プロローグより  第1章 百貨店――大都市の百貨店が変えたもの  第2章 通信販売――戦前の婦人雑誌・百貨店通販の黄金時代  第3章 商店街――「商店街はさびれるのか?」を問い直す  第4章 スーパー――「流通革命」と消費者の時代  第5章 コンビニエンス・ストア――日本型コンビニと家族経営  著者・満薗 勇(みつぞの いさむ) 一九八〇年、千葉県生まれ。東京大学文学部卒業、同大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。日本学術振興会特別研究員PDを経て、現在、北海道大学大学院経済学研究科准教授。専攻は日本近現代史。著書に、『日本型大衆消費社会への胎動――戦前期日本の通信販売と月賦販売』(東京大学出版会)がある。
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<税金逃れ>の衝撃 国家を蝕む脱法者たち
<税金逃れ>の衝撃 国家を蝕む脱法者たち
著:深見 浩一郎
講談社現代新書
世界中に衝撃を与えた「パナマ文書」。だが、そこで暴露された内容も、超富裕層の税金逃れの実態の、ほんの一部分にすぎない。タックス・ヘイブン、秘密口座・・・「パナマ文書」をも上回る、巧妙で驚くべき手口とは? 衝撃の事実が明らかに!! 世界中に衝撃を与えた「パナマ文書」。だが、そこで暴露された内容も、超富裕層の税金逃れの実態の、ほんの一部分にすぎない。タックス・ヘイブン、秘密口座・・・「パナマ文書」をも上回る驚くべき手口とは? 衝撃の事実が明らかに!    税金は、誰でも払いたくはないものです。しかし、税金という財源がなければ、当然のことながら国家は立ち行かなくなります。道路などの社会インフラの整備から、警察、消防、国防に至るまで、国が担当する職務はすべて税金によってまかなわれているのですから。したがって、誰がどの程度までこの負担をするのか、その公平、公正さが長い間議論されてきました。少なくとも民主主義国家における負担の大原則として、金持ちも貧乏人も完全に同額を支払うのではなく、金持ちは金持ちなりに、貧乏人は貧乏人なりに相応の金額を支払うことが基本的なルールとされてきました。ところが最近、様々ないわゆる「改革」なるものによってこの前提が崩れています。あからさまな富裕層、大企業優遇の流れができているのです。  さらには、グローバル企業の中には、各国間の税制のズレを利用して、どこの国にも税金を払っていないものが数多く存在しています。タックス・ヘイブンにトンネル会社を作り、それらを幾つも経由した複雑なスキームを組めば、どこにも税金を払わないでも済むのです。もちろん、これは違法ではありません。「脱税」ではなく、単なる「税金逃れ」であり、ムダな支出を避けるという純粋な企業の論理として行っていることで、何らやましいことはない、というのがそういった企業の言い分です。しかしそうした企業も、その国その国において、国が整備したインフラを利用しているわけです。それも、おそらくは一般の国民などよりはずっと大規模に。つまり彼等は、国というシステムに「ただ乗り」しているのです。そのために、現在、国際協調によってさまざまな是正策が着手され始めています。例えば厳密な秘密主義を誇っていたスイスの銀行も、国際的なプレッシャーにより、今や口座名義の公開を余儀なくされています。またトービン税の導入により電子金融取引に薄く課税し、そのことによって過剰な取引を抑制しようという動きも始まっています。本書では、富裕層、グローバル企業によるさまざまな税金逃れの手口を紹介しながら、今後のあるべき税の形について考察してゆきます。
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作家という病
作家という病
著:校條 剛
講談社現代新書
どこかしら「過剰」だからこそ作家なのだ--。小説新潮の編集に約30年携わり、同誌の編集長もつとめた著者が、鬼籍に入った思い出深い著者たちの記憶をたどる。渡辺淳一、山村美紗、遠藤周作、水上勉、井上ひさし、城山三郎、久世光彦……総勢21名の作家たちのそれぞれの業(ごう)を秘話満載で描く。 鬼、女帝、遅筆……。作家を作家たらしめる「過剰さ」とは何か。 全21人の作家の「業」(ごう)を秘話満載で描く。 ●彼女の家の玄関チェーンを「ぶった切ってやる!」……渡辺淳一 ●紫綬褒章を頑なに拒否した、意外にも肉食の人……城山三郎 ●「すみません」を繰り返しながら原稿は遅れる……井上ひさし ●「ずいぶん儲けさせてやってるんやぜー」……遠藤周作 ●賞品総額1千万円の福引が新年会の恒例行事……山村美紗 <本書の内容> 第一章 流浪の民 1 水上勉 風呂とめし 2 田中小実昌 カバンの中のカント 3 渡辺淳一 鈍感力と激しさと 第二章 硬骨の士 1 城山三郎 旗振らすな 2 結城昌治 心優しき正義漢 3 藤沢周平 内心の炎 第三章 二足の草鞋 1 伴野朗 朝日新聞記者 2 山口洋子 三冠王 3 久世光彦 倒れるような忙しさ 第四章 遅筆の理由 1 井上ひさし ひさしズム 2 都筑道夫 一人四役 3 綱淵謙錠 故郷喪失者の哀しみ 第五章 仕事をせんとや、遊びをせんとや 1 遠藤周作 仕事も遊びも 2 北原亞以子 なにくそが原動力 3 吉村昭 幸せだなあ 第六章 早すぎた旅立ち 1 山際淳司 スーパードライ 2 楢山芙二夫 岩手なまりのニューヨークのサムライ 3 多島斗志之 失踪 第七章 全身流行作家 1 黒岩重吾 作家という鬼 2 西村寿行 誰よりも犬を愛す 3 山村美紗 女帝の時代 「プロ作家が口を揃えて言うことだが、作家になるよりも、作家であり続けることのほうがはるかに大変だということである。作家であり続けるために、作家は自分の一部を過剰に肥大させるようになる。作家と呼ばれる人たちの「過剰さ」「内的エネルギーの膨大さ」それが、作家という病ということになるだろう」(本文より)
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技術大国幻想の終わり これが日本の生きる道
技術大国幻想の終わり これが日本の生きる道
著:畑村 洋太郎
講談社現代新書
日本のいままで得意だと思ってきた品質・機能がもはや競争力にならなくなった時代、いま求められるのは、消費者の価値観を深く追求すること。そのために必要な技術とはなにか? 日本にあって他国にはない良さとはなにか? 日本を代表する工学者が、これからの日本の産業の方向性を考える渾身の論考! (講談社現代新書) アベノミクス、円安などで一息ついたように見える日本経済。しかし実際はどうだろうか?  食料・エネルギーなど、海外に頼らなくてはいけない日本。そのためには外貨を稼ぐ産業の強さは日本の生命線であることは日本の変わらぬ条件。 しかしグローバル競争が激化したここ20年、日本が競争でなかなか勝てないのはなぜなのか? 日本を代表する工学者で失敗学・創造学の権威として知られる著者は、長年日本の産業の現場を見続け、さらに10年は海外の現場にも足を運び、産業の激変を見てきた。 その著者が感じた日本の行き詰まりの原因、 それは「技術では世界でいちばんになった」という思い込みだった。 そもそも日本は自分たちが思っているほど、技術が優れているのか? 傲慢の裏に隠れていた日本の弱点とは? 日本のいままで得意だと思ってきた品質・機能がもはや競争力にならなくなった時代、 いま求められるのは、消費者の価値観を深く追求すること。 そのために必要な技術とはなにか? 日本にあって他国にはない良さとはなにか? これからの日本の産業の方向性を考える渾身の論考!
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原発労働者
原発労働者
著:寺尾 紗穂
講談社現代新書
●炉心屋は真夜中にデータを改竄●ボヤは消さずに見て見ぬふり●アラーム・メーターをつけていたら仕事にならない●燃料プールに潜る外国人労働者? ●原発施工者が一番地震を恐れている●定期検査の短縮で増える燃料漏れ●失われゆく熟練の技……3・11以前、平時の原発はどんなふうに動かされていたか? そこで働いていた6人の人生と証言から浮かびあがった驚きの実態とは? 原発をゼロから考えるための必読書。 現場の声から見えてきた驚きの実態とは? ゼロから原発を考え直すために ひとりの音楽家が全国の原発労働者を訪ね歩き 小さな声を聴きとった貴重な証言集! ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 【平時の原発労働を知る】 日本に地震があるから、津波があるから、ではない。 安全基準が信用できないから、放射能が漏れると怖いから、でもない。 今から私がスポットをあてるのは、 チェルノブイリや福島のような大事故となった非常時の原発ではなく、 平時の原発で働き、日常的な定期検査やトラブル処理をこなしていく人々だ。 彼らの視点に立つことで、社会にとっての原発、ではなく、 労働現場としての原発、労働者にとっての原発、といった角度から、 原発をとらえなおしたい。――序章より ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 【目 次】 序 章 三十年間の空白 第1章 表に出てこない事故 第2章 「安全さん」が見た合理化の波 第3章 働くことと生きること 第4章 「炉心屋」が中央制御室で見たもの 第5章 そして3・11後へ 第6章 交差した二つの闇 終 章 人を踏んづけて生きている
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新・自衛隊論
新・自衛隊論
著・編:自衛隊を活かす会
講談社現代新書
本書は、自衛隊を否定するのでもなく、かといって集団的自衛権や国防軍に走るのでもなく、あくまでも現行憲法の下で誕生した自衛隊の可能性を探ることが目的である。昨今の国際テロや中国の軍事的な活動を鑑みるに、もはや従来型の思考では対処不可能だ。また、安倍首相の進む方向にただ反対だけを唱えていても、現実味はない。変貌する安全保障環境における自衛隊の役割をあらためて考えるための入門書。(講談社現代新書) いま世界から期待されている日本・自衛隊の役割とは――。 ◆守るべきは「非戦のブランド」である◆ 日本を取り巻く安全保障環境は変貌しており、 従来型の思考では対処できない事態が生まれている。 そんな中、安倍首相の進む方向にただ反対だけを唱えていても、 現実味はない。 本書は、自衛隊を否定するのでもなく、 かといって集団的自衛権や国防軍に走るのでもなく、 あくまでも現行憲法の下で誕生した自衛隊の可能性を探る。 はたして、21世紀とはどういう時代なのか。 日本防衛のあり方、国際秩序に対する日本の貢献、 そして、日米同盟における日本の立ち位置とは? 11人の元幹部自衛官・安全保障論の専門家による、 日本の国防を考えるための入門書! ◆おもな内容と執筆陣◆ 第一部 「専守防衛」と「安全保障」の本質を考える 第二部 対テロ戦争で日本と自衛隊が求められる役割 第三部 集団的自衛権のリアリティ――防衛のプロが見た15の事例 柳澤協二(元内閣官房副長官補・防衛庁運用局長) 伊勢崎賢治(東京外国語大学教授) 加藤朗(桜美林大学教授) 冨澤暉(元陸上幕僚長) 植木千可子(早稲田大学大学院教授) 小原凡司(東京財団研究員) 宮坂直史(防衛大学校教授) 酒井啓子(千葉大学教授) 渡邊隆(元陸将) 林吉永(元空将補) 山本洋(元陸将)
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昭和陸軍全史 3 太平洋戦争
昭和陸軍全史 3 太平洋戦争
著:川田 稔
講談社現代新書
日本を破滅へと導くことになった陸軍の独断専行はなぜ起きたのか? 彼らはいかなる思想の元に行動したのか? 日本陸軍という日本の歴史上、特異な性質を持った組織がいかに形成され、ついには日本を敗戦という破滅に引きずり込みながら自らも崩壊に至ったのか? 日中戦争未解決のまま勝算なき対米戦へ突入、リーダーなき陸軍は迷走を続け、膨大な数の犠牲者を出し日本は無条件降伏する。全3巻完結!! (講談社現代新書)
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ヒトラーとナチ・ドイツ
ヒトラーとナチ・ドイツ
著:石田 勇治
講談社現代新書
ヒトラーは、どのようにして大衆の支持を得て独裁者となったのか。安楽死殺害やホロコーストはいかにして行われたのか。その歴史を知るための入門書であり、決定版の書。ナチ体制は、単なる暴力的な専制統治ではなく、多くの国民を受益者・担い手とする「合意独裁」をめざした。最新研究をふまえて、未曾有の悪夢の時代を描く。(講談社現代新書) 「人類の歴史における闇」ともいえる、ヒトラー政権時代。 その数々の疑問に、最新研究をふまえ、答える。 当時の歴史やその背景を知るための入門書であり、決定版の書。 ・ヒトラーはいかにして国民を惹きつけ、独裁者に上りつめたのか? ・なぜ、文明国ドイツで、いつのまにか憲法は効力をなくし、議会制民主主義は葬り去られ、基本的人権も失われたのか? ・ドイツ社会の「ナチ化」とは何だったのか? ・当時の普通の人びとはどう思っていたのか? ・なぜ、国家による安楽死殺害や、ユダヤ人大虐殺「ホロコースト」は起きたのか?
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ふしぎなイギリス
ふしぎなイギリス
著:笠原 敏彦
講談社現代新書
近代合理主義を育み、世界に議会制民主主義などのお手本を示したイギリス人がなぜ、世襲制の君主制を支持するのかという「エニグマ(謎)」を読み解き、イギリスという国家、社会像を描き出す。グローバリゼーションの最先端を行くイギリスは、いかにして国家としてのアイデンティティを維持しているのか。  本稿には、2つのテーマがある。メインテーマは、近代合理主義を育み、世界に議会制民主主義などのお手本を示したイギリス人がなぜ、世襲制の君主制を支持するのかという「エニグマ(謎)」を読み解き、グローバル化する世界における国家、社会とは何なのかについて考えることだ。民主主義の機能不全とアイデンティティの問題は今後、各国に共通する悩みとして深まっていくだろう。グローバリゼーションの最先端を行くイギリスの抱える事情は、多くの国にとって他人事ではないはずだ。  サブテーマは、イギリスとアメリカという「2つのアングロサクソン国家」が主導してきた世界の在り方だ。(中略)  このサブテーマは一見、メインテーマである「王室を通して見たイギリスという国家、社会」とは別次元の話しに思えるかもしれない。しかし、この2つのテーマは密接につながっている。なぜなら、市場経済と自由な社会を両輪とするグローバリゼーションを含め、20世紀以降の世界の歩みは、英米両国の共同プロジェクト的な側面が強いからである。  本稿は、イギリスとその王室を通して、グローバル化する世界の一側面を描くことを試みたものだ。グローバル化時代のガバナンス(統治)を考える一つのヒントとなり、同じように立憲君主制を敷く日本にとって少しでも参考になればという思いを込めて。 (はじめにより)
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ナチスの財宝
ナチスの財宝
著:篠田 航一
講談社現代新書
美術館建設の野望を抱いていたヒトラーが、各地で略奪した美術品60万点のうち、現在も未発見のナチス財宝は10万点を数える。今なおトレジャー・ハンターたちを惹きつけてやまない有名な「琥珀の間」など「消えた宝」のゆくえを追う、ベルリン特派員(執筆当時)の毎日新聞記者によるルポルタージュ。ナチスと東ドイツの「亡霊」が浮かび上がってくる、教科書や歴史書には載っていないドイツ史がここに――。(講談社現代新書) ヒトラーが強奪した「消えた宝」を追え! 略奪美術品から読み解くナチスと戦後ドイツの裏歴史。 美術館建設の野望を抱いていたヒトラーが、各地で略奪した美術品60万点のうち、現在も未発見のナチス財宝は10万点を数える。 今なおトレジャー・ハンターたちを惹きつけてやまない有名な「琥珀の間」や、悲劇の将軍・ロンメルの財宝など「消えた宝」のゆくえを追う、ベルリン特派員(執筆当時)の毎日新聞記者によるルポルタージュ。 ナチスと東ドイツの「亡霊」が浮かび上がってくる、教科書や歴史書には載っていないドイツ史がここに――。 <本書の内容> 第一章 「琥珀の間」を追え 捜査線上に浮かんだ絵/まさかの「実物」/KGBと東ドイツ秘密警察/西ドイツ人ハンターの「自殺」/知りすぎた男/相次ぐ謎の死 他 第二章 消えた「コッホ・コレクション」 エリツィンの笑み/捕虜による過酷な強制労働/ナチスの通信センター「アムト10」/搬入先を示す暗号/ドイツとロシアの「愛憎」 他 第三章 ナチス残党と「闇の組織」 スターリンの「ヒトラー生存説」/遺骨が語る真相/ナチス戦犯の追跡/虐殺者が滞在した「隠れ里」/今なお潜伏する戦犯たち 他 第四章 ロンメル将軍の秘宝 今も敬愛される将軍の戦利品/成功するトレジャー・ハンターの資質/略奪を指揮した「殺人狂」/凶暴なマフィアの影/ヒトラーとの決裂 他 第五章 ヒトラー、美術館建設の野望 『ゴールドフィンガー』の金塊伝説/生き証人が見た光景/引き上げられた「ナチスの偽札」/財宝の「疎開」/フェルメールに執着したヒトラー 他
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〈未来〉のつくり方 シリコンバレーの航海する精神
〈未来〉のつくり方 シリコンバレーの航海する精神
著:池田 純一
講談社現代新書
なぜイノベーションはシリコンバレーで起こるのか? IoT時代に入り、Googleはどんな未来を描いているか? 大望を語る起業家、それを後押しする若き投資家、そしてITの巨人Google、Amazon、Facebook……彼らの合い言葉は「Better World」「Better Future」。彼らを突き動かす力の源を解き明かす渾身の論考! シリコンバレーで今、何が起きているか? Google、Amazon、Facebookが目指すものとは? そもそも、なぜアメリカは〈未来〉を語り続けるのか? なぜ、ウェブ文明はアメリカで生まれたのか? 知っているようで知らないアメリカの不思議を解き明かす。 イノベーションの聖地からウェブ文明の根源を問う渾身の論考! ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 【プロローグより】 未来とは、待てば自ずからやって来るものなのか。 それとも、未来は、自らの手で引き寄せ、築くものなのか。 ……イノベーションの聖地であるシリコンバレーでは、圧倒的に後者の態度が取られる……彼らは、未来は自分たちで築くものだと信じている。では、なぜ彼らはそう信じきることができるのか。本書で扱うことは、突き詰めればこのことである。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 【目 次】 第1章  ムーアの予言 第2章  月を穿つ 第3章  投資するビジョナリ 第4章  大望を語る 第5章  交歓するコマース 第6章  鏡としての東海岸 幕 間  ―西から東へ― 第7章  ソーシャルの磁場 第8章  反射するバーチャル 第9章  分散社会への郷愁 第10章 探究する思考習慣 第11章 アメリカというOS 第12章 二周目の近代
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明日のプランニング 伝わらない時代の「伝わる」方法
明日のプランニング 伝わらない時代の「伝わる」方法
著:佐藤 尚之
講談社現代新書
◆「伝える」仕事に携わる、全ての方への処方箋◆「最近なんだか伝わっている手応えも実感もない」とお嘆きのあなたに。あなたがどうしても伝えたいその「情報」は、どうすれば相手に伝わるのか。情報“砂一時代”、ファンベース、オーガニックリーチ……。圧倒的にわかりやすい、伝える仕事「虎の巻」! 「最近なんだか伝わっている手応えも実感もない」 「以前はもっと反応があったけど、近ごろそれもなく、やり甲斐がない」 「広告もコンテンツも効いてる気がしない」 「苦労してバズらせても、一瞬火がつくもののすぐ忘れ去られてしまう」 「SNSが重要かと思ってがんばってるけど、効果が感じられない」 ……そうお嘆きのあなたに。 あなたがどうしても伝えたいその「情報」は、どうすれば相手に伝わるのか。 広告、宣伝、広報、販促、営業、メディア…… 「伝える」仕事に携わる、全ての方への処方箋――。 ---------- ◆「情報“砂の一粒”時代」というおっそろしい情報環境◆ ある調査によると、2010年の1年間に、 世界には約1ゼタバイトの情報が流れたという。 ゼタバイトという単位、ボクは初めて知ったのだが、 これ、調べてみて驚いた。 1ゼタバイトは「世界中の砂浜の砂の数」なのだそうである。 具体的にイメージしてみてほしい。 たとえば日本を代表する砂浜のひとつである九十九里浜のすべての砂の数。 あれですら「無限」に近いと思いませんか? でも、世界規模で見たら小さな日本にある小さな砂浜なのだ。 対象は世界中の砂浜だ。 世界中の砂浜の砂の数と同じ量の情報が、流れたというのである。 この現実から目を背けてはいけない。 送り手側は「いいものを作れば伝わるんじゃないかな?」とか、 甘い希望を持ちがちだ。 でもそれはほぼ幻想なのだ。 「もう絶対に伝わらない」という圧倒的絶望から始めないといけないとボクは思う。 とはいえ、そんな絶望の中でも「伝わる方法」はある。 ボクが思うに、「ひとつ」ある。 無限の砂嵐の中で、自分が伝えたい砂粒を相手に届ける方法が 少なくともひとつはあると思っている。 そしてそれは何か冷たい触感がするテクノロジー的なものではなくて、 とてもアナログで人間的で喜びに満ちたやり方だ。 情報“砂一時代”、ファンベース、オーガニックリーチ……。 圧倒的にわかりやすい、伝える仕事「虎の巻」!
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中高年ブラック派遣 人材派遣業界の闇
中高年ブラック派遣 人材派遣業界の闇
著:中沢 彰吾
講談社現代新書
年収3000万円を豪語する人材派遣会社の20代社員が、自分の親世代の中高年を時給数百円の日雇い派遣で酷使。「ほんとにおまえは馬鹿だな」「中高年は汚いからダメ」「てめえみてえなじじい、いらねえから」……。いったい、これのどこが「労働者にとって有益な雇用形態」「特別なスキルを活かした熟練労働」なのか? 規制緩和の弊害と歪んだ労働市場の現実……。労働者をモノ扱いする政府・厚労省の欺瞞を暴く! ◆人材派遣が生んだ奴隷労働の実態を伝える衝撃ルポ◆ 年収3000万円を豪語する人材派遣会社の20代社員が、 自分の親世代の中高年を時給数百円の日雇い派遣で酷使。 「ほんとにおまえは馬鹿だな」 「中高年は汚いからダメ」 「てめえみてえなじじい、いらねえから」 塩素ガスがたちこめる密室で6時間にわたって「イチゴのへた取り」、 倉庫内で1日中カッターナイフをふるう「ダンボール箱の解体」……。 いったい、これのどこが「労働者にとって有益な雇用形態」 「特別なスキルを活かした熟練労働」なのか? 労働者をモノ扱いする政府・厚労省の欺瞞を暴く! ---------- ◆人材派遣業界が抱える闇◆ この問題が根深いのは、経費削減や税金の無駄遣いの防止、 法律遵守や公共の福祉への貢献を求められる多くの団体、企業が、 事業入札に安値で臨む人材派遣会社を「歓迎」していることである。 世間から真っ当と見られている団体、企業がこぞって 人材派遣会社の繁栄を支援している。 歪んだ労働市場に寄生し、中高年を低賃金の奴隷労働で酷使し、 ピンはねで肥え太る人材派遣……。 彼らの増殖と繁栄は底辺の労働者のさらなる困窮と表裏一体であり、 日本社会の創造的な活力を削いでいるのではないか。 人材派遣という名の「人間キャッチボール」では、 ボールの種類や性能は問われない。 人材派遣会社も派遣先企業も、ボールを大事にしない。 思った通りに飛ばないボールは、ただ捨てられるだけだ――。 ---------- ◆本書のおもな内容◆ 第1章 人材派遣という名の「人間キャッチボール」 ―「いい年して、どうして人並みのことができないんだ!?」 第2章 人材派遣が生んだ奴隷労働の職場 ―ノロウイルス感染者に「大丈夫ですから勤務に行って」 第3章 人材派遣の危険な落とし穴 ―「もう来るなよ。てめえみてえなじじい、いらねえから」 第4章 悪質な人材派遣会社を一掃せよ ―「二度と仕事紹介してもらえないよ。かわいそう」
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文明探偵の冒険 今は時代の節目なのか
文明探偵の冒険 今は時代の節目なのか
著:神里 達博
講談社現代新書
いつの時代も、変化している。私たちはいつも、今は大変な時代だと思っている。では、人類史という長い目で見たら、今はどういう時代なのか。私たちが体験しているこの変化は、たとえば中世から近代への移行に相当するような大きなものなのか。それともよくある変化にすぎないのか。どうやったらそのことを知ることができるのか。気鋭の科学史家が、科学から歴史まで、文理の垣根を越えて飛びまわる愉快な知的冒険の書! いつの時代も、変化している。 私たちはいつも、今は大変な時代だと思っている。 では、人類史という長い目で見たら、今はどういう時代なのか? 私たちは、たとえば中世から近代への移行に相当するような大変化の時代を生きているのか? それとも、この変化は、ありふれた変化にすぎないのか? いったい、どうしたらその答えを知ることができるのか? さまざまな暦、占いといったちょっとアヤシイ領域から、科学的方法論の限界、私たちの時代認識の本質まで、文明探偵が縦横無尽に駆けめぐる愉快な知的冒険の書! 【目 次】 子の巻 節目としての暦 丑の巻 リスク社会の占い 寅の巻 時代の節目としてのオリンピック 卯の巻 プロフェシーとプロジェクト 辰の巻 科学と宗教の間 巳の巻 やっぱり予知はできないのか? 午の巻 科学をどうマネジメントするか 未の巻 関東大震災は予知できたのか 申の巻 芸術は文明を先駆ける 酉の巻 科学を推進するエンジン 戌の巻 歴史とは何だ? 亥の巻 世界を支配する「べき乗則」 陰の巻 時代と身体 陽の巻 時代とは何なのか
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加藤周一を記憶する
加藤周一を記憶する
著:成田 龍一
講談社現代新書
日本の「敗戦後」を問い続けた評論家加藤周一の軌跡を丁寧に追う試み。 加藤周一の代表的著作である『言葉と戦車』『日本文学史序説』「夕陽妄語」を中心に、その評論活動の出発点となった1946年の論考の意義、西洋と日本を行き来して得た1960年代の「日本文化」への深い言及、力を注いだ1980年代の同時代時評、そして「九条の会」の呼びかけ人となった21世紀初頭まで、加藤周一が日本の言論界に与えた影響力を考察する。 [本の構成] 第一章 「急進的知識人」として 第二章 「雑種文化」の地平 第三章 加藤周一の世界/日本 第四章 自伝とことばと文学と 第五章 時評のなかの加藤周一
クール・ジャパン!? 外国人が見たニッポン
クール・ジャパン!? 外国人が見たニッポン
著:鴻上 尚史
講談社現代新書
今年10年目を迎えるNHK BSの人気番組『cool japan』の司会者として、世界を旅する演劇人として、人気脚本・演出家が世界の人々と聞いて議論した。世界の人々が日本を体験して感じた「クール!」と「クール?」と「クレイジー!」これを知れば、日本がもっと楽しくなる。(講談社現代新書) 外国人の素直な目から、ニッポンの奥の深さと可能性を再発見! 花見は「クール!」だけど紅葉狩りは「クール?」 居酒屋は「クール!」だけどカラオケは「クール?」 コスプレは「クール!」だけどゆるキャラは「クール?」 だんだんやみつきになるウォシュレットと風呂。 自動販売機に日本の平和を感じ、宅配便とコンビニに驚愕する。 残業の多い日本のビジネスマンを見て、「日本人は時間に正確じゃない」と発見し、 初対面でいきなり年齢を訊く日本人に憤る。 「子どもと一緒の寝室で寝る問題」「幼い娘と風呂に入る問題」では、各国間で大議論! 今年10年目を迎えるNHK BSの人気番組『cool japan』の司会者として、 世界を旅する演劇人として、人気脚本・演出家が世界の人々と聞いて議論した。 世界の人々が日本を体験して感じた「クール!」と「クール?」と「クレイジー!」 これを知れば、日本がもっと楽しくなる。 【目次】 第一章 外国人の見つけた日本のクールベスト20 第二章 日本人とは? 日本人は泣くのが好き?/日本人はなぜ消臭したがるの? etc. 第三章 日本は世間でできている 定年後のお父さんを笑われてムッとする/恋人も世間で選ぶ etc. 第四章 日本の「おもてなし」はやはりクール! サービスこそが最大のクール・ジャパン/お一人様サービス大国日本 etc. 第五章 日本食はすごい 日本の「駅弁」はクール!/世界に誇る「umami」 etc. 第六章 世界に誇れるメイド・イン・ジャパン 七年間で一〇億本売れた文房具/絵文字が世界を駆け巡る etc. 第七章 ポップカルチャーはクールか? アイドル養成カフェは、海外で成功するか?  etc. 第八章 男と女、そして親と子 「男性が女性のためにドアを開けるか」問題 etc. 第九章 東洋と西洋 「食肉用の牛」論争/「分類」か「関係」か etc.
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本社はわかってくれない 東南アジア駐在員はつらいよ
本社はわかってくれない 東南アジア駐在員はつらいよ
編:下川 裕治
講談社現代新書
「雨が降ったから休みます」「出張に行っている間に妻に浮気されたら、どう責任をとってくれるんですかっ」。いつの間にか会社の車は自家用車……。いまや会社生き残りのため、どんどん東南アジアに進出する日本企業。でも現地では、あまりの文化ギャップのあまり、呆然とする駐在員。日々起こる悲喜劇をユーモラスに描く。現地で日常起こる悲喜劇をユーモアたっぷりに描く。 「雨が降ったから休みます」「出張に行っている間に妻に浮気されたら、どう責任をとってくれるんですかっ」「暇でも家に帰ってはいけないなんて知りませんでした」。いつの間にか会社の車は自家用車。出張費は精算するなんて決まりはなし……。 いまや会社生き残りのため、どんどん東南アジアに進出する日本企業。 でも現地では、あまりの文化ギャップのあまり、呆然とする駐在員。 怒っても事態はよくならないし、本社に報告しても「なんとかしろ」と言われるだけ。 いったいどうすればいいの? 現地で日々起こる悲喜劇をユーモアたっぷりに描く。 (目次) 1 すぐ休む人々  スコールだと遅刻は当たり前/暇だから家に帰る etc. 2 働かない人々  社内バスケットボール大会に三ヵ月間/自宅を新築するので会社を辞めます/遅刻してはいけないとは知りませんでした etc. 3 会社を私物化する人々  会社の車は自分用/冷蔵庫の中のものはみんなのもの?/癒着がバレても悪びれない etc. 4 身勝手な人々  ひとりで寝られない人々/不思議な求職者たち/現地化する日本人/同じフロ アの別会社に転職/人前で叱ってはいけない/出張に行かない理由 etc. 5 会社のカネを使い込む人々  公安警察と癒着するスタッフ/会社のベテラン運転手が突然強盗に/出張費は小遣い? etc. 6 すぐに訴える人々  ホステスとのトラブルから悪事が発覚/クビにすると会社が負ける etc. 7 役人な人々  書類審査も人次第/盗難届だと時間がかかる理由/屋台を開いた郵便局員 etc. 8 宗教で生きる人々  ラマダン/出家休暇 etc. 9 才能ある人々  仕事のできるオカマたち/カンボジアで運転免許を取る etc.  10 不運に見舞われた人々  交通事故だと治療できない/知らぬ間に移動した小屋/浮気と包丁 etc.  11 日本を持ち込む人々  タイの子育て/ライバル社と女 etc.
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AIの衝撃 人工知能は人類の敵か
AIの衝撃 人工知能は人類の敵か
著:小林 雅一
講談社現代新書
脳科学とコンピュータの融合が私たちの常識を覆す! 自動運転車、ドローン、ロボット兵器、雇用・産業構造、医療・介護、芸術……。「自ら学んで成長する能力」を身につけた次世代ロボットは、人間社会をどのように変えるのか。はたして、AIに脅かされる職種とは? AIが「人類を滅亡させる」のは本当か?  いまそこにある「日本衰退」の危機とは? 人間の存在価値が問われる時代の必読書! (講談社現代新書) 脳科学とコンピュータの融合が私たちの常識を覆す! 自動運転車、ドローン、ロボット兵器、 雇用・産業構造、医療・介護、芸術…… 「自ら学んで成長する能力」を身につけた 次世代ロボットは、 人間社会をどのように変えるのか -------------------------------------------------- AIが「人類を滅亡させる」のは本当か? いまそこにある「日本衰退」の危機とは? 「ルンバ」などのお掃除ロボット、 グーグルが先鞭をつけた自動運転車は、 掃除機や自動車などの姿を借りた次世代ロボットであり、 おそらく今後、あらゆる製品で同じようなことが起こる。 つまり、家電や自動車をはじめとする多くの既存製品が、 一種の知性(AI)を帯びたロボット的な製品へと 生まれ変わるのだ。 AIと次世代ロボット技術は、今後、 私たちを取り巻く全ての産業を塗り替えてしまう。 日本の産業界がそれに気づかず、 この分野でグーグルなどに後れを取ると、一体どうなるのか。 これを今こそ、日本の産業界はよく考えないといけない―。 -------------------------------------------------- 【本書のおもな内容】 第1章 最新AIの驚異的実力と人類滅亡の危惧 ――機械学習の光と陰 第2章 脳科学とコンピュータの融合から何が生まれるのか ――AIの技術と歴史 第3章 日本の全産業がグーグルに支配される日 ――2045年「日本衰退」の危機 第4章 人間の存在価値が問われる時代 ――将棋電王戦と「インダストリー4.0」
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