講談社文庫作品一覧

素浪人半四郎百鬼夜行(零) 狐嫁の列
素浪人半四郎百鬼夜行(零) 狐嫁の列
著:芝村 凉也
講談社文庫
半四郎が国許の少年藩士だった頃、上役の娘・志津を怪物・オオヒトから救い、その勇敢さは村人の語り草となっていた。志津は家老筋の名家に嫁ぐが、姑のいじめにあい、自ら死を遂げる。なぜ志津は自決にまで追い込まれたのか。志津の不幸を解せぬ半四郎に、藩を捨てる原因となる事件が起こる。 「2015年版この時代小説がすごい!」(宝島社)文庫書き下ろし部門第5位、目利き絶賛の好評シリーズ、第4巻。
猫柳十一弦の後悔 不可能犯罪定数
猫柳十一弦の後悔 不可能犯罪定数
著:北山 猛邦
講談社文庫
大学の探偵助手学部に通う君橋と月々は、志望のゼミに落ち、悪ふざけで出した第3希望の猫柳ゼミ行きが決定してしまう。指導教官は、功績不明かつ頼りなさげな女探偵・猫柳十一弦(25歳)。ショックを受ける二人だったが、名門ゼミとの合同合宿が決まり、勇んで向かった孤島で、本物の殺人事件に遭遇する!
電子あり
白い遠景
白い遠景
著:吉村 昭
講談社文庫
終戦を境にして戦時中から著しく変化した人間の不可解さを見きわめることを出発点とした吉村文学。現地に足を運び、戦争の生存者の声に耳を傾けた記録。また、大切な古本を庭に埋めて空襲から守った思い出や、文学とはなにかを学んだ「暗夜行路」の舞台を巡る旅など、作家の原点を浮彫りにした初期随筆集。 終戦前の数ヵ月間は、太陽も、空も、道も、焼跡もすべて白っぽかった――。 吉村文学の原点である戦争、そして文学をめぐる真率なる言葉の瑞々しさ 作家・吉村昭の精髄 あとがきを書きながら、早くこの随筆集を手にしたい気持ちがしている。随筆集は、書く者の自画像に似たものだが、自ら描いた自分の顔をあらためてながめまわしてみたいからだ。――「あとがき」より 終戦を境にして戦時中から著しく変化した人間の不可解さを見きわめることを出発点とした吉村文学。現地に足を運び、戦争の生存者の声に耳を傾けた記録。また、大切な古本を庭に埋めて空襲から守った思い出や、文学とはなにかを学んだ「暗夜行路」の舞台を巡る旅など、作家の原点を浮彫りにした初期随筆集。
電子あり
魔境の女王陛下 薬師寺涼子の怪奇事件簿
魔境の女王陛下 薬師寺涼子の怪奇事件簿
著:田中 芳樹
講談社文庫
日本中を恐怖に陥れた殺人鬼を追って、警視庁の史上最強女王・薬師寺涼子警視は部下の泉田らとシベリア出張。常識超えの作戦で挑む!
蔵盗み 古道具屋 皆塵堂
蔵盗み 古道具屋 皆塵堂
著:輪渡 颯介
講談社文庫
小間物屋の大店の手代だった益治郎は、若旦那を差し置いて跡継ぎにと期待されるほどだった。だが盗みの濡れ衣を着せられ追放され、その恨みにつけこんだ盗人甚左に仲間になることを約束する。甚左は皆塵堂の”開かずの蔵”に目をつけ、益治郎は皆塵堂に入り込む。ところが幽霊やら憑きものばかりの皆塵堂で、呑気な伊平次たちのペースに益治郎は巻き込まれていく。そんな益次郎を心配する娘がいるのだが!? 快調人情怪談騒動記。
電子あり
トマト・ケチャップ・ス
トマト・ケチャップ・ス
著:東 直子
講談社文庫
のんびり屋のゆなは、美少女の依理、クールな葉に誘われ、漫才トリオに引き入れられる。親の病気、心の通わない母、家庭内暴力――。染み出してくる血のような痛みを抱え、でも、軽やかな笑いと一緒に過ごす三人の高校生活は、葉の失踪で色合いを変える。あたたかな言葉が照らし出す、泣き笑いの青春物語。
電子あり
血脈 交代寄合伊那衆異聞
血脈 交代寄合伊那衆異聞
著:佐伯 泰英
講談社文庫
サムライの心意気で新たな時代に漕ぎ出せ! 佐伯泰英の幕末冒険小説、第二十二巻。交易に一族の命運を託した座光寺藤之助。井伊直弼暗殺後の幕政の混乱が順調に進んできた東方交易の行く手に影を落とす。さらに、頼みの交易品を積んだレイナ一世号とストリーム号が野分に襲われる。波濤の先に、光明は見えるか?
真夏の航海
真夏の航海
著:トルーマン・カポーティ,訳:安西 水丸
講談社文庫
かくも危うく、みずみずしい。安西水丸が熱烈に惚れ込み、自ら翻訳した若きカポーティ、まぼろしの傑作。まだ女ではなく、もう少女でもない。上流階級の娘グレディが、心をかき乱された初めての恋。華々しい’40年代のN.Y.社交界と、その陰りの中に生きる人々のコントラストをくっきり描く長編を初文庫化!
花篝 御探し物請負屋
花篝 御探し物請負屋
著:浅野 里沙子
講談社文庫
手習い師匠の息子藤井文平は齢十六。小柄で元服前の前髪立ちのためよく子供扱いされるが、二年ほど前から「御探し物請負い屋」の看板をかかげている。知り合った二枚目の哲哉とごつい岩五郎が、暇つぶしの助っ人を買って出てくれている。二人とも旗本家の部屋住みだが剣の腕はあり、秀才でもある。蒔絵の文箱、消えた盆栽……請負い屋の本領は、失せ物が見つかってからにある。江戸に生きる人々の機微を切なく描く連作時代小説。
電子あり
ファンム・アレース 2
ファンム・アレース 2
著:香月 日輪
講談社文庫
聖魔の魂の秘密と王家の謎を解くララの旅! ララとバビロンは長い旅路のなかで、自分の場所で誠実に生きる人々に出会い何を思うのか
悪魔の種子
悪魔の種子
著:内田 康夫
講談社文庫
<内容紹介>「親友が心を寄せる男に掛けられた、殺人の嫌疑を晴らしてほしい」。お手伝いの須美子に頼まれ、霞ヶ浦を訪れた浅見光彦は、秋田・西馬音内盆踊りで起きた不審死事件との関連に目を留める。二つの事件の被害者は、共に"奇跡の米"開発に携わる農業技術者だった。亡者の装束で死んだ男が握る巨大利益を巡る秘密とは?
不妊治療と出生前診断 温かな手で
不妊治療と出生前診断 温かな手で
著:信濃毎日新聞取材班
講談社文庫
晩婚化に伴い、激増する不妊治療の実態と、これに並行して進化を続ける出生前診断の実情を取材。技術が進歩し選択肢が増えたことで、より悩みを深める夫婦の姿をありのままに描き、大きな反響と共感を呼んだ。信濃毎日新聞に連載され、「新聞協会賞」を受賞した傑作ルポ、待望の書籍化!<文庫オリジナル>
電子あり
対馬丸
対馬丸
著:大城 立裕
講談社文庫
戦局傾いた昭和一九年八月、沖縄から本土に向かった学童疎開船「対馬丸」はアメリカ潜水艦の魚雷攻撃を受け、深夜の海に沈んだ。乗船者一六六一名、うち学童八〇〇余名。生き残った学童は五〇余名に過ぎなかった。戦争完遂のため、次代を背負う若き国民を護るため、という大義名分のもと、国策として実施された疎開事業における最大の悲劇である。その歴史的全貌を伝える名著。(解説・佐藤優/作家・元外務省主任分析官) 昭和一九年八月、沖縄から本土に向かった学童疎開船対馬丸はアメリカ潜水艦の魚雷を受け、深夜の海に沈んだ。乗船者一六六一名、うち学童八〇〇余名。生き残った学童はわずか五〇余名。戦争完遂という大義名分のもとに実施された疎開事業における最大の悲劇は、なぜ起きたのかを伝える名著。 戦争についての記憶を21世紀に伝える重要な文学作品だ。 ―佐藤優(作家・元外務省主任分析官) この著作の主人公は子どもたちであり、本はそれを代弁するに過ぎない。子どもたちの親兄弟も残り少なくなった。せめて、この本がその慰めのいくらかをも果たせればと願う。―大城立裕(「文庫版あとがき」より)
電子あり
長宗我部 最後の戦い(下)
長宗我部 最後の戦い(下)
著:近衛 龍春
講談社文庫
関ヶ原の戦いに敗れ、土佐二十二万国を喪失した盛親。寺子屋の主に身を落として隠忍すること十四年。ついに巡ってきた大坂の陣で敗北するも、自刃せず生き恥を晒してまで虜となることを選んだ、その真意は何だったのか。長宗我部の家名を賭け、最後まで戦った男の生涯を追う傑作歴史小説。文庫書下ろし 長宗我部盛親(1575~1615) 近世初期の大名。元親の四男。土佐守。宮内少輔と称す。長兄・信親の戦死後、家督を継承。関ヶ原の戦いでは西軍に属したが戦わず帰国、所領没収。大坂の陣で大坂に入城し、戦後捕らえられて六条河原で処刑された。 大坂夏の陣 1615年夏、徳川家康が豊臣氏を滅ぼした戦い。徳川方が冬の陣の和議条約を守らず大坂城の内濠(うちぼり)をも埋めたので、大坂方の将士は憤激。豊臣秀頼を擁して再び挙兵したが、長宗我部盛親・真田信繁(幸村)らの奮戦も虚しく徳川方の大軍に破られ、秀頼・淀君以下自刃した。
電子あり
長宗我部 最後の戦い(上)
長宗我部 最後の戦い(上)
著:近衛 龍春
講談社文庫
一時は四国一円を平定し、全国に武威を轟かせた土佐の戦国大名・長宗我部氏。その強豪が歴史の渦に巻き込まれ消滅した史実を、最後の当主・盛親の生涯から辿る大河小説。一族の骨肉相食む争い、非情な粛清、そして滅亡。歴史小説家・近衛龍春が膨大な史料をもとに奏でる長宗我部氏の鎮魂歌。文庫書下ろし 長宗我部盛親(1575~1615) 近世初期の大名。元親の四男。土佐守。宮内少輔と称す。長兄・信親の戦死後、家督を継承。関ヶ原の戦いでは西軍に属したが戦わず帰国、所領没収。大坂の陣で大坂に入城し、戦後捕らえられて六条河原で処刑された。 大坂夏の陣 1615年夏、徳川家康が豊臣氏を滅ぼした戦い。徳川方が冬の陣の和議条約を守らず大坂城の内濠(うちぼり)をも埋めたので、大坂方の将士は憤激。豊臣秀頼を擁して再び挙兵したが、長宗我部盛親・真田信繁(幸村)らの奮戦も虚しく徳川方の大軍に破られ、秀頼・淀君以下自刃した。
電子あり
死者は眠らず
死者は眠らず
著:ジェフリー・ディーヴァー,著:サンドラ・ブラウン,著:アンドリュー.エフ ホカ23ニン・ガリー,編:アンドリュー.エフ・ガリー,編:ラミア.ジェイ・ガリー,訳:北沢 あかね
講談社文庫
現代アメリカの人気作家26人が、章ごとに執筆して1つの犯罪小説を書きあげた! サンフランシスコの美術館を舞台に繰り広げられる、傑作ミステリー、ここに登場! やり手の美術館学芸員、クリストファー・トーマスが惨殺された。容疑者は妻・ローズマリー。資産家の娘で2児の母でもある彼女は、容疑を否認しながらも多くの「証拠」によって死刑になってしまう。 それから10年後。 ローズマリーを慕う篤志家の呼びかけで、追悼集会が開かれることになった。招集されたのは、いわくのある人物ばかり。 そこで解き明かされる、意外な結末とは? 原題「NO REST FOR THE DEAD」。
う 梅の巻
う 梅の巻
著:ラズウェル 細木
講談社文庫
「天然のうなぎの味や香りをたしかめるのが使命」なんて言いながら、川や湖を巡る一方で、蒲焼きの缶詰やコンビニのお弁当にも目がない、呉服屋の若旦那。ついには「朝酒、朝うな」にも手を出して、身上をつぶしそうな(?)道楽ぶり。とびきりの色、艶、香りをお届けする革命的食べ物口福コミック、ここに完結!
電子あり
う 竹の巻
う 竹の巻
著:ラズウェル 細木
講談社文庫
名の通った老舗のうな重はもちろん、牛丼屋のうな丼も、うな串屋の塩焼きも、ただただおいしく食べつづける「う道楽者」の若旦那。接待でも、デートでも、一人でも、大丈夫。寿司に比べても、実は経済的で、気軽に愉しめちゃう究極の料理を描く、腹十分目の満腹コミック。酒飲み、うなぎっ喰いのパラダイスがここにある!
電子あり
隠密 味見方同心(一) くじらの姿焼き騒動
隠密 味見方同心(一) くじらの姿焼き騒動
著:風野 真知雄
講談社文庫
南町奉行所きっての腕利きと噂される臨時回り同心・月浦波之進に特命が下った。「江戸の食いもの屋の動向を探れ」と。調べに必要な飲み食いの掛かりは、すべて請求できるという。十手を羽織の下に隠し、隠密捜査を始める波之進。―その折、金貸しが殺された。生前にその男が告げたある料理。波之進は、その料理を手がかりに、下手人を捜す。謎をはらんだ珍妙な食物が次々登場。軽妙洒脱、仰天推理の傑作時代小説開幕! 南町奉行所きっての腕利きと噂される臨時回り同心・月浦波之進。 波之進に、上司から特命が下った。それは、 「江戸の食いもの屋の動向を探れ」 いうものだった。 なんと、調べに必要な飲み食いの掛かりは、すべて請求できるという。 「そんな嬉しい仕事があるのですか?」 「わしも羨ましい」 そして、金貸しが殺された。 生前その男が告げたある料理。波之進は、その料理を手がかりに、下手人を捜し始める。 謎をはらんだ珍妙な食物が次々登場。軽妙洒脱、仰天推理の傑作時代小説ここに開幕! つぎつぎ登場する新・珍江戸料理) 雷うどん 妖怪団子 禿げそば うなぎのとぐろ焼き くじらの姿焼き 鍋焼き寿司…… 主な登場人物) 月浦波之進 容姿端麗で頭も切れ、将来が期待される臨時回り同心。 お静 波之進の妻。乾物問屋の娘。素朴な家庭料理が得意。 月浦魚之進 頼りないが、気の優しい性格。夜釣りに凝っている。 月浦壮右衛門 波之進と魚之進の父。月浦家は代々、八丁堀の同心を勤める。妻とは死別。
電子あり
向日葵のかっちゃん
向日葵のかっちゃん
著:西川 司
講談社文庫
「わからないことは、恥ずかしいことじゃない」。時計も漢字も読めず、支援学級に通うかっちゃんの毎日を一変させたのは、心と体の両方を、目いっぱい使って教えてくれる、熱血漢過ぎる先生だった。おかあちゃんにも怒られてばかり、みじめな毎日に負けそうになっていたボクに奇跡を起こした出会いと成長の物語。
電子あり