講談社文庫作品一覧

重耳(中)
講談社文庫

重耳(上)
講談社文庫

東福門院和子の涙
講談社文庫
徳川2代将軍の娘和子(まさこ)は、史上初めて、武家から朝廷に嫁ぎ、「稀なる福運の姫君」と称えられた。戦国を毅然として生きた女性・お市の方の血を引いて、自らの苦悩は決して語らない女性であったが、宮廷の冷たい仕打ちは、中宮の紅絹(もみ)の布が知っていた……。涙を秘めた慈愛の国母を描いて、深い感動をよぶ長編小説(講談社文庫)。
徳川2代将軍の娘和子(まさこ)は、史上初めて、武家から朝廷に嫁ぎ、「稀なる福運の姫君」と称えられた。戦国を毅然として生きた女性・お市の方の血を引いて、自らの苦悩は決して語らない女性であったが、宮廷の冷たい仕打ちは、中宮の紅絹(もみ)の布が知っていた……。涙を秘めた慈愛の国母を描いて、深い感動をよぶ長編小説。

はやぶさ新八御用帳(五) 御守殿おたき
講談社文庫
下谷長者町の菓子舗永田屋が育てた捨て子は、大名家の姫君か?美しい御中臈が訪ねて来て、下谷では噂話が沸騰する。南町奉行根岸肥前守の命をうけて、真相をさぐる新八郎。捨て子をめぐる人々の心の表裏に思いをめぐらす、心あたたかな青年与力。女たちの密かな手助け。江戸の香り豊かな、推理名作集。 (講談社文庫)
江戸の香り豊かに、若き内与力の活躍を描く。
下谷長者町の菓子舗永田屋が育てた捨て子は、大名家の姫君か?美しい御中臈が訪ねて来て、下谷では噂話が沸騰する。南町奉行根岸肥前守の命をうけて、真相をさぐる新八郎。捨て子をめぐる人々の心の表裏に思いをめぐらす、心あたたかな青年与力。女たちの密かな手助け。江戸の香り豊かな、推理名作集。

ミイラ志願
講談社文庫
即身仏を志す盗賊の心情、信長の影武者をめぐる謀略、蹴鞠(けまり)に入れあげ乞食に身を落とす今川氏真の運命、討入りを脱落した高田郡兵衛の苦衷、首斬り浅右衛門家に養子に入った男の巧妙な計算……。「志願」というユニークな視点から歴史の謎を切りとった、9編の意欲連作。多年、本格推理界をリードしてきた著者が、卓抜な着想と絶妙の語り口で、我意と妄執に憑(つ)かれた人間のすさまじい情念の世界を抉り出す!

霧笛/花火の街
講談社文庫
文明開化の横浜を情緒豊かに描く! ーーガス灯揺れる、横浜の異人館。ボーイの千代吉は、居留地に巣喰うならず者たちと、酒、賭博、喧嘩に明け暮れていた。そして偶然、ひとりの謎めいた少女に出会う。可憐な外見とはうらはらななまめいた女に、千代吉は惹かれていく。無頼な若者の青春の燦きと悲哀を鮮やかにとらえた名作『霧笛』に、居留地ならではの哀切な恋物語『花火の街』を併録。開化期の横浜を情趣豊かに描き上げた、大佛文学の真髄!
◎大佛次郎(おさらぎ・じろう)明治30(1897)年、横浜生まれ。本名・野尻清彦。星の研究家・野尻抱影は兄。東大卒後、教員、外務省勤務を経て作家に。大正13年より<鞍馬天狗>連作を発表、人気を集めた。鎌倉大仏の裏に住んでいたのが筆名の由来。以来、時代小説、現代小説、史伝、ドキュメントと幅広く活躍、西欧的知性に裏づけられた多くの話題作で各分野に大きな業績を残した。著書に『赤穂浪士』『霧笛』『帰郷』『パリ燃ゆ』『天皇の世紀』など多数。文化勲章受章者。昭和48(1973)年没。

暗闇館
講談社文庫
平凡な日常に潜む運命的恐怖の影
愛する夫と1人娘に囲まれて、幸せいっぱいの日々を送っていた美しい日と人妻が、ある日突然、恐怖のどん底に!
愛する夫とかわいい1人娘・弓子と共に幸福な暮らしを送っていた美貌の人妻・連子。平和な日常にある日突然、送信されてきた1枚の異常なファックス。それが連子を襲った身の毛もよだつような恐ろしい悲劇の幕開けだった!サスペンス・スリラーの第1人者が哀切の想いを込めて脱稿した文庫特別書下ろし作品。

インフェルノ・ロ-ド
講談社文庫
美しきガードマン嵯峨は闇の帝王を守りきるか
暴力と妖術の街ネオ東京に魔戦が始まる
日本国を闇に中から支配する1大コンツェルンの総帥、鬼竜陣三郎は自分の生命を狙う影に脅えていた。鉄壁のガード・嵯峨と共に突き止めた敵の正体はなんと陣三郎自身のドッペルゲンガーだった。暴力と妖術渦巻くネオ東京に今、再び魔戦の火ぶたが切って落とされた!ホラーの鬼才渾身のハイパー伝奇巨篇。

同級生
講談社文庫
修文館高校3年の宮前由希子が交通事故死した。彼女は同級生・西原荘一の子を身ごもっていた。それを知った荘一は自分が父親だと周囲に告白し、疑問が残る事故の真相を探る。事故当時、現場にいた女教師が浮上するが、彼女は教室で絞殺されてしまう。著者のターニングポイントとなった傑作青春ミステリー。

樹の上の草魚
講談社文庫
ペニスのことなんて、いったい誰に相談すればいいんだ? 僕は、男なのか女なのか? いや、そもそも僕はなんなのだろうか? アンドロジナスな主人公、そして登場人物の温かく細やかな心のゆらぎは、読む者の内面にやさしく触れ、本当の自分を気付かせてくれる。温かく比類なき感動をよぶ、吉川英治文学新人賞受賞作。
ペニスのことなんて、いったい誰に相談すればいいんだ。僕は、男なのか女なのか。いや、そもそも僕はなんなのだろうか。アンドロジナスな主人公、そして登場人物の温かく細やかな心のゆらぎは、読む者の内面にやさしく触れ、本当の自分を気付かせてくれる。温かい感動をよぶ、吉川英治文学新人賞受賞作。

浪漫疾風録
講談社文庫
みんなが奇体なエネルギイに充ちていた。いつでも走ろうとし、走ってはころんでいた。編集者を経て作家に、「EQMM」誌創刊の頃より激動のミステリー戦国時代の裏も表も知り尽くした筆者ならではのエピソードがいっぱい。推理小説ファン必読、実名表記による、疾風怒涛のミステリー・グラフィティ。戦後ミステリー界の騎手たちの裏面史を描いた傑作小説。

マミ・レヴィのアロマテラピー
講談社文庫
私の体じゃないみたい! 体調に合わせ、ジュニパー、クラリセージ、ラベンダーのオイルをブレンドし、マッサージしただけなのに…。植物の芳香で心や体の不調を癒すアロマテラピーと、「きれい」を求め英国に留学したエステティシャンとの出合いの物語。不眠、過食・肥満、下半身太り等の症例・実用が満載の書下ろし。

わたしの家
講談社文庫
コンクリートの家と木造の家の建つまでの悪戦苦闘!
徹底してシンプルにこだわった家づくり。
家を建てる。ぎりぎり一杯の資金と精力をつぎこみますから真剣です。2軒、家を建ててみて、私の思い入れはこちらの事情としみじみ思いました。なぜ?に答えてくれる人はいないのです。土地捜し、お金の算段、建築家とのやり合い、シンプルに質素に住む、にこだわった家づくりの悪戦苦闘、一部始終お話しします。

浮かぶ密室
講談社文庫
地上40メートル──クラブハウスを土台にして、そびえるゴルフ場のシンボル<帆船タワー>。その屋上で烏の大群に食い散らされた白骨死体が発見された。死体はどのようにして屋上に上がったのか、それとも大空から降ってきたとでもいうのか?奇妙なシチュエーションと驚異の密室トリックで読者に挑戦する本格推理。

水の殺人者
講談社文庫
恐怖の「殺人リスト」にまた、一人の名が記された。1通のコピーから始まった連続殺人の謎ーー次はお前だ! 恐怖の「殺人リスト」にまた一人の名が記された……。会社のコピー室に置き忘れられた1通の書類から始まった連続殺人事件。次々にリストに加えられる名前、しかもその通りに殺人が起こる。密かにせせら笑っている真犯人とは? 折原トリックの魔術が最後の最後まで読者を欺き続ける傑作サスペンス。<『水底の殺意』改題作品>

眠らない瞳
講談社文庫
忽然とあらわれた少女「耳子」の強いまなざしに魅かれた私は、耳子と母・清見の住む家についていってしまう。二人の壮絶な母娘関係に圧倒された私は、やがて、恋人・サトシとの結婚すら犠牲にして、耳子を引きとって育てたいと決意するのだった。生命の輝きを真摯に見つめ新しい世界に挑んだ、意欲的長編小説。

最後の学徒兵
講談社文庫
沖縄戦のさなか、石垣島で捕虜となった米兵3名が、密かに処刑された。その軍刀を上官の命令で振りおろした学徒兵は、戦後の昭和25年4月7日に、米軍の手で「戦死」しなければならなかった。執行者の一人ゆえに、BC級死刑囚となった悲劇と真実を、日米の新資料を駆使して突きとめた、渾身のドキュメント。

竜の見た夢
講談社文庫
島原の乱後、吉利支丹は各地へ散った。彼らの合言葉“パッパのもとへ”は何を意味するのか。戦国の余燼さめやらぬ江戸初期、梟雄・独眼竜政宗が幕府に抗して描いた夢とは?幕閣、雄藩の陰謀がうずまくなか、“本多の狐”と“猿の一族”が対決し、剣士・浮田平四郎の秘剣がうなる。伝奇時代小説の決定版。

山手背徳夫人
講談社文庫
「ああ…もう、かんにん!」。エリート商社マンの速見竜男が、出張から帰ると、自宅で妻は見知らぬ男と情事に耽っていた。その腹いせに元社員のOLと一夜を過ごす。しかし、翌朝彼女は、速見の機密書類を持ってホテルから姿を消してしまった。産業スパイの存在に気づいた速見にも危険が迫る!官能サスペンス巨編

否認
講談社文庫
父が贈賄罪で逮捕・起訴された! 会社のためにしたことなのにと、父の身を案ずるジュンの前に2人の青年弁護士が……。否認との闘いである汚職事件の捜査を通して、被告人とその家族の揺れる心情、企業の思惑、法廷での攻防を描く。元東京地検特捜検事にして初めて書きえた法廷サスペンス。汚職事件の実態追及、渦中の人間模様と恋愛感情、息づまる法廷内の攻防……。話題のベストセラー!