講談社文庫作品一覧

いつか光は匂いて
いつか光は匂いて
著:北方 謙三,解説:水島 裕子
講談社文庫
私は幼いころから、海に誇りを語り、恥を告白してきた。都会の喧騒を逃れた世界有数のリゾートを舞台に展開する、極めて私的な物語。フィジー、パラオ、カンクーンからモロッコへ、きらめく風が吹き抜けてゆく。青い海に映し出された「小説家」の心の光と影。初めて自分を語った、7編の連載短編傑作集。
覆面作家
覆面作家
著:折原 一,解説:深町 眞理子
講談社文庫
恐怖と妄執の傑作ホラー。 最後の最後までわからない覆面作家の正体。 顔に白頭巾をかぶってひたすらワープロを打ち続ける男。行方不明だった推理作家・西田操は7年ぶりに帰還して、長編『覆面作家』の執筆にとりかかった。それが、憎悪と殺意の渦巻く事件の発端だった。劇中の小説と現実が激しく交錯し、読者を夢魔の世界に誘いこむ、傑作ホラー!真相は覆面作家だけが知っている。
わが師の恩
わが師の恩
著:永 六輔
講談社文庫
わが恩師・西村計雄氏との、破天荒な人生大漫談! この世は、頓珍漢な会話に、味があるのです。桁外れに面白いエッセイーー恩師・西村計雄氏との、頓珍漢で桁外れな、超世間的大漫談! 世界的画家でありながら、気張らず威張らず、仙人のような生き方をする、80すぎの翁と、教え子の、ユーモアあふれる問答エッセイ。その破天荒な魅力を、敬愛の筆致で綴るとともに、自身のルーツも紹介。二人の「人生の達人」が交わす、会話の妙味に拍手喝采。
電子あり
あやしい遊園地
あやしい遊園地
著:江坂 遊,解説:星 新一
講談社文庫
星新一氏絶賛! 鬼才が放つベスト・コレクション。人生の喜怒哀楽を一瞬の技で描く怪作集。人生のスパイス、70編! ーー平凡なサラリーマンのささやかな願いが、ふとしたきっかけで日常の亀裂に飲み込まれる恐怖を描く名作『地下鉄御堂筋線』をはじめ、ショートショート界の鬼才が放つ選りすぐりの怪作70篇。一読、ほろ苦いユーモアに心くすぐられ、時に背筋がゾクッとする快感に酔うワンダーランド!
電子あり
透明な遺書
透明な遺書
著:内田 康夫
講談社文庫
「警察は自殺だと言ってます。でも、私は自殺だなんて信じてません」福島県喜多方で排ガス自殺と断定された父の死因を承服できない清野翠。翠の父の友人であった「歴史と旅」藤田編集長の依頼をうけて浅見光彦は、彼女とともに残された“透明な遺書”をよりどころに、正々堂々、喜多方にむかうのだが。(講談社文庫) 政界を揺るがす大疑獄事件に迫る。浅見光彦は福島県・喜多方で“排ガス自殺”として亡くなった父の死因に納得のゆかない娘・清野翠の手元には、中身のない“透明な遺書”が残され、光彦は喜多方へと赴くが!
電子あり
バナナの親子
バナナの親子
著:泉 麻人
講談社文庫
娘の幼稚園の先生は、SMの女王様だった! ーーブランド志向の妻・康子、4歳の娘・麻依と郊外のニュータウンに住む平井進・35歳は、広告プランニング会社を経営する花の自由業。娘の幼稚園の担任・野中小百合先生に、大胆にも父兄連絡帳を使ってデートを申し込んだのだが……。予想外に展開する、何気ない日常に潜むスリリングな愛と性の冒険。野心的長編。
電子あり
濃姫孤愁
濃姫孤愁
著:阿井 景子,解説:磯貝 勝太郎
講談社文庫
信長の正室・濃姫(帰蝶)の、戦国ゆえの波瀾の生涯。父・道三と夫・信長との間で揺れ動く女心。ーー道三は、嫁ぐ愛娘に「三郎(信長)が、まこと評判通りのうつけであれば、この刀で刺せ」と短刀を贈った。「承知いたしました。ですがこの刀は父上を刺す刃となるやも知れませぬ」……父・道三を気づかいながら、信長の正室として、愛と悲しみの日々を送る濃姫の、波瀾の生涯。ほかに「義元の首級」「冑の的」を収録。
電子あり
マスコミ報道の犯罪
マスコミ報道の犯罪
著:浅野 健一
講談社文庫
真の客観報道とはなにか。面白さを優先させ、正確さに問題あり! ーー真の客観報道とはどのようなものか。誰も現場に立ち会っていないのに、当局の発表を、見てきたような事実として報道し、正確さよりも面白さを優先させ、センセーショナリズムを助長する姿勢に、問題はないのか。あまりにも杜撰な、日本のマスコミ=新聞、雑誌、テレビの報道のあり方を、きびしく追及した、注目の書! <『客観報道』改題作品>
電子あり
一を以って貫く 人間 小沢一郎
一を以って貫く 人間 小沢一郎
著:大下 英治
講談社文庫
55年体制の崩壊、進まぬ政界再編、戦後50年を過ぎて、混乱を極めている日本の政治。そんな中で党首という表舞台に立っていた小沢一郎。彼は何を考え、この国をどうしようというのか? 彼を抜きにはこの国の政治は語れない、乱世の男・小沢一郎を生みだした背景、その人間性に鋭く迫る、話題の力作! 乱世のカギを握った男の、生き様と知られざる素顔。
電子あり
なんかあるぞ!国連ボランティア
なんかあるぞ!国連ボランティア
著:上田 省造,解説:小尾 敏夫
講談社文庫
国連が希望者を募り世界各国に派遣、任期2年、手当あり、ただし帰国後の保証はない──国連ボランティア制度。選挙監視員として混乱のカンボジアにわたり、見て、聴いて、感じたこととは何なのか。「1日100万ドルの壮大な実験」とUNTAC明石特別代表に評された国連活動に肉薄するもう1つの戦いの記録。
警視の秘密
警視の秘密
著:デボラ・クロンビ-,訳:西田 佳子
講談社文庫
単純な水死と思われた事故になぜスコットランド・ヤードの警視がかり出されたのか?被害者の喉にはあざのあとが残り、その上、アシャトン家ではこれで2人目の水死人となる。当主は有名な指揮者、夫人はオペラ歌手、被害者の妻は画家という名門を、キンケイドが調査していくと、嫌な噂が聞こえてきた……。
濁流 下
濁流 下
著:高杉 良,解説:佐高 信
講談社文庫
政財界のフィクサーを自任する経済誌主幹は、たえず怒鳴る。“お籠もり”を強要する。さらには取り屋の本領まる出しの新事業を企画する。隠忍自重も限界、とうとう勇気をもって抗する男たちがあらわれた。濁流の底から“正すべきは正す”着実な動きがひろがる。企業社会の窺いしれぬ実態を活写した力作長篇。
電子あり
犯人の画かなかった絵
犯人の画かなかった絵
著:和久 峻三,解説:北浜 流一郎
講談社文庫
美人ホステスをレイプするつもりで誘い出し、崖から突き落として殺害したという容疑で、二人の若者が起訴された。二人は犯行を自供したが、その後、主犯の青年は無罪を主張する。「法廷荒し」の異名をとる老弁護士・猪狩文助は、青年の無罪を勝ちとるべく、検事側と白熱の論争を展開する。美女暴行殺人の真犯人は? 法廷ミステリー傑作集!
電子あり
経営者「ウラとオモテ」の研究
経営者「ウラとオモテ」の研究
著:山田 智彦,解説:江坂 彰
講談社文庫
<大変な時代>を生きぬくリーダーの条件とは何か? 先行き不透明な経済・社会環境にあっては、今日の常識では対処できない。経営者の「ウラとオモテ」を見てきた著者が、逆境を克服し、組織を活性化し、事業を成功に導くには、「胆識」を身につけた経営者こそが望まれる、と説く。ユニークな実感的リーダー論。
電子あり
マン・マシンの昭和伝説(下)
マン・マシンの昭和伝説(下)
著:前間 孝則
講談社文庫
自動車王国ニッポンの礎は、かくして築かれた。日産の中川良一、トヨタの長谷川龍雄、ホンダの中村良夫……航空技術から自動車の研究開発に転身した男たちが、スカイラインGT、カローラ、ホンダF1カーなど、航空機で培った高い技術力と大胆な発想によって、続々と世界の名車を生み出していった開発秘史。<上下巻>
電子あり
マン・マシンの昭和伝説(上)
マン・マシンの昭和伝説(上)
著:前間 孝則
講談社文庫
航空技術者たちが心に期した、技術大国への道。戦前、世界に立ち後れた日本の産業の中で、航空産業は数少ないハイテク産業として、アメリカに対抗していた。その技術者たちが、奇蹟のエンジン誉の開発、高高度戦闘機キ94の設計に明け暮れた苦闘の日々を、当時の関係者に取材してまとめた、傑作ノンフィクション。<上下巻>
電子あり
アジア亜細亜 無限回廊
アジア亜細亜 無限回廊
著:日比野 宏
講談社文庫
桂林の不良少女、ソウルのあやしいポン引き、マニラのスラムのボス……様々な出会いと別れがあった。ダージリンで、謹厳な僧と共に断食した三日間、とろけるような微笑に誘われて、はまったバンコクの罠。快楽とせつなさがイルミネーションのように交錯する亜細亜。アジアの夢と現実を熱写するスリリングな旅本。
課長 島耕作の成功方程式 PART2
課長 島耕作の成功方程式 PART2
監:弘兼 憲史,監:トム・リ-ド,監:渡辺 利弥
講談社文庫
リストラの嵐が吹き荒れる、まさに大変な時代。あなたは誰のために、何を信じ、どう生きるべきか。会社と社員とが運命共同体という神話はとうに崩れ去った。派閥、出世、懐柔、奸計……。会社と人事が良く分かる、勝ち抜き生き残るためのサバイバル・オペレーション。ビジネスマン必須の成功キーワード40。
魂を彫る
魂を彫る
著:長尾 三郎
講談社文庫
仏を彫ることに命を賭けた現代の運慶・快慶たち。大仏師、松久朋琳・宗琳父子の修羅の生涯。日本人の心を彫った父子ーー人々が自然に合掌し、祈りたくなるような仏像は、彫刻であって彫刻以上のものである。そして、それを作る仏師とは……。現代の運慶・快慶と称される大仏師父子=松久朋琳・宗琳父子の人生を追い、その凄まじいばかりの修羅の生涯、父子の葛藤を通して見えてくる日本人の魂に迫る、迫力のノンフィクション!
電子あり
小説 蜂須賀重喜
小説 蜂須賀重喜
著:童門 冬二,解説:三戸岡 道夫
講談社文庫
江戸時代は宝暦年間、9代将軍・家重の世。阿波藩の峰須賀家に入った重喜は、火の車であった藩財政の改革に着手し、画期的な提案を行う。ところが、ことごとく陋習に縛られた重臣たちの反対にあう。さらに、江戸幕府・田沼意次の陰謀も進み、平島公方の騒動も無視できない。阿波藩の経営改革を追う、長篇歴史小説。
電子あり