講談社文庫作品一覧

森の奥の怪しい家
講談社文庫
嫁をもらえと口うるさい母親との生活に、ストレスが溜り気味の慎太郎。代々、オーナーが夜逃げする、森の奥のペンションの新しい経営者と知り合ったところから、なにやら周辺が騒がしく、色っぽい話もチラホラと……。素朴な青年が遭遇する不思議なふれあい、ひなびた山村で繰り広げられるユーモアとペーソスに溢れる豊かな人間模様、心やさしい人々が織りなす心温まる珍騒動の数々。

非合法員
講談社文庫
神代恒彦(かみしろつねひこ)はメキシコ保安局の依頼で、ユカタン半島に潜む反体制派指導者4人を抹殺したが、任務終了後、相棒のベトナム人に報酬を持ち逃げされてしまう。その男グエンを追ってメキシコからカリフォルニアへ追跡の旅を続ける神代をロスで待っていたのは非情な組織の掟だった。船戸ハードボイルドの処女長篇。(講談社文庫)

ジャピ-ノ
講談社文庫
戦争中の非人道的行為にも劣る人権侵害ではないか。買春ツアーが残した日比混血児たち。フィリピン・日本間の人身売買ルートの存在。そして来日後、暴力団に食い物にされているフィリピン人売春婦たちの生活。このままでいいのかアジアの中の日本!体当たり取材で明らかにした衝撃のノンフィクション。「日本人の忘れもの」改題

今日も銀座へ行かなくちゃ
講談社文庫
ビギン・ザ・ギンザ! まずは、銀座を気ままに泳いでみる。ちょいと足をのぼして、築地市場、月島もんじゃストリート、レインボーブリッジへ……。都市で遊ぶ、都市(まち)を遊ぶ<東京の達人>が、大好きな銀座と、その周辺を歩いて綴る、小粋なコラム集。忘れていた都会人の息づかいが、ちょっぴり懐かしい、しなやかな東京本。

新・東京物語
講談社文庫
ここではないどこかへ! だれも皆、ひとり悶々としていた、焦っていた、あの日あの時。はたして自分は何者かになれるんだろうかと……。それでもこの東京のどこかの街で、いつか来るかも知れぬ明日を夢見ていたはず。街と時代そして青春――3つのフィルターを通して語られ、いくつもの物語。あなたが忘れられない東京の「街」はどこですか? 石ノ森章太郎、宮部みゆき、小池百合子、イッセー尾形ら著名人の、心に響く東京物語。
ここではない、どこかへ!誰も皆、ひとり悶々としていた、焦っていた、あの日あの時。果たして、自分は何者かになれるんだろうかと……。それでも、この東京のどこかの街で、いつか来るかも知れぬ明日を夢見ていたはず。街と時代、そして青春──3つのフィルターを通して語られる、いくつもの<東京物語>。

プレッシャ-・ドロップ
講談社文庫
人工授精で授かった赤ん坊が何者かに誘拐される――シングル・ウーマンを襲った突然の悲劇。ダイビング中の事故責任を問われて窮地に立つ伝説のダイバー。出会うはずのない女と男が、事件の真相をたどるうち、奇跡のように邂逅(かいこう)する。謎の洞窟ブルー・ホールに眠る恐るべき陰謀とは?衝撃のミステリーロマン!

銀河列車の悲しみ
講談社文庫
奇妙な出来事の数々は、壮大なドラマの前兆だった。誘拐と間違われた少女が無事もどって、銀河鉄道の夜を体験したと語り、ゴジラに襲われたと訴える青年が現われる。そして蒸気機関車に引かれたミステリアス銀河列車が60人の乗客とともに消えて殺人事件が……。犯人の狙いはなに? 牛深警部の推理は! (講談社文庫)
不可解な犯人の狙いは何。
奇妙な出来事のかずかずは壮大なドラマの前兆か。60人の乗客とともに消えた列車は何処。
奇妙な出来事の数々は、壮大なドラマの前兆だった。誘拐と間違われた少女が無事もどって、銀河鉄道の夜を体験したと語り、ゴジラに襲われたと訴える青年が現われる。そして蒸気機関車に引かれたミステリアス銀河列車が60人の乗客とともに消えて殺人事件が……。犯人の狙いはなに? 牛深警部の推理は!

会津啾々記
講談社文庫
鶴ヶ城が落城し、会津戦争は終結した。勝者・新政権の過酷な占領策は、城下に横たわる会津藩士の遺体の埋葬すら禁止した。至純の武士道と徳川家への忠誠に生きてきて敗れた会津藩を襲う、言語を絶する苦難。武士の一分をたてるために、復讐のために、新政権の獄舎から脱走し故郷を追われる会津藩士と、彼らの会津への愛惜を熱く語る、傑作短編集。

薔薇の血を流して
講談社文庫
オートバイに憑かれた、イギリス人の父親と異母弟たちに、突然呼び寄せられ、マン島の死のロード・レースに挑む、安城はるな。疎外し、拒絶しあう日英の家族チームを死闘に向かわせる、魔のレースの狂熱。マシンに憑かれた父娘の葛藤と激情。血と炎の歓喜を濃密に描く表題作のほか、異邦に捧げられた、若い日本女性の情熱の悲劇を語る、初期傑作集。

博多・札幌 見えざる殺人ルート
講談社文庫
北と南で、男女連続殺人事件。発端は、ヨコハマの夜の事故ーー博多発ひかり車内で男が、札幌のホテルで女が、殺された。二人が愛人関係にあったため、連続殺人事件として捜査は行われる。だが殺害時刻を考えれば、同一犯には不可能だ!? 調査を開始した「ニヒルな探偵」鏑木一行の行く手には思わぬワナが……。事件は解決に向かうのか!? エロチック本格トラベル推理。

英会話・やっぱり・単語
講談社文庫
初級の英単語と中学英語の文法を知っていれば英会話は成立する。言いかえれば単語さえ知っていれば英語が話せるということだ。そこで英単語のボキャブラリーを増やすためのアイデア、これさえ知っていればOKという単語を網羅。もちろん単語を会話に変えるコツも伝授。みちがえるように会話力がつく必読書!

ファーザ-ズ・イメージ
講談社文庫
父は頭がよくて勤勉で、家では威張りくさっていた。しかし、しょせんは二流の人。それも二流まで這いあがってきた無名の人である。こんな男にはなりたくないと思っていた。でも父は、私を愛していたのだ。ようやく、それがわかった……。いま初めて語る父への憎悪。少年が越えるべきエディプスへの思いを吐露した、現代家族必読の書。
父は頭がよくて勤勉で、家では威張りくさっていた。しかし、しょせんは二流の人。それも二流まで這いあがってきた無名の人である。こんな男にはなりたくないと思っていた。でも父は、私を愛していたのだ。ようやく、それがわかった……。少年が越えるべきエディプスへの思いを吐露した、現代家族必読の書。

折々の事件
講談社文庫
「春ごとに花のさかりはありなめどあひ見むことはいのちなりけり」(古今集)から生まれるストーリーとは……。春夏秋冬、折々の短歌・俳句に想を得て、穏やかな日常に潜む「事件」の風景と心理を、ミステリーの名匠が軽妙なタッチで描く傑作推理。絶妙にして予想外な物語9話を収録、人気シリーズ待望の第3弾。
「春ごとに花のさかりはありなめどあひ見むことはいのちなりけり」(古今集)から生まれるストーリーとは……。春夏秋冬、折々の短歌・俳句に想を得て、穏やかな日常に潜む「事件」の風景と心理を、ミステリーの名匠が軽妙なタッチで描く傑作推理。絶妙にして予想外な物語9話を収録、人気シリーズ待望の第3弾。

銀の夢
講談社文庫
一頭の馬に魅せられ、人生の夢を託した人々の熱い想いを綴る講談社ノンフィクション賞、JRA(日本中央競馬会)賞馬事文化賞受賞作品。名馬オグリキャップの生涯を著者自らの足で丹念にたどり、見つめ、語り合って綴る渾身のルポルタージュ。これほどまでに私たちの心を捉えた馬が今までいただろうか。

裁きの扉
講談社文庫
土地利権に渦巻く悪の構図を描く社会派ミステリー。幼稚園廃園の代理人として、存続運動を続ける父母や教師たちに対峙する弁護士の前に立ちはだかったのは、かつての恋人だった。運命の糸にからめとられるかのように、別れた二人にとって偶然の再会は、捨ててきた過去を呼び覚ます切なくて哀しい戦いの始まりだった。

平成のさぶらい
講談社文庫
若様侍・奥山右京之介、登場! 青羽二重(はぶたえ)の袖を翻し、江戸の町で始めたよろず用心棒、悪党払いの裏稼業。弱い奴には滅法強く、強い敵にはなりふり構わず策略を練る。平成の世の記憶を瞳に浮かべ、奇策を弄して悪を絶つ、痛快無比の時代活劇。永年の想いをこめて、著者が初めて描く、時代小説のニューヒーロー。

風のように 忘れてばかり
講談社文庫
時の経(た)つのは早く、記憶も急速に薄れていく。日々のできごとに材をとり心の覚え書きとして書き綴った作家の素顔のようなエッセイ集。医者でもあった筆者のさり気なく鋭い視線が、軽(かろ)やかな文章の中でときにドキリと読者の胸を打つ。現代の徒然草とも言うべき含蓄に富んだ豊穣な銘酒のような味わいの随筆集。

殺人の花客
講談社文庫
舞台は新宿副都心の超高層ホテル。初めて会ったのに恋に陥ちた2人。別れ話がもつれて出口を探す男と女。若い娘を相手にプレイに耽(ふけ)る初老の男。その中を忍び歩く空き巣狙い。突然起きた不可思議な殺人事件が何組もの男女を巻き込み、因縁の糸で結ぶ。もつれた糸を解こうと新宿署の敏腕刑事・牛尾が出動!

磐舟の光芒(下)
講談社文庫
馬子との緊迫したやりとりに疲れた守屋はやむにやまれぬ慕情を胸に矢鳴姫のもとを訪れる。守屋を愛してやまない矢鳴姫は、馬子と敏達大王の皇后である豊御食炊屋姫(とよみけかしきやひめ)に追い詰められた守屋に最後までついていくことを誓う。風雲急を告げる大和の地に瘡(かさ)の病が蔓延(まんえん)し、大王まで床に伏した。古代史小説の白眉。

磐舟の光芒(上)
講談社文庫
六世紀も終わりに近づいたころの大和では、神祗派の大連物部守屋(おおむらじもののべのもりや)と崇仏派の大臣蘇我馬子(おおおみそがのうまこ)の二人が敏達大王(びだつおおきみ)を中心にして対峙していた。武勇の氏族の長(おさ)たる守屋は、年長で知謀に長(た)けた馬子と話すとつい興奮し、本音を吐いてしまう恨みがあった。二人の対決は次第に熱を帯びていく。雄大な古代史ロマンの巨篇!