講談社文庫作品一覧
岬一郎の抵抗(一)
講談社文庫
現代に出現した“超能力者”SF大賞受賞作岬一郎は東京・下町に住むごく普通のサラリ-マン.しかし,彼の体内では不思議な力が成長していた.ある日その力が思いがけない形で外に噴出する.野心的長編.

危地に生きる姿勢
講談社文庫
自由に、悔いなく生きた男たちの人生は、どのようなものであったのだろうか? 逆運に立ち向う男の生き方を考えるーー宮本武蔵、塚原卜伝、伊藤一刀斎などの、激烈な闘争の半生と不動の境地を考える時、16歳の昭和20年1月、動員先の川崎航空機工場で受けた、戦慄の空襲体験を思い出す時、故郷・片男波の海が育んだ、命を賭けて逆運に立ち向かう男たちを知る時……、著者の胸に去来するものを、熱く静かに語る、滋味あふれるエッセイ集。悔いなく生きる、自信と備えを考える名著。サラリ-マンをやめ、無一文で帰郷してからの激しい星霜と、敵を回避することを潔しとしない性分、男として守らなければならないものを、静かに語る!
バロン探偵局
講談社文庫
若き弥生麿男爵が国家機密事件を次々に解決昭和初頭,神田須田町に松平弥生麿男爵が探偵事務所をオ-プン.西園寺公の密命を受け国家の難事件をホ-ムズばりに次々と解決.さくら子姫,上海リリ-も大活躍

撃墜(上)大韓航空機事件
講談社文庫
大韓航空007便は、1983年9月1日未明、ソ連のミサイルによって撃墜され、269人の生命がサハリン沖に消えた。ショッキングな事態の中で、決め手となる情報を手にした日本政府は、かつてない情報コントロールによって、対ソ戦略のシナリオを固めていく。国際舞台の凄絶な情報戦争のドラマを描く。非常事態の中で、日本の危機管理はいかになされたか? <全3巻>
「笑い」の解体
講談社文庫
笑いの名人戦その2,構造を解体してみれば「笑っていいとも」からNHKまで国民的タレントになったタモリ,アナウンサ-の枠を超越した古館伊知郎など,目利き,手練の12人を揃えて笑いに取り組みます
僕の昭和史(2)
講談社文庫
個人史で綴る戦後史.野間文芸賞受賞作品.戦後の混乱を経て脊椎カリエスの慶応大時代から第三の新人の先頭を切って芥川賞を受賞し,作家生活に.まだまだ不安で貧しい時代にひとり,作家が見据えた日本.

村上龍 全エッセイ(2)1982~1986
講談社文庫
基地の街に生まれた作家は、ポップなアメリカに「占領」されて刺激的な作品を書くように運命づけられた。そのアメリカと訣別、弱肉強食の大自然とも触れあい、さらに大きな世界をとらえはじめた村上龍、第2の5年間。本当に望むのは夢を具体化すること、「現実」はそのための素材にすぎないのだろうか。
旅券のない犬
講談社文庫
遥かアフリカから日本の主人の元へ旅する犬ケニアで主人夫妻を殺された紀州犬・十兵衛は日本に残った夫妻の息子の元へ,アフリカからユ-ラシア大陸を経て長途の旅に出た.飼主との邂逅は果してありえるか

長安の夢
講談社文庫
長安の春秋、唐代の人間模様。夢結ぶ花の都、ローマと並ぶ最大の都の全容。華やぐ長安。さんざめく最大の都! ーー長安には、春がふさわしい。漢の時代から、長安は、はなやいだみやこであった。そして唐代には、ローマと並ぶ最大の都だった……。日本にも馴染の深い白居易、李白、杜甫、王維らの詩眼を通して、いにしえの夢のみやこの全容を浮きぼりにする。「西域巡礼」「三蔵法師の道」を併録し、シルクロード、天竺への道をも紹介。

蒼夜叉
講談社文庫
青森のキリスト伝説の地で、男が十字架で首吊り死。それを冷然と眺め、闇に消えた謎の美少年。さらに京都、香川と怪事は続き、例の美少年が現われる。これらの地には必ず怨霊伝説が存在した。怨霊の跳梁、さらにソロモン秘宝の謎を秘め、話は核心へと! 壮大構想で興奮を呼ぶホラー傑作。(講談社文庫)

バンドネオンの豹
講談社文庫
衛星写真に何と8千万年前に絶滅したはずの恐竜が写っていた!ところは南米ギアナ高原。一方、大阪万国博会場では、宝石盗難と女子高校生の失踪事件が起き、大騒ぎに。地球の2極で生じた2つの怪事件はやがて時間空間を超えた大活劇に合流する。夢とロマンが横溢の大冒険小説。
「奥の細道」の知恵
講談社文庫
いまこそ,芭蕉に学ぶべき創造力の開発法.『奥の細道』を読み,その「軽み」から発想力を,「風狂」から生き残り術を,「不易流行」からマネジメント戦略を,「旅」から情報ネットワ-クのノウハウを学ぶ

古代史への旅
講談社文庫

日本の中の朝鮮文化(8)因幡・出雲・隠岐・長門ほか
講談社文庫
〈因幡(いなば)の白うさぎ〉の神話は何を物語るか?神話と銅剣文化のふるさと=出雲など、鳥取・島根・山口の各地を訪ね、朝鮮渡来文化の跡をたどる。韓神(からかみ)新羅(しらぎ)神社や萩・見島のジーコンボ古墳群など、踏査すればするほど、従来の日本古代史は書き変えねばならなくなる。真実の歴史をもとめて歩くシリーズ第8巻。

静かな町の夕暮に
講談社文庫
大スターを含む映画のロケ隊が、山あいの町に滞在し、静かな町を熱くした。やがて彼らが去ったあとに、地元高校演劇部員指田法子の母と大スターとのロマンス、そして演劇部員の女子高生への殺人事件が残される。大人のおもわくと少女達の夢が交錯し、意外な展開へ!現代の少女群像を描く、さわやか推理。

さすらい波太郎 再会遠州灘
講談社文庫
下田、西伊豆、浜名湖から北海道へ! 釣り対決に美女が加わり、壮絶な冒険行! 魚に対する敬意と海への愛情ロマン! ーー鯛釣り名人・波太郎は、アメリカから戻ると、下田から西伊豆、浜名湖へと、修行の旅を続ける。沖泊り源平とのカツオ釣り勝負は、写真家と地元漁師が加わって、大波乱。負けた方が陸(オカ)に上がる条件で、再び対決を迎えるが、事態は一変。美女・暁子と波太郎は、北海道へ飛ぶ。魚に対する敬意と海の愛し方を説く、真の男の冒険行!

雨と死とマンハッタン
講談社文庫
ロングアイランド・シティにある私の事務所からは、マンハッタンのきらびやかな夜景が一望できる。だが反対に、持込まれる仕事は血なまぐさい死体つきだ。敵は私を中年女だと軽く見ているが、そのへんのタフ・ガイに腕力で負けていては、私立探偵はつとまらない。そして今日も、高級将校の死体がひとつ――。

不倫の戦士たち
講談社文庫
美人秘書の沢田敦子は意外にも藤井克雄の誘いに応じ、牝鹿のような肢体をからませ歓喜の一夜を明かした。受付ガールや課内のOLをはじめ、社内恋愛はバージンからミセスまで、可憐であられもないマドンナたちとの愛と性のアバンチュール。関西の有力企業を舞台に男女の風俗を活写した連作官能小説。

白色の残像
講談社文庫
夏の甲子園大会。千葉代表と茨城代表の両監督は、かつて大阪代表の名門・信光学園でバッテリーを組んで優勝した実績をもつが、不幸な事故が二人を遺恨対決に変えてしまう。東都スポーツの中山記者が二人を取材したが、そんなとき甲子園ハンデ師殺人事件が起きる。高校野球への熱い思いを込めた、江戸川乱歩賞受賞の傑作長編。名門校の強打線にひそむ秘密、大会の日程に合わせて謎解きが進む!

男のためいき女の寝息
講談社文庫
人生の哀歓,人情の機微が滲む名エッセイ.男たちの惑いとあきらめ,女たちの怒りと密かな夢が交錯する.わかっているようでもわかっていない男と女の奥深い関係を,自分を語りつつ綴って雨彦節が冴える.