講談社文庫作品一覧

新装版 死者の木霊
講談社文庫
信州飯田のダム湖に、腐乱したバラバラ死体が浮かんだ。飯田署の巡査部長・竹村岩男は、単純な親族の借金トラブルとされた捜査結果に、一人異を唱える。東京・青森・鳥羽――、わずかな目撃証言を頼りに、執拗な追跡が始まる。圧倒的な筆力でミステリー界に旋風を巻き起こした、著者・伝説のデビュー作!

探偵の鑑定2
講談社文庫
二人が最後に向かうのは、人の死なない平安か、正義も悪もない暗闇か? 暴力団・獅靱会の罠に玲奈たちが気づいた時には遅く、莉子は鑑定店から誘拐されてしまっていた。莉子も人の死なない世界から、玲奈と同じ正義も悪もない世界に引きずり込まれるのか。元暴力団だと素性を明かしたスマ・リサーチ社長、須磨康臣が立ち向かうものとは? 『万能鑑定士Q』『探偵の探偵』の2大シリーズここに完結。
―読書メーター「読みたい本ランキング」、日間、週間、月間すべてで1位獲得!―
2大シリーズ完結・運命の終着点、最終章。
二人が最後に向かうのは、人の死なない世界か、正義も悪もない世界か。
対探偵課探偵・紗崎玲奈、万能鑑定士・凜田莉子のダブルヒロインに加え、『水鏡推理』水鏡瑞希、『特等添乗員α』浅倉絢奈が登場。
暴力団・獅靱会の罠に玲奈たちが気づいた時には遅く、莉子は鑑定店から誘拐されてしまっていた。莉子も人の死なない世界から、玲奈と同じ正義も悪もない世界に引きずり込まれるのか。元暴力団だと素性を明かしたスマ・リサーチ社長、須磨康臣が立ち向かうものとは? 『万能鑑定士Q』『探偵の探偵』の2大シリーズついに完結。

空き家課まぼろし譚
講談社文庫
空き家に残された写真と少女の不思議な能力が消えかけている時間と幸せな記憶を呼び覚ます! 古い写真に秘められた記憶をめぐる物語ーーかつて貿易港として栄えた水上都市「海市(かいし)」。街の景観を守るために作られた海市協会には、古い空き家を保存・管理し新しい住人を探し出す「空き家課」という部署があった。ここで働く間宮明(まみや・あきら)はある日、上司の娘・5年生の三上汀(みかみ・みぎわ)とともに、空き家を訪れる。その汀は、場所に刻まれた思い出を蘇らせる、不思議な力を持っていた。そのころ、薔薇屋敷の調査へ、湾岸地区再開発を狙う大企業の妨害が。汀は明を強引に説得し、その理由を探ろうとするのだが……。切ないノスタルジック・ファンタジー。建物に残された<写真>が呼び起こすのは、忘れてはならない大切なもの……。

レジェンド歴史時代小説 列藩騒動録(下)
講談社文庫
お家騒動の多くは、継嗣問題が中心というより、党派の抗争、主人と家老の抗争、新進の権力者と門閥重臣の抗争などの方が多かった。越後、仙石、生駒、檜山、宇都宮、阿波。各大名内の諍いを、史実と知見を結集して鮮やかに再現する。著者独自の解釈も随所に展開し、武士の本質を浮き彫りにした史伝文学の名作。

レジェンド歴史時代小説 列藩騒動録(上)
講談社文庫
江戸時代の初期から、各藩で発生したさまざまな「お家騒動」。原因となったのは、金銭をめぐる対立や父子の不和、家臣による派閥争いなど、現代に通じるものばかりだった。島津、伊達、黒田、加賀、秋田、越前といった各騒動の真相を、説得力あふれる筆致で描き出す。武士の本質に迫る、海音寺史伝文学の真骨頂。

迎え猫 古道具屋 皆塵堂
講談社文庫
幽霊が見えるが猫が苦手の太一郎と、猫好きだが長屋では飼えない巳之助。巳之助の知り合い、幸七の仲間がなぜか次々と首を括った。祟りに怯える幸七に、鴨居の前で何を見たのか、太一郎が態度を急変させる。その理由は? 騒動のたびに皆塵堂の猫が増えていく。猫に囲まれて暮らしたい巳之助は、その野望実現が目の前に!? 怪異と猫の皆塵堂に集うのも祟られたり呪われた者ばかり。ひとり呑気なのは、釣り三昧の主・伊平次だけ?

螺旋の底
講談社文庫
交通事故で自分だけ生き残った当主は、若いセラピストと再婚した。封印された墓所を地下に持つ石造りの館で新しい生活を始める二人。だが都会での生活を捨ててやってきた女には、ある計略があった。村では次々と少年たちが姿を消し、殺戮と埋葬の歴史が繰り返されるなか、冥府から慟哭の真相が浮かび上がる!

カラスの教科書
講談社文庫
ゴミを漁り、不吉を連想させ、カーカーとうるさがられるカラス。だがその生態をつぶさに観察すると驚くことばかり。走る車にくるみの殻を割らせ、マヨネーズが好き。「東京にカラスが多い理由は」「カラスは人間を識別できるのか」「カラスは食えるのか」などなど。日々、カラスを追う気鋭の動物行動学者がユーモアを交え、謎めいた愛すべき存在に迫る。カラスと仲良くするための初級カラス語会話もついている。

探偵の鑑定1
講談社文庫
偽バーキンの謎の裏には驚愕の秘密が! 『探偵の探偵』紗崎玲奈と『万能鑑定士Q』の凜田莉子、2大シリーズ完結・運命の終着点。美女目当てに大金が舞う秘密交際クラブで、超高級バッグのバーキンをオトリにした連続詐欺事件が発生。対探偵課探偵・玲奈は、証拠品のバーキンを鑑定する万能鑑定士・莉子の危機を救う。バーキン詐欺女の正体とその目的とは? 2大ヒロインが並外れた探偵力と鑑定眼を駆使して立ち向かう。
―読書メーター「読みたい本ランキング」、日間、週間、月間すべてで1位獲得!―
二大シリーズ完結・運命の終着点
美女目当てに大金が舞う秘密交際クラブで、超高級バッグのバーキンをオトリにした連続詐欺事件が発生。対探偵課探偵・紗崎玲奈は、証拠品のバーキンを鑑定する万能鑑定士・凜田莉子の危機を救う。バーキン詐欺女の驚くべき正体とその目的とは? 二大ヒロインが並外れた探偵力と鑑定眼を駆使して立ち向かう。
妹を殺され家族がばらばらになった紗崎玲奈は、これまで暴力も厭わない態度で悪徳探偵をはじめとする敵に対してきた。一方、凜田莉子は南の離島で、祖父母と両親に囲まれて人を疑うことなく育ってきた。人をまず疑ってかかり力には力で対抗する玲奈。人の善意を疑わない莉子。紗崎玲奈と凜田莉子という二人のキャラクターが互いの個性を生かし、さらには互いに影響を与えながら、悪の組織に挑む!―西上心太(文芸評論家)

桜の花が散る前に
講談社文庫
カメラマンの乾耕太郎は、幼馴染の美人占い師・深沢桜子に淡い恋心を抱いている。しかし、その父・七ノ瀬天山を死に追いやったという自責の念から、本心を明かせずにいるのだった。「占いと事件」を縦軸に、「幼馴染の恋の行方」を横軸に描いたミステリー連作集。(『桜の咲かない季節』を大幅に加筆し、改題)
第一話 守りたかった男 桜子の忠告が及ばなかった殺人事件。耕太郎が真相に迫る。
第二話 翼のない天使 亡父の「名誉挽回」に悩む桜子のため、耕太郎が秘策をめぐらす。
第三話 ミツオの帰還 12年前の事件をネタに近づくワルを、桜子が拒めない理由とは?
第四話 水曜日の女難 ファンを名乗る美女が耕太郎に急接近!桜子が予見した「女難」の顛末を描く。
第五話 桜の花が散る前に 「廃業危機」と「耕太郎の恋敵」に、桜子が下した決断。

四つ目屋繁盛記 美人と張形
講談社文庫
鼈甲の張形や秘薬などを扱って江戸で知らぬ者なしの四つ目屋は、奥の向きからも御用を給わる老舗。信用を大事に、誇りを持って商いに精を出す店は客を気遣って昼でも暗く、さまざまな思いを抱えた男女が暖簾をくぐる――。『女薫の旅』の著者が新たに放つ、人情味あふれる艶やか時代小説。〈文庫オリジナル〉
秘め事を商いにする老舗の心意気!
江戸職人の粋を集めた見事な張形、相手を惚れさせる秘薬イモリの黒焼き――両国薬研堀の老舗「四つ目屋」は、今日も大繁盛!
『女薫の旅』の著者の新境地! これぞ人情官能時代小説!
鼈甲の張形や秘薬などを扱って江戸で知らぬ者なしの四つ目屋は、奥の向きからも御用を給わる老舗。信用を大事に、誇りを持って商いに精を出す店は客を気遣って昼でも暗く、さまざまな思いを抱えた男女が暖簾をくぐる――。『女薫の旅』の著者が新たに放つ、人情味あふれる艶やか時代小説。〈文庫オリジナル〉

三軒茶屋星座館2 夏のキグナス
講談社文庫
東京の裏町に佇むプラネタリウム「三軒茶屋星座館」。店主の和真と家族の元には、歌手、編集者、ヤクザたちが新たな問題を抱えてやってくる。季節は夏、和真に恋する美女が現れるなか、ある一枚の似顔絵が家族の秘密と哀しい過去をつまびらかにしていく。愛しいから大切にしたい人生謳歌エンタメ小説、第2弾。

『能町みね子のときめきデートスポット』、略して 能スポ
講談社文庫
「死にそう」なお勧めデートスポットを、能町みね子がご案内! 西高島平、吉原、野田、武州長瀬……? 謎のセレクトによる街を愉快な仲間たちと歩く。と、なぜか必ず出現する珍スポット、なぜか起こる奇跡。JR岩泉線を旅する番外編も特別収録。文庫オリジナル

天山の巫女ソニン 5 大地の翼
講談社文庫
半島を形作る三国の平和がついに崩れ去る……。ソニンとイウォルが暮らす<沙維>は<巨山>に狙われ、<江南>も争いに巻き込まれる。平和を望む王女・王子たちは、密かに行動を起こし、平和を取り戻そうと動く。少女・ソニンが最終的に選んだ道は? ついに物語が完結する!

その鏡は嘘をつく
講談社文庫
鏡ばかりの部屋で発見されたエリート医師の遺体。自殺とされたその死を、検事・志藤は他殺と疑う。その頃、東池袋署の刑事・夏目は同日現場近くで起こった不可解な集団暴行事件を調べていた。鍵を握るのは未来を捨てた少年と予備校女性講師。人間の心の奥底に光を当てる、著者ならではの極上ミステリー。何度読んでも落涙のベストセラー短編集『刑事のまなざし』に次ぐ「夏目信人」シリーズ、初の長編。

嶽神列伝 逆渡り
講談社文庫
あの山桜の下で妻の墓を守りながら最期の時を迎えよう。構ってやれなかった償いとして――。武田・上杉が熾烈な戦いを繰り広げる上信越。-老渡り-月草は殺戮の山野に独り、妻との約束の地へ向かう。待ち受けるのは思いがけない善意と信じ難い我欲。大人気「嶽神」シリーズ中、屈指の感動作。『逆渡り』改題。

さくらんぼ同盟
講談社文庫
死んだはずの男から摘出された、香しいさくらんぼ状の腋窩腫瘤。それが、魅惑の美味と判明したから、さあ大変! 世界中から次なる患者出現を待って富豪もマフィアも大集結。謎の病の秘密を握る外科医・惇史を護るため、引退刑事+ヘンテコ病患者のドリームチームが結成された。新種の文庫書き下ろし登場!

ある殺人者の回想
講談社文庫
おれはなぜ二度も人を殺したのか。七十六歳で故あって二度目の殺人を犯し四年、いま獄中にある男は静かに語り始める。昭和初頭、炭鉱の島に生まれ坑夫となった緒方一義は隣人を殺し、一度目の獄につながれた。彼が手にかけた男の妻と交わし続けた手紙にこめた想いとは? 遠ざかりゆく昭和という時代と数奇で凄絶な人生が見事に描かれる。
おれはなぜ二度も人を殺したのか。
獄中で寡黙な男が晒す胸の奥底の真実。
暴力と性の極みを書き続けた作家が描き切った裸の人間の心情とは。
寡黙な男の心の奥底の一途な想いが胸を刺す。
七十六歳で故あって二度目の殺人を犯し四年、いま獄中にある男は静かに語り始める。昭和初頭、炭鉱の島に生まれ坑夫となった緒方一義は隣人を殺し、一度目の獄につながれた。彼が手にかけた男の妻と交わし続けた手紙にこめた想いとは? 遠ざかりゆく昭和という時代と数奇で凄絶な人生が見事に描かれる。

物語ること、生きること
講談社文庫
『獣の奏者』、「守り人」シリーズ、『鹿の王』。作家・上橋菜穂子が生みだす唯一無二の物語世界の源泉は、その人生にあった。祖母の語るお話と、イギリス文学が大好きだった少女時代。研究者を志しながらも、常に小説が心にあった。「夢見る夢子さん」は、いかにして作家となったのか。愛読書リスト入り。

レジェンド歴史時代小説 琉球の風 下
講談社文庫
怒濤の勢いで侵攻してきた薩摩軍に琉球軍はわずかひと月で降伏。奄美諸島は薩摩に割譲され、尚寧王は日本本土へと連れ去られる。属国へと堕ちながらも、明に対しては独立国の体面を見せねばならない王国の苦悩。しかし琉球の誇りを胸に秘め、「南海王国」建設へ人々の胎動が始まる。大河歴史小説、完結編。