創文社オンデマンド叢書作品一覧

詩と哲学の間
創文社オンデマンド叢書
文芸評論家にして、哲学者、思想家の著者が、「芸術とは何か? なぜ、「美」を感じるのか? 芸術制作において、芸術家の心の中でなにが起こるのか?」を問い直す。
【目次より】
芸術とは何か
一 美と芸術
二 人間と美
三 芸術と世界観
芸術の内容
芸術の歴史性について
芸術における創造と伝統
芸術制作における内在・超越の問題
あとがき

技術とは何か
創文社オンデマンド叢書
たくましい生活力に内的規律を! 原水爆という形で尖端的に現れた科学主義による野蛮化の危機がひしひしと世界に迫っている今日、われわれは深い反省をもって「現代の賢者」オルテガの所論に耳を傾けるべきであろう。文化的荒廃のなかで若き世代の人たちは、オルテガのうちにこそ生の方向決定に、己がよき助言者と導師を見出すに違いない。
『目次』
1 テーマとの最初の小競合い
2 「在る」ことと「よく在る」こと/陶酔の「必要性」/必要としての過剰/技術の相対性
3 努力を節約するための力は努力である/節約された力の問題 創作された生
4 技術の深層地帯をパトロールする
5 自己を製造することとしての生/技術と願望
6 人間の超自然的運命/人間を導いてきた存在の諸プラン/チベットにおける国家の起源
7 「ゼントルマン」という類型/その技術的要求/「ゼントルマン」と「ヒダルゴー」
8 事物とその存在/物以前/人間・動物・道具/技術の発展
9 技術の諸段階
10 手仕事としての技術/技術者の技術
11 人間と技術はいかなる関係にあるか/古代の技術者
12 近代のテクニシズム/科学と仕事場/現代の奇蹟
知識人と他者
訳注
あとがき

ブーバー研究 思想の成立過程と情熱
創文社オンデマンド叢書
ユダヤ系宗教学者・社会学者マルチン・ブーバー(1878-1965)のシオニズム思想とその後の軌跡を生涯に重ねて読み解く「ブーバー」研究の決定版です。
【目次より】
まえがき
第一部 『わたくしとあなた』(一九二三)の成立過程
第一章 シオニズム
一 モーゼス・ヘス
二 テオドール・ヘルツル
三 アハド・ハーアム
第二章 神秘主義
一 ウィルヘルム・ディルタイ
二 神秘主義の研究
第三章 ランダウアーの社会主義
第四章 ハシディズム
第五章 ローゼンシュトックとローゼンツヴァイクにおける創造と啓示と救済の思想
一 問題
二 ローゼンツヴァイクの問題意識
三 ローゼンシュトックの『応用心理学』(一九一六)
四 ローゼンツヴァイクの『救いの星』(一九二一)
A-一 普遍的思惟の対象としての「神」 A-二 普遍的思惟の対象としての「世界」 A-三 普遍的思惟における「人間」 B-一 実存的対話における「神」 B-二 実存的対話における「人間と人間」 C 終末論的希望に生きる共同体
五 ローゼンツヴァイクとブーバー
第六章 総合の経過
第七章 完成された内容
一 人間と世界との関係
二 人間と人間との関係
三 人間と神との関係
第二部 神と人間との間の霊的現実――一九二四~三八における思想の深化
第一章 新たなる展開の基本方向(一九二四~三〇)
第二章 ナチズムによるユダヤ人迫害(一九三三~三八)
第三章 迫害の中での信仰告白
第四章 迫害の中での成人教育活動
第三部 ブーバーにおけるイスラエルの信仰
序
第一章 モーセ
第二章 ヨシュア デボラ サムエル
第三章 アモス
第四章 ホセア
第五章 第一イザヤ
第六章 エレミヤ
第七章 ヨブ記と詩篇七三
第八章 第二イザヤ
結論
第四部 理想のシオンと現実のイスラエル――一九三八~六五におけるブーバーの生活状況
第五部 哲学的人間学の基礎づけ
序
第一章 基本構想
第二章 「間」の構想
第三章 「神の僕」の信仰
参考文献

教育の哲学 人間形成の基礎理論
創文社オンデマンド叢書
ディルタイ、フッサールの専門家による教育哲学の入門書。人間形成、世界観、倫理、権威と責任など、教育をめぐって深く考察を加えた力作である。
【目次】
序
序論 課題と方法
第一章 人間形成の哲学と古典的教育哲学
第二章 人間形成の場としての教育的現実
第三章 哲学的態度
第四章 研究方法とその問題領域
本論
序篇 教育概念の解釈
第一章 教育の日常的意味
第二章 教育の専門的意味
第一篇 教育的存在論
第一章 方法論的前提
第二章 教育的人間論(個としての人間形成)
I 本能的行為様式
II 習慣的行為様式
III 知性的行為様式
IV 理性的行為様式(生を超えるもの)
第三章 教育的環境論
I 自然的環境(風土)
II 精神的環境(文化)
III 人間的交渉
IV 教育的交渉
第四章 人間形成の場としての学校
第二篇 教育的世界観論
第一章 教育的世界観論の意義と方法
第二章 教育的世界観の構造
第三章 教育的世界観の類型
I 類型設定の方法
II 教育的世界観の三つの類型
第四章 教育的世界観の評価(教育的価値論)
第三篇 教育的行為論
第一章 教育的現実における教育的行為の位置
第二章 教育的行為の特性
I 政治的行為と教育的行為
II 行政的行為と教育的行為
III 研究的行為と教育的行為
第三章 教育的行為の論理
第四章 教育的行為における権威と責任
I 権威の問題
II 責任の問題
終章 方法論的回顧

中世イングランドにおける諸社会の構造と展開
創文社オンデマンド叢書
イギリス封建社会の実態はいかなるものであったのか? 教会、貴族、修道院、農業、国家、州、法と裁判など、具体的に検証する。
【目次より】
凡例
まえがき
第I部 経済と社会
第一章 イギリス封建制社会の特質に関する若干の問題
第二章 一一世紀イギリス領主制の構造分析 イースト・アングリアの一教会所領の土地台帳を中心として
第三章 イギリスにおける自由農民層《分解》の歴史的性格について その予備的考察
第四章 一二・一三世紀イギリスにおける修道院のインムニテートの構造 修道院の所領経営と国家権力の関係についての序論
第五章 中世修道院所領の経営者サムソン
第六章 イギリスにおける封建地代の生成について 主として田中正義教授の諸研究をめぐって
第II部 封建制社会の構造
第七章 イギリス封建社会における「貴族」の存在構造
第八章 イギリス封建制の発達過程における政治的権力構造 第一部《属領的支配体制》段階の基本的特徴
第九章 貴族による「政治的改革」運動の構造 「封建制確立」の歴史的把握のための一試論
第一〇章 一二・一三世紀の西ヨーロッパ諸国 イギリス
第一一章 集権的統治の構造 一二世紀前半のイングランド
第一二章 後期サクソン=イングランド研究の課題
第一三章 前期プランタジネット朝の歴史的地位 「イングランド国民国家」形成史論覚え書
第III部 教会と国家
第一四章 イングランドにおける財務府の成立について
第一五章 カンタベリー大司教トマス・ベケットの闘い 一二世紀の国制と教会の一側面
第一六章 イングランド中世における法と裁判 グランヴィルの『法と慣習』分析
第一七章 中世イングランドにおける州共同体 裁判集会民および審判員の学説史的検討
第一八章 中世中期イングランドの「教会」と王権 転換期としての一二世紀
第一九章 一三世紀イングランドにおける教会と国家 裁判管轄権をめぐって
ヨーロッパ構造史研究会会員一覧
佐藤伊久男先生 著作一覧
佐藤伊久男先生 略年譜
註
引用文献一覧
略語表

新刑事訴訟法綱要(七訂版)
創文社オンデマンド叢書
法学を志すもの必携の「刑事訴訟法」の概説書にして、詳細な理論書でもある。団藤法学の到達点でもある本書は、【七訂版】です。
【目次】
はしがき
凡例・略語表・文献
第一編 緒論
第一章 刑事手続の形態とその歴史的発展
第一節 西洋における歴史的発展 第二節 わが国における歴史的発展
第二章 刑事訴訟法の本質
第一節 刑事訴訟法 第二節 刑事訴訟法の性格 第三節 刑事訴訟法の目的
第二編 訴訟の組織
第一章 総説
第二章 裁判所
第一節 司法権 第二節 裁判所の意義・種類 第三節 裁判所の構成 第四節 裁判所の管轄
第三章 当事者 第一節 総説 第二節 検察官 附 捜査機関 第三節 被告人およびその補助者
第三編 訴訟手続総論
第一章 基礎観念
第二章 訴訟条件
第三章 手続形式――主として訴訟行為理論
第一節 訴訟の進行 第二節 訴訟行為の意義および種類 第三節 訴訟行為の一般的要素 第四節 訴訟行為に対する価値判断
第四章 実体形成――主として証拠法理論
第一節 総説――実体形成の様相、その規制、訴因、審判の範囲 第二節 証拠法総説 第三節 証明に関する手続――証拠裁判主義 第四節 心証の形成――自由心証主義
第五章 訴訟の終結――確定力の理論
第一節 裁判、とくに終局的裁判 第二節 確定力
第四編 訴訟手続各論
第一章 捜査
第一節 総説 第二節 捜査の方法 第三節 捜査の進行・終結
第二章 公訴の提起
第一節 基本原則 第二節 公訴提起の条件・方式・効果 附 公訴時効 第三節 裁判上の準起訴手続
第三章 起訴後の強制処分
第一節 総説 第二節 召喚・勾引・勾留 第三節 押収・捜索 第四節 検証 第五節 証人尋問 第六節 鑑定・通訳・翻訳
第四章 第一審公判
第一節 基本原則 第二節 公判手続 第三節 公判の裁判
第五章 上訴
第一節 総説 第二節 控訴 第三節 上告 第四節 抗告
第六章 裁判の執行
第七章 非常救済手続
第一節 再審 第二節 非常上告
第八章 特別手続その他
第一節 略式手続 第二節 交通事件即決裁判手続 第三節 少年法による刑事手続 第四節 第三者所有物の没収手続 第五節 刑の執行猶予取消の手続および刑法第五二条により刑を定める手続 第六節 訴訟費用負担の手続
第九章 刑事補償法
〔附録〕 刑事訴訟法の時間的適用範囲
判例索引
条文索引
事項索引

イギリス農民一揆の研究
創文社オンデマンド叢書
イギリスの中世後期から近代初頭に農民が、封建的圧制、農奴制の廃止を求めた一連の反乱。1381年の大反乱はワット・タイラーに率いられた。1450年のジャック・ケイドの乱、1549年のロバート・ケットによる一揆が代表的なものである。沖積から近代へと移行に農民一揆が果たした役割を解明する。
【目次】
序
第一章 一三八一年以前の農民闘争
第一節 はじめに 第二節 法的身分闘争 第三節 領主にたいする日常闘争 第四節 暴力的非合法闘争
第二章 一三八一年の大反乱
第一節 大反乱の研究史展望 第二節 大反乱の政治・経済的背景 第三節 ワット・タイラー本隊の蜂起と反乱の経過 第四節 諸州の一揆 第五節 反徒の要求 第六節 反徒の構成 第七節 反乱軍の攻撃対象 第八節 大反乱の終焉
第三章 ジャック・ケイドの反乱
第一節 はじめに 第二節 反乱の背景 第三節 反乱への導入 第四節 蜂起の範囲と反徒の構成 第五節 要求と攻撃対象 第六節 反乱の終焉 第七節 むすび
第四章 イギリス絶対主義と修道院解散――絶対王政期における農民一揆の背景――
第一節 はじめに 第二節 修道院解散と国家官僚制 第三節 王室財政機構の改革 第四節 修道院解散の歴史的意義 第五節 むすび
第五章 恩寵の巡礼
第一節 はじめに 第二節 リンカーンシャ一揆の発端と展開 第三節 リンカーンシャ一揆の反徒の構成と国王軍の構成 第四節 リンカーンシャ反徒の要求 第五節 リンカーンシャ反徒の攻撃対象 第六節 リンカーンシャ反徒の分裂と敗北 第七節 北部反乱の発端と展開 第八節 北部反乱の反徒の構成 第九節 北部反徒の要求 第一〇節 北部反乱軍の攻撃対象 第一一節 北部農民の再蜂起 第一二節 むすび
第六章 西部の反乱
第一節 はじめに 第二節 反乱の政治・経済的背景 第三節 反乱への導火線 第四節 反乱の発端 第五節 反乱軍および国王軍の構成 第六節 反徒の要求 第七節 反徒の攻撃対象 第八節 むすび
第七章 ケットの反乱
第一節 はじめに 第二節 反乱の発端とその蜂起範囲 第三節 指導者層の性格 第四節 反徒の攻撃対象 第五節 反徒の要求 第六節 反乱の社会経済的背景 第七節 むすび
第八章 一七世紀の農民一揆
第一節 中部の反乱 第二節 西部諸州の反乱
第九章 市民革命期の農民闘争
第一節 干拓反対闘争 第二節 エンクロジュア反対闘争 第三節 クラブメンの運動 第四節 ディガーズの運動 第五節 市民革命期の農民闘争の一般的特徴
第一〇章 結語
イギリス農民一揆年表
索引

ルネサンス論の試み
創文社オンデマンド叢書
15世紀、イタリアで花開いたルネサンスを、「近代」と「ヒューマニズム」のはじまりとして捉え、その人間観、哲学を再考する。
【目次より』
まえがき
ルネサンス思想再考のために
一 ルネサンス思想研究の意義
二 ルネサンス思想再考のために
三 「開かれた学」の理念
四 「対話」としての探究
五 「市民的対話」
六 「観想的生活」と「行動的生活」
七 ―つの視点
ルネサンス思想史の試み
一 「最初の近代人」
二 中世的世界観と価値秩序
三 視線の逆転
四 〈融和〉の試み
五 フマニタス研究の理念
六 〈融和〉の達成
七 〈融和〉の破綻
八 ニヒリズム
ルネサンス思想論の試み
I ヒューマニズムの原点──ペトラルカ断想
一 ルネサンス的作家像の一典型
二 哲学的探究
II 文献学的精神
一 ヒューマニズムと文献学
二 ことばへの愛──文献学
三 「雄弁」への愛──修辞学
四 人間存在と「ことば」
五 対話への愛
六 作品観
七 歴史意識
八 権威主義からの解放
九 文献学と修辞学との統一
十 修辞学的対話としての探究
III 市民的ヒューマニズムの一典型
一 パルミニーリとフィレンツェ文化
二 『市民生活論』とフィレンツェ・ヒューマニズム
三 「良き市民」とその教育
四 「普遍人」の理想
五 教育方法と教育目的
六 自己自身の本性に従え
七 結論
IV ルネサンス的人間像
一 ルネサンス的人問
二 フマニタスの人
三 フマニタスの意味
四 「普遍人」の理想
五 市民的「普遍人」から制作的「普遍人」へ
V ルネサンスにおける「自我」
一 「自我」の発見
二 近代的「自我」
三 ルネサンスの人間観
四 ルネサンスの「自我」
イタリア哲学史の試み
I 予備的考察
一 イタリア哲学研究の意義
二 イタリア哲学の伝統と特質
三 イタリア哲学の歴史的概観
II ルネサンスの哲学
一 ヒューマニズム
二 プラトン主義
三 アリストテレス主義
四 自然哲学
III 一八世紀の哲学
一 ヴィーコ
二 啓蒙主義
IV 一九世紀の哲学
一 リソルジメントの哲学
二 実証主義とヘーゲル主義
1 実証主義 2 ヘーゲル主義
V 二〇世紀の哲学
一 新理想主義
二 その他の哲学

カルヴァンとともに
創文社オンデマンド叢書
牧師である著者が、宗教改革者カルヴァンに寄り添いながら、現代に生きる私たちの人生、社会、教育、家族などについての、エッセイ集が本書である。
【目次】
第一話 祈りの世界
第二話 牧師であること
第三話 仕事と日々
第四話 神の言葉が説教されるとき
第五話 聖書は今日でも権威を持っているか
第六話 あなたの隣り人はどこに
第七話 書くこと
第八話 戦争と平和
第九話 心と歌と
第十話 神を知ること、われわれ自身を知ること
第十一話 教会政治の道
第十二話 神学校を神学する
第十三話 顔と人柄
第十四話 神の決定と人間の責任
第十五話 レクィエム
第十六話 子どもの教育について
第十七話 ただ一度の旅立ち
第十八話 美しい自然について
第十九話 キリストとともに
第二十話 教会と国家について
第二十一話 自由を求めて
第二十二話 妻との出会い
第二十三話 老境とその備えについて
第二十四話 地上にあっては寄留者として
あとがき カルヴァンとともに

中国古代の祭祀と文学
創文社オンデマンド叢書
大学の教養課程の学生に向け、中国の古代文学「詩経」と「楚辞」を概説したテキスト。古代が呪術と祭祀の時代であったこと、古代文学はその祭祀の中から生まれたということを具体的に考証する。
【目次】
序章 原始の混沌──古代への視点
一 太古の森
二 古代という視点
三 経学とは
四 文学における古代の意味
第一章 神々の時代
I 古代人の自然崇拝とその終焉
一 怪力乱神
二 共存する諸族の神々──商(殷)王朝時代
三 聖山としての首陽山
四 一本足の怪獣〓〓」
五 神意から人為へ──周王朝時代
六 古代の終焉
II 古代神話の世界
一 神話の断片
二 神話の体系化
三 開国始祖神話
四 天地開闢神話
五 自然の神々
六 龍の伝説
七 崑裔神話
III 「詩」の意味するもの
一 歌謡の発生
二 「詩」の意味するもの
三 古代的"詩"の変容
第二章 うたのはじめ──『詩経』
I 『詩経』の成立と解釈史
一 『詩経』の成立
二 漢代の三家詩と毛詩
三 古注
四 新注──朱熹の『詩集伝』
五 清朝考証学
六 『詩経』の原義的研究
七 古代歌謡としての『詩経』
II 祝祭歌としての『詩経』
一 詩の六義──『毛詩』大序による
二 「風」「雅」「頌」とは
三 興について
III 『詩経』諸篇の解釈
一 周南・召南──二南
二 降臨する祖霊
三 関関たる雎鳩──諸篇の綴合
四 草摘みの祈願
五 投果の習俗
六 変風の諸篇
七 葬送と鎮魂の歌
八 羽を掲げる万舞の舞い
九 水神の降臨
一〇 鄭衛の風
一一 うたのはじめ
第三章 霊魂再生の祈り──『楚辞』
I 『楚辞』の成立とその背景
一 二つの『楚辞』
二 王逸と『楚辞』
三 『楚辞』と屈原
四 屈原伝説からの脱却
五 『楚辞』の全体像
II 『楚辞』諸篤の解釈
一 神霊との饗宴──九歌「東皇太一」「礼魂」
二 思慕と落胆──九歌「湘夫人」
三 苦悩する魂の遍歴──「離騒」篇
四 天界への遊行
五 時間の推移と老いの嘆き
六 さらなる飛翔
七 霊魂再生の祈り
終章 呪術の終焉と抒情詩の誕生
一 詩と抒情
二 原始の混沌──古代文学の難しさと魅力
三 呪術の終焉と抒情詩の誕生
参考文献
あとがき

論理学(改訂版)
創文社オンデマンド叢書
現代の主流の論理学=記号論理学の基礎的な方法論から最新の成果までを網羅し、伝統的な形式論理学も精査し、歴史的な位置を与える。
【目次】
序論 論理学の意義
論理学の課題 推理の二大別 論理学の二大部門 「valid」の意味 形式と記号化 伝統的論理学と記号論理学 記号論理学の特色 記号論理学の体系的建設 本書の意図および叙述方式 形式的言語
第一部 記号論理学
第一章 記号論理学の立揚
実例からの出発 文の記号化 結合詞 推理の記号化 真理関数 命題の内部構造 命題関数 クラスと関係
第二章 命題の計算
I 命題の計算の基本的構想
命題 要素命題と結合詞 変項と論理的定項 代表的な結合 命題の計算の構成
II 演算の問題
演算の検討 演算の相互還元
III 式の分類と判定
式の分類 3つの式の特色 式の判定 重要な恒真式 導出法則 標準形 双対則 式の導出例
V 推理
推理と恒真的含意 含意のパラドックス 基本的推理法則 推理の証明第三章 一変項命題関数の計算 命題関数の意味 変項関数の計算の基本的構想 定義 式の導出1 量化法則 命題の量化的表式 推理の吟味 式の導出2 重要な恒真式 形式的含意
第四章 クラスの計算(集合算)
クラスの計算の基本的構想 定義 重要な恒真式1 式の導出1 式の導出2 重要な恒真式2 命題の表式とクラスの計算の適用 図形的表現
第二部 伝統的論理学
第一章 伝統的論理学の立場
伝統的論理学の主題 推理の二種 命題の三型 定言命題の形式 名辞の外延と内包 定義 外延的解釈と内包的解釈 推理の二原理 名辞論理学
第二章 直接原理
A 定言命題に関する直接推理
定言命題の四形式 オイラーの図式〔補〕ヴェンの図式 名辞の周延〔補説〕存在解釈の図示 二つの推理規則 対当 変形推理
B 複合命題に関する直接推理
定言命題との対応づけ第三章 間接推理
A 定言命題に関する間接推理
定言シロジズムの定義 格式 公理 定理 前提における命題の組合わせ 第一格のvalidな式 第二格のvalidな式 第三格のvalidな式 第四格のvalidな式 還元の問題 格式覚え歌 還元の方法〔補〕背理法 他の間接推理
B 複合問題に関する間接推理
間接推理の分類 仮言シロジズム 〔補〕恒真的仮言シロジズム 選言シロジズム ディレンマ
第四章 伝統的論理学とクラスの計算
伝統的論理学の制限 クラスの計算の伝統的論理学への適用に関する注意 クラスの計算の使用法 内包的名辞論理学 両解釈における真偽問題
参考書名
練習問題
練習問題回答

論理学
創文社オンデマンド叢書
アリストテレスから現代数学まで、古代から現代の「論理学」を一冊で解説する画期的な書。京都学派の重要学者による重要な書。
【目次】
序
凡例
第一部 論理学基礎論
第一編 論理学の本質
第一章 論理学の意義
第二章 形式論理学と記号論理学
第三章 経験的認識の論理学
第二編 概念 判断 推理
第一章 先論理的思惟
第二章 言語的思惟
第三章 論理的思惟
第三編 哲学的論理学
第一章 認識論的論理学
第二章 哲学的論理学
第四編 論理学の歴史
第一章 古代と中世
第二章 近代
第三章 現代(記号論理学の成立)
第二部 形式論理学と記号論理学
第一編 論理学の基本的考想
第一章 予備的説明
第二章 論理学の基本的考想
第二編 形式論理学
第一章 形式論理学の基本的考想
第二章 直接推理
A 定言命題に関する直接推理
B 複合命題に関する直接推理
第三章 間接推理
A 定言命題に関する間接推理
B 複合命題に関する間接推理
第三編 記号論理学
第一章 記号論理学の基本的考想
第二章 命題の計算
第三章 命題函数の計算
A 一変項命題函数の計算
B 二変項命題函数の計算
第四章 「クラスの計算」と「関係の計算」
A 「一変項命題函数の計算」より「クラスの計算」の導出
B 「二変項命題函数の計算」より「関係の計算」の導出
附.「関係の論理学」
第四編 形式論理学と記号論理学との連関
第四編の問題
第一章 記号論理学の適用
第二章 外延的解釈と内包的解釈
題
第三章 形式論理学の批判と改正の方向

歴史家アンリ・ピレンヌの生涯
創文社オンデマンド叢書
アンリ・ピレンヌ(Henri Pirenne 1862~1935)は、ベルギーを代表する歴史家。1886年からずっとガン(ヘント)大学で教鞭を執った。
大著『ベルギー史』を著し、自国の独自性を解き明かした。また、第一次世界大戦中は、ドイツ軍に抑留生活を強いられたが、収容所でも歴史の講義をして、ローマ帝国の解体からルネサンスまでをあつかった壮大なヨーロッパの歴史を描いた『ヨーロッパの歴史』になった。
西ヨーロッパの発生について、「マホメットなくしてシャルルマーニュなし」といういわゆるピレンヌ・テーゼでも知られている。大歴史家ピレンヌの生涯と学績を描いたの評伝の決定版。
【目次』
一 谷間の町
二 二人の恩師
三 旅の空
四 フランドルに移植されたワロン人
五 至幸の日々
六 至幸の日々(続)
七 占領下のガン
八 クレーフェルト将校捕虜収容所
九 ホルツミンデン民間人捕虜収容所
一〇 戦時下のイェーナ
一一 クロイツブルク独居
一二 国民の英雄
一三 ユクルの晩秋
一四 追想のアンリ・ピレンヌ
註
あとがき
参考文献一覧

仏教と文学
創文社オンデマンド叢書
『日本霊異記』『平家物語』『徒然草』『狂雲集』『正法眼蔵』や親鸞、法然、一休、芭蕉、一茶などの作品と仏教の密接な関係を探る。
【目次】
仏教と文学──『日本霊異記』を中心に
平家物語のなかの仏教
聖徳太子と太子にまつわる後身説について
徒然草の宗教観──人間兼好をめぐって
仏教的一隠者の生きよう
武士たらんものは
悪人正機説の法然における思想的源流
親鸞における自然の思想についての一私見──浄土思想と禅思想との間にあるものとして
顕浄土教行証文類の「顕」の意義について
芭蕉のさとり
一茶の宗教的安心
趙州「無」の展開
禅における問いと答え
道元における「有」と「時」
正法眼蔵「現成公案」について
求道者としての梅岩
一休という人
一休と『狂雲集』
一休『自戒集』を読んで
沢菴の『鎌倉遊覧記』
あとがき

北方ユーラシア法系通史
創文社オンデマンド叢書
13世紀以降のモンゴル法典とそれ以前の中文史書に見る遊牧民の法的慣習に関わる記録とが、相互連関関係にあることをつきとめた力作。
【目次】
I 法制史料
1 環境と民族
2 一三世紀以降のモンゴル法典
a チンギス=ハーンのヤサ b アルタン=ハーンの法典 c 旧・新のオイラト法典 d 旧・新のハルハ法典 e 清朝の蒙古例を類聚した諸法典 附 自治外蒙古の勅定蒙古律令
3 北方ユーラシア法系への構想
II 刑法
1 一三世紀以前の中文史料
a モンゴリア高原の遊牧民 b 東北アジアの狩猟民 c 中文史料に顕在する賠償制
2 モンゴル法典に見る刑法
3 一三世紀前・後の史料問に顕在する共通性
a 家畜賠償と家畜罰 b 実刑
4 一九世紀中葉に見る実刑への転換
5 裁判の逓序と法の適用
III 婚姻
1 一三世紀以前の中文史料
a モンゴリア高原の遊牧民 b 東北アジアの狩猟民 c 中文史料に顕在する共通性
2 モンゴル法典に見る婚姻
a チンギス=ハーンのヤサ b アルタン=ハーンの法典 c オイラトの法典 d ハルハの法典 e 清朝の蒙古例 f 勅定蒙古律令
3 一三世紀前・後の史料問に顕在する共通性
IV 相続
1 一三世紀以前の中文史料
2 モンゴル法典に見る相続
a チンギス=ハーンのヤサ b アルタン=ハーンの法典 c オイラトの法典 d ハルハの法典 e 清朝の蒙古例 f 勅定蒙古律令
3 中文史料の再吟味
a 鳥桓 b 契丹
4 モンゴル法典に見る家父長権
V 牧畜
1 一三世紀以前の中文史料
2 モンゴル法典に見る牧畜
a チンギス=ハーンのヤサ b アルタン=ハーンの法典 c オイラトの法典 d ハルハの法典 e 清朝の蒙古例 f 勅定蒙古律令
3 家畜の保有
4 牧地の利用
VI 狩猟
1 一三世紀以前の中文史料
2 モンゴル法典に見る狩猟
a チンギス=ハーンのヤサ b アルタン=ハーンの法典 c オイラトの法典 d ハルハの法典 e 清朝の蒙古例 f 勅定蒙古律令
参考文献
あとがき

東洋法史論集6:明末清初モンゴル法の研究
創文社オンデマンド叢書
17世紀、明朝は清朝にとって代わられた。その間、モンゴル人をめぐる法はどのようになっていたのか。「東洋法史論集」の第6巻。
【目次】
序
凡例
総説
第一部 アルタン=ハンの法典
序章
第一章 アルタン=ハンの法典の『前文』─法典の成立年時と成立経過の推測─
第二章 殺人
第三章 傷害
第四章 偸盗に関する篇
第五章 男女間の罪
第六章 主僕間の罪
第七章 死屍と伝染病にかかわる罪
第八章 私人の家畜保有の尊重
第九章 野生動物の保護
第十章 人身救助
第十一章 使者と官員にかかわる罪
第十二章 逃亡
終章 ─モンゴル法史上の位置つけとその性格─
第二部 明・韃靼間の規矩條約
第一章 明と韃靼との交渉
第二章 明と韃靼との和議
第三章 明・韃靼間の規矩條約の逐條的考察
第三部 清朝入関前の蒙古に対する法
第一章 明律の満訳と所謂「崇徳會典」
第二章 太宗朝における満州法の蒙古諸部落への頒布
第三章 初頒の蒙古律書と盛京定例
第四章 蒙古を特定する法頒示の上限
第五章 蒙古に対する法的措置の逐條的考察─I─
第六章 蒙古に対する法的措置の逐條的考察─II─
第七章 蒙古に対する法的措置の逐條的考察─III─
第八章 蒙古に対する法的措置の逐條的考察─IV─
第九章 蒙古に対する法的措置の逐條的考察─V─
第十章 総括的私見
総括
史料と参考文献

東洋法史論集5:清朝蒙古例の研究
創文社オンデマンド叢書
17~20世紀初頭、中国を支配した大清帝国は、蒙古をその支配下に置いた。服属国の蒙古ではどのような法律が治めていたのかを探る。
序
凡例
総論
第一章 清律の成立
I 太祖・太宗朝の刑政 II 順治朝の律例編成 III 順治・康熙雨朝の纂修律例 IV 雍正律の成立 V 故宮現蔵本の位置づけ VI 乾隆・大清律例の成立
第二章 清律・名例「化外人有犯」條と蒙古例
I 律と例 II 名例律「化外人有犯」條 III 律に附入された蒙古例 IV 律例と蒙古例V 蒙古例の制定手続
第三章 蒙古例の集成──蒙古律書・蒙古律例・理藩院則例の成立
I 太宗朝における満洲法の蒙古諸部落への頒布 II 清國法の中國法への転換と蒙古に対する特別法の成立 III 蒙古律書の成立と増補 IV 蒙古律例の成立と増補 V 蒙古律例と理藩院則例
第四章 蒙古律例の諸本
I 三種の蒙古律書 II 蒙古律例の諸本
III 五種の蒙古律例の篇目名の比較 IV 五種の蒙古律例の條敷の比較 V (D) 本・大木文庫紗本の文章 VI (D)本・大木文庫紗本に対する私見
第五章 清朝治下の蒙古(その概要)
I 清朝の蒙古服属 II 清朝の蒙古統治 III 札薩克の職務および権限 IV 佐領の組織 V 清代蒙古の刑獄
各論
第六章 戸口差徭
第一 比丁 第二 徴賦 第三 賑済 第四 獎懲 第五 驛站 第六 婚姻 第七 承継
第七章 邊境〓哨
第八章 人命
第九章 盗賊
第一 強刧 第二 倫竊四項牲畜 第三 倫穎財物 豪吉行窺 第四 遺失物横領 欺偽
第十章 雑犯
第一 犯姦 第二 発塚 第三 失火 放火 第四 罵詈 第五 看守瘋人 第六 略人略売人 第七 遊牧生活から生じた慣習 第八 違禁 他
第十一章 首告
第十二章 補亡
第十三章 断獄
第十四章 喇嘛例
総括
第十五章 総括
I 蒙古例の性格 II 蒙古例の寅奴性 III 蒙古例と痢障例 IV 蒙古例とハルハ=ジロムの関係
史料と参考文獣
後跋

東洋法史論集4:北方ユーラシア法系の研究
創文社オンデマンド叢書
東洋法史論集の第4巻。シベリア、モンゴルの法律体系を探究する。狩猟民と遊牧民の作りだした法律にはどんな特徴があるのか。
第一章 北方ユーラシア法系への関心 自然の環境 II 人と生活 III 人と神々 IV 血とことば V 政治のかたち VI 法のすがた VII 「北方ユーラシア法系」の樹立を求めて
第二章 方法の摸索
第三章 法制史料
I 一三世紀以前の史料 II チンギス=ハンのヤサ III オイラートの法典 IV 韃靼の法制史料 V ハルハの法典 VI 清朝の蒙古例 VII シベリア原住民族慣習法集成とボグド=ゲゲン・フトクトの法典 VIII リアザノフスキーの業績
第四章 婚姻
I 前言 II モンゴル以前の諸民族の婚俗 III モンゴル族の婚俗 IV モンゴル諸法典における婚姻関係諸規定 V 清朝の蒙古例における婚姻関係諸規定
第五章 家族
I 家族の構成と機能 II 諸成員の帳幕内の座席およびその家族内の分業 III 妻の地位
第六章 家の継続
I 子の地位 II 烏桓の場合 III 契丹の場合 IV モンゴルの湯合 V 実態調査による類推
第七章 狩猟の慣習
I 遊牧民の狩猟 II 集団的狩猟 III 集団的狩猟の慣習 IV 個人的狩猟とその慣習 V 狩猟地の慣習 VI 共有と私有
〔附〕 狩猟儀礼
I 戦闘と狩猟と II 弓を射て行なう儀礼 III 占いによる儀礼 IV 狩猟と狩猟儀礼との分化
第八章 牧畜の慣習
I 遊牧民における牧畜 II 家畜保有の慣習 III 家畜保有の慣習 IV 牧地の慣習
第九章 刑法
I 先学の業績と本章問題の所在 II モンゴル法における犯罪の種類・成立・態様による刑罰の相違 III モンゴル法における犯罪の種類・成立・態様 IV 図表から推知される事賓闊係と仁井田・論文との懸隔 V 図表から推知される事実関係と仁井田・論文との懸隔 VI 総括的私見
第十章 損害賠償責任の変遷
I 問題の所在 II ヤサの場合 III オイラート法典の場合 IV ハルハ=ジロムの場合 V シベリア原住民慣習法集成の場合 附篇
第十一章 烏桓の慣習
I 問題の所在 II 烏桓における政治的権威の生成 III 王沈魏書の伝える烏桓の慣習についての私見 IV 「約法」の意味
第十二章 明代韃靼の慣習
I 北虜風俗の史料的価値 II 北限風俗の法制史料 III 純括的私見
第十三章 満洲と台湾──二つの漢人移住植民地における仲間意識の差異
I 漢人の満洲移住と開墾 II 漢人の臺湾移住と開墾 III 両者における仲問意識の差異
史料と参考文獣

東洋法史論集3:清末における近代的法典の編纂
創文社オンデマンド叢書
19世紀末~20世紀初頭、清は近代国家たるべく法律の整備に取りかかる。その時、清は日本に法学生を送り込み、新たな法体系を築こうとした。
序章 王朝体制の近代的修正
第一章 修訂法律館の成立
I 近代的法典編纂の開始 II 第一次官制改革後の修訂法律館
第二章 大清商律草案の編纂
I 商部における商人通例・公司律の編纂 II 商人通例・公司律の内容 III 商部における附腸法及び破産律の編纂 IV 修訂法律館における大清商律草案の編纂
第三章 大清民律草案の編纂
I 大清民律草案の編纂 II 大清民律草案の内容
第四章 大清刑事・民事両訴訟律草案の編纂
I 刑事民事訴訟法草案 II 大清刑事・民事両訴訟律草案の編纂 III 大清刑事・民事両訴訟律草案の内容
第五章 法院編制法の編纂
I 大理院審判編制法の成立 II 法院編制法の成立に至る経過慮置 III 籌備憲政の促進と法院編制法 IV 法院編制法の公布
第六章 罪犯習藝所と模範監獄
I 習芸所 II 習芸所から模範監獄へ III 模範監獄 IV 小河滋次郎の寄与
第七章 大清刑律草案と大清現行刑律
I 変通舊律例 II 大清刑律草案の告成 III 大清刑律草案をめぐる論争 IV 大清現行刑律の編定とその頒行 V 大清刑律草案と大清現行刑律
第八章 清末の法学数育
I 法律学堂および仕学速成科の創設 II 法律学堂
第九章 清末学生の日本派遣
I 学生の日本派遣の開始 II 清朝の対留日学生政策 III 私立明治大学経緯学堂
第十章 修訂法律大臣沈家本
I その経歴 II その業績
第十一章 清宛委別蔵鈔本『宋律』について
I 宛委別蔵鈔本「宋律」の体裁 II 宋律についての問題 III 宛委別蔵鈔本「宋律」と岱南閣本唐律疏議との対照
第十二章 『元典章』の一舊鈔本について
I 黄氏舊蔵鈔本「元典章」 II 陳氏校補闕文との対照 III 黄氏舊蔵鈔本「元典章」の系統 IV 内府舊蔵本の瞥見
第十三章 影鈔本宋刊本『元豊官志』について
I 「元豊官志」の体裁と内容 II 元豊官制成立の経過 III 元豊三年八月の詔の意義 IV 元豊官制編著の成立 V 元祐・崇寧・大観の官制編修 VI 政和・宣和の官制編修 VII 「元豊官志」の原本
第十四章 ボグド=ゲゲン=フトクトの勅定法典
I 大島清「庫倫出張報告書」に見える法典訳稿II 法典の構成 III 刑事法部分の法源 IV 刑事法部分と清朝の蒙古例 V 刑事法部分に反映した中國の親族組織 VI 刑事法部分に見える二つの刑罰怜系 VII 民事法部分の特色

東洋法史論集2:遼朝史の研究
創文社オンデマンド叢書
東洋法史論集の第2巻。916~1125年、契丹人によってモンゴルを中心に中国北方を支配した王朝の社会、文化、家族などの歴史を探る。
【目次】
序
凡例
第一 総説
第一章 遼の社会と文化
第二章 遼朝の性格
第三章 遼の文化と契丹文字
第四章 遼代における奚
〔附録〕 遼の死面
第二 法制と礼制
第五章 契丹の婚姻について
〔附録〕 西山霊光寺所見の一遼代仏像台座
第六章 再び契丹の婚姻について
第七章 三たび契丹の婚姻について
第八章 洪皓の『末漠紀聞』に見える女眞の婚俗と金代婚姻法
第九章 契丹における生母の地位──嘉礼諸儀を中心として
第十章 契丹の庶〓
第十一章 遼制における生生誕礼の意義──契丹における幼児の地位
第十二章 契丹人以外の分子に対する遼法の処置
第十三章 遼制における労働授受の形式と制度
第十四章 契丹の銀牌
第十五章 遼の社会における咒術力の作用
第十六章 契丹の祭祀──祭山儀と柴册儀
第十七章 契丹の再生礼
第十八章 契丹の射柳儀
第三 経済と文化
第十九章 遼の田制
第二十章 遼の鎖業
第二十一章 遼の絹織物業
第二十二章 契丹放偸攷
第二十三章 遼の奇獣「貔狸」
第二十四章 遼の石窟
第二十五章 遼の中京城址
第四 附録
第二十六章 日遼交渉
第二十七章 新出土史料による渤海國史の新事実
史料と参考文献