創文社オンデマンド叢書作品一覧

キルケゴールとその思想風土 北欧ロマンティークと敬虔主義
創文社オンデマンド叢書
デンマーク語文献を駆使し、北欧の二大思想潮流から初めて光を当てた力作。日本宗教学会賞受賞。
【目次より】
凡例
略記号表
序論
第一部 デンマークロマンティークとデンマーク敬虔主義
第一章 「ロマンティーク」概念について
第一節 訳語をめぐる混乱
第二節 フリードリッヒ・シュレーゲルの用語法
第三節 「ロマンティーク」という言葉の由来とノヴァーリスの用語法
第四節 まとめ
第二章 デンマークロマンティーク
第一節 「デンマークロマンティーク」概念について
第二節 ヘンリック・スティフェンス
第三節 アダム・ゴットゥロープ・エーレンスレーァ
第四節 ニコライ・フレゼリク・セヴェーリン・グルントヴィ
第五節 まとめ
第三章 デンマーク敬虔主義
第一節 キリスト教の歴史的受容におけるひとつの問題
第二節 ハンス・アドルフ・c
第三節 まとめ
第二部 キルケゴールにおける北欧ロマンティークと敬虔主義
第一章 予備的考察
第一節 従来の代表的方法について
第二節 概念史的研究方法
第二章 「自然」理解について
第一節 初期キルケゴールにおける自然理解の諸特徴
第二節 自然描写における諸特徴
第三節 自然認識 自然における神の顕現をめぐる理解の変容
第四節 自然科学
第五節 自然の構造
第三章 「予感」概念の展開
第一節 「予感」の構造と「気分」の構造
第二節 「予感」の救済的性格
第四章 「建徳」概念の展開
第一節 「建徳」概念の背景
第二節 「建徳的なもの」
第五章 まとめ
第三部 キルケゴール思想の原理
第一章 「呼称作用」(呼びかけ)
第一節 呼格
第二節 力動性
第三節 永遠なものそれ自体における分離
第二章 卑賎(低さ)
第一節 聖書に対する態度
第二節 「卑賎」の構造
第三章 隠喩と神話性
第一節 隠喩
第二節 神を語ること
あとがき
註
キルケゴールの著作活動における二重性
文献目録
欧文目次

アウグスティヌスの哲学 「神の似像」の探究
創文社オンデマンド叢書
キリスト教の枠を超え人間の成立の普遍的な意味と構造を存在論的ダイナミズムとして分析、現代思想へ問題提示する。
【目次より】
はしがき
目次
序章
第一部 自己存在の探究 初期著作および『告白』を中心として
第一章 探究の甚本構造
序
第一節 探究の端緒
第二節 回心の意味と構造
第二章 確実性の問題
序
第一節 アカデミア派批判
第二節 内への超越
第三章 記憶と想起 知の成立根拠をたずねて
序
第一節 知への愛
第二節 知の両義性
第三節 ものと言葉
第四節 知の意味と根底 記憶論の展開
第五節 幸福の生の記憶
第四章 時間と志向 精神の発見
序
第一節 創造と時間
第二節 記憶・直観・期待
第三節 精神の志向的かたち
第五章 悪の問題 「自己・人間の成立」の機微をめぐって
序
第一節 問いの端緒
第二節 自己存在の謎
第三節 人間的自由の根底
第四節 創造と意志
第二部 「神の似像」の探究 『三位一体論』に即して
第六章 知を求める信
序
第一節 信という端緒
第二節 信と知との再帰的構造
第七章 自己知の探究
序
第一節 精神の三一性
第二節 自己知のアボリア
第三節 欲望と思惟
第八章 外なる人間の三一性 結合力としての意志
序
第一節 三一性の諸相と意志
第二節 精神の開かれたかたち
第九章 創造と原罪との問題 知の成立の意味と根底
序
第一節 人問の創造
第二節 原罪の成立とそのかたち
第三節 知恵と知識
第十章 信の構造
序
第一節 信の志向的かたち
第二節 幸福の生
第三節 不死性への与り
第四節 問題の展望
第十一章 「神の似像」の知と再形成とをめぐって 存在の現成のかたち
序
第一節 信の普遍的根底に向って
第二節 精神の自己還帰
第三節 神の似像の意味
第四節 還帰・転回の文脈
第五節 本源的な記憶と想起
第六節 神の似像の再形成をめぐって
第七節 神性の全一的交わり キリストの問題
註
あとがき 結語に代えて

ヨハネ福音書研究 「人の子」句を含む記事単元の伝承批判的・編集史的研究
創文社オンデマンド叢書
「人の子」句を含む記事単元の伝承批判的・編集史的研究 語句の精緻な分析を通して伝承と編集を選別した、世界的水準の業績。
【目次より】
はしがき
文献略号
序論
本論 13の「人の子」句を含む記事単元の伝承批判的・編集史的分析
第2章 ニコデモ伝承と「人の子」句 ヨハネ福音甚2章23節ー3章21節における伝承と編集
第3章 ベテスダにおける治癒奇跡物語伝承と「人の子」句 ヨハネ福音書5章1-47節における伝承と編集
第4章 生命のパンの講話伝承と「人の子」句 ヨハネ福音書6章1-71節における伝承と紺集
第5章 世の光としてのイエス伝承と「人の子」句 ヨハネ福音甚8章12-30節における伝承と編集
第6章 盲人の治癒奇跡物語伝承と「人の子」句 ヨハネ福音書9章1-41節における伝承と編集
第7章 ベタニアにおける塗油物語伝承をめぐる問題 ヨハネ福音書11章55節ー12章11節における伝承と編集
第8章 エルサレム入都物語伝承をめぐる問題 ヨハネ福音甚12章12-19節における伝承と編集
第9章 ギリシア人の来訪物語伝承と「人の子」句 ヨハネ福音書12章20-24節における伝承と編集
第10章 光と闇の講話伝承と「人の子」句 ヨハネ福音書12章25-36節における伝承と編集
第11章 ヨハネ福音書12章の結論の記事単元をめぐる問題 ヨハネ福音書12章37-50節における伝承と編集
第12章 洗足物語伝承と「人の子」句 ヨハネ福音書13章1-38節における伝承と編集
結論
補論 ヨハネ福音書の神学と編集の座をめぐる問題 1世紀のユダヤ人共同体とキリスト教徒
注
参考文献
あとがき

六朝仏教思想の研究(東洋学叢書)
創文社オンデマンド叢書
仏教思想が儒教や道教とどのように結びつきながら中国に受容されたか、三教交渉史の観点から明らかにした画期的業績。
古代より中国の知識人は現実的・実践的な事柄に興味を示し、専ら政治・道徳・処世が関心事であったが、六朝時代は例外的に仏教・道教などの宗教が盛んとなった。本書は六朝の知識人がどのような仏教思想を持ちそのどこを拠り所としたかを探っていく。
【目次より】
凡例
序
第一章 大乗仏教の受容における儒教の役割
一 序言 二 仏教信奉者の儒仏調和の態度 三 慈悲と仁 四 大乗的救済論と儒教 五 結語
第二章 蘆山慧遠の仏赦思想
I 輪廻報応の思想
一 序言 二 三世因果の理法 三 煩悩と輪廻 四 輪廻報応の数えと宗教的自覚 五 涅槃の教えと天地・帝王の徳化 六 結語
II 「沙門不敬王者論」の思想
一 序言 二 「沙門不敬王者論」の成立 三 在家篇 四 出家篇 五 求宗不順化篇 六 体極不兼応篇 七 形尽神不滅篇 八 結語
第三章 竺道生の仏教思想
I 大乗観と小乗観
II 実相と空
III 頓悟成仏説
一 序言 二 謝霊運「弁宗論」における頓悟義 三 迷いと悟り 四 理と言葉 五 一乗思想と頓悟成仏説 六 無生法忍と頓悟 七 結語
IV 一闡提成仏義
第四章 宗炳の神不滅の思想
一 序言 二 神と形 三 輪廻の当体と法身 四 西方浄土と往生 五 法身説の形成六 般若の空と不滅の神 七 結語
第五章 顔延之の儒仏融合論
一 序言 二 何承天「逹性論」における三才の人と衆生 三 儒仏融合論第一型 四 儒仏融合論第二型 五 結語
第六章 智ぎの懺法の思想
I 三昧法としての懺法
一 序言 二 四種三昧と懺法 三 法華懺法 四 方等懺法五 請観世昔懺法と金光明懺法 六 結語
II 奉請三宝の儀式と道教のしょう祭
一 序言 二 奉請三宝の儀式とその目的 三 奉請三宝の由来 四 道教のしょう祭 五 奉請三宝と奉請天真 六 智ぎと道数 七 結語
あとがき
序(英文)
目次(英文)

エックハルト研究序説
創文社オンデマンド叢書
エックハルトのラテン語著作による初の本格的業績。彼の神論と秘蹟論の中に基本思想を見出し、始原論、存在論、救済論へと考察を展開。
【目次より】
端書
I 序論
1 エックハルトの生涯
2 ドイツ語著作とラテン語著作
3 エックハルト研究の新しい動向
II 原点
1 『命題集へのコラチオ』
2 『命題集へのコラチオ』の解釈の試み
2.1 「本質的属性」と「ペルソナ的属性」
2.2 「測られたる高さ」と「測られざる高さ」
2.3 「不変性」と「可変性」
2.4 「霊的被造物」と「物体的被造物」
2.5 「アクチオ」と「パッシオ」
2.6 「義を齎す恩寵」と「蘇りの栄光」
3 結び
III 始原論
1 『三部作』,『創世記注解』と『ヨハネ福音書注解』
2 『創世記注解』における「始原」
2.1 「イデア的理念」
2.2 「知性的存在」
2.3 「永遠と第一の単一の今」
2.4 「存在」
3 『ヨハネ福音書注解』における「始原」
3.1 「理念」
3.2 「知性」
3.3 「存在」
4 結び
IV 存在論
1 『パリ討論集』
2 『パリ討論集』における 「存在」
2.1 四つの論証
2.2 形象論
2.3 「存在の純粋性」
2.4 アナロギア論
2.5 トマスの存在概念との比較
3 『創世記注解』 における 「存在」
3.1 神の「存在」
3.2 被造物の「存在」
4 結び
V 神認識論
1 『聖アウグスティヌスの祝日にパリで行われた説教』
2 『聖アウグスティヌスの祝日にパリで行われた説教』における神認識論
2.1 「理論的学」,「論理的学」,「倫理的ないし実践的学」
2.2 神認識の三つの方法
2.3 「除去」,「卓越」,「原因」
2.4 「鏡を通して光のうちで」行われる神認識
2.5 「存在」と「徳」
2.6 「修身的徳」,「市民的徳」,「対神徳」
2.7 恩寵の到来する七つの様態
2.8 「愛における激しさ」
3 結び
VI 秘蹟論
1 『1294年にパリで行われた復活祭のための説教』
2 『1294年にパリで行われた復活祭のための説教』における秘蹟論
2.1 「熱意をもって聴かれるもの」の条件
2.2 聖体の秘蹟の四つの条件
2.3 「魂の最後の表象からの浄化」
2.4 「自分に固有の弱さの認識」
3 結び
VII 結語
後記
参考文献

私的土地所有権とエジプト社会
創文社オンデマンド叢書
土地立法レベルにおいてエジプト政府が時代の要請である法の近代化にいかに対応したか。19世紀中葉における一連の土地立法を、法の近代化と短絡させることなく、伝統的イスラム土地法体系の文脈の中で分析する。伝統的イスラム法体系の文脈で私的土地所有権の確立を見直し、19世紀エジプト社会の近代を描く。発展途上国研究奨励賞受賞。
【目次より】
はしがき
史料解題〔法令・文書〕
一 法令
I 法令集 II 土地・税関係法令 III 判例・判決文
二 文書
I エジプトにおける「文書」史料事情 II 『エジプト総督内閣官房トルコ語局文書』
第一部 近代エジプト土地制度史
I 近代エジプト土地制度小史
II ムハンマド・アリー統治下におけるエジプト村落社会 「農業法」の分析から
III 一九世紀中葉におけるエジプト灌漑行政
第二部 エジプトにおける「私的土地所有権」の確立
IV 一九世紀エジプト土地制度史研究 学界事情と史料紹介
V エジプトにおける私的土地所有権の確立
第三部 近代エジプトにおけるさまざまな土地範疇
VI 一九世紀中葉エジプトにおける『土地税』
VII 一九世紀中葉エジプトにおけるさまざまな土地範疇 リズカ地について
VIII 一九世紀中葉エジプトにおけるさまざまな土地範疇 都市不動産について
第四部 「私的土地所有権」の確立とエジプト社会
IX 近代エジプト農村社会研究のためのノート
X 「徴兵免除」嘆願文書にみる一九世紀中葉エジプトの農村社会
XI 一八六三年公布の二勅令にみる一九世紀中葉エジプト農民の土地喪失過程
XII カフル・シュブラフゥール村の村方騒動 一九世紀エジプトにおける私的土地所有権の確立とイズバ農民

西洋中世国制史の研究2:国家そして社会 地域史の視点
創文社オンデマンド叢書
比較地域史研究の視点から領邦国家史の全体像を鮮かに記述する。13世紀ヒルデスハイム司教領国の研究は本書の白眉である。叙任権闘争期以降の中世国家の確立過程を生き生きと描きだすとともに、国家史、社会史の基本概念を本格的に問い直し、地域史の方法と現状を論じた、刺激あふれる論集。
【目次より】
目次
I 国家史を記述すること Verfassungsgeschichteについて
II 十二・十三世紀のドイツ国家 諸侯制的国制への発展
III 十二・十三世紀中東ドイツのブルクグラーフ制
IV ヒルデスハイム司教コソラート(二世)の領国形成政策(一二二一─一二四六年)
V 十三世紀中葉のヒルデスハイム司教領国
VI ヒルデスハイム司教座聖堂参事会の人的構成
VII 領邦国家とレーン制
VIII 低地オーストリアのバンタイディングについて 中世末期における村落集会の構成と運営
IX 中世末期オーストリアにおける領主制の諸問題
X 地域史研究と歴史協会 十九世紀前半のドイツにおけるその社会史的考察
XI ドイツにおける地域史の諸相
あとがき
地図
1 十三・十三世紀中東ドイツのブルクグラーフ制
2 十三世紀前半のヒルデスハイム司教領国
3 中世の都市ヒルデスハイム
4 十三世紀のヒルデスハイム司教領国
『西洋中世国制史の研究1 教会から国家ヘ 古相のヨーロッパ』目次
I 教会から国家へ
II 「教会」としてのフランク帝国
III カロリンガー時代の十分の一税
IV 西ヨーロッパ初期中世の修道院蔵書
V 国王・大公・教会
VI 「ドイツ国」のはじまり
VII 十─十二世紀ドイツにおける太公領の展開
VIII 「叙任権闘争」とレガリア

人権の普遍性と歴史性 フランス人権宣言と現代憲法
創文社オンデマンド叢書
1789年人権宣言の歴史的・憲法理論的位置づけを検討し、日本の憲法論にとっての意義を提供する労作。
【目次より】
はしがき
第一章 フランス革命と憲法学 歴史学と憲法学の対話をめざして
第一節 革命史学と憲法学 「八九年」へのコンセンサスと"derapage"論
第二節 フランス革命史研究の展開i法史研究にとっての意味
第三節 フランス憲法研究の展開
第二章 一七八九年人権宣言の「普遍性」 その史的起源を求めて
第一節 一七八九年人権宣言の制定と意義
第二節 人権宣言の構造と人権の「普遍性」
第三節 人権宣言と女性の権利 一七八九年人権宣言の「人(homme)」と「女性(femme)」
第四節 人権宣言に対する批判論の展開
第三章 フランスの憲法伝統と人権宣言 二つの「自由」論と二つの「デモクラシー」論の交錯
第一節 フランスの憲法伝統と憲法学
第二節 人権論をめぐる憲法伝統の展開 自由主義法制の確立と二つの「自由」の対抗第三節 主権論・国家論をめぐる憲法伝統の展開 「議会中心主義」の確立と二つの「デモクラシー」の対抗
第四章 人権宣言と日本の憲法
第一節 自由民権運動と人権宣言
第二節 日本国憲法と人権宣言
第三節 人権宣言の意義と日本憲法学の諸課題 むすびにかえて
資料
〔欧文〕
一 一七八九年人権宣言(「人および市民の権利宣言」)〈一七八九・八・二六〉
二 一七八九年の主要人権宣言草案
三 女権宣言
オランプ・ドゥ・グージュ「女性および女性市民の権利宣言」〈一七九一〉
四 一七九三年宣言および一七九三年の主要人権宣言草案
五 日本憲法史とフランス人権宣言
主要文献解題
I 一七八九年人権宣言二〇〇周年に関連する文献・雑誌特集号
II フランス革命二〇〇周年に関連する基本的な文献

日本市場の競争構造 市場と取引
創文社オンデマンド叢書
日本の流通構造、取引様式、商慣行、マーケティング競争の特質といったことがらについて、著者がこれまで手がけてきた理論的・実証的研究の成果をまとめた。取引という経済活動をベースに、日本市場の競争構造を理論的に解明する。日経賞受賞。
【目次より】
はしがき
序章 日本市場の競争構造 解題
1 問題関心 2 市場と取引:分析的構図 3 本書の構成
第l部 流通構造
第1章 日本の小売構造:比較と分析
1 日本の小売業の規模構造 2 小売店舗の密度 3 小売業の集中度 4 小売業の組織化の範囲と程度 5 小売業の生産性 6 日本の小売構造の特徴:要約 7 小売構造のモデル分析 付録表
第2章 日本の卸売構造:比較と分析
1 日本の卸売業の規模構造 2 卸売の店舗密度 3 流通の多段階性 4 卸売業の組織化の範囲と程度 5 卸売業の生産性 6 卸売の機能 7 日本の卸売構造の特徴:要約 8 垂直的市場構造の理論分析 付録表
第3章 流通の効率性:比較と分析
1 流通活動への分析視角 2 生産性の国際比較 3 ユニット・レーバー・コストの比較 4 流通マージン率の国際比較 5 在庫率の国際比較 6 資金回転率の国際比較 7 日本の流通の効率性:要約 付録表
第4章 流通構造と規制緩和
1 生産性の規模間格差 2 生産性の業態間格差 3 規制緩和の観点から
第5章 日本の商慣行:基本特性の再検討
1 問題の所在 2 取引様式の分析枠組 3 継続的な取引関係と協調 4 不確実性への対応と不完備契約
第6章 商慣行の機能と問題点
1 問題の所在 2 流通系列化 3 建値制 4 リベート制 5 返品制 6 商慣行の問題点
第Ill部 流通チャネルの競争分析
第7章 流通チャネルの調整問題
1 問題の所在 2 流通チャネルの内部調整 3 流通チャネルとコミュニケーション 4 流通チャネルにおけるリスク分担 5 分析結果の要約とインプリケーション
第8章 流通チャネルとブランド間競争
1 問題の所在 2 流通チャネルの類型化 3 流通チャネルのモデル 4 管理システムと企業システム 5 伝統的チャネルと管理システム 6 分析結果の要約とインプリケーション
第9章 流通チャネルと販売促進
1 問題の所在 2 消費者のブランド選好 3 流通チャネルの選択:価格=数量選択モデル 4 流通チャネルの選択と販売促進 5 分析結果の要約とインプリケーション
終章 分析結果の要約と展望
1 本書の特徴と主要な論点 2 本書の内容の限界 3 将来の取り組むべき課題
参考文献

宗教経験の哲学 浄土教世界の解明
創文社オンデマンド叢書
浄土教が内包するメッセージを我々が救済され得る仕方で読み解き浄土世界のリアリティを提示。日本宗教学会賞受賞。
【目次より】
目次
第一章 宗教哲学の可能性
1 宗教哲学の課題
1) 宗教哲学の成立と歴史
2) 宗教哲学が内包する問題
3) 現代の宗教的状況
2 宗教経験の現象学的研究
1) 宗教経験と現象学
2) 宗教現象学と比較
3) 宗教経験における比較 その一
4) 宗教経験における比較 その二
5) 文化の比較と宗教の比較
6) 宗教哲学の視界
第二章 宗教における個体性と普遍性
1 師への崇敬
1) 弥陀の顕現
2) 対決と帰依
3) 化身
4) 崇敬
5) 「阿弥陀仏」の指し示すもの
2 原罪と如来蔵
1) キェルケゴールの「単独者」
2) 原罪
3) 如来蔵
4) 普遍性の哲学的追究
5) 宗教における普遍性
第三章 言葉と宗教経 名号の場合
1) 「名号」について
2) 称名について
3) 宗教経験の三段階、第一の段階
4) 第二の段階
5) 第三の段階
6) 名号の射程
第四章 非僧非俗
1) 愚禿親鸞
2) 釈尊の出家
3) 出家 住むことを出る
4) 行と出家
5) 親鸞の非僧非俗
6) 住むことの閉塞
第五章 悪と救済
1 阿闍世王の物語をめぐって
1) 阿闍世の悪と道徳
2) 悔恨
3) 阿闍世の悔恨
4) 善悪と無常
5) 地獄への有
2 『歎異抄』第十三条をめぐって
1) ひと千人殺してんや
2) この身の器量
3) 業縁
4) 往生への希求
5) 殺人
6) 千人の殺人
第六章 浄土 救済する世界
1 世界の死
1) 浄土と死
2) 他者の死による悲嘆と衝撃
3) 事実として起こる他者の死
4) 他者の死の経験の指し示すもの その一
5) 他者の死の経験の指し示すもの その二
6) 死の世界性
2 世界の救済
1) 浄土
2) 救済世界の建立
3) 他力と菩提心
4) 救済の時間的構
5) 他者を喪った悲しみと救い
6) 無量光明土の射程
註(第一章 第六章)
あとがき

ネオ・リカーディアンの貿易理論 不等価交換論を超えて
創文社オンデマンド叢書
不等価交換論を超えて 古典派から、新古典派、マルクス経済学、現代的アプローチまで主要な貿易論を検討、新しい理論の構築を試みる。
【目次より】
はじめに
序章 なぜネオ・リカーディアンか
1 ネオ・リカーディアンとは何か
2 新古典派 vs ネオ・リカーディアン
3 マルクス経済学 vs ネオ・リカーディアン
第1章 リカード比較生産費説について
1 序
2 リカードの比較生産費説
2-1 リカードの説明 2-2 リカードモデルの定式化
3 ミルの国際価値法則
3-1 ミルモデルの定式化 3-2 ミルをどう評価するか
4 多数の国,多数の商品
4-1 2国n商品 4-2 n国2商品 4-3 n国n商品
5 中間生産物
5-1 2国n商品 5-2 競争均衡と生産の有効性
6 時間のある経済(Sraffa-Leontief経済)
6-1 Steedman-Metcalfeによるリカード比較生産費説の批判 6-2 商品による商品の生産 6-3 より一般的な分析
7 自由貿易の通時的効率性
7-1 数値例による直観的理解 7-2 Smithによる一般的な証明
8 結論
数学注
補論1 貿易によって利潤率は上昇するか
補論2 Sraffa-Leontief 経済における生産可能性フロンティア
第2章 生産された生産手段としての資本とヘクシャー=オリーン=サミュエルソン(HOS)モデル
1 序
2 ヘクシャ ー= オリーン=サミュエルソン(HOS)モデル
2-1 閉鎖経済 2-2 開放経済
3 生産された生産手段としての資本
4 土地としての "K"
4-1 商品の価格 4-2 価格と生産量の関係 4-3 開放経済の一般均衡
5 結び
補論3 "normal" でないケースをどのようにして排除するのか
第3章 国際貿易における不等価交換:理論的展望
1 序
2 不等価交換とは何か
3 Emmanuel の不等価交換論
3-1 不等価交換の1次形態:等しい剰余価値, 異なった資本の有機的構成をもった国家間の不等価交換 3-2 厳密な意味での不等価交換:不均等な剰余価値率によって生じる不等価交換
4 Samuelson の Emmanuel 批判
5 Saigal による Emmanuel 理論の「発展」
6 Evans による Saigal モデルの修正
7 根岸隆による Saigal 批判
8 Roemer の不等価交換論
9 結び
参照文献

市場の経済思想(現代経済学選書)
創文社オンデマンド叢書
市場活動をルールの下での競争というゲームとして統一的に考察。古代以来の反市場思想を歴史的・批判的に分析した問題作。各務賞受賞。
【目次より】
まえがき
1 経済と市場
1 稀少性の出現 2 余分なものとしての経済 3 稀少性への挑戦 4 稀少性に対処するための社会システム 5 競争 6 市場 7 市場をめぐる経済思想
2 交換・貨幣・市場ゲーム
1 交換 2 交易と市場の起源 3 交換ゲーム 4 交換に先立つもの 5 交換の正義 6 貨幣 機能主義的アプローチ 7 貨幣 経済人類学的アプローチ 8 貨幣 情報システム論的アプローチ 9 貨幣と市場ゲーム
3 反市場思想および経済的自由主義のプロトタイプ
1 アリストテレスの正義論 2 利得は不正であるという説 3 マネー・ゲームは不自然であるという説 4 利子の否定 5 司馬遷の経済的自由主義 6 国家独占をめぐる問題
4 市場ゲームと正義
1 トマス・アクイナスの正義論 2 「交換の正義」再論 3 「公正価格」 4 中世の商業 5 商業利潤の根拠 6 利子をめぐる議論 7 「分配の正義」 8 ゲームの 「公正」 と初期条件の問題
5 「搾取」と「剰余」
1 市場ゲーム と利得 2 マルクス的「搾取」の概念 3 「剰余」の概念 4 「剰余」としての人間 5 交換システムにおける「剰余」 6 マネー・ゲームと「利潤」
6 「見えざる手」 の世界と 「ユートピア」
1 『蜂の寓話』 のパラドックス 2 自生的な社会的秩序 3 「見えざる手」 4 自然的秩序形成のメカニズムと「共感」 5 「見えざる手」の失敗 6 「市場の失敗」 7 反市場社会としての「ユートピア」
7 市場と国家
1 国家とその経済的役割 2 プラトンの「国家」 3 市場ゲームの抑制者としての国家 4「富国強兵ゲーム」 のプレーヤーとしての国家 5 経済的自由主義と国家 6 再分配ゲームの仲介者としての国家 7 国家による市場の制御
8 資本主義というゲーム
1 「マネー・ゲーム」としての「資本主義」 2 「資本主義」は不公正なゲームか 3 「搾取」についての再論 4 「反資本主義」のモデル 5 「社会主義」という名の「国家独占資本主義」 6 資本主義の否定がもたらす「国家の失敗」 7 非資本主義的市場経済としての「市場社会主義」の可能性 8 資本主義の「精神」
9 経済思想のドラマ
1 古代・中世の反市場の思想 2 「重商主義革命」と「アダム・スミス革命」 3 正統・異端・無神論 4 「ケインズ革命」以後 5 主要なパラダイムの比較 6 市場の擁護と資本主義の擁護
参考文献

アウグスティヌスの言語論
創文社オンデマンド叢書
言語哲学と解釈学の視点からアウグスティヌスにおける言葉の真相を文献学的に解明、彼の言語論の全貌を初めて本格的に示した問題作。
【目次より】
はじめに
序論 声の現象学へ
第一部 言語哲学的視点から 声とことば
アプローチ
第一章 声
I 意味の光
II 声
III 喚びかけの構造
IV 喚びかけの場所
第二章 ことば
I 沈黙と発語
II 根源語 讃美と呻き
III 光ることば
第二部 解釈学的視点から 経験と解釈
アプローチ
第一章 経験
I ホルテンシウス体験
II メロディア・インテリオル 『美と適合について』
III ミラノのヴィジョン 『告白』第七章における神秘経験
IV オスティアの経験 l’extase a deux
第二章 解釈
I 比喩的解釈
II 解釈の迂路
III ドケレの二重構造
第三部 『キリスト教の教え』の言語哲学 『キリスト教の教え』を読む
アプローチ
I いつだれのために書かれたか
II 伝達の回路
III 本論のアナリシス 表現と伝達
IV 結論
あとがき

現代の租税理論 最適課税理論の展開
創文社オンデマンド叢書
最適課税理論の展開 望ましい租税制度の要請が強い今日、所得税と消費税に亙る最適課税理論を、最新の研究を踏まえて体系的に考察。
【目次より】
はしがき
序
第I部 最適課税理論:展望
第1章 展望 I:最適消費税理論 線形最適課税
1 最適消費税理論の展開
2 最適消費税問題の構造
3 最適消費税体系の構造
4 租税改革の理論
第2章 展望 II:最適所得税理論 非線形最適課税
1 最適所得税理論の展開
2 最適所得税問題の構造
3 非線形最適所得税
4 最適線形所得税
第II部 基礎理論の検討
第3章 最適消費税体系の存在問題
1 はじめに
2 モデル
3 再分配的な最適消費税体系
4 一般の場合の最適消費税体系
5 利潤が存在する場合の最適消費税体系の特徴
6 反例:最適消費税体系が存在しない場合
第4章 最適消費税ルールの一般化 生産者価格の可変性,利潤と最適課税ルール
1 はじめに
2 可変的生産者価格と最適消費税ルール
3 利潤の存在と最適課税ルール
付論1 不変生産者価格が意味する生産関数
付論2 最適消費税理論と租税改革理論
付論3 政府の徴税方式と課税ルール
補論 最適課税と効率的生産
1 はじめに
2 最適消費課税と非効率生産:反例
3 モデルと準備的議論
4 最適消費税経済における効率的または非効率的生産
5 要約
参照文献
第III部 最適課税のシミュレーション分析
第5章 わが国の最適線形所得税制
1 はじめに
2 分析の枠組み
3 計算の方法
4 わが国の最適線形所得税:結果と解釈
5 結語
第6章 わが国の最適消費税制
1 はじめに
2 分析の枠組みとモデル設定
3 計算の方法
4 わが国の最適消費税体系:結果とその検討
5 要約と展望
第IV部 最適課税理論の展開
第7章 貯蓄と最適課税
1 はじめに
2 モデル
3 貯蓄と最適課税:結果と検討
4 貯蓄課税の是非
第8章 脱税と最適課税
1 脱税と最適課税
2 経済の枠組み
3 脱税がない場合の最適課税体系
4 脱税と最適課税制度
5 最適な税務調査および罰則制度
6 結語:他の税の場合
第9章 最適課税理論の課題:新展開にむけて
1 税の包括化と総合的最適課税体系の考察
2 理論の枠組みの拡大
3 応用的数量分析の展開

市場機構と経済厚生(現代経済学選書)
創文社オンデマンド叢書
厚生経済学の伝統を踏まえ、ゲーム論など最新の業績を取り入れて、均整のとれた市場機構の全体像を描いた中級テキストの決定版。
【目次より】
序
注意
1 序論 課題と方法
1 厚生経済学の分析上の立場 2 経済的厚生についての予備的考察 3 厚生経済学の形成
2 経済環境
1 財と価格 2 消費者 3 生産者 4 経済環境と政府
3 経済主体の最大化行動
1 市場の形態 2 効用最大化と需要関数 3 利潤最大化と供給関数 4 非協カゲームのナッシュ均衡
4 資源配分の効率性の条件
1 資源配分の効率性の基準 2 部分均衡型モデルと効率的資源配分の条件 3 生産物モデルと効率性の条件 4 端点解を許す場合の効率性の条件
5 価格機構と資源配分
1 競争市場と資源配分 2 競争市場の効率性 3 厚生経済学の第二基本定理 4 基本定理の経済的意義 5 市場の失敗
6 補償原理と分配問題
1 個人間効用比較 2 補償原理と厚生基準 3 個人間効用比較と公平性の原理 4 コルム=フォーリーの公平性
7 外部効果と市場機構
1 外部経済効果の概念 2 外部効果を含む経済モデル 3 外部効果の補正
8 公共財の最適供給
1 公共財の概念 2 公共財と効率性の条件 3 公共財と市場の失敗 4 公共財の自発的供給メカニズム
9 非凸性と価格形成
1 非凸性と競争機構 2 外部効果と非凸性 3 企業の参入と競合可能市場 4 公共料金 5 協カゲームによる料金決定
10 不確実性と経済厚生
1 不確実性の下での経済行動 2 アロー=ドブリューの条件付財の市場 3 保険市場 4 道徳的陥 5 逆淘汰 6 オークション
11 社会的選択の理論
1 社会的選択の方法 2 社会厚生関数 3 一般不可能性定理 4 単純ゲームと社会的選択 5 社会選択関数
12 国民所得と所得分配
1 実質国民所得の評価 2 所得分配の平等の華準 3 分配の不平等の尺度 4 所得分配の平等と現実
13 寡占市場と戦略的行動
1 単一生産物モデル 2 寡占市場と企業の参入 3 企業の合併 4 参入阻止行動 5 異質財生産と寡占市場 6 消費者行動の誘因両立性
14 次善理論と経済政策
1 ラムゼイの最適課税問題 2 リプシー=ランカスターの問題 3 価格の歪みの比例的変化の効果 4 次善最適点における経済厚生の変化の評価について 5 一般的モデルによる分析
参考文献

日本財政の経済分析
創文社オンデマンド叢書
財政赤字、企業、住宅、年金、業種間負担、直間比率、地方税、税制改革など主要なトピックスに経済理論を適用、その説明力を実証。
【目次より】
まえがき
第1章 財政赤字と家計行動 中立命題の検証
I はじめに II 中立命題の理論的枠組とその限界 III 既存の実証分析 IV 中立命題の検証
第2章 企業税制と設備投資 投資のq理論からのアプローチ
A) 設備投資理論の展開
I はじめに II 設備投資理論の諸類型 III 設備投資と税制 IV アメリカの設備投資に関する実証研究 V 日本の設備投資の実証研究
補論
記号一覧
B) 設備投資の実証分析
I はじめに II モデル III データ IV 推定結果 V むすび
補論 理論モデルの説明
第3章 公的住宅政策と持家取得行動 資本コストの計測とシミュレーション
I はじめに II モデル III 時系列データによる分析 IV クロスセクションデータによる分析 V むすび
第4章 わが国財政運営のマクロ的評価 高雇用余剰と高雇用経常収支の計測
I はじめに II 自然失業率の理論と実証 III 自然失業率の計測とその吟味 IV GNPギャップの計測 V 高雇用余剰の計測 VI 高雇用経常収支,高雇用交易条件と高雇用為替レートの計測 VII むすび
第5章 業種間負担率格差の実態 「クロヨン」問題の推計
I はじめに II 所得税負担率格差の指標 III 所得階層分布と租税関数の推定 IV 税負担の業種間格差の実態 V 業種間格差の相対的意義
第6章 最適直間比率のシミュレーション分析 効率と公平のトレードオフ
I はじめに II 分析の方法 III 直間比率と経済的厚生
第7章 わが国税制改革の影聾分析
I はじめに II 竹下税制改革の概要 III 消費税と物価上昇 IV 世帯類型別の税負担の変化 V ライフサイクルの税負担の変化 VI 竹下税制改革の原生分析
補論
第8章 地方交付税:機能とその評価
I はじめに II 国と地方の財政関係と財政状況 III 地方交付税制度の概要と問題点 IV 地方交付税の財源保障機能 算定構造の分析 V 地方交付税の財政調整機能 VI 地方交付税の機能の評価と諜類
第9章 年金制度と高齢化社会 重複世代間モデルによるシミュレーション分析
I はじめに II 年金制度の現状とその問題点 III 戦後の経済成長と公的年金 IV 年金改革のシミュレーション分析(1):定常状態の比較 V 年金改革のシミュレーション分析(2):移行過程の比較 VI むすび

六朝道教史研究(東洋学叢書)
創文社オンデマンド叢書
道教史上もっとも主要な時期である六朝期江南の天師道と葛氏道という代表的道流の歴史的変遷を独自の方法により解明した画期的業績。
【目次より】
まえがき
凡例
緒言
第一篇 葛氏道と霊寶経
序章 葛氏道と上清派
第一章 『太上霊寶五符序』の形成
第二章 『霊寶赤書五篇眞文』の思想と成立
第三章 霊寶経の形成
附 霊寶経の分類表
第二篇 天師道とその道典
序章 東晉・劉宋期の天師道
第一章 『九天生神章経』
第二章 『河上眞人章句』
附 『老子道徳経序訣』
第三章 『老子想爾注』
第四章 「大道家令戒」
第五章 『上消黄書過度儀』
補論一 『太上洞淵神呪経』と『女青鬼律』と『太上正一呪鬼経』の成書年代について
補論二 『玄妙内篇』の成立について
補論三 『千二百官儀』の思想と成立
第三篇 道教教理の形成
第一章 道教の終末論
第一節 東晉期の道教の終末論
第二節 上清経と霊寶経の終末論
第三節 劉宋・南齊期の天師道の終末論
第二章 劉宋期の天師道の「三天」の思想とその形成
補論 三教交渉における「教」の観念
参考文献目録
あとがき
索引
英文梗概

近世初期の外交
創文社オンデマンド叢書
17世紀前半に確立した近世外交の特質をオランダ文書と日本語史料を駆使して本格的に分析し鎖国論の克服を試みた問題作。和辻賞受賞。
【目次より】
序
目次
第一部 近世初期の外交担当者
一 家康・秀忠の二元政治時代
1 本多正信と正純
2 将軍の買物掛と後藤庄三郎
3 以心崇伝と林羅山
4 小括
二 秀忠単独支配から秀忠・家光の二元政治
1 土井大炊頭利勝
2 酒井雅楽頭忠世
3 酒井讃岐守忠勝
4 伊丹播磨守康勝と松平右衛門正綱
5 秀忠の上意
6 小括
三 家光政権
1 綱紀粛清
2 異国之事
3 閣老の横ならびの時代
4 酒井讃岐守忠勝
5 榊原飛騨守職直
6 松平伊豆守信綱
7 井上筑後守政重
8 ポルトガル人追放の決定
9 小括
第二部 近世の外交儀礼の確立
一 拝謁
1 ポルトガル人
2 オランダ人
二 国書の形式
三 小括
第三部 オランダの台湾貿易
一 海賊とアドヴェンチュラー
1 李旦
2 許心素
3 一官(鄭芝龍)
二 日本貿易の基地としての台湾
1 通航許可証を得た中国人のタイオワン来航
2 在日華商の台湾貿易の排除
3 台湾貿易の拡大とタイオワン商館の資金不足
4 日本向け絹織物の買付
5 ハンブアンと一官
6 小括
むすびにかえて
あとがき
表
地図
註
貨幣換算表
参考文献

権利と人格(現代自由学芸叢書) 超個人主義の規範理論
創文社オンデマンド叢書
脳の内容が複製可能であるならば人格の同一性は一体どのようにして証明が可能であるのか。個人の別個性と人格の不確定性――二つのモチーフを焦点とする、統一理論がいま求められている。恐れを知らず実定法学の領域へと越境して、権利に基礎をおく道徳および民事・刑事の法的責任の根拠に迫り、道徳を原始的個人の内面にかかわるものではなく他者との関係において現れる外面的世俗的な社会道徳をして再構成し、個人を超えるインパーソナルな開かれた規範理論を大胆に構築する、現代自由学芸の騎士による挑戦の書である。無批判な権利万能論と一線を画し、基本権間の衝突・統一的人格の虚構性・普遍的利己主義の不可避性等、従来の人権論が無視してきた権利論の根本問題に挑み、明快かつ論争的なスタイルで超個人主義の規範理論を提唱する。
【目次より】
序
第一部 道徳・権利・人格
第一章 狭義の道徳
第一節 道徳の広義と狭義 第二節 正義の「対他性」 第三節 「自然法の最小限の内容」 第四節 法とのオーバーラップと相違 第五節 狭義の道徳に含まれないもの
第二章 権利を基底におく道徳
第一節 目標基底的道徳(特に功利主義)および義務基底的道徳との相違 第二節 権利の衝突 第三節 権利の個人間比較 第四節 中間総括
第三章 権利とは何か、また何のためにあるのか
第一節 基本的な法的諸概念 第二節 選択説による権利の概念 第三節 権利の意義
第四章 権利の道徳では足りないもの
第一節 方法論上の問題 第二節 利己主義と行為者相対的考慮 第三節 公共的価値 第四節 未来の人々と動物
第五章 柔らかい人格と道徳的問題
第一節 序説 第二節 人格の同一性は程度の問題である 第三節 程度説批判の検討 第四節 自己利益 第五節 パターナリズム 第六節 功績と責任 第七節 約束 第八節 配分的正義 第九節 程度説と狭義の道徳
第二部 法的責任の基礎
第一章 序論
第二章 契約はなぜ、またどのように拘束するか
第一節 序説 第二節 信頼説 第三節 契約の法的保護の方法 第四節 手続的要件としての意志(思) 第五節 契約制度の意義 第六節 無償契約の拘束力の弱さ 第七節 自己拘束の可能性 第八節 契約における正義
第三章 刑事責任論における「自由意志」問題
第一節 問題の整理 第二節 決定論と非決定論 第三節 両立不可能論批判 第四節 責任の前提としての「自由意志」 第五節 「自由意志」ということば 第六節 結語
注
文献解題

西ドイツの土地法と日本の土地法
創文社オンデマンド叢書
確固たる体系を持つ西ドイツ土地法を手がかりに、わが国現行土地法(公法)の持つ特徴と問題点を剔抉し、その克服の道を明示する。
【目次より】
はしがき
第一部 建築の自由と土地利用規制 西ドイツ法の場合
I 建築の自由と土地利用規制
I 西ドイツの国土整備計画法制 都市的土地利用と農村的土地利用との調整を中心として
III プロイセンの住宅地新開発規制立法AAnsiedlungsgesetzgebung)について 西ドイツ都市建設法制におけるAussenbereichの概念とその沿革
IV 財産権の保障とその限界 ボン基本法下三〇年の西ドイツ公法学におけるその一断面
第二部 土地と財産権保障 日本法の場合
I 日本国憲法と財産権保障 土地所有権を中心として
II 公共用地の強制的取得と現代公法 関連諸利益の取扱い方を中心として
III 残地補償と起業利益ならびに事業損失との関係について
IV 公共用地の任意買収と土地収用との相互関係について
V 土地区画整理制度と財産権保障 いわゆる「無償減歩」をめぐって
VI 土地所有権の制限と損失補償
II 我国地区計画制度の性格 西ドイツ地区詳細計画(Bプラン)制度との対比におけるその特色と問題点
VIII 不動産取引の公法的規制 土地売買の認可制度を中心として