数学的思考

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数学的思考

スウガクテキシコウ

講談社学術文庫

「数学ができる子は頭がいい」のか。それとも「数学などやるやつは頭が少しおかしい」のか。世の中に行き交う7つの「数学迷信」の由来をたずねて、著者は古代ギリシャから現代数学への道筋を辿る。人はなぜ、この抽象的・観念的な思考法を必要としてきたのか。現代の科学・技術文明を生むにいたった数学的思考の本来の在り方を問い直し、歪みの多い数学教育問題の急所に、犀利な切っ先を突きつける。


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目次

1 数学についての7つの迷信
  1.科学と迷信
  2.迷信その1 数学は諸学の根源である
  3.迷信その2 数学はものの訳にはたたない
  4.迷信その3 数学のできる子は頭がよい
  5.迷信その4 数学をやる人間は頭がおかしい
  6.迷信その5 数学は純粋形式による観念の産物である
  7.迷信その6 数学は生産技術の道具であればよい
  8.迷信その7 数学は永遠不変である
  9.迷信の由来
2 迷信はどうして生まれたか
  1.ギリシャ精神の起源
  2.ギリシャの栄光と没落
  3.もう1つの不明瞭な世界
  4.ヨーロッパの誕生
  5.ヨーロッパ的教養
  6.数学観の形成
  7.それがどうして、迷信となりえたか
3 現代の数学と数学教育
  1.抽象性と形式性
  2.公理主義の真の意味
  3.論理と形式
  4.ブルバキズム
  5.「技術革新」の「要求」
  6.「応用数学」の変質
  7.「応用数学」から「数理科学」へ
  8.数学的プラグマティズム
  9.教育の現代化
  10.日本の現実
4 数学教育の遺骸
  1.遺骸るいるい
  2.「算術」の遺骸
  3.「代数」の遺骸
  4.「幾何」の遺骸
  5.「三角法」の遺骸
  6.「解析幾何」の遺骸
  7.「高等代数」の遺骸
  8.「微積分」の遺骸
  9.遺骸の処理
5 数学の方法
  1.数学の定式化
  2.空間の客体化
  3.数学者の思考
  4.粒子と連続
  5.数学的実体
  6.一般と特殊
  7.形式性の意味
6 数学教育の現代化
  1.科学教育として――量の体系
  2.技術の体系化――水道方式
  3.定式化の形象――シェーマ
  4.空間と図形の科学――方眼と折れ線
  5.量と構造
  6.変化の解析
  7.集団

書誌情報

紙版

発売日

1991年07月05日

ISBN

9784061589797

判型

A6

価格

定価:1,100円(本体1,000円)

通巻番号

979

ページ数

240ページ

シリーズ

講談社学術文庫

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