子守り唄の誕生

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子守り唄の誕生

コモリウタノタンジョウ

講談社学術文庫

子守りの「ネエヤ」とは誰か
五木の子守唄をめぐる近代の精神史

寝させ唄でも遊ばせ唄でもない、日本独特の子守り唄。甘やかな郷愁とは対極の暗さを漂わせる一群の守り子唄はどこから来たのか。年端もいかぬ子守り少女たちのモノローグ。おどま盆ぎり盆ぎり、と口ずさまれる背景はいかなるものか。五木の子守唄として採集された70余りの詞章を検討し、近代化の過程で忘れられていった精神史の風景を掘り起こす。

どうやら日本に固有と思われる、ある一群の子守り唄が存在する。子守り唄にもいくつかの種類がある。寝させ唄、遊ばせ唄、そして、子守り娘の唄である。この第三の、子守りの少女らの自己慰安のモノローグともいうべき子守り唄は、じつは欧米には存在しない。そこには「赤とんぼ」のネエヤがいなかったからだ。――<本書より>


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目次

第1章 守り子唄への道
第2章 五木の子守唄とは何か
第3章 守り子たちの日々
第4章 流れ者の譜(うた)
第5章 守り子の父は誰か
第6章 宇目の唄げんか

書誌情報

紙版

発売日

2006年01月12日

ISBN

9784061597426

判型

A6

価格

定価:990円(本体900円)

通巻番号

1742

ページ数

240ページ

シリーズ

講談社学術文庫

初出

原本:本書の原本(講談社現代新書)は1994年2月に小社から刊行。

著者紹介

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