
マイページに作品情報をお届け!
歌舞伎座の怪人
カブキザノカイジン
- 著: 中村 獅童
中村獅童って、こんな人だったの?ーー「親のないのは首のないのと同じこと」。歌舞伎界のゴッドマザーといわれた祖母・小川ひな(三代目時蔵夫人)にこう言われ、役者の道を諦めるよう諭された十代の頃。「ぼくには歌舞伎の血筋はあるけれど、後ろだてはありません」といいながら、それでも歌舞伎への夢を諦められない獅童が、舞台や撮影の合間に思いの丈を綴った自伝的エッセイ。硬派なイメージの底に隠された、素直で小さな「獅子の童」の姿に驚かされます。
[獅童を支える豪華な顔ぶれ]
装画・あべ弘士(「あらしのよるに」絵本作家)による描き下ろし「絵で楽しむ歌舞伎座案内」
口絵写真・篠山紀信「假名手本忠臣蔵 斧定九郎」「封印切 亀屋忠兵衛」
特別インタビュー・「萬屋の血」関容子(歌舞伎評論家)
著者秘蔵フォトも満載!
(内容)
進学した日大の芸術学部演劇コースでは「歌舞伎鑑賞」が授業の中にあり、学割チケットを求め、はるか二階の後方の客席から舞台を見つめました。しかし匂いも熱もあまりに遠く、しまいには焦れったくなり、「ああ、ぼくはここにいてはいけない」。
おとなしく座っていてはダメだ、いま自分が感じていることを舞台上で役をとおして語り、舞い、人々を感動の海に誘わねば――と、生意気にもそのとき、真剣に考えました。
そのとき、ぼくは二十一歳でした。 (第一章より)
ⒸShido Nakamura
- 前巻
- 次巻
オンライン書店で購入する
書誌情報
紙版
発売日
2009年03月13日
ISBN
9784062152365
判型
四六
価格
定価:1,760円(本体1,600円)
ページ数
190ページ
電子版
発売日
2024年03月08日
JDCN
06A0000000000757674N
初出
第1章~第4章までの文章は、『銀座百点』2007年1月号~2008年12月号に掲載された原稿に、加筆修正したもの。