特攻隊振武寮 証言・帰還兵は地獄を見た

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特攻隊振武寮 証言・帰還兵は地獄を見た

トッコウタイシンブリョウショウゲンキカンヘイハジゴクヲミタ

「父は特攻隊が美化されることを、常に危惧していました」
(大貫少尉の長女・大貫妙子さんミュージシャン)

昭和20年5月、陸軍が福岡に設けた生き残り
特攻隊員の収容施設・振武寮で、大貫少尉は上官に殴打され、怒声を浴びつづけた――。
話題のNHKスペシャル「学徒兵 許されざる
帰還」の単行本化!

■序章「幽閉された軍神」より
私たち生き残った二八名の特攻隊員は、第六航空軍司令部に隣接する私立福岡女学校の寄宿舎に連れていかれました。寄宿舎の周囲には鉄条網が張り巡らされ、銃を持った衛兵が入口に立っていて、ものものしい雰囲気です。
「振武寮」……。
真新しい看板に黒のペンキで、そう書かれていました。
それから、一六日間の幽閉生活が始まったのです。
──大貫元少尉は、そう語りはじめます。生き残り特攻隊員・大貫健一郎氏への驚愕のインタビューを、ぜひご堪能ください。


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書誌情報

紙版

発売日

2009年07月11日

ISBN

9784062155168

判型

四六

価格

定価:1,980円(本体1,800円)

ページ数

304ページ

著者紹介

著: 渡辺 考(ワタナベ コウ)

(わたなべ・こう) NHKディレクター。 1966年、東京都生まれ。早稲田大学卒。90年にNHKに入局し、2007年8月より、番組制作局勤務。制作したテレビ番組に、ETV特集「シリーズBC級戦犯(1)韓国朝鮮人戦犯の悲劇」、NHKスペシャル「学徒兵 許されざる帰還~陸軍特攻隊の悲劇~」などがあり、これらの作品はギャラクシー賞選奨(テレビ部門)を受賞している。著書に、『最後の言葉 戦場に遺された二十四万字の届かなかった手紙』(重松清氏と共著・講談社文庫)など。

著: 大貫 健一郎(オオヌキ ケンイチロウ)

(おおぬき・けんいちろう) 元陸軍少尉。 1921年、福岡県生まれ。台湾で育ち、基隆中学を経て、拓殖大学卒。 陸軍特攻隊「第22振武隊」の一員に選ばれ、45年4月、鹿児島県知覧飛行場から特攻機で沖縄に向かうも、徳之島に不時着。その後福岡市に移送され、生き残り特攻隊員の収容施設である「振武寮」に軟禁された。ミュージシャンの大貫妙子さんは長女にあたる。

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