人間 昭和天皇(下)

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人間 昭和天皇(下)

ニンゲンショウワテンノウゲ

著者の遺言ともいうべき畢生の大作。

大元帥から象徴へ、新しい物語が始まった!
無謀な戦争の果てに帝国は瓦解し、占領された。戦犯訴追か、退位か……。苦悩のなか、彼は各地を巡幸して国民とふれあい、天皇のありかたを模索する。皇太子成婚、東京オリンピック、ふたたびの訪欧と訪米、そして崩御。平成の皇室についても筆は及ぶ。

● 平成の時代に入って久しい。55歳で皇位を継承された平成の天皇も、齢を重ねられた。皇太子の結婚や雅子妃の病気、皇位継承など皇室はさまざまな問題を抱えている。占領時代は天皇制をどうするかという存続派と廃止派のせめぎあいだった。現在の問題はそれよりもっと深化、複雑化し解決が難しいのではないか。当然、テーマがこの時代まで及ばなければ、本書は完結しない。(「まえがき」より)


ⒸMisako Takahashi

目次

第七章 神国日本の崩壊
  1 皇子の疎開
  2 弟宮との確執
  3 聖 断
第八章 現御神からの解放
  1 マッカーサーとの対決
  2 「人間宣言」と全国巡幸
  3 退位せず
第九章 われらが皇太子、明仁
  1 ヴァイニング夫人
  2 新生日本を託す
  3 正田美智子との結婚
第十章 象徴天皇の演出
  1 総攬者の意識、変わらず
  2 入江相政と宇佐美毅
  3 生物学者として
第十一章 皇室外交
  1 ヨーロッパ訪問
  2 一九七五年の昭和天皇
  3 「皇室」と「外交」のあいだ
第十二章 最後の日々
  1 玉体にメス
  2 崩 御
  3 代替わり儀式は変わったか
第十三章 新しい皇室へ
  1 護憲、祈り、贖罪
  2 平成流の天皇像
  3 伝統と共に生きる
いくつかの課題──むすびに

書誌情報

紙版

発売日

2011年12月09日

ISBN

9784062173001

判型

四六

価格

定価:3,080円(本体2,800円)

ページ数

530ページ

電子版

発売日

2023年04月07日

JDCN

06A0000000000620724W

著者紹介

著: 髙橋 紘(タカハシ ヒロシ)

(たかはし・ひろし) 1941年東京都生まれ。早稲田大学法学部卒業後、共同通信社入社。社会部長、ラジオ・テレビ局長、(株)共同通信社取締役などを歴任。この間、宮内記者会に在籍した。退社後は静岡福祉大学教授も務めた。専攻は皇室の近現代史。著書に『現代天皇家の研究』(講談社)、『象徴天皇』(岩波新書)、『昭和天皇 1945─1948』(岩波現代文庫)、『天皇家の密使たち』(共著、現代史出版会)などがある。また編集解説に『側近日誌』(文藝春秋)、『昭和初期の天皇と宮中─侍従次長河井弥八日記』(共編・岩波書店)などがある。2011年9月30日没。

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