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ヒューマニズム考 人間であること
ヒューマニズムコウニンゲンデアルコト
- 著: 渡辺 一夫

「それは人間であることとなんの関係があるのか。」
フランス・ルネサンス文学の泰斗が、宗教改革をはじめさまざまな価値の転換に翻弄されながらも、その思想を貫いたユマニスト(ヒューマニスト)たち――エラスムス、ラブレー、モンテーニュらを通して、「人間らしく生きようとする心根と、そのために必要な、時代を見透す眼をもつこと」の尊さを平易な文章で伝える名著。
●大江健三郎氏による、本書の底本(講談社現代新書版、1973年)への推薦の言葉より
〈この平易な小冊子にこめられているのは、先生が生涯深められてきた思想である。「人類は所詮滅びるものかもしれない。しかし、抵抗しながら滅びよう。」という言葉を見つめながら、先生はその抵抗の根本の力を明らかにしてゆかれる。〉
【目次】
1 ヒューマニズムということば
2 ユマニスムの発生
3 宗教改革とユマニスム
4 ラブレーとカルヴァン(一)
5 ラブレーとカルヴァン(二)
6 ユマニスムとカルヴィニスム
7 宗教戦争とモンテーニュ
8 新大陸発見とモンテーニュ
9 現代人とユマニスム
ⒸMikiko Kozaki
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書誌情報
紙版
発売日
2019年11月08日
ISBN
9784065177556
判型
A6
価格
定価:1,980円(本体1,800円)
ページ数
256ページ
シリーズ
講談社文芸文庫
電子版
発売日
2019年11月08日
JDCN
06A0000000000161705J
初出
本書は『ヒューマニズム考――人間であること』(講談社現代新書、1973年10月刊)を底本としました。
著者紹介
フランス文学者。1901年、東京生まれ。1925年、東京帝国大学文学部仏文科卒業。東京高等学校(旧制)教授を経て、48年、東京大学教授、62年、同大学名誉教授。文学博士。1975年、逝去。主な著作に『フランソワ・ラブレー研究序説』『フランス・ユマニスムの成立』『フランス・ルネサンスの人々』『戦国明暗二人妃』『世間噺・戦国の公妃』『世間噺・後宮異聞』など、おもな翻訳書にエラスムス『痴愚神礼讃』、ラブレー『ガルガンチュワとパンタグリュエル物語』など。
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