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太平洋戦争の真実 そのとき、そこにいた人々は何を語ったか
タイヘイヨウセンソウノシンジツソノトキソコニイタヒトビトハナニヲカタッタカ
- 著: 神立 尚紀
「戦争は壮大なゲームだと思わないかね」――終戦の直前、そううそぶいた高級参謀の言葉に、歴戦の飛行隊長は思わず拳銃を握りしめて激怒した。
「私はね、前の晩寝るまで『引き返せ』の命令があると思っていました」ーー艦上攻撃機搭乗員だった大淵大尉が真珠湾攻撃を振り返って。
「『思ヒ付キ』作戦ハ精鋭部隊ヲモミスミス徒死セシメルニ過ギズ」ーー戦艦大和水上特攻の数少ない生存者・清水芳人少佐が、戦艦大和戦闘詳報に記した言葉。
「安全地帯にいる人の言うことは聞くな、が大東亜戦争の大教訓」――大西中将の副官だった門司親徳主計少佐の言葉。
「私は『決戦』と『手柄を立てる』という言葉が大嫌いでした。決戦というのはこの一戦で雌雄を決するということなのに、決戦だ、決戦だとなんべんも。そんな掛け声で部下をどれほど失ったかわかりません」ーー零戦初空戦を飛行隊長として率い、終戦まで前線で戦い続けた進藤三郎少佐。
「戦後、GHQの占領政策を聞いたときにガッカリしました。なんだ、二・二六の青年将校がやろうとしていたことと同じじゃないかと」ーー日米開戦前に中国戦線からのベテラン搭乗員。二・二六事件の折は、予科練の生徒で鎮圧軍として出動した。角田和男中尉。
「日露戦争でロシア軍の捕虜になった人が、日本に帰れずにアメリカに渡って浄土真宗の僧侶になっていて、マッコイに会いに来たことがありました。立派な人でしたが、我々も日本がもし勝っていたら帰れなかったでしょうな。負けて、日本に軍隊がなくなったから帰ってこれたようなもんですよ」――戦中、捕虜となって米本土の収容所にいた中島三教飛曹長。
Ⓒnaoki koudachi
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書誌情報
紙版
発売日
2023年07月06日
ISBN
9784065304051
判型
四六
価格
定価:1,650円(本体1,500円)
ページ数
224ページ
電子版
発売日
2023年07月05日
JDCN
06A0000000000698391R
著者紹介
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