ムーミンパパの思い出 [新版]

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ムーミンパパの思い出 [新版]

ムーミンパパノオモイデ シンパン

講談社文庫

≪ムーミンみなし子ホームの階段の上に、ごくありふれた買いもの用の紙ぶくろがひとつ見つかりました。この紙ぶくろの中にいたのが、ほかでもない、このわたしでした。≫

夏の暑いさかりに、ひどい風邪をひいたムーミンパパは、「若いころのことを書いて、本にしてはどうかしら?」とムーミンママにすすめられます。

すっかりのり気になったパパは、あわれな少年時代から、天才発明家のフレドリクソンとともに大海原や空にのりだしたこと、ムーミンママとの劇的な出会いなどを執筆し、みんなに朗読してきかせます。

竜との戦い、嵐でたどりついた王さまの島……話をきいているスニフやスナフキンは、パパの冒険仲間のロッドユールやヨクサルが、じぶんたちのお父さんだと知って大興奮!

ムーミンパパから読者のあなたへのメッセージがあります。

≪あなたが、わたしの思い出の記をじっくり味わおうとしてくださるのなら、はじめからくり返し読みかえすことを、おすすめします。≫



ムーミンの物語は全部で9冊あります。この『ムーミンパパの思い出(原題 MUMINPAPPANS MEMOARER)』は、幻の第1作『ちいさなトロールと大きな洪水』が出るまでは、第3作めとされてきたものです。

ながく愛読されてきた児童向けのハードカバー版「ムーミン童話集」(1990年初版 全9巻)の改訂版「ムーミン全集[新版]」が2019年に刊行され、「しょうぎ」を「チェス」、「ウナ電」を「至急電報」、「あわだてクリーム」を「ホイップクリーム」にするなど、いまの言葉にあわせた、より読みやすいムーミンの物語になりました。

講談社文庫では、1978年からムーミンの物語をご紹介してきました。2025年小説ムーミン誕生80周年記念として、講談社文庫版も[新版]になりました。トーベの手になる61点もの挿絵とともに、ムーミンの物語をお楽しみください。



《収録》
解説……小野寺百合子
ムーミン谷の魅力 3『ムーミンパパの思い出』うそも、まことも、なんでもあり……冨原 眞弓 

*この本は『ムーミン全集[新版]3 ムーミンパパの思い出』(2019年講談社刊)の文字づかい等を改めたものです。
*中学生以上漢字にふりがな


ⒸMoomin Characters TM 2025

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書誌情報

紙版

発売日

2025年05月15日

ISBN

9784065393598

判型

A6

価格

定価:748円(本体680円)

ページ数

304ページ

シリーズ

講談社文庫

著者紹介

著・原作: トーベ・ヤンソン(トーベ ヤンソン)

トーベ・ヤンソン(TOVE JANSSON) (1914年8月9日‐2001年6月27日) 画家・作家。フィンランドの首都ヘルシンキに彫刻家の父、挿絵画家の母のもとに生まれ、幼いころから画家を目指す。ヘルシンキ、ストックホルム、パリで絵を学び、政治風刺雑誌『ガルム』をはじめ、児童書や新聞の挿絵などの仕事を精力的にこなした。ムーミン小説の9作品は、戦争中、自分自身の安らぎのために執筆した『小さなトロールと大きな洪水』を1945年に出版したところから始まり、最愛の母シグネが亡くなった1970年に出版した『ムーミン谷の十一月』が最後となった。1954年ロンドンの「イヴニング・ニューズ」掲載のムーミンコミックスの連載が人気を博すなど多才ぶりを発揮。1966年国際アンデルセン賞受賞、1976年フィンランドの芸術家に贈られる最高位の勲章、プロ・フィンランディア勲章受章。

訳: 小野寺 百合子(オノデラ ユリコ)

小野寺百合子(おのでら ゆりこ) (1906年‐1998年)翻訳家。東京生まれ。東京女子高等師範学校附属高等女学校専攻科卒。公使館付武官の夫、小野寺信の赴任にともない、ラトビア、スウェーデンに長期滞在する。戦後はスウェーデン文化普及に努め、1981年スウェーデン国王から勲一等北極星女性勲章を受章。主な翻訳の仕事に『ムーミンパパ海へいく』『エーミールと60ぴきのざりがに』など、著書に『バルト海のほとりにて』がある。

解説: 冨原 眞弓(トミハラ マユミ)

冨原 眞弓(とみはら まゆみ) 聖心女子大学哲学科教授、翻訳家。1954年兵庫県生まれ。ソルボンヌ大学大学院博士課程修了、哲学博士。著書に『シモーヌ・ヴェイユ』(岩波書店)、『トーヴェ・ヤンソンとガルムの世界』など。訳書に『彫刻家の娘』『小さなトロールと大きな洪水』(以上、講談社)、『トーベ・ヤンソンコレクション』全8巻(日本翻訳出版文化賞受賞)、『ムーミン・コミックス』全14巻(以上、筑摩書店)などがある。

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