巣鴨プリズン BC級戦犯者の記録 わがいのち果てる日に

巣鴨プリズン BC級戦犯者の記録 わがいのち果てる日に

スガモプリズン ビーシーキュウセンパンシャノキロク ワガイノチハテルヒニ

講談社学術文庫

1945年にGHQが接収、1958年まで延べ4000人以上の戦犯者が収容された、巣鴨プリズン。東京裁判でA級戦犯とされた25人、絞首刑になった7人よりも圧倒的多数のBC級戦犯たちが、死と隣り合わせに過ごし、死刑宣告を受け、処刑場に向かう場所に一人の教誨師(きょうかいし)が着任した。日本人として唯一処刑に立ち会い、死刑囚との対話し、助命嘆願や戦犯死刑執行停止活動に奔走した「巣鴨の父」が、受刑者の声と生活を克明に綴った、生と死のドキュメント。1953年初版、幻の名著、復刊。
【電子特典有り】

「解説より」
A級戦犯の処刑で一区切りではない。
国家の命令で戦場に立ち、ときに上官の身代わりにまでさせられ、
忘れ去られたBC級戦犯の不条理な人生。
私たちは、どれほど思いやることができたのか。
戦後80年。真の「検証」を実現するために
本書は第一級かつ、最重要史料であると、私は信じている。――山折哲雄(宗教学者・評論家)

目次

巣鴨の教誨師となるまで
「死の喜び」よりも「生の喜び」を
処刑の立ち会い
刑場への道
拘引記――28時間の記録
罪業感と戦争観
最後の晩餐
死刑囚の面会
死刑囚と仏教
追補
図表・地図
学術文庫版解説  山折哲雄

【電子書籍版収録】
遺言集――戦犯者18人が綴った日記と、辞世のことば

「死の近きを観念した人生は、一般の人生とは何が違うのか。それは希望が皆無ということです」
死ぬ意義、後悔、死への恐怖,…巣鴨プリズンのほか香港、インドネシア、シンガポールなどで絞殺・銃殺された18人は、死を前に何を思ったのか。極限の心情を綴った稀少な文書を、電子版に収録。

1953年7月31日 大日本雄弁会講談社より初版刊行。2011年7月、講談社エディトリアルより改装刊行。


  • 前巻
  • 次巻

オンライン書店で購入する

目次

目次

巣鴨の教誨師となるまで
「死の喜び」よりも「生の喜び」を
処刑の立ち会い
刑場への道
拘引記――28時間の記録
罪業感と戦争観
最後の晩餐
死刑囚の面会
死刑囚と仏教
追補
図表・地図
学術文庫版解説  山折哲雄

【電子書籍版収録】
遺言集――異国の地で刑死した戦犯者18人の辞世のことば

書誌情報

紙版

発売日

2025年07月10日

ISBN

9784065402443

判型

A6

価格

定価:1,320円(本体1,200円)

通巻番号

2874

ページ数

232ページ

シリーズ

講談社学術文庫

著者紹介

著・編: 田嶋 隆純(タジマ リュウジュン)

田嶋隆純(たじま・りゅうじゅん) 1892年栃木県生まれ。13歳で仏門に入り、豊山大学(現・大正大学)で河口慧海に師事し、チベット仏教を学ぶ。1931年に渡仏、ソルボンヌ大学(現・パリ大学)に留学、文学博士号を取得。帰国後、真言宗豊山派大僧正。大正大学教授。正真寺(東京・小岩)住職。1941年夏、仏教界を代表して渡米、各地で日米両国間の平和維持を懇請。49年6月、米軍からの依頼により米軍管轄下の巣鴨プリズン2代目教誨師に。これを機に戦犯死刑囚の助命嘆願運動に尽力し、収容者から「巣鴨の父」と慕われる。57年、病没。著書に『両部曼荼羅及密教教理』(仏語)。

オンライン書店一覧

関連シリーズ

BACK
NEXT

製品関連情報