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人間的自由の条件 ヘーゲルとポストモダン思想
ニンゲンテキジユウノジョウケンヘーゲルトポストモダンシソウ
- 著: 竹田 青嗣

近代国家と資本主義の正当性とは?
「人間的自由」の本質に立ち戻り近現代思想を根本から問い返す!
「国家」と「資本主義」の矛盾を克服し、その獰猛な格差原理を制御する新しい時代思想はいかにして可能か。ポストモダン思想をはじめとする20世紀社会思想の対抗原理の枠組みが失効したいま、資本主義的自由国家の「正当性」をどう哲学的に基礎づけるか。カント、ヘーゲル、マルクスら近代哲学に立ち戻り現代社会の行き先を再検証する画期的論考。
ヘーゲルは、「人間的自由」の本質は必ず近代の「自由国家」を必然化し、またそれは「放埒な欲求の体系」(競争的資本主義)へ転化すると考えた。そして近代国家の「人倫」の原理だけが、この矛盾を内的に制御し克服しうると主張した。……われわれはヘーゲルが近代国家論を完成したと考えたこの場面に立ち戻り、ヘーゲルの構想を、もういちど人間的自由の本質からはじめて“解体構築”しなおす必要があるのだ。――<本書より>
Ⓒ竹田 青嗣
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目次
第1章 資本主義・国家・倫理――『トランスクリティーク』のアポリア
第2章 絶対知と欲望――近代精神の本質
第3章 人間的自由の条件
書誌情報
紙版
発売日
2010年08月12日
ISBN
9784062920063
判型
A6
価格
定価:1,595円(本体1,450円)
通巻番号
2006
ページ数
528ページ
シリーズ
講談社学術文庫
電子版
発売日
2022年11月04日
JDCN
06A0000000000582136F
初出
原本は、2004年、小社より刊行された。
著者紹介
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