文芸(単行本)作品一覧

ザ・ベストミステリーズ2010
文芸(単行本)
2009年究極の短編ミステリ17編を収録
推理小説年鑑2010年版
日本推理作家協会賞短編部門受賞作、安東能明「随監」を含む、すべての第63回日本推理作家協会賞候補作品を一挙掲載!
これほど読んで損のないミステリ・アンソロジーは、ほかにはない
ミステリ界は常に変化しております。新しい才能が次々と出現し、これまでになかったアイデアを披露してくれています。もちろんベテラン勢だって負けてはいません。ミステリの定義が曖昧になってきたことに乗じて、自らの可能性を大きく広げようと日々努力を続けております。本書をお読みになることで、ミステリ作家たちのそうした気合いが伝わればと願います。――日本推理作家協会理事長 東野圭吾
「随監」――安東能明
「ミス ファイア」――伊岡瞬
「ドロッピング・ゲーム」――石持浅海
「レッド・シグナル」――遠藤武文
「星風よ、淀みに吹け」――小川一水
「ノビ師」――黒崎視音
「生き証人」――末浦広海
「老友」――曽根圭介
「この雨が上がる頃」――大門剛明
「眼の池」――鳥飼否宇
「波形の声」――長岡弘樹
「師匠」――永瀬隼介
「九のつく歳」――西澤保彦
「夏の光」――道尾秀介
「休日」――薬丸岳
「雨が降る頃」――結城充考
「未来の花」――横山秀夫

キャットフード 名探偵三途川理と注文の多い館の殺人
文芸(単行本)
※注意
この本は、ネコの手の届かないところに保管してください。殺人をたくらむ恐れがあります。
勇敢な黒ネコと悪魔のような名探偵――先に尻尾を出すのはだれだ?
一攫千金を目論む化けネコ・プルートが考えついたのはコテージに見せかけた“人間カンヅメ(キャットフード)”工場。彼女の計画はしかし、思わぬ形で破綻する。
工場に呼び寄せた高校生の中に、人間に化けた黒ネコ・ウィリーが混ざっていたのだ! ネコ社会の法律により、ネコを殺すことは許されない。
4人の人間から1匹のネコをあぶりだせ――尻尾を出したら殺される!

石田三成 ソクチョンサムスン
文芸(単行本)
百済再興を謀り、魔人と化した石田三成。対するは、新羅非時一族の流れを汲む大和柳生。古代朝鮮から関ヶ原へ、1000年の時を駈ける戦いの幕が切って落とされた!
もう1つの関ヶ原、もう1つの日朝関係史。大胆にして壮大な荒山ワールド全開!
異形の石田三成、推参!
百済党の末裔・石田三成は百済再興を賭け、髑髏盃を呷って魔人となった。一方、天武帝に縁の大和柳生は、新羅・非時一族の末裔。百済殲滅を使命とする。三成の不穏な動きに、ついに立ち上がる柳生石舟斎。ここに、1000年の時を駈ける、時空を超えた壮絶な戦いが始まる。

うみねこのなく頃に Episode4(上)
文芸(単行本)
講談社BOXの無謀な挑戦!
ついに“青字システム”も発動!!
“赤き真実”に続き、ついに“青き真実”も発動! 『ひぐらしのなく頃に』の竜騎士07が描く、“思考の深層”をめぐる冒険!!
「……六軒島へ……。…………私の、……いや、……みんなの運命を変えた、1986年10月4日の、……六軒島へ…………。」
忌まわしい事件から12年後。六軒島からただ1人生還した右代宮絵羽(うしろみやえば)が、息を引き取った。彼女に育てられ、右代宮家の財産をすべて相続することになった戦人(ばとら)の妹・縁寿(えんじぇ)は、家族を失い、自身を孤独に追いやった事故の真相を知るべく、六軒島へと向かう――。一方、幻想世界で繰り広げられる魔女“ベアトリーチェ”との闘いも、いよいよ第4のゲームへ。そして、勝負に負け続ける戦人の前に、彼の味方だという謎の少女が現れるが……!?
※本書は、2008年発表の同人ゲーム『うみねこのなく頃に Episode4』のシナリオをもとに著者である竜騎士07氏自らが全面改稿し、小説化したものです。

トリック・シアター
文芸(単行本)
『プリズン・トリック』から10ヵ月――空前の劇場型犯罪が幕を開ける。
同一犯による東京と奈良での同時殺人。さらに閉鎖病棟内での密室殺人!
「諸君らがそれほど愚鈍だとは思わなかった」
2010年3月21日未明に、奈良と東京で、女性と男性が殺害された。被疑者は被害女性の夫であり、被害男性の大学時代のサークルの先輩だった。同一人物による500km離れた場所での同時殺人。警察庁「裏店」のキャリア警視正・我孫子弘が捜査の指揮をとると、被疑者の大学時代の映画サークルの仲間4人がこれまで、3月21日に事故・もしくは自殺で死亡していたことが明らかになる。

私の台所
文芸(単行本)
人生を楽しみ、暮らしを大事にする。「上等な生活」って、こういうことだったんだ!!
時代を超えて、日本人の心に響く名エッセイ。
胸の中にしみこんでくる、気付きと慈愛の言葉。こんな時代を、明るく楽しく生きるための知恵袋です。いまだからこそ日本人必読の、極め付き名エッセイ!
あさ、床の中で眼をさまして、一番さきに私の頭に浮かぶのは、今日の夕飯は何にしようかしら……ということである。
うまいものといっても、高価なもの、栄養のたっぷりあるもの、とは限らない。汗がタラタラ流れる真夏の冷たい素麺。凍えるような冬の夜の熱い雑炊など、どんなご馳走よりもおいしい。――<本文より>
※本書は1981年11月、暮しの手帖社より単行本『私の台所』として、1990年9月に朝日文庫より『わたしの台所』、2006年6月に光文社文庫より『わたしの台所』として刊行されました。

七つの金印
文芸(単行本)
歴史をつくり出す者、謎を解き明かす者。
「漢委奴國王」と刻まれた国宝金印を巡る大胆精緻な知的冒険。極め付き歴史ミステリ!
1784年、志賀島で発見された金印は、福岡藩の学者・亀井南冥によって鑑定され国宝となっているのだが……。
物事をただ単純に表面的に視ると、真実は隠れてしまう。そこに隠されている本当のメッセージとは!?膨大な一次史料に基づく独自先行した歴史推理、知的エンターテインメントの最高傑作。

光待つ場所へ
文芸(単行本)
悔しい、恥ずかしい、息苦しい――。
それでも日々は、続いていく。
今もっとも注目の作家・辻村深月 心震わす傑作青春小説!
【収録作品】
「しあわせのこみち」
T大学文学部二年生、清水あやめ。「感性」を武器に絵を描いてきたという自負がある。しかし、授業で男子学生・田辺が作った美しい映像作品を見て、生まれて初めて圧倒的な敗北感を味わい……。
「チハラトーコの物語」(「『嘘』という美学」を改題)
美人でスタイル抜群、ガチに博識でオタク。チハラトーコは、言葉に嘘を交ぜて自らを飾る「嘘のプロ」。恩師、モデル仲間、強気な脚本家との出会いが彼女にもたらすものとは?
「樹氷の街」
中学校最後の合唱コンクール。指揮を振る天木だったが、本番一ヶ月前になっても伴奏のピアノは途中で止まり、歌声もバラバラ。同級生の松永郁也が天才的なピアノの腕を持つことを知った彼は……。
【著者プロフィール】
辻村深月(つじむら・みづき)
1980年2月29日生まれ。千葉大学教育学部卒業。
2004年に『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。他の著作に『凍りのくじら』『ぼくのメジャースプーン』『スロウハイツの神様』『名前探しの放課後』『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』『V.T.R.』(以上、講談社)、『太陽の坐る場所』(文藝春秋)、『ふちなしのかがみ』(角川書店)など。2009年に『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』が第142回直木賞候補作となる。新作の度に期待を大きく上回る作品を刊行し続け、幅広い読者からの熱い支持を得ている。

私の優しくない先輩
文芸(単行本)
「私の名前はイリオモテヤマコ。……私イリオモテヤマコは南愛治くんのことが大大大好きです…」
病気療養のため、日本のとあるところにある火蜥蜴島に転校してきた西表耶麻子。そんな彼女が、同じ高校の南愛治くんに一目惚れしてしまった。何通も、ラブレターをしたためては、渡せない日々。そんなある日、大嫌いな不破先輩にそのラブレターを発見されてしまう! お節介な不破は、耶麻子の恋を成就させるべく色々な作戦を練るのだが……。
ライトノベル界の寵児、日日日(あきら)。そんな著者のデビュー作にして幻の恋愛小説が復刊!
今回は、その後日の物語も新たに書き下ろされ、更に豪華な一冊になりました!
7月下旬にはあの「涼宮ハルヒの憂鬱」「らき☆すた」などで腕を奮った山本寛初監督の同名映画も公開! 川島海荷、金田哲(はんにゃ)主演で、小説とはまた少し違ったテイストの、非常に幸福感溢れる作品です。
映画「私の優しくない先輩」7月17日(土)より 新宿バルト9、新宿武蔵野館ほか全国ロードショー
主演:川島海荷 金田哲(はんにゃ)
監督:山本寛(「涼宮ハルヒの憂鬱」「らき☆すた」)
小説を読んでもよし。映画を観てもよし。「私の優しくない先輩」そろって堂々完成です!
日日日さんからのメッセージ
海のすぐそばにある高校に通っていました。
あのころは高校を卒業したあとの未来なんて考えられなかったから、海のそばの高校に通う、明日のことすら不確定な女の子のお話を書きました。
今、あのころの僕と、主人公が思い描くこともできなかった未来に立っている僕は、胸を張って言えるでしょう。未来もそんなに悪くはなかったですよ。
あのころの不安や輝きを、素晴らしい映画にしてくれた皆さんに感謝を。

雨心中
文芸(単行本)
幸福に向かっているのか。絶望に向かっているのか。
血の繋がりよりも強い絆で結ばれた「姉弟」。はじめて書かれた、恋愛を超えた愛情の行く末
だれにも頼れない2人。だれにも冒されない愛。だれにも抗えない運命。
施設育ちの芳子と周也は、実の姉弟のように身を寄せ合って生きてきた。どこまで逃げれば居場所が見つかるのだろう。

蛻
文芸(単行本)
実在した偽の町。かき集められた偽の住人たち。
尾張藩江戸下屋敷内に実在した、「御町屋」と呼ばれた宿場町。だれも語らない。その町が存在することも、そこで行われていることも。
外界との行き来を遮断されたその「町」で、起きるはずのない連続殺人が――。注目作家が虚実二重に仕掛ける、長編時代ミステリー!
「こんな町が実在したとは――。架空の生活をいとなまなくてはならない人間の無為なる日々がいかに人間の心を蝕み、荒廃させるのか。タイトルの仕掛けの妙が読み進むほどに読む者の心を震わせる」――児玉清 氏

祈望
文芸(単行本)
母と姉を殺した少年は、どこに消えた?――憎むことすら許されないのか。
現代の「罪と罰」の最先端に挑んだ、新境地作品
母と姉が白昼、惨殺された。逃げるのが面倒だからと逮捕されたのは、少年だった。センセーショナルな事件に、遺された「私」、父、弟の生活は一変した。逃げるように家を出て、逃げるように暮らした。そして私には殺人衝動が生まれた。20年後、認知症で入院した父が記した3冊のノートを見つける。それは、父が事件を自分なりに調べ、犯人に迫ろうとした軌跡だった。――父は殺人犯に接触していたのか。

お父やんとオジさん
文芸(単行本)
あなたは、こんな夫に、こんな父親に、会ったことがありますか。
家族を守ることが生きてゆくこと。そこに迷いはなかった!
ボクにはオジさんがいた。久しぶりに帰郷したボクは、かつて父のもとで働いていた権(げん)三(ぞう)から、若き日の父とオジさんの話を初めて聞き衝撃を受けた。
少年はひとりで日本に渡り、働き続け、家族を持った。戦乱、終戦。妻の弟・吾郎は家族と祖国のある半島に帰る。5年後、朝鮮戦争が勃発。吾郎は戦乱に巻き込まれる。過酷な潜伏生活を強いられた弟のために、妻は夫に救済を求める。戦火の中、夫・宗次郎は義弟を助けに戦場に突進する。救いを求める弟。生還を祈る妻と家族。戦火を走る主人公たち。
家族の絆を命がけで守り抜く父の姿を描いた、伊集院文学の原点。
新たな代表作というべき、自伝的長篇小説の決定版。
【伊集院静氏・プロフィール】
1950年山口県生まれ。’81年短編小説「皐月」でデビュー。’91年『乳房』で第12回吉川英治文学新人賞、’92年『受け月』で第107回直木賞、’94年『機関車先生』で第7回柴田錬三郎賞、2002年『ごろごろ』で第36回吉川英治文学賞をそれぞれ受賞した。主な著書に、『白秋』『アフリカの王(上・下)』『あづま橋』『海峡』『春雷』『岬へ』『美の旅人』『少年譜』『羊の目』『スコアブック』『作家の愛したホテル』『志賀越みち』がある。

ビッグイシューの挑戦
文芸(単行本)
ホームレスが売る「奇跡の雑誌」
「100パーセント失敗する」と言われた「ビッグイシュー」を日本に根付かせた、その軌跡を描く!
第1章 「100パーセント失敗する」事業への挑戦
第2章 ビジネスパートナーはホームレス
第3章 雲をもつかむ「ビッグイシュー」
第4章 「いざ、出陣!」
第5章 「ホープレス」から「ホームレス」へ
第6章 若年化するホームレス
第7章 ホームレスに歌とサッカーを!
第8章 NPOか社会的企業か
第9章 これからの「ビッグイシュー」

四方世界の王5 荒ぶる20(エーシュラ)の太陽と変異
文芸(単行本)
待望の刊行再開! 激動の第5巻!!
アッシュールに囚われ地獄の苦しみに苛まれるシャズ。彼女を救い出すべくナムルはエシュヌンナ攻防戦の渦中に飛び込んでいく……!
人気シリーズ待望の刊行再開

西島大介のひらめき☆マンガ学校 マンガを描くのではない。そこにある何かを、そっとマンガと呼んであげればいい。
文芸(単行本)
たった3日でマンガ家になれる!
今日マチ子推薦!「わたしも生徒でした」

こんなの、はじめて?
文芸(単行本)
JAL凋落、「容姿格差」から、永ちゃん、森光子まで。いますぐ読みたい全54篇収録!
右肩下がり時代のシュウカツ
写真修整の効能と副作用
アムロちゃんの復活
“日経の小説”の愛欲具合
祇園と銀座
第1次産業の、男達
「婚活」に違和感。に違和感
「受付嬢」という脅威
親孝行は、修行かプレイか?
“オシャレ鉄道ブーム”の到来
ニセパイにご用心!
20代の花嫁、40代の花嫁
観られたい国・日本
気の強い女、性欲の強い女
「こんなの、はじめて」と言う男子
ブログとダイエットの共通点 ……などなど、さっそく54体験!

変愛小説集2
文芸(単行本)
真実は奇なり、愛は変なり。世にヘンアイの種はつきまじ
ギャルが漂着した孤島にはイケメン男子だけが住んでいた……「彼氏島」
体の中にブリザード吹き荒れる空虚を持つ少女の哀しみ……「スペシャリスト」
会ったこともない友人の妹への妄想愛を育む独身老人の物語……「妹」――など新たに発掘された11編の“変愛高濃度・現代英米文学”
“変な愛”の探求者、岸本編訳による人気シリーズ第2弾!
「彼氏島」 ステイシー・リクター
「スペシャリスト」 アリソン・スミス
「妹」 ミランダ・ジュライ
「私が西部にやって来て、そこの住人になったわけ」 アリソン・ベイカー
「道にて」 スティーヴン・ディクソン
「ヴードゥー・ハート」 スコット・スナイダー
「ミルドレッド」 レナード・マイケルズ
「マネキン」 ポール・グレノン
「『人類学・その他 100の物語』より」 ダン・ローズ
「歯好症(デンタフィリア)」 ジュリア・スラヴィン
「シュワルツさんのために」 ジョージ・ソーンダーズ

薔薇を拒む
文芸(単行本)
美しい少女との目眩く日々。歪んだ愛の代償は?
気鋭の作家・近藤史恵が描く、禁断の長編ゴシック・ミステリー!
施設で育った内気な少年・博人は、進学への援助を得るため、同い年の樋野と陸の孤島にある屋敷で働き始めた。整った容姿の樋野には壮絶な過去が。博人は令嬢の小夜に恋心を抱くが、陰惨な事件で穏やかだった生活は一変する。それは悪意が渦巻く屋敷で始まる、悲劇の序章に過ぎなかった――。
真実はつねに、だれかの傷と繋がっている。もし、触れられて痛む傷を持たない者ならば、それを暴くこともできるかもしれない。――<本文より>

戦国鬼譚 惨
文芸(単行本)
だまし合いには勝たねばならぬ!
生き抜くため、守るため、心に巣くう鬼は殺し、裏の顔は見せるまい。
衝撃作『戦国奇譚 首』の作者が、信玄以後の甲信の武将たちの進退を描く。
“その時”決断した武将たち
木曾義昌……義昌は、なぜ武田家を裏切ったか?「木曾谷の証人」
下條頼安……武田家は、なぜ呆気なく敗れ、敵の侵入を許したか?「要らぬ駒」
武田逍遥軒信綱……信玄と信繁の弟・信廉(信綱)は、なぜ自ら武名を傷つけたか?「画龍点睛」
仁科盛信……高遠城に拠らず、城外に討って出た盛信の真意は?「温もりいまだ冷めやらず」
穴山梅雪信君……本能寺の変後、家康は本国に逃げおおせたのに、なぜ梅雪は討たれたか?「表裏者」