文芸(単行本)作品一覧

青春の終焉
青春の終焉
著:三浦 雅士
文芸(単行本)
鮮やかな謎解き! 「青春」をキーワードに現代文学を読み解く。 「身体の零度」で読売文学賞受賞の人気の文芸評論家が佐藤春夫、中村光夫、三島由紀夫の論争、ドストエフスキー、太宰治から村上龍まで鮮やかに本質を解明する。
るりはこべ(下)
るりはこべ(下)
著:丸山 健二
文芸(単行本)
ルリハコベに育てられた野良犬は言う。 「自由には1種類しかない。神仏にも身分にもかしずかず、独りで生き、独りで死んでゆく自由、それだけだ」
るりはこべ(上)
るりはこべ(上)
著:丸山 健二
文芸(単行本)
荒野に産み落とされた野良犬は言う。 「人間には2種類ある。いかなる権力にもへつらわず、いかなる権威にもおもねらない人間と、それ以外だ」
明け方の猫
明け方の猫
著・その他:保坂 和志
文芸(単行本)
世界とはまさにこのようなものだった 夢の中で猫になった人間が〈世界〉と出会う「明け方の猫」、幻のデビュー作「揺藍」を収録する傑作小説集。 でも総体としての“世界”なんて本当にあると言えるのだろうか。“世界”なんてものはやっぱり人間が作りだした抽象の最たるもので、あるのは猫や人や犬や虫や木や花や土で、しかもそれは1匹1匹それぞれの猫や犬や虫や1つ1つそれぞれの木や花や土のことで、そこに流れる風やそこに降る雨やそこに射す太陽の光といったそういうものだけなんじゃないだろうか。――「明け方の猫」より
空を駆けるジェーン
空を駆けるジェーン
著:K・ア-シュラ・ルグウィン,絵:D・S・シンドラ-,訳:村上 春樹
文芸(単行本)
空飛び猫第4弾! 待望の村上春樹訳 “空飛び猫”の魅力的な世界、再び。 ル=グウィンの描く女性の自立と成長! そのうちに空飛び猫は本当にあなたの部屋の窓から飛び込んでくるかもしれませんよ。本当に――そう信じてさえいれば。(訳者あとがきより)
わが読書散歩
わが読書散歩
著:高橋 英夫
文芸(単行本)
本は人生のよろこび さまざまな本と出会い読書する愉しみとやすらぎ 懐しく甦る 心に残る人々の顔 本と文学者にまつわる心愉しい読書エッセイ。 少年の日初めて出会った本の印象、交遊を通して綴る懐しい文学者たちの素顔、本さがしに明け暮れる日常から生まれた心愉しい読書エッセイ集。
クラムジー・カンパニー
クラムジー・カンパニー
著:新野 剛志
文芸(単行本)
乱歩賞作家はすごい! 謹慎中の探偵、アル中のフリーライター、引退したお笑い芸人…… 不器用な男たちにも素直になりたい夜がある 行方不明の息子を探しに上京した警察官の父親。悲惨な結末に、公僕としての立場と父親の心情が激しく葛藤する。表題作ほか男の人生を綴る4編。初めての作品集。
笠雲
笠雲
著:諸田 玲子
文芸(単行本)
大政、富士のお山が喧嘩の相手ずら。 維新後、侠客の名を捨てて市中取締役となった清水次郎長。囚人を使役することに抵抗を感じながらも、一の子分・大兵(たいひょう)政五郎は富士山麓の開墾地に赴く。 山本周五郎賞候補の新鋭が描く大侠客の晩年。 次郎長は頬をゆるめた。 「おみゃあ変わったな。昔は向こう見ずだった。真先に長槍をつかんだ……」(中略) 変わったのは自分ではないと、政五郎は思った。喧嘩なら簡単だ。死ぬか生きるか、勝つか負けるか、それだけである。熱くなればそれでよかった。ところが今はもう喧嘩に駆り出されることはない。自分ではなくまわりが変わったのである。――(本文より)
銀行狐
銀行狐
著:池井戸 潤
文芸(単行本)
乱歩賞作家はすごい! 圧倒的なリアリティで描く、5つの銀行ミステリー 銀行はいまも怪しい事件を封印している。 品行方正の仮面の下に渦巻く欲望。堕落したエリートたちが陥った絶望の罠――。 ●破綻した銀行の支店金庫室に隠された死体の謎――「金庫室の死体」 ●営業時間のまっただ中、支店の窓口で定期的に現金が消える――「現金その場かぎり」 ●女子行員が起こした“振込口座取り違え”で明るみに出た真実――「口座相違」 ●狐を名乗る脅迫犯が巧みに突いた銀行の危機管理の陥穽とは――「銀行狐」 ●連続レイプ殺人を追う刑事が出会った銀行員のある推理――「ローンカウンター」 以上5作品を収録
昭和文学史 中巻
昭和文学史 中巻
著:川西 政明
文芸(単行本)
前人未到20世紀日本文学の粋! 興味尽きない出来事に彩られた作家達のドラマ“読む”文学史、愈々(いよいよ)佳境 【本書の特徴】 1.列伝体を採用、“読み物”文学史 2.作品が未読でもわかる工夫 3.タブー「日本とアジア」を検証 4.女性作家の活躍を通史的に網羅・細述 5.大衆文学を独立して記述 6.最新の資料、研究成果を使用
ベラクルス
ベラクルス
著:堂垣 園江
文芸(単行本)
逃げる男と逃げない女。情熱のメキシコに咲く生と死の物語。 各紙誌絶賛の長編小説 ……メキシコでの死はリアルだ。陳腐だと笑われようがあのころから私は「死にたくない」と思って生きている。それは「生きたい」と願うのとは少し違う。メキシコにいるとあまりにも当たり前に、死に触れてしまう。――「あとがき」より
背く子
背く子
著:大道 珠貴
文芸(単行本)
父母と娘、永遠の反逆! 秋山駿氏絶賛!九州芸術祭文学賞受賞作家が画期的な視点から描く現代文学の秀作600枚!
やむにやまれず
やむにやまれず
著:関川 夏央
文芸(単行本)
まことに残念なことではあるが、ネコにだって過去はある。人間にだって記憶はある。 人生の秋?をつぶやく18の物語 「中年シングル生活」その後の好エッセイ! 40歳にして惑わずどころか50歳にして日々はますます混乱する。大人のせつなさを虚実ないまぜに描いた司馬遼太郎賞作家の最新エッセイ。マンガ/いしいひさいち ひとりものには自分の客観的評価ができない。心で戒めてはいるのだが、どこかまだ青年のつもりでいる。誠意あふれた忠告、というやつを受取る機会がないからだ。 見かけは若いわねえ、あなた、といってくれた。私は少し寂しく思った。若く見えるのが寂しいのか、そういわれて気をよくしてしまう自分が寂しいのか。――(本文より)
蚤の心臓ファンクラブ
蚤の心臓ファンクラブ
著:萩原 亨
文芸(単行本)
群像新人文学賞当選作! 清新な才能登場!誰にも“蚤の心臓”はあるのです。ちょっと引き抜いてみましょう。今より自由になれますよ――「受賞は当然」「力量は疑いえない」「嘘を知っている」等選評絶賛
忘我のためいき 私の好きな俳優たち
忘我のためいき 私の好きな俳優たち
著:小池 真理子
文芸(単行本)
映画は、最高に饒舌な恋愛の教科書。 恋愛小説の第一人者が贈る愛する俳優たちへの二十四篇の恋文 「卑褻さここに極まれり、といったあの表情!」……エマニュエル・ベアール 「目の前にいる女の子のお尻をつるりと撫でながら、頭の中では昨夜寝た別の女の子の乳房を思い出しているような、そんな本物の軽々しい好色さを隠し持っているのではないか」……ダニエル・デイ・ルイス 「日本の男の永遠の原型」……高倉健 (本文より)
ふぐママ
ふぐママ
著:室井 滋
文芸(単行本)
「あんた、女優やめなさい!」 育ての親、ふぐママがムロイに叫んだ! 育ての親が女優に注いだ常識外のパワーと愛。無名時代に出会い、二人三脚で芸能界を歩いてきた女社長=ふぐママは、ムロイを超えるトラブルメイカーだった。秘蔵ネタ&笑えるキャラ満載の書下ろしエッセイ。 【ふぐママ語録より】 ・猫飼えないんなら、女優やめなさい! ・ムロイの裸(ヌード)のお仕事、お受けします。 ・ナンバー1よりオンリー1になりなさい! ・死んだらムロイんところに出るからね。
海鳴り
海鳴り
著:長堂 英吉
文芸(単行本)
芸術選奨新人賞受賞作家 沖縄歴史小説名品集! ほぼ150年前のペリー艦隊殺人事件をはじめ、100年前、50年前、現在に至る風土とリアルな人間の条件の物語4篇。 ペリーの黒船が琉球に碇泊した時、1つの殺人事件が発生した(1850年)。首里王朝の犯人探しを始め、現代の沖縄にまで連なる沖縄を舞台にした注目の秀作集。
コーヒー党奇談
コーヒー党奇談
著:阿刀田 高
文芸(単行本)
はじめて訪れる町なのに不思議な記憶が甦える。 東京、大阪、沖縄、京都……1つの都市に1つの謎。阿刀田短篇ワールド最新作。 10年前にアムステルダムで出会ったカフェの主人とかわした再会の約束。半信半疑で出かけた青山通りで見たものは……。夢とも現実ともつかない奇妙な体験を描いた表題作「コーヒー党奇談」ほか、作家生活25周年、短篇の名手が紡ぐ全12篇
いやでも楽しめる算数
いやでも楽しめる算数
著:清水 義範,絵・装画:西原 理恵子
文芸(単行本)
これでどうだっ。算数をめぐってハカセとサイバラがバトルを展開。異色爆笑知的入門エッセイ。 「理科」「社会」に続く爆笑コンビシリーズ。算数にまつわる面白話に、多くの読者の苦手だった記憶が消えるどころかますます悪夢となっていく過程がサイバラの猛毒マンガと共に楽しめる、シリーズ最高の激しさ。
満月
満月
著:金 石範
文芸(単行本)
母親が犠牲となった四・三事件の謎を追って夢の導きで血の瀑布に…… ことばが躰から離れない、ことばが痛み苦しむ躰といっしょで躰から取れない、やつらにされたことを口で話そうとしても躰が打ち震えて、死ぬように痛んで、ことばが離れない(本文より)