講談社文庫作品一覧

たまげた録
講談社文庫
驚きは、癒しなのだ! 「え゛ーっ!」ここに向かってしろというのか!? そんな精度が必要なのか!? もよおした私が急いで向かった場所にあったのは、5センチの穴だけだった……。模様替えであんぐり、詩の神様に感涙、AV男優に思わず赤面。驚きについてあーでもないこーでもないと考えながら、いつの間にか癒されている傑作大爆笑エッセイ。

キング&クイーン
講談社文庫
二度読み必至!! 新たなる「ゲーム」、ここに始まる。
「巨大な敵に狙われている」。元警視庁SPの冬木安奈は、チェスの世界王者アンディ・ウォーカーの護衛依頼を受けた。謎めいた任務に就いた安奈を次々と奇妙な「事故」が襲う。アンディ(キング)を狙うのは一体誰なのか。盤上さながらのスリリングな攻防戦(ゲーム)――そして真の敵が姿を現した瞬間、見えていたはずのものが全て裏返る!
<ゲームを始める際の心得>
一、相手の手を、注意深く読め。
一、相手の心を、注意深く読め。
一、考えろ。無限の可能性を疑え。

鬼手 世田谷駐在刑事・小林健
講談社文庫
捜査の第一線を知り尽くした著者が描く、現場と家族の物語。
日本有数の高級住宅地にある学園前駐在所を守るのは、山手(やまのて)西警察署の小林健(たけし)だ。彼が全国に名を馳せる暴力団捜査のエキスパート“鬼コバ”であることは、まだあまり知られていない――持ち前の機動力と情報力で、芸能人やIT長者と暴力団の繋がりを摘発した小林が遂に挑んだのは、未解決の「一家殺人事件」だった。
※本書は2010年6月に小社より『世田谷駐在刑事』として刊行された単行本を加筆、修正の上、改題したものです。

妖怪アパートの幽雅な日常7
講談社文庫
条東(じょうとう)商では、三年生を送り出す予餞会の準備が進められていた。出し物の目玉は千晶先生のステージだ(失神する女子が出かねない)。アパートでは、まり子さんが妖怪託児所から預かった卵が孵化して赤ん坊が夕士になついた! 別れの季節。変わるものと変わらないものが螺旋に絡み合いながら、物事は未来へ続いていく。(講談社文庫)
「助けてくれる人は必ずいる。必ずだ! よく探せ」――by千晶
条東(じょうとう)商では、三年生を送り出す予餞会の準備が進められていた。出し物の目玉は千晶先生のステージだ(失神する女子が出かねない)。アパートでは、まり子さんが妖怪託児所から預かった卵が孵化して赤ん坊が夕士になついた! 別れの季節。変わるものと変わらないものが螺旋に絡み合いながら、物事は未来へ続いていく。

謎の1セント硬貨――真実は細部に宿る in USA
講談社文庫
古い1セント硬貨の“ある謎”がきっかけだった。「ひょっとすると、アメリカのホームページに質問メールを送ると親切な返事が戻ってくるのかもしれない」。アメリカ各地をクルマで回り、肌で感じた微妙な疑問を問い合わせてみると、続々戻ってくる返事メールからアメリカの真髄が見えてきた。(講談社文庫)
これがアメリカの常識!
古い1セント硬貨の“ある謎”がきっかけだった。「ひょっとすると、アメリカのホームページに質問メールを送ると親切な返事が戻ってくるのかもしれない」。アメリカ各地をクルマで回り、肌で感じた微妙な疑問を問い合わせてみると、続々戻ってくる返事メールからアメリカの真髄が見えてきた。<第25回講談社エッセイ賞受賞作>

少年曲馬団(下)
講談社文庫
性の目覚めは、すぐそこだ。惟朔(いさく)少年の、ヰタ・セクスアリス。入院していた父は家へ戻り、壮絶な最期を迎える。惟朔は、父親の常軌を逸した支配から、突然放たれたのだ。相変わらず学校には行かず、なっちゃんという看護婦さんや、片山さんという同級生に心を寄せて、秘密の時間を持つ。宙ぶらりんの心を抱えて迷走する少年が追いやられた場所は、あまりに惨かった。(講談社文庫)

少年曲馬団(上)
講談社文庫
惟朔(いさく)は、どうしても小学校に通えないのだった。昭和三十年代後半、府中刑務所のそばの、母子寮で暮らす母と惟朔、妹の薫。貧しいが原っぱの日溜まりのような呑気さがそこにはあった。ある日突然、父親との同居が始まり、惟朔の暮らしは一変する――。自伝的作品『百万遍』へと続く小学校一年から四年まで。(講談社文庫)
オレさ、もう誰からも叱られないんだ。
惟朔(いさく)は、どうしても小学校に通えないのだった。昭和三十年代後半、府中刑務所のそばの、母子寮で暮らす母と惟朔、妹の薫。貧しいが原っぱの日溜まりのような呑気さがそこにはあった。ある日突然、父親との同居が始まり、惟朔の暮らしは一変する――。自伝的作品『百万遍』へと続く小学校一年から四年まで。

一所懸命
講談社文庫
“領地を治め米の収穫を増やし家庭を守っていたいのに配下を連れて出陣しなければならぬとは”“戦乱を利用すれば琵琶湖の魚を高値で売りさばく絶好の機会が”“紙商人になりすまし掟破りの交易で荒稼ぎ”――たとえ戦に巻き込まれても、よりよい暮らしを求めて必死にしぶとく生き抜く人々を描いた傑作戦国短編集。(講談社文庫)
戦国に暮らすのは大変だ。
乱世には、乱世の生き方がある。
“領地を治め米の収穫を増やし家庭を守っていたいのに配下を連れて出陣しなければならぬとは”“戦乱を利用すれば琵琶湖の魚を高値で売りさばく絶好の機会が”“紙商人になりすまし掟破りの交易で荒稼ぎ”――たとえ戦に巻き込まれても、よりよい暮らしを求めて必死にしぶとく生き抜く人々を描いた傑作戦国短編集。
●魚棚小町の婿
●八風越え
●一所懸命
●渡れない川
●一陽来復
●となりのお公家さん

平手造酒
講談社文庫
最後の武士、死地を見つけたり。下総の大利根河原に火花が飛び散る……。印旛沼開削普請をめぐる陰謀! ーー渡辺崋山という主を失い、病いに冒されてすさみきっていた千葉道場一の剣の遣い手・平手造酒(みき)は、繁蔵親分に請われて笹川湊へ。印旛沼開削普請でにわかに活気づき、人足仕事を求める人々で膨れあがった下総に渦巻く、様々な思惑。普請奉行となった鳥居耀蔵の命で奔走する太十が見たものとは? <文庫書下ろし>

悲運の皇子と若き天才の死
講談社文庫
雑誌編集者・長谷見(はせみ)明は、実家の屋根裏で、祖父・伸幸の遺した絵を発見。そこには、飛鳥時代、罠にかけられ、十九歳の若さで死んだ有間皇子(ありまのみこ)が描かれていた。そして若き天才画家と呼ばれていた伸幸も、太平洋戦争末期、理不尽な召集を受け、二十五歳で戦死。謎を探る明だったが……。十津川警部、驚愕の結末!
三つの死の接点を探るとき、歴史の闇が暴かれる!
西村京太郎の熱き思いが迸る、歴史ミステリーの傑作!
雑誌編集者・長谷見(はせみ)明は、実家の屋根裏で、祖父・伸幸の遺した絵を発見。そこには、飛鳥時代、罠にかけられ、十九歳の若さで死んだ有間皇子(ありまのみこ)が描かれていた。そして若き天才画家と呼ばれていた伸幸も、太平洋戦争末期、理不尽な召集を受け、二十五歳で戦死。謎を探る明だったが……。十津川警部、驚愕の結末!

フェンネル大陸 偽王伝6 雲の花嫁
講談社文庫
世界を支配せんと目論む大国シスタス。これに叛逆する意思を固めたフェンは、自らを“偽王”と名乗り、たった三人でシスタスに潜入する。そして、そこで知ったのは、困窮するラビッジ王国を一から建て直した若き女王ローゼルの悲劇。さらに、現ラビッジ王リノが主導する小国連合に、再びシスタス軍が侵攻を開始。 (2012年2月、講談社文庫として刊行)
民に絶対服従を強いる、非道の国・シスタス。
国も民も持たない“偽王”フェン。
民に慕われし、雲の国・ラビッジの女王ローゼル。
戦乱の先にあるのは、闇か、夜明けか?
世界を支配せんと目論む大国シスタス。これに叛逆する意思を固めたフェンは、自らを“偽王(ぎおう)”と名乗り、たった三人でシスタスに潜入する。そして、そこで知ったのは、困窮するラビッジ王国を一から建て直した若き女王ローゼルの悲劇。さらに、現ラビッジ王リノが主導する小国連合に、再びシスタス軍が侵攻を開始。

南海の首領クニマツ
講談社文庫
大坂夏の陣後に首を刎(は)ねられたはずの秀頼の遺児・国松は、天草の大矢野島に逃れ、鎖国へと向かう徳川幕府を尻目に、交易の盛んな南海を縦横無尽に駆けめぐっていた。たまたま山田長政の子息を海賊船団から救い、高山右近が豊家再興のために秘かに持ち出した財宝の存在を知ってアユタヤへ。(講談社文庫)
読み出したら止まらない。
痛快! 冒険活劇時代長編。
大坂夏の陣後に首を刎(は)ねられたはずの秀頼の遺児・国松は、天草の大矢野島に逃れ、鎖国へと向かう徳川幕府を尻目に、交易の盛んな南海を縦横無尽に駆けめぐっていた。たまたま山田長政の子息を海賊船団から救い、高山右近が豊家再興のために秘かに持ち出した財宝の存在を知ってアユタヤへ。<文庫書下ろし>

千世と与一郎の関ヶ原
講談社文庫
細川忠興(ただおき)の嫡子与一郎は秀吉の仲立ちで前田利家の七女千世を娶った。睦まじい夫婦ぶりも束の間、秀吉の死後家康から前田家との縁切りを迫られる。姑の玉も石田三成が人質にとろうとするのを拒んで自害し、追い詰められた千世は屋敷を逃れて落魄(らくはく)の身に……。関ヶ原の思わぬ実像を描き出した傑作歴史小説。(講談社文庫)
運命に翻弄された夫婦の絆
傑作歴史小説、早くも文庫に!
細川忠興(ただおき)の嫡子与一郎は秀吉の仲立ちで前田利家の七女千世を娶った。睦まじい夫婦ぶりも束の間、秀吉の死後家康から前田家との縁切りを迫られる。姑の玉も石田三成が人質にとろうとするのを拒んで自害し、追い詰められた千世は屋敷を逃れて落魄(らくはく)の身に……。関ヶ原の思わぬ実像を描き出した傑作歴史小説。

どんぐりのリボン
講談社文庫
主人公の五月が友人の結婚式で出会った栗原健太は、「女は結婚したら、家庭に入るべきや」などというド古臭い考えの男で、お互いに友人代表のスピーチの時から言い合いになる。しかし、喧嘩のできる仲というのはなかなか面白い――。そんな素直な気持ちになってきたとき、ある悲しい出来事が起きる。自分にとって大切なものをふり返ることの出来る恋愛小説。
「読んだ人は、この小説が2012年の今、復刻して出版されることの意味を、胸に刻まれるに違いない」と柴崎友香氏が解説に書いたように、今こそ読むべき恋愛小説が復刊された。
主人公の五月は25歳。市役所の広報課につとめる、「女は結婚しても仕事するぞ!」と思っている元気な女性だ。五月が友人の結婚式で出会った栗原健太は、「女は結婚したら、家庭に入るべきや」などというド古臭い考えの男で、お互いに友人代表のスピーチの時から言い合いになる。しかし、喧嘩のできる仲というのはなかなか面白い――。会えば必ず喧嘩になるのだけれど、会わないでいるとつい話したくなり、会いたくなる二人。しかしその五月に「栗原さん、紹介してくれへん?」と美人の友人が言ってきた。
「人間の住むとこは、バイキンもなかったらあかんねン」と語る五月の町の住人たちと、町づくりの話をしていくと、町も恋も、潔癖なものなんておかしいと思えてくる。そんな気持ちに気づいたとき、栗原の村で悲しい出来事が……。
五月の父は五月に言うシーンがある。
「夫婦は戦友やから、味方になってくれるのん、夫婦だけや。味方が一人もおらへんというのは辛いからなあ。(中略)どっちか一方だけ、いうのはあかん。味方になる、いうのはそういうことや。世間がみな責めても、お前の旦那だけは、お前の味方になったら嬉しいやろ。男かて、そう思う。女房だけは味方になってくれる思たら、やる気ィ出てくる。(中略)真実は、女は男の防波堤でもあるんや。防波堤は大事にせな、いけません。修理工事もたびたびしとかんと、穴があいたら崩れてしまう。防波堤さまさまや」
あなたにとって、防波堤は何だろう。誰かかもしれない。場所かもしれない。仕事かもしれない。田辺聖子がやわらかくも鋭い言葉で伝える文章は、心地よい。
自分にとって大切なものをふり返ることの出来る、恋愛小説だ。

コロボックル物語6 コロボックルむかしむかし
講談社文庫
佐藤さとるさんから直接有川浩さんに書き継ぐバトンが手渡されたコロボックル物語ーーコロボックル(日本の伝説の小人)の世界でも、人間世界と同じように、むかし話やおとぎ話が語り継がれている。コロボックル版の桃太郎や一寸法師、そして神話など……。著者から読者への長い手紙も書かれているスペシャル版。そこから、コロボックルの真の姿が明らかとなる。いわば、コロボックル物語全6巻の、エピソード・ゼロの物語。<『小さな人のむかしの話』改題作品>
◎「類稀な物語に出会えた子どもの中に、やがて、自らも素晴らしい物語を紡ぐ人が現れます。この講談社文庫の各巻の解説者の名を見れば一目瞭然ですが、『だれも知らない小さな国』に始まる「コロボックル・シリーズ」もまた、いまは優れた作家となった多くの人々が子どもの頃に出会い、愛し続けている物語なのです」<上橋菜穂子「解説」より>
★累計260万部の名作、村上勉氏描きおろしイラストとともに全巻絶賛発売中!
『だれも知らない小さな国』解説:梨木香歩
『豆つぶほどの小さないぬ』解説:有川浩
『星から落ちた小さな人』解説:重松清
『ふしぎな目をした男の子』解説:中島京子
『小さな国のつづきの話』解説:佐藤多佳子
『コロボックルむかしむかし』解説:上橋菜穂子

殺・風景 警視庁北多摩署特捜本部
講談社文庫
相馬刑事の行くところ、本日も事件あり。
ノンストップの痛快さ、もはや名人芸!
北多摩署名物ウマさんこと相馬刑事は洋画家の巨匠・奥本涼風(りょうふう)にヌードモデルをさせられる。一目惚れした絵理子の前で。だが画伯は常念岳(じょうねんだけ)の麓で刺殺されてしまった。捜査線上に浮かぶ画商、代議士秘書、それにヤクザたち。美しい安曇野に汚いウラ金は似合わない。泥棒を相棒に、相馬の痛快捜査が始まった!
※本書は2001年4月に光文社文庫より刊行されました。講談社文庫収録にあたり、シリーズ名を「警視庁北多摩署特捜本部」にあらためました。

ふじこさん
講談社文庫

おやじがき 絶滅危惧種中年男性図鑑
講談社文庫
頭髪の欠損や腹部の脂肪は一律に忌み嫌われ、おやじ絶滅の危機が到来!でも、こぎれいで健康でちょいワルな中年男子ばかりになったら、反対に息がつまりませんか? おやじサバイブを祈念しつつ、電車で、喫茶店で、路上で遭遇した、愛らしいおやじたちを克明にスケッチしたイラストルポ。笑い涙必至です。

エクソシストとの対話
講談社文庫
オカルト的な興味本位の対象として認識されてきた“エクソシスト”。だが、現在イタリアでは、ヴァチカン公認のエクソシストが人々の精神的な闇を癒す存在として、にわかに見直されている。実際に悪魔祓いの儀式にも参列し、数々の“現代のエクソシスト”たる神父を取材。その真実の姿に迫ったノンフィクション!
「エクソシストとは超一流のセラピストである」
彼らが戦うのは、グローバリズムの嵐がもたらした、悪魔をしのぐ恐怖――それは心の闇――
オカルト的な興味本位の対象として認識されてきた“エクソシスト”。だが、現在イタリアでは、ヴァチカン公認のエクソシストが人々の精神的な闇を癒す存在として、にわかに見直されている。実際に悪魔祓いの儀式にも参列し、数々の“現代のエクソシスト”たる神父を取材。その真実の姿に迫ったノンフィクション!
※本書は、1999年、小学館・21世紀国際ノンフィクション大賞(現在は「小学館ノンフィクション大賞」に改称)優秀賞を受賞した『エクソシストとの対話』に加筆し、文庫化したものです。

警官魂 激震篇
講談社文庫
ドラマ『刑事魂』原作警察小説。県警本部長の娘が誘拐された。前代未聞の事件に呼び戻されたのは、左遷されていた捜査一課特一係の元エース・三島勇造。殉職した警官を父に持つ信念の男だった。犯人との交渉人となった三島は容疑者逮捕最優先という捜査体制に反旗を翻し、正体不明の犯人と対峙する。気鋭の警察小説『刑事魂』改題。その前編。(講談社文庫)
3月放映ドラマ『刑事魂』原作警察小説。
怒涛の警察小説、ここに始動!
県警本部長令嬢の誘拐。前代未聞の事件に左遷されていた敏腕刑事・三島が呼び戻された。交渉人となった彼は逮捕最優先という捜査方針に反旗を翻し、正体不明の犯人と対峙する。単行本『刑事魂』改題。その前編。