講談社文庫作品一覧

ダーク(上)
講談社文庫
名前、肉体、そして魂。
すべてを葬り去りたい。
「私の中の何かが死んだ」出所を心待ちにしていた男が四年前に獄中自殺していた。何も知らされなかった村野ミロは探偵を辞め、事実を秘匿していた義父を殺しにいく。隣人のホモセクシャルの親友。義父の盲目の内妻。幼い頃から知っている老ヤクザ。周囲に災厄をまき散らすミロを誰もが命懸けで追い始めた。

風のように 男時・女時
講談社文庫
生(な)まの人生から生みだされた名エッセイ集
男時(おどき)とは能の言葉で運が向いているとき、女時(めどき)とは運が離れているとき。すべての時と事象について運不運がある。女時のときも、やがてくる男時のための研鑚(けんさん)のときである――。世阿弥の教えを現代に生かす表題作ほか、「週刊現代」で連載された名エッセイ集。生まの人生から生みだされた著者の言葉が、胸に響く。

乱歩賞作家 赤の謎
講談社文庫
絶対面白い!最高に贅沢なアンソロジー
数多くのミステリーの名手を生み出し、錚々(そうそう)たる面々が受賞者に名を連ねる江戸川乱歩賞。平成以降の乱歩賞作家によるミステリーの中編を集めたアンソロジー。乱歩賞でしか実現不可能な豪華ラインナップの第1弾。受賞年度順に5作品を収録。

惜春
講談社文庫
琵琶湖のほとり、田圃の真ん中で派手なネオンを輝かせる雄琴(おごと)のソープランド街。そのひとつ、〈城〉のオーナーに騙され、佐山豊は東京から連れてこられた。二十歳の童貞青年は理不尽な労働環境に悲嘆し、姐さんたちの身辺の世話に悶々とする――。彼女たちは汚れているのか。童貞青年が苦悩する感動青春小説。(講談社文庫)
感動必至の青春(童貞)小説
もし汚れているなら、なぜ僕が浄めてあげられないのか。
琵琶湖のほとり、田圃の真ん中で派手なネオンを輝かせる雄琴(おごと)のソープランド街。そのひとつ、〈城〉のオーナーに騙され、佐山豊は東京から連れてこられた。二十歳の童貞青年は理不尽な労働環境に悲嘆し、姐さんたちの身辺の世話に悶々とする――。彼女たちは汚れているのか。童貞青年が苦悩する感動青春小説。

殺人の教室 ミステリー傑作選
講談社文庫
裏切り、愛憎、復讐、そして――。
江戸・深川にある筆屋の娘・お鈴が首を括って死んだ。どうやら性質(たち)の悪い女たらしに引っかかったことが理由だという。同心・平四郎が犯人を捜しはじめると――「なけなし三昧」(宮部みゆき)。乙一「犬 Dog」、奥田英朗「いてもたっても」ほか、エンタメ達人10人の傑作だけを集めた必読の豪華アンソロジー。
「なけなし三昧」――宮部みゆき
「いてもたっても」――奥田英朗
「チルドレン」――伊坂幸太郎
「緋友禅」――北森鴻
「縊心伝心」――法月綸太郎
「犬 Dog」――乙一
「バルーン・タウンの手毬唄」――松尾由美
「鏡の家のアリス」――加納朋子
「犬も歩けば」――笹本稜平
「見えない悪意」――緑川聖司

十津川警部の怒り
講談社文庫
狡知な犯人に十津川が放つ逆転の痛打! 毒舌で有名なプロ野球解説者が、甲子園球場の近くで刺殺された。容疑者は低迷するチームのヘッドコーチ。かつてポストを巡って揉め、動機は十分だが、犯行時刻には寝台特急「出雲4号」に乗っていたという。血まみれの切符、車掌がもらったサイン。十津川、逆転の一手は。殺意を乗せて走る列車、3つの事件!(講談社文庫)
狡知な犯人に十津川が放つ逆転の痛打!
毒舌で有名なプロ野球解説者が、甲子園球場の近くで刺殺された。容疑者は低迷するチームのヘッドコーチ。かつてポストを巡って揉め、動機は十分だが、犯行時刻には寝台特急「出雲4号」に乗っていたという。血まみれの切符、車掌がもらったサイン。十津川、逆転の一手は。殺意を乗せて走る列車、3つの事件!

でりばりぃAge
講談社文庫
夏期講習を抜け出した14歳の真名子は、広い庭のある古びた家が気になって、入り込んでしまう。そこでは青年がひとり静かな時間を過ごしていた。彼と話していくうちに、真名子の悩みが少しずつ明らかになる。友情、家族、進路、誰もが共感する、思春期の苦悩を瑞々しい筆致で描いた講談社児童文学新人賞受賞作。
第39回講談社児童文学新人賞受賞作
あの夏の、あの日、14歳のわたしは、1つの庭に飛び込んだ――。
思春期の微妙な心の揺れと成長をさわやかに描くひと夏の物語。
夏期講習を抜け出した14歳の真名子は、広い庭のある古びた家が気になって、入り込んでしまう。そこでは青年がひとり静かな時間を過ごしていた。彼と話していくうちに、真名子の悩みが少しずつ明らかになる。友情、家族、進路、誰もが共感する、思春期の苦悩を瑞々しい筆致で描いた講談社児童文学新人賞受賞作。

魔性の淑女牝
講談社文庫
財閥で国文学の権威、綾小路家に養子入りした省吾。だが美貌の妻飛鳥は囚われの身に。教え子ちづると潜入した幻都洞夢館は新興宗教のハーレムか!? 黒幕百目鬼泰三(どうめきたいぞう)のもとに辿り着くまでに省吾は七人の美姫を陥落させねばならない。「お願い、導いて。久遠の法悦へ」――果つることなき官能アドベンチャー(講談社文庫)
高貴な秘肉に男はたちまち情鬼となる
財閥で国文学の権威、綾小路家に養子入りした省吾。だが美貌の妻飛鳥は囚われの身に。教え子ちづると潜入した幻都洞夢館は新興宗教のハーレムか!? 黒幕百目鬼泰三(どうめきたいぞう)のもとに辿り着くまでに省吾は七人の美姫を陥落させねばならない。「お願い、導いて。久遠の法悦へ」――果つることなき官能アドベンチャー。

小説十八史略 傑作短篇集
講談社文庫
中国史の精華を味わう魅惑の作品集、ロングセラーの特別篇ーー春秋から三国時代を経て、隋・唐、南宋。中原に覇を競った人びとを活写し、今なお多くの読者を魅了する『小説十八史略』。のちの始皇帝、秦王(しんおう)暗殺を命じられた荊軻(けいか)。金の都で蒙古から史書を守る宿命を負った宋人・王勉(おうべん)をはじめ、孟嘗君(もうしようくん)、楊貴妃(ようきひ)など、「十八史略」の時代に生きた人物に光をあてる、歴史小説コレクション。

京都半木の道 桜雲の殺意
講談社文庫
妖しさが誘うのか 桜の下の連続殺人
歴史を彩ってきた名桜を取材するため、フリーライターの神尾一馬は京都を訪れる。紅枝垂桜(べにしだれざくら)が咲き乱れる花見の名所「半木(なからぎ)の道」で女が殺された。殺人の容疑は姪の千秋が勤務する大学の教授にかけられる。一馬は新聞記者・久保香織と共に、事件の謎を追い京都を駆け巡る。新・旅情ミステリー文庫書下ろし。

春のいそぎ
講談社文庫
昭和20年、終戦の日に父が自決。それは6歳の数馬(かずま)に大きな傷を与えた。成人しても信ずるものは、屏風に張る金箔の美のみ。だが、傷を負ったのは、数馬だけではなかった。姉・篤子、保江もそれぞれ不倫関係を重ね、不毛な愛に溺れてゆく。鎌倉を舞台に、滅びというテーマを、愛憎を通して描いた不朽の名作。美しくも哀しくもある純愛のかたち!

モヤシ
講談社文庫
こうなったらモヤシと旅に出るしかない
一日一麺の人生をつらぬく作家は、尿酸値の高さを指摘され、非プリン体系食品に覚醒する。代用麺類として着目したモヤシに激しく傾倒、妻も巻き込みモヤシ料理に工夫を重ねる。ついに利尻島に栽培キットを持参しモヤシ育成の旅が始まる。旅と食い物にこだわり抜く堂々の“私モヤシ小説”。同時収録「モズク」。

新装版 真説宮本武蔵
講談社文庫

いまを読む名言 昭和天皇からホリエモンまで
講談社文庫
心に残る名セリフが時代を斬る! ーー人と時代が響きあうとき、命ある言葉が生まれる。昭和天皇から一個人まで、名エッセイストの著者が、40年におよぶ記者・キャスター生活で出会った人と言葉から選び抜いた、名言・迷言を分かりやすく解説した、「時代を読む」名言集。私たち日本人の歩んできた道と、現代社会の在り方を考えさせる、必読の1冊。

桜宵
講談社文庫
一度たずねてみてください。わたしがあなたに贈る最後のプレゼントを用意しておきました――。そう綴られた亡き妻の手紙だけを頼りに、ビアバー《香菜里屋》にやってきた神崎。マスター・工藤が語った、妻がプレゼントに込めた意味とは……。客から持ちかけられた謎の数々を解き明かす連作短編集の第2弾。(講談社文庫)
マスター工藤 冴える味覚 抜群の観察力
一度たずねてみてください。わたしがあなたに贈る最後のプレゼントを用意しておきました――。そう綴られた亡き妻の手紙だけを頼りに、ビアバー《香菜里屋》にやってきた神崎。マスター・工藤が語った、妻がプレゼントに込めた意味とは……。客から持ちかけられた謎の数々を解き明かす連作短編集の第2弾。

分冊文庫版 塗仏の宴 宴の支度(下)
講談社文庫
自分は全部自分だと思うのは。――勘違いか。
ものすごい勘違いですよと少年は云った。
「俺個人がねえだと?」。胡乱(うろん)な健康法を伝授する「長寿延命講」のからくりを暴き、嘯(うそぶ)く“心霊少年”藍童子(らんどうじ)の言に刑事・木場の心は乱れた。折から富豪・羽田隆三の依頼に応じて伊豆下田に赴いた織作茜の前に再びあの男が現れていう。「しりたいですか」。それは新しい道ならぬ黄泉路(よみじ)へと茜をさしまねく声だった。

分冊文庫版 塗仏の宴 宴の支度(中)
講談社文庫
尾国は訪問を重ねて機会を狙っていたんです。
勿論貴女を嵌(は)める機会です。
「私はいつだって、何も解っちゃいなかったのだ――」。元編集者・加藤麻美子を悲嘆の淵へ突き落とした修養団体「みちの教え修身会」と“謎の薬売り”尾国誠一の暗躍に関口は呟く。一方で古武術の一派「韓流気道会」に襲撃された中禅寺敦子に「私は先のことが判るのです」と告げた女あり。その名は華仙姑処女(かせんこおとめ)。

分冊文庫版 塗仏の宴 宴の支度(上)
講談社文庫
……この村は虚構の村ですよ。でもねえ、ここに来る途中にも云いましたが、虚構と現実に差なんてないんですよ。
「知りたいですか」。郷土史家・堂島なる男の蠱惑(こわく)的な囁きは、関口巽を杳冥(ようめい)の中へと連れ去った。昭和十三年、伊豆韮山(にらやま)付近の集落でおきたという大量殺人は果たして“真実”なのか。かたや“死にたがる男”村上兵吉を助けた朱美は、妖しき結社「成仙道」の勧誘手口を知るが、そこにもうひとつ疑惑の影がさす。

ビート・キッズ Beat Kids
講談社文庫
「ドラムの響きは、俺の心の、花火やねん!」と、英二が叩く。七生が打つ。二人の大阪少年が、16ビートで笑って泣かせる! ――中学のブラスバンド部を舞台に炸裂する青春を、大阪弁のリズムに乗せて、涙と笑い、てんこ盛りで描いた、「パーカッション新喜劇」。講談社児童文学新人賞、野間児童文芸新人賞、椋鳩十児童文学賞……新人賞独占の傑作!

武者とゆく
講談社文庫
剣術指南役を解かれ、手習い所を開いた桜井俊吾。大火で妻子を失い、今は拾った子犬とつましい暮らしを送っていた。だが男にさらわれる寸前、川に飛び込んだ女を助けたことで生活は一変。執拗な男は、周囲の人間の命を容赦なく奪いながら2人の身近に迫ってくる。時代小説に新しい風が吹く!
気鋭による書下ろし時代小説!
川で出逢った儚げな命、ふたつ
剣術指南役を解かれ、手習い所を開いた桜井俊吾。大火で妻子を失い、今は拾った子犬とつましい暮らしを送っていた。だが男に攫(さら)われる寸前、川に飛び込んだ女を助けたことで生活は一変。執拗な男は、周囲の人間の命を容赦なく奪いながら2人の身近に迫ってくる。時代小説に新しい風が吹く!