講談社文庫作品一覧

蜃気楼
講談社文庫
現役最長老「越中富山の売薬さん」を訪ねる途中、魚津埋没林博物館で幸運にも蜃気楼に出会った浅見光彦。そこへ案内してくれた館員梶川優子の祖父急死の報が入ったが、その尋助こそ取材すべき人物であった。尋助の足取りを追う浅見の前に虚飾に満ちた世界が露わにされてゆく。(講談社文庫)
蜃気楼にも似た人間の業を描く旅情ミステリ。舞鶴で死体となって発見された梶川老人は“富山の売薬さん”の最長老。取材予定だった老人の死の謎を追って天橋立、魚津と浅見光彦が奔走する文芸ミステリ第4弾。

螢雪時代(5)
講談社文庫
この中学生日記には今の親と子の心を癒す不思議な力があります
豊かな四季の移ろい、すばらしき先生、手塚マンガへの憧れ、そして何よりもおふくろの愛と知恵──あの釣りキチ三平の原点が、匂いたつように浮かびあがってくる。螢雪時代の苦労にもめげず学びとった生きることの尊さを、渾身の絵筆で描き切る。いまの大人も子供も必読の感動溢れる漫画エッセイ全5巻完結。

隼小僧異聞 物書同心居眠り紋蔵
講談社文庫
砂糖問屋橘屋から十両が消えた。奉公人の持ち物改めの末、手代の文吉が疑われて店を追われた。おりから市中を騒がせていた盗賊、“隼小僧”が捕まり、橘屋の件もその仕業と判明したのだが、紋蔵には合点がいかないものがある。表題作「隼小僧異聞」を始め8編を収録する、「物書同心居眠り紋蔵シリーズ」第2弾! (講談社文庫)
人生の哀歓をつづる“窓ぎわ同心”捕物帳!不慮の死をとげた父に替り南御番所に配属された藤木紋蔵は所かまわず居眠りする奇病の持ち主。内勤の例繰方に移ったものの次から次へ事件に巻きこまれるのだが。

殺したいほど愛してる
講談社文庫
甦った殺人鬼ラヴァーボーイを追う女性記者の執念
元スクープ記者の前に再び姿を現した黒い影。彼女を待ち受ける罠また罠。息もつかせぬサスペンス。
連続殺人犯から女性記者に届いた手紙。そこには10年前と同じラヴァーボーイの署名が。その事件報道でスクープ記者の栄光を手にした彼女だが、3度の離婚、アル中とその後の人生は燃え殻のようだった。舞い戻った殺人鬼を追って再び花形記者の座につけるのか。死の危険をはらむ「愛」の葛藤、鮮烈のサスペンス。

享年0.1歳
講談社文庫
悲しき女の“業”と怨念の背後で恐るべきもう一つの復讐計画が……
嬰児惨殺事件の陰に潜む驚愕の真実!捜査に参加した心理分析官の加山知子は動機をプロファイリングしていくと、母性を“業”として背負った悲しい運命の女たちに突きあたる。しかも、その怨念や悲劇に憑依し、オーラのように現場にいる複数の謎の人物。真犯人は誰か。衝撃のサイコ・サスペンス。『鬼子母神』改題

長い道程
講談社文庫
男子の本懐とは何か、武士の誉れはここにあり
愚直なまでに武士道を貫き通し、勘定奉行となった男の栄光と挫折
「予はいずれ老中になる。そちは、勘定奉行じゃ」15歳の田口喜行は1つ年上の水野忠邦にそう見込まれるが、やがて2人は別々の道を歩み始めた。弱小旗本から勘定奉行にまで異例の出世を果たした喜行の愚直なまでの生き方を通して、武士の本懐とは何かを追求した歴史長編。第2回中山義秀文学賞受賞。

愛の棘
講談社文庫
タフで、凄腕の女性報奨金ハンター登場
保釈中に逃亡した容疑者を捕らえ当局に差し出すのが報奨金(バウンティー)ハンターだ。凄腕の女性ハンター・ディキシーは逃亡犯ダンを連れ、猛吹雪の中をテキサスに向かっていた。少女轢き逃げの罪に問われた男の話を聞くうち、事件に不審を感じた彼女は、独自の捜査を始めるが……。胸のすくようなロード・ノヴェル登場!

柳生忍法帖(下) 山田風太郎忍法帖(10)
講談社文庫
怨敵「会津七本槍」の4人までを討ち果たし、加藤明成(あきなり)に迫る復讐の刃!だが見よ、七本槍衆の総帥、不死身の妖人芦名銅伯(あしなどうはく)の自信に満ちた不敵な笑いを──。慈僧沢庵(たくあん)をともない、敵陣会津に乗りこむ柳生十兵衛と堀一族の7美女。彼らを待つは、驚天動地の地獄の幻法「夢山彦」。妖異壮絶の大対決、最高潮へ!

柳生忍法帖(上) 山田風太郎忍法帖(9)
講談社文庫
寛永19年春。女人救済で名高い、鎌倉東慶寺(とうけいじ)の山門をおびただしい女性の血で染めた「会津七本槍」の七剣鬼。暗愚な藩主加藤明成(あきなり)を使嗾(しそう)し、硬骨の家老堀田主水一族を皆殺しにした暴虐に今天誅が下される!大いなる恨みに燃える堀家の女7人を助けるべく、徳川千姫の命により、柳生十兵衛が、いま見参!

旅はお肌の曲がり角
講談社文庫
今夜の宿は? 夕飯は? 洗濯は? えーっと、お土産はどうしよう……。女の独り旅って、トイレからお風呂まで、もうなにかと大変! 世界を駆けめぐる葉子さんが、旅の先々で遭遇した弱った・困ったの数々。過ぎてみれば、そんなつらい思い出が、いちばん心に残っていたりする。食う、寝る――そう、旅も生活なんだな……。旅先で遭遇した困った人、弱った出来事。それでも私は旅に出る!?

寿司屋のかみさんおいしい話
講談社文庫
いよいよ面白いお寿司の謎!手をかけたヅケやシンコのおいしさ。ああ、今夜はスシにしよう!!
何が好きといって、一番は夏のシンコ。マグロのヅケもおススメ。昆布じめ、煮ハマ……。「これはうまい!」には言い尽せぬ手間暇と工夫があるんです。夫婦2人で20数年、小さな寿司屋のかみさんがすっかり明かす寿司の謎、寿司屋の暮らし、上手な注文の仕方、マナーも盛り込んでいよいよ面白い。おいしい1冊!

ビジネス英語・なるほど・単語
講談社文庫
ビジネスもカンタン会話で大成功!!
今すぐ使えるビジネス会話がいっぱい!難しい単語もスイスイのマル秘テクニック、できる人ほどはまる英語のワナなど、ベストセラー『英会話・やっぱり・単語』の著者が贈る「ビジネス英語編」、ついに登場。面白くてわかりやすい!初心者も納得のお役立ち情報で仕事は万全。段位認定試験つき。あなたは何段?

スニーカーズ
講談社文庫
愛と人生を問う長編。燃えて生きた、そして……愛を、人生を問う。1970年、激動の時代を生きた10人の男女の「今」を描く長編小説ーーあの時から何年、経ったのだろうか? 仕事を極める者、田舎で豊かさにひたる者、この世に別れを告げようとしている者……。1970年に青春を燃やし尽くした5人の女性と5人の男性。翻訳者、カウンセラー、カメラマンと生の形を変え、いまを生きる。過去を噛みしめつつ愛と人生を問い直す、長編問題小説。

国家・宗教・日本人
講談社文庫
日本と日本人への熱きメッセージ!
なぜオウムなのか、憲法、日本語「この国」の問題を語りつくした対談集
宗教と日本人、「昭和」は何を誤ったか……、迷走する現代の状況をいかに克服して未来へつなげるのか!?ユニークな“司馬史観”で“日本人”を問い続けた偉大な作家と、ユーモア溢れる理論派で当代きっての読書家が、日本の諸問題をわかりやすく語りつくした対談集。心に問いかける「日本」への熱いメッセージ!

死の器(下)
講談社文庫
政官財の腐蝕がいま暴かれる!!
核燃料と新兵器疑惑の核心には、旧日本軍細菌部隊の秘密が……。
武器商人や大物政治家が集う高級クラブの失跡した接待係を追っていた平野と片山は、要人抱きこみを狙う秘密接待所に辿りつく。核燃料再処理と新兵器への陰謀を操るのは誰か。南海の孤島へ飛んだ2人の前に、日本軍細菌部隊の亡霊が現れる。日本を覆う「恐怖の容器」を描き出した社会派巨編、堂々の完結。

死の器(上)
講談社文庫
極秘兵器を巡る日米の陰謀
六本木のホステス失踪を追う記者と探偵の前に立ち塞がる謎
高級クラブでVIPの接待係をしていた幼なじみの美女・麻利が失踪!新聞記者平野は家出人捜索所の片山と共にその行方を追う。武器商人、米国将校、元首相と、クラブの客を探るうちに、思いもよらぬ資料を手中にする。そこには核武装した新兵器の概要が!社会派推理の巨匠が、日本の腐蝕を抉る問題作。

東京タワーの見える島
講談社文庫
街はいつも友だち、東京はちょっとセンチーー乃木坂、葉山、八王子、東京湾に浮かぶ高層都市……。ポスト・バブルの東京とその周辺を舞台に描く、連作短編小説集。もう若くはない、まだ老いてもいない。弾ける青春を駆け抜け、しかたなしに一息ついた30代半ばを越えた男たち。表題作「東京タワーの見える島」はじめ、懐かしく、ちょっぴりせつない12作を収録。

恋愛白書
講談社文庫
容姿端麗じゃないけれど、なぜか気になる存在で、やたらに女のコにモテるスクールエイジ(高校・大学生)の男のコたち。そんな彼らの魅力の秘密と奔放なLOVE&SEXの実態を、徹底取材で綴る。17歳の高校生から26歳の医大生まで、17人の赤裸々な衝撃レポート。(『愛しきSEXドライバー』改題)

BU・SU すべてのプリティ・ウーマンへ
講談社文庫
「顔が悪い」って、とっても悲しいこと。なんで世の中には、可愛い人とBU・SUがいるんだろう。どうして、よりによって私が……。でも、「顔の美しさ」は先天的だが、「魅力」は自分で作っていける。本当にチャーミングな人、美しい女性になるために、いま出来ること、これからすべきことは? 貴女はもっと素敵になれる。美しく変わろうとする女の子の物語。

アヤツジ・ユキト 1987-1995
講談社文庫
『十角館の殺人』での衝撃的なデビューから8年4カ月の軌跡を、綾辻行人自身とともに振り返る。エッセイ、解説、書評から推薦文、あとがきに至るまで、この間に発表されたすべての「小説以外の文章」を、詳細な脚注と各年の回顧録をつけて完全収録!アヤツジファン待望・必携のクロニクル。