講談社文庫作品一覧

海将(下)
講談社文庫
海を知り船を自在に操る小西行長は、豊臣秀吉の西国征服で重要な役割を果たす。だがその心のうちは、宇喜多家に仕えながら小西家の繁栄を願い、悩みに揺れていた。才智の男として歴史に名を残した行長の表と裏を丹念に描いた感動の歴史大作。吉川英治文学賞に輝いた海洋歴史小説の第一人者の筆が冴える(講談社文庫)。
海を知り船を自在に操る小西行長は、豊臣秀吉の西国征服で重要な役割を果たす。だがその心のうちは、宇喜多家に仕えながら小西家の繁栄を願い、悩みに揺れていた。才智の男として歴史に名を残した行長の表と裏を丹念に描いた感動の歴史大作。吉川英治文学賞に輝いた海洋歴史小説の第一人者の筆が冴える!

海将(上)
講談社文庫
堺の薬問屋・小西隆佐は、まだ信長の家臣の1人にすぎない羽柴秀吉に己と一族の将来を賭ける。時は天正、西国の毛利家に対抗するための要となる備前・宇喜多家へ、隆佐は手塩にかけて育て跡継ぎと考えていた18歳の弥九郎を送り込む。わずか10数年後に24万石大名となる小西行長の若かりし日を描いた傑作長編(講談社文庫)。
堺の薬問屋・小西隆佐は、まだ信長の家臣の1人にすぎない羽柴秀吉に己と一族の将来を賭ける。時は天正、西国の毛利家に対抗するための要となる備前・宇喜多家へ、隆佐は手塩にかけて育て跡継ぎと考えていた18歳の弥九郎を送り込む。わずか10数年後に24万石大名となる小西行長の若かりし日を描いた傑作長編。

家族シネマ
講談社文庫
失われた家を求め、映画出演を決めた家族を描いた「家族シネマ」、同棲中の部屋を飛び出した登校拒否の過去を持つ女を描いた「真夏」、転校生といじめを題材にした「潮合い」──心に傷を負った人間が強く生きようとする姿を描き、家族が価値あるものかを現代に問う名作。芥川賞に輝く表題作を含むベストセラー。

手跡指南 神山慎吾
講談社文庫
公金横領の罪で父が切腹、失意のうちに故郷を捨て、江戸で手習師匠となった神山慎吾。だが幽閉された当主の丹波守から遣わされた使者・加奈の言により、心ならずも暴政吹き荒れる修羅場へ舞い戻る羽目に。奸計、嫉妬の渦巻く中、奮闘する慎吾の前に明らかになった父の死の意外な真相とは!? 痛快時代長編。(講談社文庫)
公金横領の罪で父が切腹、失意のうちに故郷を捨て、江戸で手習師匠となった神山慎吾。だが幽閉された当主の丹波守から遣わされた使者・加奈の言により、心ならずも暴政吹き荒れる修羅場へ舞い戻る羽目に。奸計、嫉妬の渦巻く中、奮闘する慎吾の前に明らかになった父の死の意外な真相とは!? 痛快時代長編。

浪人列伝
講談社文庫
浪人とはいえ、傘張りや楊枝削りの貧乏暮しではない。仇討ちに武辺の意地を示す者、大坂城で壮烈な死花を咲かせる後藤又兵衛やキリシタン武将、奇才・平賀源内まで、逆境に怯まず昂然と己の意志に生きる剛気な男たちの、この痛快な生き方!! 戦国から幕末まで、有名無名の浪人を歴史の虚実を縫って描く連作。

天正十年夏ノ記
講談社文庫
天正年間ーー信長は天下統一をめざし、将軍・義昭、武田信玄、上杉謙信、顕如上人らとの戦いに、勝利を続ける。天皇を凌ぐ神の座に就こうとする征服者との交渉役をつとめた正親町(おおぎまち)天皇の秘書官・勧修寺晴豊。この青年貴族の目を通して、未曾有の動乱期をしたたかに生き抜いた天皇と公家たちを描く、渾身の歴史小説。信長上洛! 青年公家が見続けた征服者の貌(かお)。

時代小説傑作選 美女峠に星が流れる
講談社文庫
歴史に立ち向かった人々の意欲・人生を、時代小説の名手たちが鋭く鮮やかに切り取り、物語性豊かに描いた厳選16短編。
〈収録作家〉神坂次郎・瀬戸内寂聴・永井路子・皆川博子・宮城谷昌光・戸部新十郎・白石一郎・杉本章子・田辺聖子・古川薫・宮本徳蔵・黒岩重吾・中村彰彦・泡坂妻夫・村上元三・童門冬二

アジア・旅の五十音
講談社文庫
旅の贅沢……たとえば、夜行バスに乗って、暮れゆく街の風景を眺め、そろそろ眠くなってくるころ、タイの屋台で「目玉焼きもつけてね」と注文するとき。理想の宿、値切りの極意、下痢と闘う、賄賂の問題、蚊と闘う、正しい昼寝、旅先のパンツ、屋台の楽しみ……。好奇心全開で、アジアの路上をひたすら歩く旅人が、「あ」から「ん」まで言葉に託して綴る旅のエッセンス。心地よい眠りと美味しい食べもの旅は、最高の道楽だ!

ゆるやかな絆
講談社文庫
わが子、光へ──真摯な魂の贈り物。 ノーベル賞作家夫妻が綴り、描く家族の共生と命の軌跡 。「この10年間に、こうしたかたちで日々の感想を書き続けた文章が──家内の絵に穏やかに傍証されるようにして──本になって残ったということは、なにより僕自身にとって思いがけないほどありがたい贈り物です(文庫版あとがきより)」
わが子、光へ──真摯な魂の贈り物。
ノーベル賞作家夫妻が綴り、描く家族の共生と命の軌跡
「この10年間に、こうしたかたちで日々の感想を書き続けた文章が──家内の絵に穏やかに傍証されるようにして──本になって残ったということは、なにより僕自身にとって思いがけないほどありがたい贈り物です(文庫版のあとがきより)」ノーベル賞作家夫妻が、家族の共生と魂の軌跡を心をこめて描く、感動の記録。

顧客名簿
講談社文庫
ロシア皇帝の秘宝〈ファベルジェの卵〉とは?
金持ちの未亡人から一儲けを企む謎の投資会社。裏を探る法律事務所の調査員・アーチイの大活躍
ハンサムでお調子者、口が達者で浮気者のアーチイ。父の法律事務所で“秘密調査”を担当しているが、顧客の未亡人が儲け話を持ちかけられた。帝政ロシアの秘宝〈ファベルジェの卵〉に50万ドル。胡散(うさん)臭い話にアーチーが裏を探ると、一味とおぼしき謎の古美術商が殺された。フロリダが舞台のコミカル・ミステリー。

文庫版 魍魎の匣
講談社文庫
箱を祀る奇妙な霊能者。箱詰めにされた少女達の四肢。そして巨大な箱型の建物――箱を巡る虚妄が美少女転落事件とバラバラ殺人を結ぶ。探偵・榎木津、文士・関口、刑事・木場らがみな事件に関わり京極堂の元へ。果たして憑物(つきもの)は落とせるのか!?日本推理作家協会賞に輝いた超絶ミステリ、妖怪シリーズ第2弾。

春秋の名君
講談社文庫

加賀百万石
講談社文庫
加賀前田家三代の絢爛たる世を描く長編力作ーー宿敵・徳川家康の暗殺を断念して逝った、戦国バサラ大名・前田利家。あとを継いだ利長・利光らは、家康の嗣子・秀忠の助言で命を救われたものの、利家の正室・芳春院を人質として召し出されることになった。豊臣秀吉の盟友として大藩を誇った前田家が、徳川家との確執をへて、加賀の地に栄耀栄華を誇るまでを描く、長編力作。

小説 角福戦争
講談社文庫
橋本vs.小沢の対決と福田の秘蔵っ子・小泉の浮上、小渕政権誕生と自自連立、石原都知事誕生……。田中角栄と福田赳夫の「角福戦争」が、いまも永田町を揺るがす。ポスト佐藤を巡る怨念の対決から田中退陣、三木から福田への政権委譲、両雄の死後も続く二大派閥の果てしなき攻防を描く。『小説 風雲角福戦争』改題作品。小渕・小沢・森・小泉……「角福」門下生の暗闘を描いた、自自公連立に至る実録小説。宿命のライバル対決!
小渕、小沢vs.森、小泉「角福」門下生の暗闘!競い合う二大派閥の系譜。自自公連立に至る後継者たちの実録小説 橋本vs.小沢の対決と福田の秘蔵っ子・小泉の浮上、小渕政権誕生と自自連立、石原都知事誕生……田中角栄と福田赳夫の「角福戦争」がいまも永田町を揺るがす。ポスト佐藤を巡る怨念の対決から田中退陣、三木から福田への政権委譲、両雄の死後も続く二大派閥の果てしなき攻防を描く。『小説 風雲角福戦争』改題

甦る帝国(下)
講談社文庫
核を掴んだ「不死鳥(フェニックス)」が殲滅への翼を広げる!
ヘス文書を狙う秘密組織〈フェニックス〉に妻イルゼを誘拐されたハンスは、父親ハウアー警部、イスラエル工作員スターンらと、南アフリカへ救出に向かう。だが現地では「第3帝国」復活を目論む、恐るべき核謀略が進んでいた。各国精鋭部隊が展開する非情なスパイ・アクションに息を呑むサスペンス巨編!

特急「北陸」「富士」個室殺人の接点
講談社文庫
2つの寝台特急を結ぶ、驚くべき殺意の交差点! ーー寝台特急「北陸」で、フリーライター・速野吾郎が刺殺された。一ヵ月後、「富士」で人妻・主藤有香が、同様の手口で殺害された。同一犯によるものか? 接点のない2つの事件に浮上した、交換殺人の疑惑。やがて、事件の根源にあるレイプ事件に辿り着いた「ごろつき探偵」鏑木一行。大興奮のトラベル・ミステリー!

偶然防衛 告発弁護士シリーズ
講談社文庫
法廷に立つや、ヨレヨレ爺さんから熱闘弁護士に大変身する、猪狩文助の痛快事件簿。再婚し幸福な日々を送る女性が、復縁を迫る刑務所帰りの前夫と争ううち、ビール瓶で殺してしまう。公判で形勢不利な被告に、猪狩はあっと驚く法解釈で大逆転! 社会性に富み、身近な法律知識も習得できる、法廷ミステリ6編。

侵入者ゲーム
講談社文庫
生後1ヵ月のとき、彼女は殺人現場にいた。犯人は父、殺されたのは母! あまりにも過酷な宿命を背負った幼児はやがてノンフィクション作家となって、《時代が創り出す殺人》というテーマに取り組む。その彼女が収集した殺人記録は「日の丸」から「バブル」まで戦後日本の歩みを映し出す悲劇の記録だった。(講談社文庫)
生後1ヵ月のとき、彼女は殺人現場にいた。犯人は父、殺されたのは母! あまりにも過酷な宿命を背負った幼児はやがてノンフィクション作家となって、《時代が創り出す殺人》というテーマに取り組む。その彼女が収集した殺人記録は「日の丸」から「バブル」まで戦後日本の歩みを映し出す悲劇の記録だった。

噺家カミサン繁盛記
講談社文庫
気儘に育った医者の娘が、惚れた男は噺家だった。新婚家庭に弟子という輩がウロウロドサドサ。人の飯まで食うは、遅刻はするは、図太く懲りない面々との壮絶バトル!!ケンカっ早い江戸っ子の切れあじ鋭い一撃に、「師匠も怖いけど、おかみさんはもっと怖い」。落語より面白い、小三治のかみさんうちあけ話。
これは人間郡山和世の半生のドラマだ!
最後まで読ませて納得させるこの力は何なのだろうか。気っぷのよさ、切れ味の鋭さ、落語的ともいえる辛口のユーモアを伴った批判精神、もっといえば反逆心、つくり話ではなく本当にあったことを本音で書いているからこそ生まれてくる説得力――。
――(長谷川きよし)解説より

かげろう忍法帖 山田風太郎忍法帖(12)
講談社文庫
闇に躍る忍法が人の世を照らすミステリ手法の異色ワールド
太閤秀吉の愛妻・淀の方が秘所に潜ませた歓喜をよぶ「楊貴妃の鈴」を浮気相手に盗まれた。それを旅役者に化けた石川五右衛門が奪う。一座の娘・織部は太閤の妾になる夜、五右衛門を思い、そっと鈴を体内に……。大盗賊の悲哀を描く「忍者石川五右衛門」、怪しげな敵討ちの「忍者車兵五郎」など怪異忍者出現の9短編。