講談社文庫作品一覧

ミッドサマー・キリング 真夏の殺人
講談社文庫
美人の女性警部の前に、猟奇殺人事件の死体が――。パディントン駅から遠からぬハムステッド・ヒースで、その腐乱死体が発見された時、なぜかMI5と英国公安部が動きだした。スコットランドヤードのブランチ・ハンプトンが捜査を進めていくとそこには――。複雑な過去が鮮やかに甦る傑作長編推理!

役者の青春
講談社文庫
歌舞伎界のス-パ-スタ-の熱き青春ーー親父がよく言ってました。お前、俺の真似しろよ、って。勘九郎さん、新解釈は僕が死んでからにして下さい、とも。役者は親子でも結局ライバルなんです。……3才で勘九郎を襲名、勘三郎亡き後、中村屋を率い、祖父・六世菊五郎の芸に迫ろうという歌舞伎界のスーパースターが語る、恋、旅、酒、芸……。目の離せぬ一冊です。人気役者が語る熱きこころ!

シンガポ-ル蜜月旅行殺人事件
講談社文庫
令嬢探偵キャサリンは恋人の浜口とシンガポールに行く。そのツアーは新婚や不倫のカップルでいっぱい。不吉な予感のなか、2日目に新婚の沖田しのぶが浜で溺死体に。彼女は莫大な遺産を相続した直後だった。犯罪の匂いをかぐキャサリンは調べ始める!シンガポール、バンコク、香港を舞台の華麗海外推理集。

57人の見知らぬ乗客 ミステリ-傑作選・特別編(4)
講談社文庫
大正15年発表の故・横溝正史氏から現代の第一線で活躍する実力派人気作家まで、あらゆる傾向のショートショート・ミステリーの名作、57人57作品を収録。日本推理作家協会が、“これっきりの究極の1冊”として初めて編んだ、文字どおり珠玉のアンソロジーを、あなたの手に!
花散る里の伝説 時代小説傑作選
講談社文庫
精鋭十六作家が渾身の健筆を振う短編傑作選高貴な女帝、武士、漁民、商人、あらゆる階級階層の人間模様を、さまざまな時代、さまざまな舞台上に展開するアンソロジ-。井上ひさし、田辺聖子など多士済々。

山陽・東海道殺人ル-ト
講談社文庫
東京に着いた寝台特急「さくら」に男女の射殺体、しかもスーツケースには5千万円の札束が残されていた。その札が4年前、少女誘拐殺人の身代金に使われたものと判ったから、捜査陣は俄かに色めき立つ。少女の父の復讐劇か?十津川警部が父親に迫るが彼には鉄壁のアリバイが。会心の鉄道ミステリイ。

伊藤博文(下)
講談社文庫
帝国憲法制定、議会の設置、そして政党結成への運動。近代国家流の政党政治を理想として、伊藤博文は旺盛に行動した。その間に、日清戦争や台湾・朝鮮への干渉が生じ、ここでも彼は表に立つ。それが結局、彼の悲劇的最期を招く要因ともなった! 日本の政治家の原型というべき伊藤博文を精密に描く傑作評伝。上下巻全2冊。
政治家の在り方を現代に問いかける出色伝記帝国憲法を作り、議会を開設し、政党政治をめざした近代政治家の祖だが、彼の最期はハルピン駅頭での狙撃だった。初代総理の波乱に満ちた生涯を描く評伝の大作。

伊藤博文(上)
講談社文庫
松下村塾出身で高杉晋作らと尊王攘夷運動にはげんだ若者は、その後に英国に留学、世界の近代化を体で感じる。明治11年、先輩・大久保利通の死後、内務卿を継ぎ明治政府の中枢に入ったこの伊藤博文は、やがて内閣制度を創り、初代総理となった。日本近代化を精力的に計った政治家の波乱に富む一生。幕末から明治を疾走した政治家の姿を見事に描いた傑作。上下巻全2冊。
鮮やかな政治家としての道、そして悲劇の死幕末から明治にかけ、夜明け時代の日本を生き、政治家としてリ-ダ-として精力的に活躍した初代総理伊藤博文。彼の壮烈な一生を刻明に描き出した、評伝の力作。

小説十八史略(五)
講談社文庫
隋の煬帝とは従兄弟、北朝の名門・季淵が挙兵し、次男・季世民の活躍で、無血の政権獲得に成功。唐王朝が、うぶ声をあげた。女帝・武則天の周をはさんで、絢爛たる時代が花ひらく。玄宗皇帝の宮廷に、楊貴妃の笑声が、乱舞する美女群の嬌声が、弦歌の音色とともにこだまする――中国史の醍醐味の極みを描く。<全6巻>

祖国へ、熱き心を 東京にオリンピックを呼んだ男
講談社文庫
“フジヤマのトビウオ”古橋の活躍の陰に、フレッド・和田がいた。敗戦後の日本の奮闘をアメリカに印象づけ、熱き心で祖国を励ます日系実業家。オリンピックを東京で開催するために奔走し実現させた男。さらに日米の経済・文化交流を発展させた、知られざる日本の恩人を描く、異色のドキュメント・ノベル。
日米の経済・文化交流を支えた日系人の半生。フジヤマのトビウオ古橋の活躍の陰に、フレッド和田がいた。敗戦後の日本をアメリカに印象づけ、東京オリンピック開催に全力をあげ、熱き心で日本を励ます凄い男。

生死長夜
講談社文庫
心ならずも傷つけあう夫と妻、身を捨てて恋に滅んだ男……迷いぬく様々な人生。不思議な透明感で、男女の愛憎と切実な生を描く、名作短編集ーー長い人生の迷いを、夜の闇にたとえて、生死長夜(しょうじじょうや)という。心ならずも男たちを不幸にし、その倍くらい不幸になった女。漂泊の涯てに行き倒れの死を願う女。偶然の再会にも、妻の顔を思い出せない老残の男。大僧都の身を捨てて恋に滅んだ因縁の男。……愛憎の迷いの中で生きてゆく人間を描く、心にしみる傑作短編集。
就職戦線異状なし
講談社文庫
若者の就職をめぐる混沌青春グラフィティ。人気女優の熱演で日本映画の救世主といわれた秀作の原作。講談社、新潮社、文春、TBSなどマスコミ総ナメ就職活動を純情な恋愛と人生の競争の極点で描く秀作。

ファウスト殺人事件
講談社文庫
死体の傍にあったゲーテの詩は、犯人を告発するダイイング・メッセージなのか? タロット占いをしていた二階堂日美子は、彼女自身が死者になって驚く。身辺に何か不吉な犯罪を予感したとたん、今度は親友・門田京子が自宅密室で殺されたとの報せが……。ゲーテの詩「ファウスト」が事件の鍵をにぎる、本格長編ミステリー。タロット占いの名手、名探偵・日美子に推理が冴える!
死体の傍の詩はなにを告げる?本格推理傑作二階堂日美子がタロットで占うと、なんと彼女自身が死者。身辺に犯罪を予感したとたん、親友門田京子が密室で殺されたとの報せ。ゲ-テの詩が鍵をにぎる本格長編

日付変更線
講談社文庫
港町の路地裏、場末のキャバレー、バリケード内部の格闘、結核、友人と恋人の突然の死、ストリップ劇場の踊り子……記憶の底に潜む原風景。自分がダイヤモンドではない、と苦く自覚し、なおかつ書き続けた過程を裸にして共感を呼ぶ“男の闘いを描く闘い”から逃げない作家の、第1エッセイ集。

ビル街の裸族
講談社文庫
コンビニ業界の内幕を描く官能ミステリ-。激しい競争を繰り広げる深夜ス-パ-戦争の意外な実態を背景に、社長殺しの謎をめぐって美人店長と本社のエリ-ト社員が繰り広げる性愛と推理の現代サスペンス。

男と女のレストラン
講談社文庫
至福の時間を二人で共有するために! 小説仕立てで描いたグルメ読本。本気でディナーを楽しむためのテクニックとマナーを、食のプロフェッショナル・玉村豊男が指南する。フランス料理、イタリア料理から中華、和食まで、どういう種類の店では、どういうふうに食事が進行するか。厳選24店の図解メニュー付き。

十字路に立つ女
講談社文庫
慢性腎不全を患うみずえに不審な生体腎移植手術の話が持ちあがった。時を同じくして起きた、みずえの実家、神田の古書店に対する地上げ攻勢、婦女暴行魔の脱獄、そして何者かの影に怯える美しいスペイン研究者・理絵……。神田界隈を背景に私立探偵・岡坂神策が錯綜する謎に挑む。大人のミステリー!

眠れる森の美女 完訳ペロー昔話集
講談社文庫
不可思議な魅力に満ちた大人の童話ーーヨーロッパに広く流していたお噺(はなし)のなかから、表題作をはじめ「青ひげ」「長靴をはいた猫」「サンドリヨン」などを、著者・ペローの文学観で編みなおした「昔話集」は、当時の社会に大きな影響を与え、現在も読みつがれている。本書はドレの画とともに、散文8編だけでなく韻文3編も加えて、そのすべてを紹介。

お父さんからきみたちへ 明日を信じて
講談社文庫
今、自分ができることを百パ-セント全力で行うこと。自分になにができるか考えてみよう。国民栄誉賞に輝く著者が心をこめて贈る愛のことばーー目に見える物は、消えてなくなってしまう。だとしたら、お父さんのほんとうの気持ちを残せるものは、何なんだろう。ふと思ったら、きみたちが少年と少女でいるうちに、伝えたいことがあることに、お父さんは気づいた。そして、この本を書くことにした……。国民栄誉賞に輝く著者が、子供たちに愛をこめて贈る言葉!!

ここに愛がいる
講談社文庫
潔く、しなやか。オールディズのアメリカンポップスのように。しかし、人権・性差別にコミットし続ける著者の、いまを語る鮮度100%、小気味よいエッセイーー「花持つ男」「彼女ってハンサムね」「育自期の女たち」「メークする? しない?」「ハハハと笑う」「あるがまま」……むき出しは苦手、タフを粧うデリカシーが素敵だ、という著者の、タフで心やさしい最新エッセイ。建前でも本音でもなく、自分と人と社会と付合ってゆく距離のとり方、見本です。