講談社文庫作品一覧

闘った人びと ベトナム戦争を過ぎて
講談社文庫
長い戦争を闘い抜いた人びとの想像を絶する体験。渾身の力作レポート。写真家の魂がベトナム戦争の真の姿に迫る! ーー超大国アメリカを倒した、アジアの小国のふしぎな力とは? ベトナム戦争の真実を求めて、気鋭のフォトジャーナリストが初めてとらえた沈黙せる民の衝撃の証言。暮しの中で知恵を絞りながら長い戦争を闘い抜いた人びと、その体験を初めて肉声としてとらえた衝撃のレポート。
◎「ベトナムの人口約五千万人のうち、ほとんどの民衆があの戦争を各々の立場で闘った。(中略)そういう一人一人の強い意思と知恵の結晶が超大国の近代兵器をしのいだのである」<本書より>

ビッグゲ-ム
講談社文庫
プロ野球情報戦の暗部を鋭くえぐる傑作ミステリー。高度のデータ野球でV4をめざす新日本アトラス。これをはばもうとする他球団ではネット裏で必死の情報収集が行われていた。アトラス球団の覗き部屋と呼ばれる情報管理室スタッフが不可解な殺人事件に遭遇する。データを狙うスパイを操るのは誰なのか?
みみずくの大サ-カス
講談社文庫
「トーキング・クロニクル」1976年版。世の中を眺め、また、自らの青春に想いを馳せる。映画界を憂え、艶歌を語る――豊富な話題で〈時代〉を浮き彫りにし、〈流されゆく日々〉を鮮やかに照らし出す。

宇宙からきたかんづめ <佐藤さとるファンタジー童話集10>
講談社文庫
ふと手にしたかんづめから、ふしぎな声がひびいてきた。いったい、このかんづめの正体は何だろうか? 不思議な世界をかいま見る、斬新で魅力あふれる、ファンタジーの名手が贈る童話集! ーースーパーマーケットで、ふと手にしたパイナップルのかんづめから、不思議な声がひびいてきました。それは、ぼくだけに聞こえる、テレパシーのような現象でした……。というSF童話の傑作「宇宙からきたかんづめ」のほか、「こおろぎとお客さま」「かえるのアパート」「魔法の町の裏通り」など、神秘の世界に誘う、ファンタジーの名品を12編収録。

小さな生命燃えつきて 少年と脳外科医の記録
講談社文庫
ある朝、脳外科医の著者は、頭痛を訴える7歳の少年の診断を依頼される。それが、治癒困難な脳腫瘍に冒された少年と主治医の、1年に渡る闘いの始まりであった。克明なカルテをもとに、少年の痛みとの健気な闘いを、両親、兄弟、担任教師、友だちなどの手記も織り混ぜて描く、異色の医学ノンフィクション。心あたたまる人間ドラマ!
日本で観る世界の名画 美術館への招待
講談社文庫
日本の美術館にある世界の名画を厳選公開。いながらにして世界の秀れた絵画が鑑賞できる初めてのカラー文庫。全国から集めた極めつき114点を、絵画史に位置づけて適確に解説する。詳細な美術館ガイド付

人工水晶体
講談社文庫
わずかに光しか感じなくなり、もはや「手なずけ」ようがないほどの白内障に病んでいた右眼の視力が、たった20分の手術で、1.5まで回復した。「人工水晶体移植手術」の驚異の体験記を、簡潔な名文でつづり、講談社エッセイ賞を受賞した表題作に、病気への対応法を軽妙に説く「養生訓」などを加えた「実用の書」。
値段のからくり
講談社文庫
値段のからくり、原価の秘密を徹底的に暴く自由化で揺れる牛肉・オレンジの価格決定のメカニズムは? 円高差益にもかかわらず大幅値下げされない電力料金の不思議? 値引き合戦の航空券原価などにメス。
真珠母の匣
講談社文庫
幻想小説の雄が精魂傾けた連作集ついに完結ことばの錬金術師中井英夫が、華麗な文章と高純度の精神をたくみに融合させて、妖しくも幻想的な小宇宙を構築させる連作集「とらんぷ譚」の完結編ついに文庫化!
赤い閃光(下)
講談社文庫
メキシコ湾のソ連秘密ミサイル基地を潰せ!世界が核軍縮の甘い夢に酔っているとき、クレムリンでは世界『解放』のための構想が秘かに練られていた。権力闘争と外交戦略、愛と裏切りの息づまるおもしろさ!
赤い閃光(上)
講談社文庫
恋も涙も活劇も超満載の国際軍事サスペンス超大型タンカー《キラ》の設計の秘密とは? 大コングロマリット《チャーチコ》の暗部とは? 海に空に、そしてアメリカ、ローマ、モスクワを結ぶ痛快大長編小説

春のかけら
講談社文庫
一人の少女から見た現代の愛と性ーー愛と性の海を気ままに泳ぐ、女子高校生・ケイの青春。両親の束縛を嫌って家出したケイは、正体不明の若者・亮太と同棲し、新宿で通りすがりの男に身体を売る生活を始めた。ケイの前に、自殺志願の男、孤独な老人、父親ほどの年配の会社重役らが、赤裸裸な姿をさらす。現代の愛と性のかたちをヒューマンなタッチで鮮烈に描く、長編傑作。

静波の家 ある連続殺人事件の記録
講談社文庫
なぜ人が人を殺すのか? 殺人を犯した一青年の育ちを追う人間記録。ーー中学の卒業式に、「ぼくのことを忘れないでほしい」と書き綴った少年が、6年後5人の男女を殺してしまう。家庭と教育の場で、その間、何が起きていたのか? 反抗と孤独、愛情と憎悪にゆれる少年の中で、いつ、何が間違ってしまったのか? 父よ、母よ、知ってほしい。いま、真剣に親と子の生き方が問われている!

にっぽんほら話
講談社文庫
ぜ~んぶ手口の違うショートショート25話ーーうははのへ、太郎とキツネ、うちのニャロメ、恐竜の声、シノプシス、おさる日記、サウンド・オブ・ミュージック……童話あり、SFあり、落語あり、そしてホラーありと、ぜーんぶスタイルの違う仕掛の、小意気な25のショートショート集。全篇万化、和田誠の世界。
失踪宣告
講談社文庫
日下文雄弁護士が活躍する死体なき殺人の謎妻を捨てて蒸発し、失踪宣告が下された植田保輝が8年半後に突然姿を現わした。再婚していた妻・香代子は日下に相談する。迫真の法廷場面が展開する長編推理力作

青の背信
講談社文庫
杭州を旅行中の美術記者宗誠一郎は、美貌の実業家黄夫人と知り合い、奇跡の名碗(めいわん)、木ノ葉天目を見せられる。美しい火の芸術に心を奪われ、帰国後その日本人陶工を探すが、一切は謎のまま次々と関係者の死が続く。夢の女と天才陶工の影を追う誠一郎が見た真実は? 激しい情熱と壮大な企(たくら)み、青の3部作完結。
大蔵省銀行局
講談社文庫
金融自由化をめぐる米国と銀行局の熱き攻防急テンポで進む金融革命の実態を,それぞれの節目に活躍した官僚の動きから探る.複雑な銀行・証券の思惑や効率化行政の狙い,日米の銀行戦争の深層を解明する.

伊集院大介の私生活
講談社文庫
名探偵にして銀ぶちめがねの極楽とんぼ伊集院大介が、奇妙な行動をとり始めた。山手線をぐるぐる廻り、毎日違う駅で降りて、駅の売店でへンなものばかりを買う。大介の行動の陰には、どうも重大な事件が隠されているのでは……。表題作ほか、傑作ミステリー5編、伊集院大介の若き日の事件簿から。

ダビデの星の暗号
講談社文庫
探偵は25歳の新進作家・芥川龍之介、本格歴史ミステリー。龍之介は伊達騒動の大悪人・原田甲斐の子孫である友人・原田宗助から先祖の恥をすすぐため、掛軸に隠された暗号解読を依頼される。だがほどなく宗助は、密室殺人の被害者となってしまった。鍵は桜と橘、国史をも揺るがす衝撃的事実とは何か。

シルバー湖のほとりで 大草原の小さな家(4)
講談社文庫
ローラの一家は、思うような小麦の収穫がないまま、プラム川をはなれる決心をした。妹グレースの誕生、姉メアリーの失明、愛犬ジャックの死……、ローラは、もうすぐ13歳になろうとしていた。 西へ西へとのびる鉄道工事の会計係をしながら、父さんは農地をさがすが……。 多感な少女・ローラの目を通して描いた「大草原の小さな家」の第4作。