講談社文庫作品一覧

日本は燃えているか(下)
講談社文庫
ひたすらに急成長を続けてきた日本の経済は、1970年代に入ると、大きな壁にぶち当った。日米繊維戦争に顕在化したアメリカとの構造摩擦や、追いうちをかけるような石油ショックの衝撃。日本を転換させた「動乱の1000日」の当事者たちを詳細に取材し、鮮烈に甦らせた渾身の大河ノンフィクション。「経済大国」日本は、激化する外圧の中で燃えつきるのか残るのか――。スリルに富んだ感動的な日本人の記録。
<上下巻>

日本は燃えているか(上)
講談社文庫
1970年代、ニクソン・ショックから石油危機に至る「大動乱期」に直面し衝撃にゆれた日本の経済は、体質の一大転換を迫られていた。激化する外圧の中で、日本は燃えつきてしまうのか、どうしたら生き残ることができるのか。危機に直面した当時の日本のエスタブリッシュメントたちの混迷と決断、英知と勇気ある行動は、今日にも多大の示唆を与えてくれる。日本を大転換させた1000日の闘いを描く経済ノンフィクション! <上下巻>
昔話十二か月(九月の巻)
講談社文庫
昔話を十二か月に分けた昔話歳時記九月の巻秋の十五夜は稲や芋の收穫を祝う祭りであった。夜更けて出る月を待って人の心はそぞろとなる。秋の山や里の風物、敬老の日にちなみ爺と婆が活躍する昔話を收める
不当逮捕
講談社文庫
奇策縦横、奔放不羈、天才記者の栄光と死。社会部記者がスターであり、英雄であった時代、読売新聞の立松和博はとりわけ乱世に光彩を放っていた。その立松記者が、売春汚職報道をめぐって突然逮捕された。

星に願いを
講談社文庫
地方出身のさえない女子学生キリコは就職試験にことごとく失敗し、不採用通知がたまるばかり。しかたなくアルバイト生活に明け暮れながら、コピーライターなるものをめざす。そんなある日、幸運の女神がキリコのもとにやってくる。あれよあれよという間に、キリコは一躍「シンデレラ」に。著者の自伝的小説。

ゾルゲの遺言
講談社文庫
ソ連の対日スパイの大物リヒアルト・ゾルゲが、巣鴨拘置所の看守・小柴に渡した手紙は、単なるメッセージではなかった! その手紙をめぐって展開される謀略と殺人の構図は、第二次世界大戦前夜の緊張をいっそう高め、東京を各国スパイの暗躍の舞台にしたのだった。動乱のなかの人間絵図をドラマチックに描いた、迫真の歴史ミステリー大作。

推理日記(2)
講談社文庫
推理小説を10倍楽しむ為の推理小説読本2“佐野推理美学”の実践者が、数多あるミステリーの分析、有名な名探偵論争を通じ、読み巧者になるための秘訣を伝授する、ファン必読の推理読本第2弾。索引つき

今は幻 吉原のものがたり
講談社文庫
高村光太郎がモナ・リザと仰いだ吉原の聖女大火前夜の廓に織りなされる、悲しくも粋な女たちのドラマを淡々とした筆致で描くノンフィクションーー吉原遊廓にひときわ高くそびえる角海老楼の時計台。その下で働くことになった娘おふよの見たものは? 華やかなおいらんたちの悲しい素顔、高村光太郎や志賀直哉ら文学者との意外なドラマ……。桜花爛漫のある日、紅蓮の炎とともに最後の「江戸」のすべては灰燼に帰した、明治44年、吉原炎上。江戸情緒をはぐくんだ廓の最後のきらめきを描く。

太閤豊臣秀吉
講談社文庫
豊臣秀吉ほど、歴史上、脚色と誇張と潤色でいろどられた武将はいない。われわれが今日、熟知していると思いこんでいる太閤像は、はたして真実を映しているであろうか? あまりにも数奇と波瀾に富むこの破天荒なわが英雄の虚像を、表の歴史、裏の歴史、その両面から真実の光をあて、裸にむいてみるのも面白い。本書は、歴史学者が独得の史観で捉えた、真説「桑田太閤記」である。みよ、百姓太閤の天下堂々!
真実の太閤の姿を歴史家の目で鋭く描く読物脚色と誇張と潤色にみちた太閤記。古来フィクションにフィクションを積み重ねてきた秀吉は、実はどのような人であったのか? 卓抜な史観でとらえる桑田太閤記。

明日なき巡礼たち
講談社文庫
おれを左遷したヤツはだれだ? 左遷を画策した「犯人」を追う、長編サスペンス。D薬品の有能なプロパーである立槍は、創業者会長の縁戚の娘と見合したが、愛人の存在を理由に破談の上、九州転任を命じられる。辞表を出した彼は、総会屋の部下になり、見えない敵に復讐を誓う……。サラリーマン社会に渦巻く、飽くなき人間の欲望と闘いを鮮やかに描く、サスペンス力作。

教育工場の子どもたち
講談社文庫
実際に学校をまわった教育現場からの報告ーー愛知・千葉などから全国にひろがった極端な管理主義教育は、教室での子どもたちの自由を奪い、その心を窒息死寸前にまで追い込んでいる。創造的で生きいきとした生活は、どうしたら甦るのか。いじめや子どもの自殺など緊急な課題を考えつつ、各地の小中学校をまわって、教育の反動化の実態を明らかにする。
絢爛たる檻
講談社文庫
ファッション業界の内幕をあばく長編ロマンデザイナー小淵幸彦は目ぼしい賞を総なめにしている。新進デザイナー及川充は虎視眈々とその座を狙っている。欲に生きる人間の業を、乾いた筆致で描く著者会心作

コルドバの女豹
講談社文庫
強烈な太陽。薄暗い路地。カスタネットの響きと闘牛の雄叫びの町スペインを舞台に、ファシストが、王党派が、共産党が、トロツキストが、アナキストが、ETAが、血で血を洗い、裏切りで裏切りを裂く。――この恐怖と魅惑の町にいま、黒い情念と極秘の使命を帯びた謎の日本人たちが侵入してきた……。

原発への警鐘
講談社文庫
日本列島「原発基地化」の実態と危険を暴く! スリーマイル島、チェルノブイリなどでの原発事故は、あらためて原子力エネルギーの怖さを実感させた。世界各国で安全神話がくずれているのに、なぜか日本では驚くべき「原発過密立地」計画が進行中だった……。住民の不安を解消しきれないままに、日本列島「原発基地化」を強行する危険な狙いとその全容を迫真の取材で描く!

兇悪の拳銃
講談社文庫
ご存知「非情のライセンス」を持つ日本警察のヒーロー・会田刑事が登場する兇悪シリーズ――長身独身の硬骨漢・会田の所属する警視庁特捜部に大阪府警の「問題」刑事が異動してきた。その彼の命が狙われているという。会田は彼と組んで謎の狙撃者を追う、という表題作のほか、アクション・ハードボイルド・ミステリーの傑作9編を収録。「男はタフでなければならない」

危険信号
講談社文庫
短篇の名手が贈るバラエティ豊かな秀作集。人生の危険信号を軽妙に描く12篇。黒い笑いに満ちた夢の宝石箱ーー美津子は、幼いころからよく腹痛をおこした。それも肝心なときに。楽しい山登りの前夜、友達の家に遊びに行くとき、就職試験の折……。そして会社の同僚の並木から、遠出のドライブに誘われたときも、腹痛がおき、淡い恋は去ってしまった。結局、並木は、美津子の友人・芳枝と結ばれたのだが、これには裏があった! 人生の危険信号を軽妙に描く秀作集。
終戦工作の記録(下)
講談社文庫
昭和史最大のドラマを第一級史料で綴る! 和平への道を秘かに推進したのはだれか? 天皇が決断したのはいつか? 最新研究レベルで明らかにする終戦への過程の全貌.定評ある執筆者によるオリジナル本!

自分発見テスト エゴグラム診断法
講談社文庫
もうアメリカでは常識の、エゴグラム自己診断法。質問事項に答えて、その結果をグラフで表わせば、あなたの性格、異性との相性や恋愛運、職業の適性・出世度、それから、かかりやすい病気や受けやすいストレスまで、様々なことがわかります。そして悩み解消のノウハウも。星占いや血液型より科学的でナットクできる、現代医学の最先端「交流分析」の成果が、本書にはギッシリ満載。読もう! 「性格改善療法」も掲載。
白バラが紅く散るとき ヒトラーに抗したゾフィー21歳
講談社文庫
ヒトラーに抗し処刑された若き女性の航跡.正義感が強くて自由を愛するゾフィーの性格が,ナチスの非人間的な暗黒政治に立ち向かわせたのだった.妹や友人達の証言や日記・手紙で綴る感動のドキュメント.
敗北への凱旋
講談社文庫
片腕のピアニストが遺した曲と詩の謎とは?戦後間もなくの横浜中華街で起きた連続殺人事件は,戦前から戦後にかけての,男と女の哀しき人生の終着だった.その真相を解く鍵は,被害者の遺した楽譜だった!