講談社文庫作品一覧

毒麦の季(とき)
毒麦の季(とき)
著:三浦 綾子,解説:水谷 昭夫,装丁:菊地 信義,装画:川田 幹
講談社文庫
層雲峡の火祭りの日に清冽な渓谷でおこった事件、それは避けえないできごとだったのか。女を作った父に堪えられず、家を出ていった母。父のもとに残された達夫。幼い彼をそこまで追いつめたものは……。人の心の真実を見すえて痛切きわまりない表題作のほか、「尾灯」「喪失」「貝殻」「壁の声」の4編を収録。
小説円投機
小説円投機
著:中薗 英助,解説:佐高 信,装丁:菊地 信義,装画:野中 昇
講談社文庫
外国為替相場で脚光を浴びたYENは、たちまち壮烈な売買戦の対象となった。こうした背景のなかで、それぞれ一流バンカーとして苛酷な人生を歩む同期入社の3人組。そのうち古海は、海外融資こげつきの責めを負って退社し、一匹狼のマネーハンターとして自立するが……。世界経済の変動と通貨投機をからませて現代をなまなましく描く出色の傑作長編。世界経済の支配者・ロスチャイルドとロックフェラーの死闘を日本側から描いた
電子あり
プラハからの道化たち
プラハからの道化たち
著:高柳 芳夫
講談社文庫
現代史の結節点の陰に秘められた謎。元外交官の著者が描く江戸川乱歩賞受賞の問題作ーーソ連軍の戦車が、チェコ人民の自由を踏みにじって侵略してきた1968年8月、ひとりの日本人が、レーゲンスブルクの病院で自殺した。その死に疑問を抱いた義弟の川村は、原因調査に乗り出すが、そこには恐しい事件が待ち構えていた。民衆のせつないまでの自由への希求を描き、息もつがせぬ江戸川乱歩賞受賞作。
電子あり
真説宮本武蔵
真説宮本武蔵
著:司馬 遼太郎,解説:長部 日出雄,装丁:菊地 信義
講談社文庫
生涯60余度の仕合を重ね、一度も敗れを取ったことがないといわれる宮本武蔵。その兵法、技量の実態は? また相手はどの程度の人物であったのか?通説の裏に潜む実像、人間としての武蔵の真説に迫る好短編。表題作のほか、「京の剣客」「千葉周作」「上総の剣客」「越後の刀」「奇妙な剣客」の剣豪もの5編を収録。
大山将棋勝局集
大山将棋勝局集
著:大山 康晴,解説:山川 次郎,装丁:菊地 信義,装画:山藤 章二
講談社文庫
優勝回数123回、勝局数は1000局を軽く突破。重厚無類の大山将棋の真髄を示す珠玉自戦記、巨人の足跡! ーー超人・大山康晴。優勝回数じつに120回以上、勝局数は既に1000局を超えた。常に棋界の先端に立ち、この道一筋の精進は50年の長きに亘る。重厚無類の戦法で確実に勝ちを制し、棋界に前人未到の金字塔をうち樹てたこの不死鳥は、いまなお新棋風の工夫に余念がない。大山将棋の真髄を披瀝する珠玉自戦記。
電子あり
IFの世界
IFの世界
著:石川 喬司,装丁:菊地 信義,装画:和田 誠
講談社文庫
IF、もしも、万一……と考えたときから、想像力の翼が大きく広がる。SFはこの「イフ」を前提に、あまりにもうっとうしい日常生活から、時間や空間や異次元を軽々と自由に飛び越えて、人間の未来を示してくれます。さあ、本書で、架空の巨人・阪神戦から、クローン人間や大宇宙の神秘の問題まで、未知の世界を心ゆくまで遊んでみよう!
電子あり
千姫微笑
千姫微笑
著:安西 篤子,解説:磯貝 勝太郎,装丁:菊地 信義,装画:朝倉 摂
講談社文庫
東西の楔(くさび)として、豊臣秀頼に入輿した徳川家康の孫娘・千姫。乳歯のはえかわりを気にする花嫁は、時にわずか6歳。人質同然の生い立ち、愛されぬ妻の哀しみ。身籠ることすら拒否された嫁の境涯に、またしても大坂落城の悲劇が――。男たちの戦国の論理に心で抗した千姫の波乱の生涯と、その周辺の女人像を鮮烈にして艶麗に描く、傑作長編時代小説。 男たちの戦国の論理に心で抗した千姫の波乱の生涯と、その周辺の女人像を鮮烈にして艶麗に描く、傑作長編時代小説。
電子あり
日本共産党の研究(三)
日本共産党の研究(三)
著:立花 隆
講談社文庫
なぜ、共産党を支持できないのか。民主集中制という名の現在の宮本顕治独裁政治を批判する著者は、その源流である戦前の共産党成立から崩壊までの全歴史に遡(さかのぼ)って徹底的に解剖する。克明な取材による新事実を加え、政治と権力悪の本質に迫った企期的な通史。全3冊。第1回講談社ノンフィクション賞受賞。
電子あり
日本の中の朝鮮文化(1)その古代遺跡をたずねて
日本の中の朝鮮文化(1)その古代遺跡をたずねて
著:金 達寿,その他:菊地 信義,装丁:市川 英夫
講談社文庫
古代朝鮮からの渡来人を考えずに、日本の文化は語れない。全国に分布する彼らの遺跡は、文化水準の高かったことを今に伝えている。ここに注目した著者の遺跡歴訪の旅が始まる。忘れられ或いは隠された真実を掘り起し、両国の歴史的関係を考察。「帰化人」史観の訂正を迫った衝撃の書である。第1巻は関東編。
電子あり
男の更衣室 雨彦のサラリーマン講座(3)
男の更衣室 雨彦のサラリーマン講座(3)
著:青木 雨彦,解説:渥美 雅子,装丁:菊地 信義,装画:サトウ サンペイ
講談社文庫
午前9時から午後5時までの六法全書! 大学生の就職ガイド、フレッシュマンの研修テキスト・ブック、そしてミドルの愛唱歌集! ーーサラリーマン稼業は、天職である。なんとなく入社試験を受け、なんとなく課長になった、としてもである。「だいたい、わが社はだなァ」「あのデスねえ、あの課長はデスねえ」……。みんなヨイコである。みんな「会社思い」である。カイシャは、そういうヨイコたちに、もっとゴホービをあげなければいけない!
電子あり
中国怪奇物語 妖怪編
中国怪奇物語 妖怪編
著:駒田 信二,装丁:菊地 信義,装画:百鬼丸
講談社文庫
電子あり
無名詩人
無名詩人
著:曽野 綾子,解説:外尾 登志美,装丁:菊地 信義,装画:司 修
講談社文庫
人の出会いと別れにみる幸福と不幸。想像を絶する数奇な生涯を描く著者自選傑作短編ーー出会いと別れにみる、人生の仕合せと不幸。想像もおよばない数奇な生涯。目に見えない存在に翻弄される、運命的な人生を描く。夏休みの日記に、来る日も来る日も「こもり」とだけ書いた同級生の一生を深く悲しむ表題作のほか、老神父が近所の老人たちに聞かされた愚痴話を神に報告する「話し相手」など、13編を収録。
電子あり
歴史の光と影 歴史エッセイ集(2)
歴史の光と影 歴史エッセイ集(2)
著:井上 靖,装丁:菊地 信義,装画:東山 魁夷
講談社文庫
茫々たる廃墟の中に、幾多の興隆と衰亡を、生と死を、井上靖の「詩魂」が捉えた歴史紀行。歴史への確かな目と抒情が織りなす名編ーー中国、韓国、ロシア、幻の王国・ヒッタイトの故地・アナトリア高原へ。藤原三代のミイラが眠る奥州平泉・大和へ……。古き美しきものの中に、そして霧に包まれ、茫々たる廃墟の中に、往古の繁栄と衰亡を、人々の誇りと哀しみを、生と死を、井上靖の稟とした「詩魂」が捉えた歴史紀行。抒情にみちあふれた名篇。
電子あり
二十歳(はたち)の火影
二十歳(はたち)の火影
著:宮本 輝,装丁:菊地 信義,装画:KBK
講談社文庫
父の仕事の関係で、大阪の下町から雪深い富山に1年間移り住んだ幼い日の思い出、新設大学でコートづくりから始めた硬式テニス部での日々、父の事業の失敗と死、広告代理店でのコピーライターの仕事、そして文学へのめざめ……『螢川』で芥川賞を得た著者が、瑞々しい感性で自らの青春を綴るエッセイ集。
豆腐屋の四季
豆腐屋の四季
著:松下 竜一,装丁:菊地 信義,装画:風間 完
講談社文庫
泥のごとできそこないし豆腐投げ怒れる夜のまだ明けざらん――零細な家業の豆腐屋を継ぎ、病弱な身体を酷使する労働の日々、青春と呼ぶにはあまりに惨めな生活の中から噴き上げるように歌は生れた。そして稚ない恋の成就……60年代の青春の燦きを刻して世代を超えて読み継がれた感動のベスト・セラー!
電子あり
お嬢さん、上手な恋をしませんか
お嬢さん、上手な恋をしませんか
著:藤本 義一,装丁:菊地 信義,装画:飯野 和好
講談社文庫
いま彼の胸にとびこもうとしているあなたに。もう彼の心をつかんでいるあなたに。そして、ふり向いてくれない彼に胸をいためているあなたに――。愛の講師・藤本義一さんがやさしく、きびしく語ってくれます。これはこころ美しい魅力的なあなたをつくる、ちょっぴりスパイスのきいた愛のテキストです。
電子あり
アッシュと燃える惑星
アッシュと燃える惑星
著:田中 光二,解説:田中 文男,装丁:菊地 信義,装画:加藤 直之
講談社文庫
愛が全宇宙の至上の価値であることを見極めるべく、旅を続けるシャルミラ星の美女・ルーラ、彼女を護る若き不死身の戦士・アッシュと、放浪の老詩人・ルカン。3人の行く手を阻む、悪の化身・殺戮傭兵団隊長ベン・ユスフ――そこに、知恵と体力の限りを尽した死闘が展開される。果して「愛」が勝てるのだろうか? 宇宙の果てに展開する冒険スペクタクル。壮大なスペース・オペラの傑作、アッシュ・サーガ第2弾! 〈全4巻〉
電子あり
明智光秀
明智光秀
著:桑田 忠親,装丁:菊地 信義,装画:倉橋 三郎
講談社文庫
電子あり
中年ちゃらんぽらん
中年ちゃらんぽらん
著:田辺 聖子,装丁:菊地 信義,装画:脇田 和
講談社文庫
尽した会社や愛した子どもに裏切られてもけなげに生きる可憐な中年族に送る大応援歌。 中年族をはげますペーソスあふれる長編ーー戦中、戦後を苦労して生きぬき、国家や会社の御為に、個人の幸せなどそっちのけにして頑張った中年世代。老後こそ子供や孫に囲まれて安らかでありたいと思ったが、肝心の子供たちは「わしら、知らんでえ」と冷たい。すべてに裏切られ、似たもの年代の似たもの同士で、今後の楽しみを作ろうと不器用に努力する中年男女たちに捧げる強力な応援歌。願いが裏切られた今、人々はどう生きるか。
電子あり
その死を暴くな
その死を暴くな
著:勝目 梓,解説:香山 二三郎
講談社文庫
見えない敵は、結婚1周年を祝うため夫と有楽町で待ち合わせていた幸せな妻の体を奪い、八王子のはずれで轢き殺した。夫も自殺を偽装して殺されかかる。そして妻の巨額な生命保険金が夫の口座から何者かに引出されていた。夫の復讐が始まる。だが彼を待っていたものは妻の暗い秘密と凄惨な地獄絵だった。
電子あり