岡本太郎という思想

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岡本太郎という思想

オカモトタロウトイウシソウ

講談社文庫

青年期に父・一平、母・かの子とともにフランスに渡った岡本太郎は、ジョルジュ・バタイユを介して西欧の先端的な思想の影響を受ける。第一次大戦後の混乱のなかで台頭した絢爛たるコスモポリタニズムから世界性へという課題を突きつけられた太郎の、日本の根源的な美の発見へ向かう軌跡を描き出す労作。 (講談社文庫)


太郎をして、太郎自身を語らしめよ
芸術家であると同時に思想家であった、いまだ知られざる岡本太郎の核心に迫る。

青年期に父・一平、母・かの子とともにフランスに渡った岡本太郎は、ジョルジュ・バタイユを介して西欧の先端的な思想の影響を受ける。第一次大戦後の混乱のなかで台頭した絢爛たるコスモポリタニズムから世界性へという課題を突きつけられた太郎の、日本の根源的な美の発見へ向かう軌跡を描き出す労作。


目次

はじめに 太郎はいま、みずからの続編になる
第一章──言葉のアヴァンギャルド
 石器時代の終わり、眼から精神へ
 言葉──造形と思索のあいだ
 生活/前衛をめぐる問題系
 日本的なアヴァンギャルドは可能か
第二章──あらためて世界とはなにか
 はじまりの場所、または抽象への問い
 芸術にとって民族性とはなにか
 そこには世界が氾濫していた
 日本──絶対的なモチーフとして
第三章──西欧を超えて
 それは反ヨーロッパ宣言だった
 美術史の終焉に向けて
 西欧美学との訣別のために
第四章──伝統と創造のあわいに
 ふたつの対話篇から
 伝統とは創造である、という
 もうひとつの美の伝統をもとめて
第五章──対極、または否定的な媒介
 左の聖なるものからの反撃
 対極主義、またはひき裂かれてあること
 弁証法、否定的な媒介によって
 禅の庭という、反自然的な技術
第六章──縄文からケルトヘ
 縄文土器、その破調の美学
 ケルトまたは組紐文文化
 永劫回帰、遊牧の哲学へ
第七章──はじまりの博物館
 万国博覧会という祭り
 仮面と供犠、『太陽の塔』へ
 戦争とヒロシマ、明日の神話へ
あとがき

書誌情報

紙版

発売日

2014年01月15日

ISBN

9784062777414

判型

A6

価格

定価:979円(本体890円)

ページ数

352ページ

シリーズ

講談社文庫

初出

講談社創業100周年記念書き下ろし作品として、2010年11月に単行本として小社より刊行された。

著者紹介

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