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江戸滑稽化物尽くし
エドコッケイバケモノヅクシ
- 著: アダム・カバット

豆腐小僧、ももんがあ、見越入道が嗤う――
黄表紙から飛び出したドジで憎めない妖怪たち
異類と「笑い」をめぐる江戸っ子の心性とはなにか
絵と文章で構成され、江戸時代中期、社会風潮や流行をパロディー化する大衆文学としてさかんになった黄表紙。そこに登場する、人間社会に興味津々な化物たちが巻き起こす数々の「笑い」は、現代を生きる我々に何を伝えるのか。化物という「異文化」を通し、江戸時代の生活様式や価値観、江戸っ子の心性を鮮やかに描き出した、異色の近世文学研究。
目次
プロローグ 化物との出会い
第一章 滑稽な化物たち
1 商品としての化物
2 怖さが笑いに変わるとき
第二章 アウトサイダーとしての化物
1 野暮になった化物たち
2 江戸の「通」と化物
第三章 化物の「異文化」と諷刺
1 異文化と現実の世界
2 諷刺としての化物
第四章 江戸の不思議な異類
1 さまざまな異国
2 異類合戦物
エピローグ 化物は国境を越える
書誌情報
紙版
発売日
2011年08月12日
ISBN
9784062920681
判型
A6
価格
定価:1,012円(本体920円)
通巻番号
2068
ページ数
272ページ
シリーズ
講談社学術文庫
初出
原本は、2003年、小社より刊行された。
著者紹介
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