魂から心へ 心理学の誕生

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魂から心へ 心理学の誕生

ソウルカラマインドヘシンリガクノタンジョウ

講談社学術文庫

19世紀前半、人の心理を積極的に探求したのは作家や詩人、また医者や牧師たちであった。
同じ世紀末には実験心理学の成立により、それは心理学者・生理学者たちの領域となる。
だが、「心理学」へと焦点が絞られていく道筋は単線的はなかった。
本書では、「魂」の概念に代わる「心」の概念の登場、自然化への方向を探る「アンダーグラウンド心理学」の水脈など、複雑に入り組んだ流れを整理、これまで見えなかった心理学史の新しい像を描き出す。


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目次

第1章 心理学を求めて
第2章 不可能な科学
第3章 フランケンシュタインの科学
第4章 協調関係にあったヨーロッパ思想のほころび
第5章 自然形而上学の短い生涯
第6章 1848年の革命とその後
第7章 三つの無意識概念とその展開
第8章 実証主義の極致
第9章 特異なる存在――チャールズ・ダーウィン
第10章 どのようにして哲学は心理学から成立したのか――1879年の世代
第11章 経験の科学としての心理学――ウイリアム・ジェームズ

書誌情報

紙版

発売日

2020年10月09日

ISBN

9784065190951

判型

A6

価格

定価:1,672円(本体1,520円)

通巻番号

2633

ページ数

480ページ

シリーズ

講談社学術文庫

初出

本訳書の原本は、2000年に青土社より『魂(ソウル)から心(マインド)へ――心理学の誕生』として刊行されました。

著者紹介

著: エドワード・S・リード(エドワード エス リード)

1955年生まれ。生態心理学者。J.J.ギブソンの理論の価値に注目するとともに、進化論、哲学史、身体と運動の研究者として多くの論文・著作を発表。また伝記作者、編集者としてもギブソン、ウィリアム・ジェームズの紹介に尽力した。1997年没。著書に『世界との出会い――生態学的心理学に向けて』『経験の必要性』などがある。

訳: 村田 純一(ムラタ ジュンイチ)

1948年生まれ。哲学者。東京大学名誉教授。著書に『「わたし」を探険する』『味わいの現象学』など多数。

訳: 染谷 昌義(ソメヤ マサヨシ)

1970年生まれ。高千穂大学教授。心理学の哲学、知覚の哲学などを研究。著書に『知覚経験の生態学』などがある。

訳: 鈴木 貴之(スズキ タカユキ)

1973年生まれ。東京大学准教授。科学哲学、心の哲学などを研究。著書に『ぼくらが原子の集まりなら、なぜ痛みや悲しみを感じるのだろう』などがある。

解説: 佐々木 正人(ササキ マサト)

1952年生まれ。生態心理学者。東京大学名誉教授。著書に『アフォーダンス入門――知性はどこに生まれるか』『からだ――認識の原点』などがある。

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