中国の歴史12 日本にとって中国とは何か

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中国の歴史12 日本にとって中国とは何か

チュウゴクノレキシ12ニホンニトッテチュウゴクトハナニカ

講談社学術文庫

日本にとって、長く圧倒的な超大国であり続けた中国の歴史から、何を学ぶか。6人の研究者が論じる、シリーズ最終巻。
第一章 大自然に立ち向かって(尾形勇)・・・北と南、黄土・砂漠・湖沼など、大きく異なる多様な風土と、人口の変遷から歴史の舞台を見つめ直し、中国史の特質を整理・考察する。
第二章 中国文明論(鶴間和幸)・・・いくつもの「小さな中国」が競合し、「大きな中国」が形成された。食、言葉、服飾などの諸相からみる「多元一体の中華」「アジアの中の中国文明」。
第三章 中国人の歴史意識(上田信)・・・漢族が子どもに最初に教える秩序とは。祖先をめぐるチベット族のタブーとは。歴史をさかのぼることで「中国人」として育つ文化のシステム。
第四章 世界史の中の中国(葛剣雄・大川裕子訳)・・・清朝末期、外部からの圧力に押され、中国は「幻想の天下観」から「現実の世界観」へと転換した。復旦大学歴史学教授が特別寄稿。
第五章 中国史の中の日本(王勇)・・・『漢書』に現れる倭人から、遣唐使の墓誌、明代の倭寇、近代化の手本としての日本まで、豊富な史料から「中国史の内なる日本」光を当てる。
第六章 日本にとって中国とは何か(礪波護)・・・朝貢と畏敬、憧憬と模範、先進と親愛、対等と侮蔑――。常に正負がないまぜとなってきた日本人の中国観を、時間軸に沿って描く。
〔原本:2005年11月、講談社刊〕


Ⓒisamu ogata/kazuyuki tsuruma/makoto ueda/jianxiong ge/yong wang/mamoru tonami

目次

第一章 大自然に立ち向かって――環境・開発・人口の中国史 (尾形勇)
第二章 中国文明論――その多様性と多元性 (鶴間和幸)
第三章 中国人の歴史意識 (上田信)
第四章 世界史の中の中国――中国と世界 (葛剣雄)
第五章 中国史の中の日本 (王勇)
第六章 日本にとって中国とは何か (礪波護)
日中交流史の主要人物略伝
参考文献
日中交流史年表
索引

書誌情報

紙版

発売日

2021年06月10日

ISBN

9784065233771

判型

A6

価格

定価:1,485円(本体1,350円)

通巻番号

2662

ページ数

464ページ

シリーズ

講談社学術文庫

電子版

発売日

2021年06月09日

JDCN

06A0000000000325602T

初出

本書の原本は、2005年11月、小社より刊行されました。

著者紹介

著: 尾形 勇(オガタ イサム)

1938年愛媛県生まれ。東京大学文学部東洋史学科卒業。文学博士。東京大学教授、立正大学教授を経て、現在、東京大学名誉教授。著書に『中国古代の「家」と国家』『東アジアの世界帝国(ビジュアル版世界の歴史8)』『中国歴史紀行』ほか。本シリーズ編集委員。

著: 鶴間 和幸(ツルマ カズユキ)

1950年東京都生まれ。東京教育大学文学部卒業。文学博士。茨城大学教授、学習院大学教授を経て、現在、学習院大学名誉教授。著書に『秦帝國の形成と地域』『始皇帝の地下帝国』『人間・始皇帝』ほか。本シリーズ編集委員で、第3 巻『ファーストエンペラーの遺産』を執筆。

著: 上田 信(ウエダ マコト)

1957年東京都生まれ。東京大学文学部卒業。現在、立教大学教授。著書に『森と緑の中国史』『ペストと村』『シナ海域 シン気楼王国の興亡』『貨幣の条件』『死体は誰のものか』『人口の中国史』ほか。本シリーズ編集委員で、第9巻『海と帝国』を執筆。

著: 礪波 護(トナミ マモル)

1937年大阪府生まれ。京都大学文学部史学科卒業。文学博士。京都大学教授、大谷大学教授を経て、現在、京都大学名誉教授。著書に『唐代政治社会史研究』『馮道』『隋唐の仏教と国家』『鏡鑑としての中国の歴史』ほか。本シリーズ編集委員。

著: 王 勇(オウ ユウ)

1956年中国・浙江省生まれ。北京日本学研究センター大学院卒業。国際日本文化研究センター、浙江工商大学教授などを経て、現在、浙江大学教授。日本語の著書に『聖徳太子時空超越』『唐から見た遣唐使』『中国史のなかの日本像』ほか。

著: 葛 剣雄(カツ ケンユウ)

1945年浙江省湖州生まれ。復旦大学歴史地理研究所博士課程修了。現在、復旦大学資深教授。歴史学博士。専門は中国史、歴史地理。著書に『西漢人口地理』『中国人口発展史』『中国移民史』『統一與分裂:中国歴史的啓示』ほか。

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