自己愛な人たち

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自己愛な人たち

ジコアイナヒトタチ

講談社現代新書

自分を大事にできなければ、生きづらいし、他人を大事にすることもできません。けれども、反対に、自分の中で自己愛をいい按配にコントロールできなければ、どこか独りよがりになってしまうし、やはり生きづらいし、人間関係でも、相手にじわじわストレスを与えることになってしまいます。そんなふうにつきあいかたが難しいのが、自己愛なのです。


「自己愛というものはいまひとつつかみどころがなく、またこの言葉に対する反応も一定せず、人それぞれといった傾向が強いように思われる。…きわめて人間くさく、しかも根源的な要素に違いなく、ならばさまざまな側面が自己愛には備わっていることになる。そうでなければ、人間はもっと単純で薄っぺらで退屈な存在でしかあるまい。…」著者の春日武彦氏はこう述べています。

自分を大事にできなければ、生きづらいし、他人を大事にすることもできません。けれども、反対に、自分の中で自己愛をいい按配にコントロールできなければ、どこか独りよがりになってしまうし、やはり生きづらいし、人間関係でも、相手にじわじわストレスを与えることになってしまいます。
そんなふうにつきあいかたが難しいのが、自己愛なのです。

本書では、著者自身の経験から文学作品まで、自己愛にどうも折り合いがつけられない困った人たちのエピソードを通して、自己愛について探究していきます。「ああ、こんな人いるいる!」と思いながら、どこか自分の心の中も覗き込むことにもなる、そんなエッセイです。


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  • 次巻

目次

第1章 自己愛に似たもの
第2章 目立ちたがる人たち
第3章 折り合いをつける
第4章 他人を巻き込む
第5章 変装する自己愛
第6章 持て余す自己愛

書誌情報

紙版

発売日

2012年06月15日

ISBN

9784062881609

判型

新書

価格

定価:814円(本体740円)

通巻番号

2160

ページ数

192ページ

シリーズ

講談社現代新書

著者紹介

著: 春日 武彦(カスガ タケヒコ)

1951年生まれ。日本医科大学卒業。医学博士。6年間婦人科医として勤務した後、障害児を産んだ母親のフォローを契機に精神科医になる。精神保健福祉センター、都立松沢病院、都立墨東病院勤務などを経て、現在は東京未来大学こども心理学部教授。近く臨床の現場に復帰予定。 『幸福論』(講談社現代新書)、『病んだ家族、散乱した室内』(医学書院)、『不幸になりたがる人たち』(文春新書)など一般向けの著書多数。医療従事者向けの『援助者必携 はじめての精神科』『「治らない」時代の医療者心得帳』(医学書院)などの本音で説く指導書にも定評がある。

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