文芸(単行本)作品一覧

パーフェクト・ワールド What a perfect world!Book.10 Ten Commandments~十戒~
文芸(単行本)
最終章(フィナーレ)へのトビラ
「ワンネス」へと導かれるエース。そして、仲間たち。選ばれし「運命の13人」、ここに集う!
「もう、認めよう……。これは運命だ」
最凶の敵との死闘を乗り越えたかに見えたエースは、逃れられない宿命――「死の十字架」を背負わされる。存在しない男“Zero”の導きで、「ワンネス」の<闇儀式(イニシエーション)>に決死の覚悟で挑むエース。次々と集結する「運命の13人」。金髪の美青年「レイモンド・クオーツ」禁断絶句の最後の秘密が明かされる時、「ワンネス」への真実(みち)が拓かれる!
衝撃の12ヵ月連続刊行企画“大河ノベル”第10弾!
物語を読むだけで、“英語”と“京都”と“運命”の達人に!

刀語 第十話 誠刀・銓
文芸(単行本)
西尾維新×竹が放つ、待ってました!の時代活劇絵巻!
無刀 vs. 無刀
「とがめはそもそも、幸せなんて求めちゃいないよ」
虚刀流・鑢七花と奇策士・とがめが蒐集する変体刀は、いよいよ10本目。対象は誠刀『銓(ハカリ)』、所在は陸奥の百刑場。そこは、先の大乱を導いたとがめの父・飛騨鷹比等が、七花の父・鑢六枝に斬殺されたという呪われた土地だった。いまは何もない原っぱ――百刑場に突如出現した“仙人”は、とがめの心をかき乱し、七花に“意識”の戦いを強いる!刀語、第10話の対戦相手は、変幻自在の彼我木輪廻!
衝撃の12ヵ月 連続刊行企画“大河ノベル”第10弾!
西尾維新が挑む時代活劇!こんな物語を待っていた!!

半次捕物控 髻塚不首尾一件始末
文芸(単行本)
植木職人と町火消しの抗争勃発。
ひとっ走りして半次を頼れ!
縄張り争いの仲裁に入った半次だが、
小三郎の因縁の敵・風鈴狂四郎が現れた。
見ず知らずな奴の尻まで拭かねばならず、
お人よしにも程がある。馬鹿な男だと、自分自身に腹が立つ。
人気シリーズ最新作
「風鈴狂四郎に引けをとらない用心棒をと探しまわって、これをというのを雇い入れることになったのだが、誰だと思う?」
そういわれると思い浮かぶのが一人いる。半次はいった。
「蟋蟀小三郎」
「さよう」
あの馬鹿、しばらく顔を見せないと思ったら、またまたおかしな事にかかずらわっていやがった。

水の中の犬
文芸(単行本)
痛ければまだ、生きている。
礼儀正しく、誠実で、心優しき探偵。そして麻薬常用者で、人殺し。
規格外エンターテインメントの傑作誕生!!
「こんな依頼を引き受けるような変り者は、こちらの探偵さんだけだって聞いて来たんです」解決しようのない依頼を引き受けた探偵に降りかかる、連鎖する悪意と暴力。それらはやがて、自身の封印された記憶を解き放つ。『藁の楯』木内一裕が贈る、待望の極限エンターテインメント第2作。

ブラックペアン1988
文芸(単行本)
驚愕手術の結末!
外科研修医世良が飛び込んだのは君臨する“神の手”教授に新兵器導入の講師、技術偏重の医局員ら、策謀渦巻く大学病院……
大出血の手術現場で世良が見た医師たちの凄絶で高貴な覚悟。
『チーム・バチスタの栄光』で颯爽とベストセラーデビューした現役医師作家の新作もおなじみ東城大学医学部付属病院が舞台。新人外科医世良が直面するのは重い医療の真実と新来講師高階や藤原婦長の謎の行動。医学界崩壊カウントダウンの1988年に起きるのは“奇跡の手術”による感動の結末。

ファースト・ジャパニーズ ジョン万次郎
文芸(単行本)
日米交流の原点は、これほどまでに愛と信頼に溢れていたとは。危急存亡の秋(とき)、人はどこまで信義をまっとうできるのか。真実だけがもつ、歴史と人間の素晴らしさ、思わず目頭が熱くなるほどの感動が押し寄せる。曾孫である筆者が活写する、ジョン万次郎(中濱万次郎)の伝記。
日米交流の原点は、これほどまでに愛と信頼に溢れていたとは。
危急存亡の秋(とき)、人はどこまで信義をまっとうできるのか。
真実だけがもつ、歴史と人間の素晴らしさ、思わず目頭が熱くなるほどの感動が押し寄せる。
曾孫である筆者が活写する、ジョン万次郎(中濱万次郎)の伝記。
時は幕末。天候の偶然により土佐から流され、アメリカの捕鯨船に助けられた少年万次郎。日本を離れ、民主主義の勃興する当時のアメリカで教育をうけた彼は、命を懸けて鎖国体制にあった祖国への帰還を志す。日本国という概念のいまだ確立していない幕藩体制において、初めて「日本人」として、さらに唯一グローバル・スタンダードを体得した者として幕末維新を生き、母国のために己のすべてを尽くした男の真実は、現代に生きる我々の、心強い道標となる。

黒水熱
文芸(単行本)
小説現代長編新人賞受賞第1作。これが女の復讐! マラリアの予防接種で一人息子を亡くしたエリカは、大物政治家の陰謀でマラリアが流行っていることをつきとめる。顔を変え、高級デートクラブ嬢となって男に接近。エリカの復讐劇がはじまった――。前作『ワーホリ任侠伝』からさらにスケールアップした、大型新人の書下ろし長編!
小説現代長編新人賞受賞第1作 これが女の復讐!
マラリアの予防接種で一人息子を亡くしたエリカは、大物政治家の陰謀でマラリアが流行っていることをつきとめる。顔を変え、高級デートクラブ嬢となって男に接近。エリカの復讐劇がはじまった――。前作『ワーホリ任侠伝』からさらにスケールアップした、大型新人の書下ろし長編!
屈辱は大きければ大きいほど、後の喜びも大きくなる。目を閉じると、さっきの頭蓋骨が脳裏に浮かんできて、涙を流す子供の顔に変わる。鼻腔が尿の臭いでいっぱいになる。目を閉じて人形になる。ちゃんと殺してしまえば、精神は何も感じなくなる。肉体だけが感じて相手を喜ばせる。――<本文より>

蜘蛛の糸は必ず切れる
文芸(単行本)
諸星大二郎 恐怖小説集
漠然とした不安が紛れも無い『恐怖』に転じる4篇。
●「船を待つ」
●「いないはずの彼女」
●「同窓会の夜」
●「蜘蛛の糸は必ず切れる」

新装版 天璋院篤姫 (下)
文芸(単行本)
2008年NHK大河ドラマ「篤姫」原作
家定亡きあと、天璋院となった篤姫は、時代の流れの中で、江戸城大奥の総帥として、3000人の大奥の女たちを統べて、その最期に立ち会う……。

新装版 天璋院篤姫 (上)
文芸(単行本)
2008年NHK大河ドラマ「篤姫」原作
激動の幕末維新、薩摩の島津家から徳川13代将軍家定に嫁いだ篤姫――
しかしその結婚生活は、短く、そして常ならざるものであった……。

七里湖
文芸(単行本)
大庭みな子 最後の長編小説
「三匹の蟹」以来、女性として、文学者として常に刺激を与え続けてきた著者の、病に倒れる直前まで執筆していた、未完の作品。
そして、天上から、あるいは七里湖の底から浮き上って来るたくさんの友人たちが薄い嘲いを浮かべて、けれど優しげな手をさしのべて、招いているのやら、ただ挨拶代りにひらひらと半分開いた指をかざしているのやら。忍冬の蔓と浦島草の糸を咥えた黎がまるで利発な青年のようなきっとした眉を上げて、林の間に立って微笑んでいる。――<本文より>

Vintage’07
文芸(単行本)
競演、全員直木賞作家! 最高に豪華なワイン・ストーリーズ。
急逝した故・藤原伊織氏の遺作「オルゴール」を含む、珠玉のアンソロジー。
●伊集院静「パリの小鳥屋」
Perrier Jouet, Belle Epoque 1969(フランス、シャンパーニュ・エペルネ)
●江國香織「壬生夫妻」
Chateau Margaux 1982(フランス、ボルドー・メドック)
●小池真理子「過ぎし者の標」
Romanee-Conti 1955(フランス、ブルゴーニュ・コートドニュイ)
●佐藤賢一「女王」
Chateau Lafite-Rothschild(フランス、ボルドー・ポイヤック)
●藤原伊織「オルゴール」
Chateau Lagrange 2003(フランス、ボルドー・サンジュリアン)

ひぐらしのなく頃に 第一話~鬼隠し編~(下)
文芸(単行本)
前原圭一、孤軍奮闘。
平和な日常を取り戻すため、圭一は迫り来る不可解な“存在”と戦う――!
昭和58年。雛見沢村をめぐる連続怪死事件に終わりは来なかった。村人に恐れ敬われる“オヤシロさま”の祟り――“鬼隠し”――は、今年も二人の犠牲者を出す。村中に渦巻き囁かれる噂、事件を秘密裏に追う刑事、そして不可解な“仲間”の行動……。点と点が猜疑心で結ばれた時、存在するはずのない“何もの”かが前原圭一に襲いかかる――!
かつてない恐怖、そして来るべき未来の物語(ストーリーテリング)の可能性を斬新に詰め込み、あらゆるメディアを席捲したゼロ年代の記念碑的一大ムーブメント、『ひぐらしのなく頃に』の最終形態は、今ここに「小説」として結晶する――。
これぞ小説。『ひぐらしのなく頃に』の到達点にして新たな原点!

パーフェクト・ワールド What a perfect world!Book.9 On the Cloud Nine~雲の上の心地~
文芸(単行本)
無限の悪夢
英単語の無限記憶法で「黒の陰陽師」に立ち向かうエース。悲劇的な結末は回避できるのか?
「こんな結末、望んでなかったんだ!」
いよいよ過酷さを増す「黒の陰陽師」の挑戦――。極限まで追いつめられたエースは、最終的な進化を遂げた発音法<キャナスピークF>と、独自に編み出した究極の英単語の記憶法<無限ドゥミノ>で必死の反撃を試みる。しかし、死闘の果てには、まさかの悲劇的結末が……。「運命」の物語は、ついに、最終ステージへ!
衝撃の12ヵ月連続刊行企画“大河ノベル”第9弾!
物語を読むだけで、“英語”と“京都”と“運命”の達人に!

刀語 第九話 王刀・鋸
文芸(単行本)
西尾維新×竹が放つ、待ってました!の時代活劇絵巻!
木刀 vs. 無刀
「この20年の間に本当に無名になっちまったんだな、虚刀流って」
出羽は天童将棋村――。無刀の剣士・鑢七花と奇策士・とがめは、王刀『鋸』を振るい、心王一鞘流をたった一人で守る汽口慚愧の道場を訪ねる。とがめがめぐらした奇策に、全身全霊で攻め入る汽口!一方で、否定姫配下の元忍者・左右田右衛門左衛門による真庭忍軍への残忍な粛清は静かに続く――!刀語、第9話の対戦相手は、心王一鞘流当主、汽口慚愧!
衝撃の12ヵ月連続刊行企画“大河ノベル”第9弾!
西尾維新が挑む時代活劇!こんな物語を待っていた!!

ROUTE134
文芸(単行本)
気持ちいい海風が、
吹くラブストーリーです。 石田衣良氏推奨!
注目の作家が湘南・南葉山を舞台に描く、
18年間の想いが詰まった男女の奇跡
やり直せない過去を抱えていても、
未来に向かうことはできるのか、
それともやはり無理なのか――。
中学時代、憧れていた同級生・夕(ゆう)輝(き)との行き違いで、いじめに遭った悠里 (ゆり)。
国道134号線沿いの小さなカフェでマスターをしていた夕輝と
18年ぶりに会った悠里は、過去を忘れたかのように触れ合うが……

ピカルディーの三度
文芸(単行本)
三島賞作家が描く<恋愛の究極>!
「おれは、おれの知らなかった恋愛を先生がくれると思った」
音大受験を控えた<おれ>と<先生>のレッスンは排泄の儀式から始まった――
論議を呼んだ表題作「ピカルディーの三度」を含む5篇を収録。
糞便。それは恋の始まりだった。おれは、おれのウンコを受け入れてくれた先生に恋をした。糞という、おれの心の中の煩悩の塊を、先生は受け取ってしまった。それはどんな恋愛とも違っていた。――<「ピカルディーの三度」より>
第29回野間文芸新人賞受賞
【収録作】
美しい人
ピカルディーの三度
俗悪なホテル
万華鏡スケッチ
女小説家

平成関東大震災 いつか来るとは知っていたが今日来るとは思わなかった
文芸(単行本)
大変だ!このままじゃ助からない!
マグニチュード7.3の首都直下型地震!起きる前、起きたあと、あなたはどうする?
いまだから読みたい!大震災を生き抜く知恵と勇気の物語
ある日の営業を終えたサラリーマン西谷久太郎を突如襲った大地震。震源は東京湾北部、マグニチュード7.3。高層ビルのエレベーターに閉じこめられ、ようやく脱出した西谷が目にしたものは……。リアルなデータと情報を満載した実用的シミュレーション小説。
Chapter1 大地震発生!どうしよう。
Chapter2 線路も道路も通行不能!どうしよう。
Chapter3 コンビニで火事場泥棒に遭遇!どうしよう。
Chapter4 瓦礫の下から老婆の声!どうしよう。
Chapter5 町が、家が、燃えている!どうしよう。
Chapter6 築1年の我が家倒壊!どうしよう。
Chapter7 生き延びた……で、これからどうしよう。

匿われている深い夢
文芸(単行本)
甘美な夢が手招く驚愕の結末。身近な人物の底知れぬ悪意。ねじ曲げられた記憶に潜む、衝撃の過去。夢が現実の恐怖へとつながっていく、全10篇の哀しい物語。
甘美な夢が手招く驚愕の結末
身近な人物の底知れぬ悪意。ねじ曲げられた記憶に潜む、衝撃の過去。夢が現実の恐怖へとつながっていく、全10篇の哀しい物語。
繰り返し見ていた不思議な夢。夢が呼ぶのか告げるのか。数奇な運命の扉が開く。
幼い頃も、年頃になってからも、夢のベースのところは変わりない。幼い頃は、レースやフリルやリボンがひらひらついた服だけを夢想して、王子様は絵本に出ている現実味のない王子様だった。日本人としてはありえない髪や瞳の色の。年頃になれば、あのブランドのあの服、となって、王子様は良い大学を出た良い会社に勤めている人、になった。そうして今は……何も着ない裸になって、とても素敵な怖い王子様に抱かれている。――<第2話「恍惚の死の恋の町」より>
第1話 白いマンションの黒い部屋
第2話 恍惚の死の恋の町
第3話 寒い絵の中の永遠の夏
第4話 握り潰す思い出
第5話 影ばかり濃い虹色の女
第6話 正しい記憶を壊す妖しい幻
第7話 顔の裏の滅びた町
第8話 夢群れる路地裏の死の恋
第9話 夢を持って処刑する場所
第10話 この世の果ては夢の果て

色と空のあわいで
文芸(単行本)
色(しき)と空(くう)の往復の運動。それが声です。――古井由吉
いま文学者の創造とは何か。詩、小説、美術、歴史、さまざまな事象に目を向け、存在のあわいで語られ、響きあう、2人の「声」。
2001年9月11日。ミラノで惨劇の映像を目にした松浦寿輝は、そこに「言葉の空洞化」という問題を見いだす。その直後、松浦寿輝から古井由吉へとはじめられ、約1年にわたって続けられた言葉の往還。現代最高の文学者による、時代を洞見する往復書簡集。
――言葉のテクネー(技術)が、そして言葉のテクネーへの信頼が萎えている。<中略>言葉の力で現実を動かすことへの素朴な信仰が空洞化してしまっているのは、むしろ文学の責任なのではないか。(2001年10月2日 松浦寿輝)
――言語の空洞化の中で、文学者と言われる者は、何を語るべきか。正直申して、お呼びではない。あらためて恐怖に付いて沈黙しろ、と言う声を私は聞きます。<中略>しかし恐怖との対面に、言葉の「用」は生じる。(2001年11月1日 古井由吉)
輪郭を失う「わたし」、虚空に浮かぶ言葉の中で、いま文学者の創造とは何か。近代を照射し、現代を浮かび上がらせる2人の文学者。「9・11」直後にはじめられた往復書簡に、過去3度行われた、両者の対談を収録。