文芸(単行本)作品一覧

枝豆そら豆 下
文芸(単行本)
江戸の旅立ち秋津城へ
浪静かなる東海道、箱根から浜松へ。
若殿の危機、お家の危急を救うべく、二人の女の愛と友情が光り輝く!
著者の新境地!大好評の会心作、明朗恋愛小説。
いわば生死を分ける木ノ芽峠を避け、越前へまっすぐ北上する最短距離が栃ノ木峠越えである。峠の周囲は、その名のとおり、栃の木が群生している。いずれも樹齢数百年の巨木で、その鬱蒼たる森は太古の姿をそのままとどめている。
お夏たち一行は、峠から北の彼方を望んだ。深緑色の山波の先に、黄褐色の平面が広がっている。
茶子丸君、あれが越前平野です……。
あの鉛色の空をごらんなさいまし。あれが越前の冬の空。あの広大な平野の東の方、幾重に連なる山塊へと分けいった先に、秋津があるのですよ。父上のお国が、そして、あなたさまのお国が……。

おおげさがきらい
文芸(単行本)
けんか、笑い、涙。
友人知己、食と旅を通して生き生きと描かれる人生の感動
まだ本になっていない佳編・名編、45編。
池波正太郎のラスト・エッセイ

路上ども
文芸(単行本)
全部捨てただけだよ……
30代サラリーマンの“路上”生活を描く表題作ほか、全4篇。
「ゴールの喜びもそのための苦労もいらねえ。それでチャラだ」
変わり果てたかつての同僚に出会ったことから、家も仕事も恋人も「処分」してしまった30代サラリーマンの生活を描く表題作ほか、全4篇。
毎日イライラしてしかたないんすよ。
オレは抱えているストレスを吐き出すように話していたと思う。何を話したかあまり覚えていないが、眠気と吐き気が交錯して意識が途切れる直前に、辞めてから何かあったんですか、と聞いた時、出世コースに乗っていたやり手社員だった彼は答えた。
全部捨てただけだよ……。

K・Nの悲劇
文芸(単行本)
男女の問題。性の迷宮。
生命の神秘。乗り移られる恐怖(ホラー)。
心の中の別の人。
『13階段』の著書が描く、戦慄に満ちた愛の物語。
夏樹果波は、幸福の絶頂にいた。
仕事で成功した夫、高層マンションでの新しい生活。
ところがそんな矢先、子供を身ごもった。予期せぬ妊娠だった。
中絶という苦渋の選択をした瞬間から、果波の精神に異変が起こり始める。精神の病か、それとも死霊の憑依なのか。
科学と心霊の狭間で、夫と精神科医が治療に乗り出すが、二人の前には想像を絶する事態が待ち受けていた――。
ホラーを超えた未曾有の衝撃!恐怖小説は新たな次元に突入した!
血も凍る温もりを、あなたのもとへ。

フライ・ダディ・フライ
文芸(単行本)
おっさん、空を飛んでみたくはないか?
はい、とりあえずやってみます……。
鈴木一、47歳。平凡なサラリーマン。
破綻した世界を取り戻すための、ひと夏の冒険譚。
待望の書下ろし長編第2作

切り裂きジャック
文芸(単行本)
コーンウェルが真犯人を突きとめた!
7億円の巨費と現代科学を駆使して迷宮入りの難事件を解明する。
切り裂きジャックとは、1888年にロンドンの下町イースト・エンドで娼婦を惨殺した連続殺人犯のあだ名である。現在までさまざまな容疑者が指摘されているが、未解決に終わっている。コーンウェルは初めてのノンフィクションにも得意の鋭い推理力を発揮し、ジャックの正体をヴィクトリア朝の画家だと指摘した。彼の絵画を収集して絵の具を分析し、また彼が出したと推定される手紙の紙質を調査して直接証拠の発見に努力している。この事件に賭けたコーンウェルの凄まじい情熱をひしひしと感じる。――仁賀克雄(犯罪研究家)

対話篇
文芸(単行本)
話題の著者が紡ぐ珠玉の3篇
孤独の淵に閉ざされた人びとが、他者との「対話」によって少しずつ世界への扉を開いていく。
直木賞受賞の話題作『GO』の著者が贈る、心にやさしく響く作品集。

バットマン物語 松井秀喜の真実
文芸(単行本)
松井秀喜は10人の子持ちだった!?
夢を持つすべての人へ。
地球のどこにいても、スタジアムがどこでも、
この本に書かれた私の心は変わらない。――(松井秀喜)
史上最大の園児と呼ばれた幼少の頃。柔道で期待された中学時代。甲子園での敬遠秘話。長嶋監督との知られざる深き交わり。決して語ることのなかった驚愕の事実が、いま初めて明かされる。勝負へのこだわり、家族への思い、そして惜しみなき他者への慈しみ。「美しい日本人」のあり方がすべての人の心を揺さぶる。

リトル・バイ・リトル
文芸(単行本)
高校生作家の芥川賞候補作
少しずつ、少しずつ、歩いていこう。
楽しいことも悲しいことも、みんな大切な家族の時間とひらかれてゆく青春の息吹。

チル☆
文芸(単行本)
たった一人で生まれてきた。
だから、新しい星を一人で創るんだ。
チルとくねりは、一生懸命、命と魂のことを考えた。
やばくて不思議でナミダフルな美しい小説+かわいい絵!
今と未来の人間にとっていちばん大事なことを描く、純文学小説
「チルの周囲には欠落の気配が立ちこめている。それをあざ笑うかのように、彼女とともに生きる<くねり>。この繊細な魂の物語は、なにより丁寧に扱われなくてはならない。大切なこわれものとして、必ず。」………(作家・藤野千夜)

鎮火報Fire’s Out
文芸(単行本)
「どんな奴にだって、一緒に苦労も恥も分かち合うからどうしても生きていて欲しい、と望む人がどこかにきっといるんだよ」
都内外国人アパートの連続火災は放火か!?
「楽して、ガッチリ給料もらいたい」
今どき消防士雄大が、隠しもっていた熱い消防魂を爆発させる。
「それでも、警官は微笑う」の日明恩の描く熱い切ないドラマ。

枝豆そら豆 上
文芸(単行本)
2人の少女の恋の転変!
大店の紙屋の一人娘と小間使の娘、あだ名は空豆と枝豆。
人間の運命のおかしみを生々と描く、会心の傑作長篇!
途中の沢のところで、ふと目をあげると、信じられない光景が広がっていた。あたり一面、細かな青白い光がちりばめられていたのだ。光の大群はまるで沢から沸き上るようにゆっくり上昇し、たなびくように揺れ、ふっと静止する。――いつの間にか、お菜津は光の乱舞のただ中に立ちつくしていた。
頷きかけたとき、お菜津は真之介の胸の中にいた。男の腕にすっぽり抱かれて、頭の中が真っ白になった。これは夢なのだと思った。これも夢だ。あの螢とおなじだ。
顔を埋めながら、しきりにそう思った。目を閉じると、瞼裏にくっきりと光の乱舞がよぎった。――(本文から)

星を見た金魚
文芸(単行本)
さて一句。
北は網走、南は沖縄、
温泉、名所、旨いもの、旅は楽しいこといっぱい。
おもしろ楽しい俳句旅行エッセイ。
行ったところ・詠んだところ――
城崎/天城/沖縄/山形/白馬/明石/奥多摩/焼津/長崎/仙台/網走/松山

半次捕物控 疑惑
文芸(単行本)
半次に白羽の矢が立った
侍3人が拝領屋敷に居座った。
先例にならえば屋敷は収公、江戸中がてんやわんやの騒ぎになる。
困った年番与力は、半次を呼び出した。
「いるか」
久しぶりに聞く。疫病神の声だ。
半次は返事をせずに煙管に刻みを詰めた。
蟋蟀小三郎はずかずかとあがってきていう。
「いるなら返事くらいしろ」
半次はぷかりと煙を吹かしていった。
「用はなんです?」
「おぬし、上総屋と揉めてるんだってなあ」
「誰に聞いたんです」
「よかったら一口乗せろ。このところ金欠だ」

屋上のあるアパート
文芸(単行本)
あなたはイヌ派? それともネコ派?
ちょっぴりほろ苦いラブコメディ
麻子は情けなくなってきた。どうして自分は何をやってもうまくいかないのか。結婚も仕事も、一人暮らしすらまともにできない。そんなに無能なのだろうか。親が心配してくれる気持がわからないではない。だからこそ、出なければいけないのだ。今、自立しなかったら、きっと生涯、大人になれないだろう。――(本文より)

神戸 わがふるさと
文芸(単行本)
戦争、震災、そして復興――。
いつも神戸とともにあった。
尽きぬ想いをエッセイと小説で綴る珠玉集
神戸のなかで、私はなんども引っ越しをしたが、自分でえらんだ住所はみな坂に面している。神戸に住むなら坂にかぎるとおもう。神戸の坂なら、たいてい海が見えるのである。……
坂好きなので、旅に出ても、海の見える坂道のあるところでは、心がおちつくのである。東京や大阪も海はあるのだが、それを眺める坂道がない。その点、まちのなかにいくつも丘のあるサンフランシスコは、私の大好きなまちである。――(本文より)

非常線
文芸(単行本)
真犯人(ホンボシ)は俺じゃない!
同僚殺しの汚名をすすぐため、残された武器は、ただ一つ。熱い刑事(デカ)魂だけ。
元SPの決死の攻防。
日本推理サスペンス大賞佳作受賞の著者による息詰まる長編サスペンス。
殺したりするものか。刑事の使命は犯人逮捕だ。
私なら、まず恋人に助けを求めます。
情報が漏れている。
射殺――。
今は俺を信じてもらう他にないんだ。
ニュースがすべて真実とは限らないでしょう。・・・・・

ふたたびの雪
文芸(単行本)
泣いてもいいの?
人に言えない罪を抱く男と女が出会ったとき――かつてない清冽な恋愛長篇
「あたしには、言えないことがある」
彼女の言葉が、輝夫の耳に響いた。
言えないこと……
彼は思わず繰り返した。その言葉は胸の中で、不気味なほど激しく共鳴するのだった。
「どうやっても、もう遅いんです」
涙が滴った。
「これから10年も20年も――ずっと……してしまったことは、変わりようがないんです」
――(本文より)

メリー・ウィドウ・ワルツ
文芸(単行本)
財産目当ての人間たち――その中に本物の愛情が混じっていたら……。
元刑事・並木は、多額の遺産を相続した美しい未亡人の身辺調査を依頼された。近づきすぎては、いけない。
その女は1人でシャンパンのグラスを手に立っていた。格別背が高いわけではないが、しかし、イヴニングドレスがみごとな体の線を浮き出させている。
色白な肌、鼻筋の通った、いくらか西欧風の顔立ち。そして――黒く、長い髪。濡れたようなつやを持ち、滝のように女の腰の辺りまで流れ落ちている。
「――楽しそうじゃないね」
(本文より)

水曜日のジゴロ 伊集院大介の探究
文芸(単行本)
名探偵が迷い込んだ六本木の夜。
女性専用のバーに現れた、美しすぎる青年。やがて起こった怪事件に、唯一の男性常連客・伊集院大介が立ち向かう。
大介だけが出入りを許されていた女性専用のバーに「人工的な」ほど整った顔立ちの青年・千秋が立ち寄ったことから、猟奇的な事件が発生。変貌を遂げる六本木で、名探偵の推理が冴える。