文芸(単行本)作品一覧

愛だからいいのよ ホワイト
文芸(単行本)
「愛」に体力を!「幸せ」に筋力を!
子ども3人(1人は腹中)を連れて出て始まったユーヤとの生活。
慰謝料上等!で調停にのぞみ、DNA鑑定を経てやっと離婚。
そしてユーヤと結婚後、臨月妊婦(いつのまにか4人目)は新しい家族のための家を探す!
私は子どもと仕事とユーヤがあれば何も要らない、
というシンプルな愛の人だったのだ。
ところが世の中の離婚とは……(本文より)
カバー4色同時発売!あなたはどの色を選ぶ?
※本文内容はホワイト/ブラック/ブラウン/ブロンドも同じです。

愛だからいいのよ ブラウン
文芸(単行本)
「愛」に体力を!「幸せ」に筋力を!
子ども3人(1人は腹中)を連れて出て始まったユーヤとの生活。
慰謝料上等!で調停にのぞみ、DNA鑑定を経てやっと離婚。
そしてユーヤと結婚後、臨月妊婦(いつのまにか4人目)は新しい家族のための家を探す!
私は子どもと仕事とユーヤがあれば何も要らない、
というシンプルな愛の人だったのだ。
ところが世の中の離婚とは……(本文より)
カバー4色同時発売!あなたはどの色を選ぶ?
※本文内容はホワイト/ブラック/ブラウン/ブロンドも同じです。

愛だからいいのよ ブラック
文芸(単行本)
「愛」に体力を!「幸せ」に筋力を!
子ども3人(1人は腹中)を連れて出て始まったユーヤとの生活。
慰謝料上等!で調停にのぞみ、DNA鑑定を経てやっと離婚。
そしてユーヤと結婚後、臨月妊婦(いつのまにか4人目)は新しい家族のための家を探す!
私は子どもと仕事とユーヤがあれば何も要らない、
というシンプルな愛の人だったのだ。
ところが世の中の離婚とは……(本文より)
カバー4色同時発売!あなたはどの色を選ぶ?
※本文内容はホワイト/ブラック/ブラウン/ブロンドも同じです。

半次捕物控 命みょうが
文芸(単行本)
のっぴきならない事件はいつも、半次のもとへ持ち込まれる
番屋に連れ込まれ、10日間だんまりを続ける田舎侍。
浅葱裏だが顔は公家風。ずぼらに見えてめっぽう腕は立つ。
この侍、何者なのか。
半次が縄張りにしている堀江町、小舟町、小網町、魚河岸の一部は大店あり小店ありで、それらの店はしょっちゅう引合をつけられていた。引合を抜いてもらうには一分、とだいたい相場が決まっている。毎日1つずつこなして月に七両と二分。それくらいなければ遣り繰りは難しい。半次はほぼ午前中一杯、引合茶屋や寄合茶屋に顔をだし、引合をつけられた大店、小店の主人にかわって引合を抜く交渉をした。

縮んだ愛
文芸(単行本)
教育者は罪を犯したのか?
障害児学級のベテラン教員を襲った、ある<事件>。
告白体で語られるその顛末と、物語にひそむミステリー。
各紙誌で注目、期待の新鋭による芥川賞候補作!
『縮んだ愛』の語り手は公立小学校で長年、障害児学級を担当してきた教師で、文体もそうした語り手にふさわしいものに工夫されている。丹精でもっともらしく、きまじめ、正しいことしか言わない。(……)教員、しかも障害児教育という「最も正しい」仕事に携わる人たちにとっての最大の罠が、この作品では緻密に構成された、「偽善」の文体で表現されている。(……)ここではそれに見事に成功していると思った。――津島佑子氏・朝日新聞文芸時評(2002年2月27日)

ザ・ベストミステリーズ2002
文芸(単行本)
ミステリートップ20
プロが選んだ最高傑作選!
日本推理作家協会賞本年度(短編部門)受賞作収録!
本書は、2001年に小説誌等に発表された数多くの短篇ミステリーの中から、日本推理作家協会が最も優れた20篇を厳選した、決定版アンソロジーです。推理小説界とSF界の2001年の概説、ミステリー各賞の歴代受賞リストもついて、50年を越える歴史を誇る唯一無二の推理年鑑としての資料も充実。
「推理小説年鑑2002年度版」収録作品(順不同)
法月綸太郎―― 「都市伝説パズル」
光原百合――― 「十八の夏」
倉知淳―――― 「桜の下の七部咲きの下」
森福都―――― 「十八面の骰子」
山之内正文―― 「エンドコール・メッセージ」
高野和明――― 「六時間後に君は死ぬ」
篠田節子――― 「リトル・マーメード」
横山秀夫――― 「沈黙のアリバイ」
五條瑛―――― 「地底に咲く花」
池井戸潤――― 「銀行狐」
北森鴻―――― 「根付け供養」
首藤瓜於――― 「物証」
古処誠二――― 「九十五年の衝動」
若竹七海――― 「殺しても死なない」
薄井ゆうじ―――「みちしるべ」
姫野カオルコ――「探偵物語」
乙一――――― 「神の言葉」
北川歩実――― 「僕はモモイロインコ」
片岡義男――― 「ザプルーダの向かい側」
逢坂剛―――― 「弔いはおれがする」

黒の七夕
文芸(単行本)
その夜、街は地獄と化す
地下鉄工事をめぐる、地方ゼネコンのどす黒い闇。
愛する女を救うため、男は命を懸けて立ち上がる。
新感覚パニック・サスペンス!
地下鉄工事のルート変更に伴う、きな臭い噂の数々。
どうして手抜き工事が平然とまかり通ったのか?
復旧に投入された潤沢な予算はどこから捻出されたのか?
そして親友は、なぜ死を選ばなければならなかったのか?
憎むべき敵。それは地方土建というシステムそのものだった。
著者渾身の書下ろし長編サスペンス!

歴史認識と小説―大江健三郎論
文芸(単行本)
産まれたばかりの大江小説の読者のために
大江小説は“歴史”をどう認識しているのか?
そもそも“歴史”を認識するとはどのようなことなのか?
いま最も注目される文芸評論家の傑作評論。
「天皇制を再編成しようとする人々の言葉が、歴史的事実に対する思考と判断を停止させ、真実を歪める方向で、意図的に組織されていった20世紀最後の年に、私自身は、明治以後のこの国の歴史を、世界的な帝国主義と植民地主義の力関係の中で認識しなおす作業をしていた。(略)
同じ1つの歴史上の出来事を、一国中心主義、とりわけ自国中心主義的に認識するのか、それとも複数の矛盾、敵対する力関係の中で認識するのかによって、その見え方や意味が決定的に変わることに、私はこの作業の中で否応なく気づかされることになったのである。(略)
その意味で、この作業を終えた直後から、「歴史認識と小説」という題名で、大江健三郎の小説とエッセイを読みなおし、私自身のこの国の近代から現在にいたる歴史認識を批判的に検証しなおすことが、必然となったのである」――(「あとがき」より)

1492年のマリア
文芸(単行本)
新大陸アメリカは、ユダヤの〈約束の地〉だった!壮大なる歴史ロマンに秘められた、情報社会の功罪をめぐる〈暗合の糸〉。
最先端の情報学者が挑む初の書下ろし歴史小説!
新大陸アメリカは、ユダヤの〈約束の地〉だった!
壮大なる歴史ロマンに秘められた、情報社会の功罪をめぐる〈暗合の糸〉。
紀田順一郎氏絶讃……本格派知的エンターテインメントの誕生!
「1492年といえば、コロンブスの新大陸発見の年だが、スペインではその陰でユダヤ人の追放令が実施されていた。2つの出来事を、あたかも楕円の2つの焦点のようにして、物語は緊張に富んだ展開を示す。もう1つの仕掛けは情報学者としての著者の、独自な文明史的構想力にある。当時注目された思想家ルルスの「普遍の術」と、500年後のアメリカの思考機械コンピュータとをつなぐ〈暗合の糸〉の解読こそが、この壮大なるロマンの琴線にあたるのを知るとき、読者は現代の情報社会に深く秘められた歴史的性格を直感することだろう。これまでの日本にはなかった、新しい歴史小説の誕生を祝したい。」――(紀田順一郎氏)

ニューナンブ
文芸(単行本)
一線を踏み超えた警察官は、正義に到達できるか。
かつて目の前に突きつけられた銃口。
撃鉄が落ち、眉間を貫いた金属音――。
善と悪の境界を見失うことの絶対的な孤独。
撃つことは「赦し」なのか。
衝撃の書下ろし長編小説。
……アメリカ製の拳銃なんてイモだよ。ニューナンブこそ、ニッポンのお巡りさんの象徴だと思わないか。――(本文より)

サイバラ茸
文芸(単行本)
猛毒注意! ……人気の『恨ミシュラン』などから、サイバラ漫画だけを集めた、傑作選・第1弾。『鳥頭対談』『中島らもの明るい悩み相談』『それゆけあやつじくん』に未発表イラストも!

ブルー・デビル
文芸(単行本)
私を見て!
死んだはずの妻が現われた!
その日から、私の周りには不思議なことが次々と。
サントリーミステリー大賞読者賞受賞の著者なじみのコメディタッチのホラー長編。書きおろし。
「よくない気色が出ているようです」
「どういう意味でしょう」
「あなたの身に、よくないものがとり憑いているように見えます。ひょっとすると、今度はあなたご自身に、ご不幸が及ぶ危険もあります。くれぐれも注意なさってください」

それでも、警官は微笑う
文芸(単行本)
〈第25回メフィスト賞受賞作〉
警察小説は新世紀をむかえた!
池袋署の所轄で連続発生する密造拳銃事件。“鬼畜”とあだ名される武本刑事と警視庁一のお坊っちゃま刑事潮崎のコンビが事件を追う。その裏には巨大組織の影が……
硬派のタフガイと軟弱なお坊っちゃま。一見ミスマッチなこの刑事コンビこそ「踊る大捜査線」が呈示した警察改革の継承者に他なるまい。内外の敵を向こうに回し、渾身の捜査を繰り広げる“現場”の戦士たち。日明恩は軽快な筆致で日本のハードボイルド警察小説に爽やかな新風を吹き込んだ。異端の改革者たちに幸あれ!――(評論家 香山二三郎)

女の底力、捨てたもんじゃない
文芸(単行本)
毒舌未満 お人好し以上
ちょっと気になるあれこれを勇気を出して怒ってみたら生きていくのが楽しくて――
元気になる、爽やかエッセイ
では、年とともに人間がまるくなってきたかというと、そうではない。むしろ、小意地が悪くなったような。
利害関係から解き放たれ、ちょっとひいて眺められるようになったぶんだけ、かえっていろいろなことが目につくようになった。本書は、そうした私の「内心の口うるささ」が、これまで以上によく表れている気がする。
で、そうして、いちゃもんをつけているのが、実に楽しい。この「楽しい」というのが、20代の頃の、周囲に対する文句とは、決定的に違う点だ。――(あとがきより)

光る大雪
文芸(単行本)
故郷(ふるさと)会津を出て、たどりついた北の大地。
極貧の暮らしのなかで、愛憎にゆれながら、
苛烈な運命と闘い必死に生きる家族。
振りむけば、いつもそこに輝く大雪山。
夫婦とは、親子とは、家族の絆とは。現代社会が
失いつつある人間関係の真実を描く壮大な物語。
書下ろし自伝長篇小説。
~開拓者だった父~
『光る大雪』はぼくの父母の一生であると同時に、小檜山一族の履歴である。ほとんど事実そのままを書いた。だから当然、ぼく自身も出てくる。
ぼくも父が19歳から漂泊した道筋をたどって各地を歩いた。そういう日々、僕は自分の中に父がいるのを感じ、自分の眼が父の眼になって風景や人を見ているのを感じだ。――(後記より)

太陽に酔う
文芸(単行本)
「生」の神秘は、思いがけず、自らを明かす。
一瞬の「生」の燦(きら)めきをここに留める。
自然、生命、芸術、そして生地・大連への大いなる賛歌を謳う。
傑作最新作品集
「まず、驚きがなければならなかった。(略)驚きとはこの場合、私にとって、心と体のすべてが感動的な酔いに向かって開かれて行くように、いわば感覚の総体のどこかにあるそのための見えない鍵穴に、やはり見えない鍵が不意にうまく差し込まれてくるりと回されているような、そんな夢見心地に近い、かなり受動的な状態であったろう」――(「太陽に酔う」本文より)

月の光
文芸(単行本)
遠い幻のようなむかしの恋 夢想の恋人に心ときめく今
過ぎた時と友とのつながり 月の光の中に見えてくるさまざまな生のかたち
恋心の一喜一憂は幾つになってもかわらない。恋欲は、性欲とちがって肉体の老化と関わりなく老いないが、ありがたいことに私はせっかちな欲求や情熱にくるしむ年頃をもう過ぎた。彼の本心をさぐって苛立つようなこともない。――(本文より)

墨堤
文芸(単行本)
花街向島、水の女!
現代の芸者芳恵は26歳、パトリ〔鐘の音の響く範囲の地〕向島の愛と哀しみを清澄な文体で描く秀作。
こんな小説をもう1冊読みたい。本書を読了し最初に思うのはこれである。が『墨堤』ほどの作品はそうはありはしない。自らの拠って立つ所を求めて彷徨する人に、歓喜と諦観のない混ぜとなった堤の風は、何と心地よくその心の襞までをも浄化してくれることか。そして読者は至福の時を求めてこう決断するだろう。本書をはじめからもう一度読み返そうと。再読三読に耐える力作の登場といえよう。――(縄田一男)

妖人白山伯
文芸(単行本)
大歴史ロマン、幕末怪人伝!!
歴史小説、ミステリー、エロティシズムの融合。
幕末から明治にかけて、日本とフランスを手玉にとった実在の大山師、白山(モンブラン)伯。仏文学の気鋭がその怪人ぶりを活写。知的興奮尽きない歴史長編小説。
モンブラン(Montblanc Comte des Cantos de 1832~93)
フランス、ベルギー両国籍をもつ貴族。漢名、白山伯。江戸時代後期の文久1(1861)年来日し、慶応1(65)年薩摩藩密航留学生の一行とブリュッセルで会見、五代友厚らと交友関係を結び、パリで薩摩藩とベルギーとの間に、薩摩領内の資源相互開発協定を結んで商社を設立し、同3年パリ万国博では幕府に対抗する薩摩藩代表岩下方平らの顧問となって活躍した。同年来薩したが、渡英中の薩摩留学生らの意見で共同開発事業は進捗しなかった。明治新政府成立後、備前藩発砲事件の処理に関与、のち帰国して日本外交団の世話役をつとめた。――(『ブリタニカ国際大百科事典』より)

虫姫 御書物同心日記
文芸(単行本)
直木賞作家の新米司書物語、好評第3弾!
本の楽しさと江戸情緒を綴る7編
何百年も生きる将軍家御文庫の蔵書、それぞれに物語がある。
非番の新米同心丈太郎は、古本屋になりすまし、木場の旦那の家へ本の買い取りに出かける。ところが驟雨に見まわれ、雨宿りをした杉皮葺きの一軒家で虫姫に出会う。
無性に本の顔が見たくなった。
朝からずっと、ほとんど口を利かずに、表具師の手の動きを見つめている。
2日3日は丈太郎も物珍しく、また緊張もしていたが、4日5日とたつにつれ、いささか飽きてきた。書物を手にし、書物を見、書物の匂いを嗅げないのが、つらい。書物の禁断症状である。―――(本文より)