講談社現代新書作品一覧

次のテクノロジーで世界はどう変わるのか
講談社現代新書
新世界はAI+5G+クラウドの3角形(トライアングル)で激変する
理学修士+38歳ベンチャー投資家にして元グーグル+京大特任准教授がわかりやすく描く
これから必須の「テクノロジー基礎教養」
米国での金融機関勤務、グーグルを経て、現在は起業家の支援と投資を行う著者は、「テクノロジー」と「投資(ビジネス)」の両面に精通している、日本でも稀有な人材と言えるでしょう。
その山本氏が、「近未来に主流となるテクノロジー」という視点から、専門家向けではなく、平易な言葉で書き下ろした1冊です。
これからの企業・世界はテクノロジーが主役の座を占めます。つまり、テクノロジーによって土台が築かれ、その上ですべての企業が活動するような状態が加速する、まったく新しい世界が出現します。
●近未来の企業・世界はどのような形となるのか
●テクノロジーの根本を理解するカギ「トライアングル」とは?
●FAANG+M(フェイスブック、アップル、アマゾン、ネットフリックス、グーグル、マイクロソフト)はなぜ強いのか?
●世界を変える、近未来の7つのメガトレンドとは?
●これから基幹となる、主流を占めるテクノロジーとは?
これらの大枠を2時間で知ることのできる、まさに近未来のテクノロジーを知るための格好の入門書です。
ちなみに筆者が言う7つのメガトレンドとは下記のとおりです。
企業や世界は、このような形に必ず変化していくと主張しています。
メガテクノロジーが引き起こす7つの大変化
データがすべての価値の源泉となる
あらゆる企業がサービス業になる
すべてのデバイスが「箱」になる
大企業の優位性が失われる
収益はどこから得てもOKで、業界の壁が消える
職種という概念がなくなる
従来の経済理論が進化した新理論が誕生する
あなたは、これらが持つ本当の意味を理解していますか?

物語 パリの歴史
講談社現代新書
どの街角を歩いても歴史に出会う街、パリ。その尽きせぬ魅力を物語風に活写する。第1部はパリの誕生から現在まで、2000年以上にわたるその歴史を30の章に分けて紹介。第2部は、パリの様々な横顔を連想風につづる。旅行ガイドにもおすすめ!

定年消滅時代をどう生きるか
講談社現代新書
すべての日本人の人生にとって、深く関りがある本を書きました。
2020年は日本の雇用が大変革を遂げる年になるからです。
AIなどのデジタル技術の普及に伴って、若手にとっても、
中堅にとっても、ベテランにとっても、高齢者にとっても、
無縁ではいられない雇用の流動化が起ころうとしているのです。
これからの日本では、大学を卒業後に就職して70~75歳まで働くことになるので、
個人の会社員生活は50年前後と、今の定年より10~15年程度も長くなります。
現在24年にまで縮まってきている企業の平均寿命が将来的に20年を切るようになったら、
会社員生活は企業寿命の2.5倍を超える長さになってしまうというわけです。
平均的な働き方をする日本人であれば、
計算のうえでは人生で3つの仕事や会社を経験しなければなりません。
そこで充実感のある人生を歩み続けるためには、どうすればいいのか――。
・・
「人生で3つの仕事や会社を経験する時代へ」
「10年先を見据えて豊かな人生の礎を」
「人生100年時代は変化を楽しむ未来志向で」
「年金受給開始年齢は75歳に?」
「定年引き上げが終身雇用の終わりを招く」
「必要なのは“仕事は楽しみながらする”という価値観」
「転勤の廃止で就職希望者が10倍に」
「“新卒社員でも年収1000万円”の背景」
「会社の人材育成には頼らず、自分でキャリア形成を考える」
「好業績で人手不足なのに“早期退職”を募る理由」
「世界でも突出して学び直しをしない日本人」
「人生と仕事を何度もやり直しができる世界」
「人生を豊かにするためのヒント」
「1000人に1人の希少性を持つ裏技的な方法」
「リカレント教育の活用と就職氷河期世代」
「ハイブリッド人材が求められる理由」
「スマートフォンを使うことの代償」
「絶対に廃れない基本的な能力」
「ITの世界から離れることの効用」
「MBAの陥穽と感性の重要性」
「“読解力”と“論理力”を身に付けるには」
「ビル・ゲイツが設けている“考える週”」
「無意識のうちに自らの視野が広がる」
「高度な専門知識よりも大切なこと」
「日本人全体の底上げが豊かな社会をつくる」
・・
【本書のおもな内容】
第1章 日本から「定年」が消滅する
第2章 大きく変わる企業の採用
第3章 トヨタ「採用の半数が中途」の衝撃
第4章 人材育成の仕組みを再構築する
第5章 これからを生きるための最大の武器

オランダ商館長が見た 江戸の災害
講談社現代新書
ハーグ国立文書館に埋もれていた記録は何を語るか?
地震や火事の向こうに日本社会が見えてくる!
明暦の大火、元禄地震、雲仙・普賢岳の噴火、京都天明の大火……
平成、令和の時代と同じように災害の多かった江戸時代。
人びとはいかに災害を生き抜いたのか?
被災直後の江戸城内での将軍への謁見、町で復興に励む市井の人びとなど。
歴代のオランダ商館長の克明な記録をもとに、
災害列島を生きる日本人の姿に迫る。
江戸に火事が多い理由、短時間で復興する仕組み、日本人の自由など、
磯田道史氏による本文解説付き!

心にとって時間とは何か
講談社現代新書
何が分からないかが分かる――、これは素晴らしい技能と言える。ある学問分野において何が分かっていないのかを正確に説明できるのは、その分野を相当に理解している人だけだ。
本書では、「心にとって時間とは何か」がどれだけ未知であるのかを探る。私の専門は哲学だが、哲学だけでなく科学についても、さまざまな知見を参照していこう。だれにも分かっていないことを謎としてうまく描き出すには、それがどのような知識によって囲まれているかを示さなくてはならない。私たちの知識の地図に、未踏の地の「輪郭」を描き込んでいくわけだ。
あとで改めて言い添えるが、私はこの目的のために、章ごとに違うサブテーマを定めた。〈知覚〉、〈自由〉、〈記憶〉、〈自殺〉、〈SF〉、〈責任〉、〈因果〉、〈不死〉という、各章の章題がそれにあたる。つまり、少なくとも八つの謎が本書には描き出されており、それらの不思議さや面白さ、そして、一つの謎から別の謎への道が見えてくる高揚感とが、私なりの言葉で綴られている。
第一章 〈知覚〉――時間の流れは錯覚か
第二章 〈自由〉――私はいつ決めたのか
第三章 〈記憶〉――過去のデッサンを描くには
第四章 〈自殺〉――死ぬ権利は、権利なのか
第五章 〈SF〉――タイムトラベルは不可能か
第六章 〈責任〉――それは、だれかのせいなのか
第七章 〈因果〉――過去をどこかに繋ぐには
第八章 〈不死〉――死はいつまで続くのか
8つのテーマと謎を手がかりに、「心と時間の不思議」に迫る!

腰痛は歩いて治す からだを動かしたくなる整形外科
講談社現代新書
最近、NHKの健康番組などの多くのメディアで新たな腰痛治療法として脚光を浴びているのが整形外科医と精神科医、理学療法士らが連携して「認知行動療法」などの新しいアプローチで治療を行う手法。
精神的ストレス、うつ状態、不安感などの心理社会的原因もからみ、整形外科医単独ではスパッと治せなかった腰痛の改善に大きな効果があるようです。
本書の著者は整形外科医でありながら精神科、心療内科を学び、いち早く「心療整形外科」の重要性を提唱してきた第一人者。患者さんの心理面にも詳しい整形外科医だからこそ築ける「患者さんと医者の治療同盟」によって、ウォーキングを推奨し、慢性的な痛みに悩む多くの患者さんを救ってきました。現在はピンピンコロリ運動で有名な長野県の人気整形外科クリニックで、日々多くの患者さんと向き合っています。
コロンブスの卵的手法を具体的な治癒例を交えて明かした一冊です。
「腰痛、肩こり、関節痛は、認知行動療法ほかで患者さんのこころの持ちようを切り替えれば、自分で治せるケースがたくさんあります」「痛みを軽くするには、こころを切り替え自己治癒力を高めるために、まずは少しでもウォーキングを始めることです」「からだは動かさないと痛くなるようにできています。腰痛、肩こり、関節痛は動かさないと治らない。今日から始められることが必ずあります」「原因にこだわらない、未来を考え過ぎない、決めつけない、あせらない、諦めない」「腰痛でしてはいけないことは『してはいけないことを考えること』」「アンチ・エイジングからアジャスト・エイジングへ。ピンピンコロリ運動は前向きな人生を送れるから素晴らしい」
などなど、著者の医者歴30年の経験と理論に裏打ちされた、腰、肩、ヒザなど運動器の痛みを解決する、刺激的でいて優しい、具体的方策と心理的アドバイスが満載です。
現役の整形外科医として、「なぜ医者なのに、すぐ私の痛みの原因がわからないのか? すぐに治せないのか?」「痛み止めの薬を出され様子を見ましょうと言われたけれど、もっと根本的な治療をしてほしい」「ずっと電気治療をやらされているがいつまで続ければ治るのか」「MRIを撮って手術をしたけれどそれでも痛みが消えない」といった患者さんが整形外科に感じる疑問、不信感などについても、しっかり解説しています。
「腰痛は〇〇をやるだけですぐ治る!」といった、今まで話題になった多くの治療法を実践しても、痛みが解決しなかった方。あまり痛みがよくならないのにずっと整形外科に通い続けている方。そしてそんな悩みをかかえているご家族をお持ちの方。是非この本を読んで少し気持ちをラクにして動き出してみてください。
痛みがきっと軽くなっていくハズです。

社長って何だ!
講談社現代新書
【社長の「本音」がわかれば、仕事は面白くなる!】
【部・課長必読! これからのリーダーに必要な「資質と能力」とは?】
【一歩前に踏み出す勇気が湧くアドバイスが満載!】
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「利益の根源を探る」
「決着をつける時の鉄則」
「お金は追いかけると逃げていく」
「二重人格者であれ」
「愛され、かつ恐れられよ」
「自分が未熟であることを知る」
「“グローバル・スタンダード”への違和感」
「社長と乞食は3日やったらやめられない」
「社長を辞めれば、ただのおじさん」
「世界の真のエリートは寸暇を惜しんで勉強している」
「不義理を覚えたほうがいい」
「利益至上主義と社内カンパニー制の落とし穴」
「過度な成果主義の弊害」
「正義が必ず勝つとは限らない」
「女性の力をいかに引き出すか」
「後継は未熟者に任せよ」
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みなさんも疑問に思っているのではないでしょうか。
不正会計や検査データ改ざんなど、大手企業の不祥事が相次いでいます。
不正が発覚するたびに謝罪会見で深々と頭を下げているリーダーや社長とは
どういう存在なのか。
あるいは、そうした不祥事をきっかけに大企業経営者の役員報酬が注目されますが、
飛び交っているのは一般庶民には縁のないケタ外れの金額です。
これだけ巨額の報酬を手にする社長とはいったい何者なのか。
・・・・・・・・・・
本書では会社を率いるトップを「社長」あるいは「経営者」と表現しています。
しかし、これは時と場所によっては、部長や課長といった各部署のリーダーに
置き換えることも可能です。
会社組織に限りません。
いま、政治、経済、教育、スポーツ、世界中のあらゆる分野で、かつてのエリートや
知識層といわれるリーダーに対する不信感が渦巻いています。
日本人は本来、すぐれた資質を有しています。その能力をどう伸ばし、どう生かすかは
リーダーの双肩にかかっています。
本書は、日本の未来を拓くリーダーの意義と役割について、
あらためて考えるための本です。
・・・・・・・・・・
【本書のおもな内容】
はじめに――リーダー不信の時代に問う
第1章 孤独と覚悟
第2章 資質と能力
第3章 報酬と使命
第4章 自戒と犠牲
第5章 信頼と統治
第6章 後継と責任
おわりに――社長の器以上に会社は大きくならない

韓国 行き過ぎた資本主義 「無限競争社会」の苦悩
講談社現代新書
政府の過剰に新自由主義的な政策により、すべての世代が競争に駆り立てられている「超格差社会」韓国。その現状を徹底ルポ!
第一章 過酷な受験競争と大峙洞キッズ
第二章 厳しさを増す若者就職事情
第三章 職場でも家庭でも崖っぷちの中年世代
第四章 いくつになっても引退できない老人たち
第五章 分断を深める韓国社会
◎子供
小学5年で高校1年の数学を先行学習、
1日に2、3軒の塾を回る。
幸福指数は、OECDの中で最下位クラス。
◎青年
文系の就職率56%。
厳しい経済状況のもと、
人生の全てをあきらめ「N放世代」と呼ばれる。
◎中年
子供の教育費とリストラで、
中年破綻のリスクに晒される。
平均退職年齢は男53歳、女48歳。
◎高齢者
社会保障が脆弱で、老人貧困率45%以上。
平均引退年齢の73歳まで、
退職後、20年も非正規で働き続ける。
政権が政策を誤れば、これは世界中のどこの国でも起こりうる。
新自由主義に向かってひた走る、日本の近未来の姿かもしれない!

自分をコントロールする力 非認知スキルの心理学
講談社現代新書
「自分をコントロールする力」が人生の成功を左右する!
近年にわかに注目を集める「非認知スキル」。そのなかでもとりわけ「自分をコントロールする力(実行機能)」は、どうやら学校の成績や仕事の業績、そして将来の健康をも大きく規定するようです。
果たしてその能力は、どのようにして身につくのでしょうか。あるいはどんなときに働かなくなるのでしょうか。発達心理学の最新知見から、その育て方・鍛え方を大公開します。
―――
「非認知スキルがIQより大事って本当?」
「がまんが苦手な子どもの将来はどうなるの?」
「親の貧困や虐待は子どもにどんな影響を与えるの?」
「YouTubeを子どもに見せるのはやっぱりダメ?」
「理想の子育てって?」
「大人でも鍛えられるの?」
……いま大注目の「非認知スキル」にかかわる”そもそも”の疑問に、最新の科学が丁寧に答えます!
* * *
[目次]
はじめに
第1章 実行機能とは?
第2章 自分をコントロールすることの重要性
第3章 実行機能の育ち方
第4章 自分をコントロールする仕組み
第5章 岐路となる青年期
第6章 実行機能の育て方
第7章 実行機能の鍛え方
第8章 非認知スキルを見つめて
おわりに

論点別 昭和史 戦争への道
講談社現代新書
昭和の戦争と社会を理解するための10の謎に迫る!
天皇――なぜ立憲君主が「聖断」を下したのか?
女性――戦争に反対したのか協力したのか?
メディア――新聞・ラジオに戦争責任はなかったのか?
経済――先進国か後進国か?
格差――誰が「贅沢は敵だ」を支持したのか?
政党――なぜ政党内閣は短命に終わったのか?
官僚――なぜ官僚が権力の中枢を占めるようになったのか?
外交――なぜ協調外交が戦争を招いたのか?
日米開戦――なぜ回避できなかったのか?
アジア――侵略か解放か?
この一冊で昭和史研究の最前線がわかる!
女性差別、SNSと言論、格差社会、官僚主導、対アジア外交……、
今日の日本が直面している諸問題の歴史的な起源は戦前昭和にあった!
日本近現代史研究の第一人者が昭和史の実像に迫る一冊。

タテ社会と現代日本
講談社現代新書
『タテ社会の人間関係』著者の最新刊!
現代新書既刊3部作『タテ社会の人間関係』『適応の条件』『タテ社会の力学』累計170万部超のベストセラーシリーズ第4弾!
長時間労働をもたらす小集団の封鎖性。
非正規・正規雇用問題と「ステイタス・コンシャス」。
家族という小集団が招く家庭内虐待問題。
「場」の序列意識から生まれる新参者へのいじめ。
タテ社会のなかの女性の社会進出……
「資格よりも場」「序列意識」「ウチとソト」など、日本社会独自の構造を鮮やかに解き明かした「タテ」の理論。現代日本の抱える問題を「タテ」の理論を使って読み解く52年目の続編。
終身雇用制が崩れても、なぜ先輩・後輩の関係は変わらないのか?
日本の組織で上司の上司に告げ口をするのが許されない理由とは?
なぜ序列の意識なしに席に着くこともできないのか?
『タテ社会の人間関係』から50年超、著者がいま感じることとは?
現代社会と向かい合うための、「タテ社会」入門書!
「失われた二〇年」などと言われるように、低成長の時代が長年つづき、新卒一括採用から定年まで、すなわち入り口から出口まで面倒を見るという日本型経営がかたちを変えつつある、と報じられている。しかし、年功序列のようなものが薄らいだとしても、タテのシステムは残るところに残る。その大きなものが、先輩・後輩の関係である。最近の若者は自由になったといわれるが、学校において上級生、下級生の区別はなくならない。親分・子分の関係が薄らいでも、その要素がなくなっていないのと同じように、会社における先輩、後輩の関係はなくならないだろう。――「プロローグ」より

覚悟の競馬論
講談社現代新書
【祝!年度代表馬選出!】
史上5頭目となる牝馬三冠達成、
世界レコードでジャパンカップ制覇、
牝馬初の天皇賞・秋連覇、
無敗の三冠馬コントレイル、三冠牝馬デアリングタクトと
日本競馬史に残る名勝負を演じた2020年のジャパンカップ……。
歴代1位となる国内外GI通算9勝を挙げ、
総獲得賞金額でもトップとなったアーモンドアイ。
稀代の名牝を手掛けてきた名伯楽の「原点」に迫る。
・・・
調教師はふだん何を重視して馬と接しているのか?
どうすれば強い馬をつくることができるのか?
東西格差はなぜ解消されないのか?
除外馬を減らすためにすべきこととは?
このままでは日本の競馬はダメになるーー。
これからの競馬界のあり方を考えるための本。
ルメール騎手へのインタビューも特別収録!
・・・
私が中央競馬に身を置いてからのこの40年間で、
調教師を取り巻く環境はずいぶん変わった。
海外レースに挑む馬が増え、外厩も充実してくるなど、
まさにいま、日本競馬界は激変期を迎えているといっていい。
だが、このままでは日本の競馬界は衰退してしまうのではないか――
私は今、そんな危機感を抱いている。
一人でも多くの人々に、私の思いを共有していただきつつ、
今後さらに日本の競馬界が発展していくことを強く願っている。
・・・
【本書のおもな内容】
■はじめに――変わりゆく競馬界
ドバイターフ前夜の出来事/凱旋門賞断念の背景 ほか
■特別インタビュー クリストフ・ルメール
「国枝調教師とは哲学が一緒」
■第1章 調教師が大事にしていること
ヒカルイマイとTTG/山崎厩舎時代に得たもの/イギリス研修/藤沢調教師との関係 ほか
■第2章 調教師の戦略
騎乗依頼/藤田菜七子をどう見るか/騎乗指示/競馬新聞をどう読むか ほか
■第3章 最強馬のつくりかた
三冠牝馬アパパネとアーモンドアイ/調教の要諦/外厩の進化 ほか
■第4章 海外レースに挑む
遠征の歴史/日本最強馬の挑戦/はるかなる凱旋門賞/輸送事情 ほか
■第5章 東西格差をどう解消するか
西高東低/輸送競馬の弊害/東西格差の原因/“栗東留学”の背景 ほか
■第6章 日本競馬への危惧
除外馬問題/中央競馬と地方競馬のひずみ/各種手当の見直しと信賞必罰の徹底 ほか

年金「最終警告」
講談社現代新書
日本中に激震が走った「老後は2000万円が必要」という金融庁の報告書は、残念ながら全くの現実である。
そして若者や現役世代を中心に年金制度そのものに不信感が募っている。
年金の支払額に世代間格差があるのは現前たる事実であり、その財源も20年から30年後には枯渇することが予測されている。
賦課方式である現在の年金制度はネズミ講と同じ仕組みであり、若者が高齢者を助けるものだが、少子高齢化により、若者の負担は増えるばかりである。
年金制度の大幅な見直しが求められている。
本書はその改革への提言の書である。
[内容と構成]
序章 厚生労働省の「不都合な真実」
第一章 年金はいくら貰える
第二章 なぜ年金制度は危機的状況を迎えたのか
第三章 「年金は破綻する」を検証する
第四章 世代間格差を拒絶する厚生労働省
第五章 年金を立て直して豊かな老後を取り戻そう

未来予測入門 元防衛省情報分析官が編み出した技法
講談社現代新書
「仕事ができる人、少し先を読むことができる人は、知らず知らずのうちに、未来予測のテクニックの一部を使って、思考・分析を繰り返しているのである」(著者)
自分の周辺の未来、自分が予測する業界の今後を可能なかぎり正確に予測する技術――。
世界の情報機関がごく普通に使っている思考法・分析手法を駆使することで、「未来予測」はぐっと身近なものになる!
質問の再設定、アウトサイドイン思考、フレームワーク分席、クロノロジー&マトリックス、シナリオ・プランニング・・・・・・
安全保障の最前線で磨かれた機密メソッドを、一般向けに改良、とうとう実現させた驚きの技法を初公開。
はじめに
第1章 未来予測とは何か
第2章 情報分析の技法
第3章 未来予測のための情報分析法
第4章 ケーススタディ1 将来有望な職業を予測する
第5章 ケーススタディ2 未来のベストセラーを予測する
第6章 ケーススタディ3 これからの世の中を予測する

オペラ入門
講談社現代新書
オペラの入門書はもうたくさん世の中にありますし、かくいう私も書いたことがあります。
どんな本にしようかとずいぶん迷いました。
「トラヴィアータ」や「蝶々夫人」がどれほどの名作か、今更繰り返すまでもないのではないか。
作品の個々の情報は、インターネットで簡単に見つかるのではないか。
そんな時代に本を出す意味とは何だろう。
そんなことを考え、オペラの世界の広さを示す方向性で行こうと決めました。
ですので、一応は歴史の流れに沿って章立てをしましたけれど、いわゆる名作、人気作にこだわったわけではありません。
そもそも、たとえある作品がどれほど名作と言われていようと、あなたの心を動かさなければ、価値はありません。
音楽史の学者にでもなるのでなければ、好きなものを好きなように愛すればよいと思います。
それこそが愛好家の特権なのです。
ですので、本書を読まれた方は、ぜひ本場でオペラをご覧ください。
私が言いたいことはひたすらそれに尽きます。
それをしないでオペラを語っても、生身の女性を知らないで女性論を語る未経験な青年のたわごとと変わるところがありません。
ただちに、が一番いいことは間違いありませんが、そうでなくても、いつか行くつもりになってください。
劇場には発見があります。
また、どんなに見慣れた作品にも何か発見があります。
それは本当に思いがけなく起こります。
この世に存在するたくさんの閉じられたドアがひとつ解きあけ放たれたような気分。
そうした経験をするために劇場に出かけることは、人生の大きな楽しみのひとつです。
まして、それが外国の劇場でしたら、どれほど嬉しいことでしょう。
(「おわりに」より)

感動のメカニズム 心を動かすWork&Lifeのつくり方
講談社現代新書
すべての人の心に感動を。感動にあふれた豊かな人生を。
日々の暮らしにも、ビジネスにも使える、実践・感動学入門。
著者独自の「STAR分析」を用いて、トヨタ/ホンダ、Yahoo!/Google、タリーズ/スターバックス、マクドナルド/モスバーガー…、『アナと雪の女王』/『千と千尋の神隠し』…が私たちにもたらす感動のタイプを解析。感動を創出する先端的な企業やプロジェクトを訪ねながら、「感動をデザインする」方法を明らかに。
「感動する○○」はこうして創造せよ!
* * *
[本書の内容]
はじめに
第1章 感動の時代がやってきた
第2章 これまでの感動研究
第3章 感動のSTAR分析とは何か
第4章 感動のSATR分析を用いた研究事例
4-1 類似会社の感動のSTAR分析
トヨタ/ホンダ、Yahoo!/Google、
マクドナルド/モスバーガー、タリーズ/スターバックス
4-2 製品・サービス・非営利の感動の分析
4-3 ストーリーのSTAR分析
アナと雪の女王/千と千尋の神隠し
4-4 STAR分析を用いたデザインの研究
ホッピー
第5章 感動の実践事例集
5-1 一〇〇〇年後を見据え「美しい経営」をする「都田建設」
5-2 体験から感動が生まれる「ソウ・エクスペリエンス」
5-3 一〇〇人が一〇〇日でミュージカルを作り上げる「コモンビート」
5-4 自然の中、五感で感じる「森へ」
5-5 お義父さんのストーリー
第6章 感動の見つけ方・高め方
おわりに

究極の歩き方
講談社現代新書
日本人の足を知り尽くしたアシックスの研究部門が、ウォーキングシューズ作りを通して研究分析した日本人のための「究極の歩行術」を初公開。日本人の足は50歳を境に激変します。50歳からの歩き方次第で、100歳まで元気に歩けるかどうかが決まるのです。理想の歩行姿勢とは? 若く見える歩き方は何を意識すればよいのか? 足の衰えを防ぐ靴選びとは? アシックスが長年培ってきた足と歩き方に関するデータを駆使して、より長く元気に歩くための秘訣を解説します。

ビッグデータ探偵団
講談社現代新書
ビッグデータ、という単語を聞いたことのある人は多いかもしれない。
しかし、これによっていったい何ができたり、どんなことがわかったりするのかを知らない人は、まだまだ多いのではないか?
私たちが本書で示していくことは、ビッグデータが、これからのビジネスを考えるうえで、また、あなたの生活をより快適なものにするために、
こんなにも役に立つのか、という驚きと発見である。
今後は、すべての産業が「データ×AI化」していく。ネットとリアルは別個の世界であるどころか、切り離しえないものであり、
今後ますますその連関が密接なものとなっていくことは間違いない。
このような時代に生きる人々にとって、変革のカギとなるデータについての皮膚感覚的な理解が欠如していることは、致命的と言わざるを得ない。
データを正しく理解する力(=データ・リテラシー)は、リアルな現実世界を生きていくうえで、もはや「常識」として身に着けておくべき必須のツールとなる。
データを分析し、意思決定に役立てていく「データ・ドリブン」の思考力、分析力、情報科学の基本、データの力を解き放つ力――
これらをしっかりと会得し、応用できる人だけが、これからの社会を生き抜いていけるのだ。
さあ、私たちが分析した新事実を読んで、データの魅力と無限の可能性を体感してみよう!
第1部 ビッグデータは、「深層」を描き出す
1―1 新社会人は4月に「モットーとは」、5月に「新入社員 辞めたい」、6月に「恋活」と検索する
1―2 ママは、生後102日目にわが子をモデルへ応募したくなる
1―3 「頭が痛い日本人」が最も多い時刻は、17時である
1―4 矢沢永吉と郷ひろみは、双子レベルの「そっくりさん」
1―5 日本は、「東京」と「それ以外」の2つの国からできている
幕間劇1―6 音楽CDが売れる時、サバの漁獲量が増える――擬似相関とは何か?
第2部 ビッグデータは、こんなに役立つ
2―1 これからの「混雑ぶり」がわかり、移動のストレスが消える
2―2 救援活動をスムーズに進める、「隠れ避難所」を探せ!
2―3 リニアで日本はどれだけ狭くなるのかを、実際に見てみよう
2―4 政治への関心が薄い日本人の注目を一挙に集めた、「令和」発表の瞬間
2―5 検索量を分析すると、選挙の議席数予測は96%も的中する
2―6 今の景気を予測することは、どこまで可能か?
データは見えてこそ、意味を持つ。明快にわかる、オールカラー図解版!

「国境なき医師団」になろう!
講談社現代新書
誰かのために、世界のために、何かしたい。
――でも、どうやって?
「国境なき医師団」で働くのは医師や看護師だけではない!
ハイチ、ギリシャ、フィリピン、ウガンダ、南スーダンをめぐる現地ルポと
日本人スタッフへのインタビューで迫る、
「人道主義」の最前線。
* * *
MSFってどんな組織? どんな人が働いているの?
どこに派遣されるの? 危なくないの?
給料はもらえるの? …私でもなれるの?
知っているようで知らないMSFのリアルを、
稀代のクリエーターが徹底取材で明らかに!
* * *
[目次]
はじめに
第一章 「国境なき医師団」ってどんな組織?
第二章 MSF日本インタビュー1
アドミニストレーター
ロジスティシャン
人事部リクルートメントオフィサー
第三章 現地ルポ1
ハイチ
ギリシャ
フィリピン
第四章 MSF日本インタビュー2
国境なき医師団日本会長
活動責任者
ファンドレイジング部ディレクター+シニア・オフィサー
第五章 現地ルポ2
ウガンダ
南スーダン
おわりに

京都異界紀行
講談社現代新書
地霊に導かれ、怨霊の声を頼りに京都の町中を歩く。そこから見えてくる、本物の京都の姿とは? 「中世」をキーワードに、神と仏、聖と穢が繰り広げる怪しい京都の奥深く、地下水脈に潜入する。これまでにない、まったくユニークな京都案内。
京都では「生と死」は背中合わせ。と言っても、オドロオドロしい京都の風景は昔むかしのこと、今はきれいに清掃され、ちょっと見には「負」の部分はみえない。
ただ、私たちが本物の京都を知りたい、観たい、と思えば、1つ方法がある。
地霊である。何もない所であっても、その地に立ってただ風景を見る、そして、そこに住む「怨霊」の声に耳を傾ける――すると、昔むかしの風景・出来事が甦る。怨霊たちは案内人となって、私たちを本物の京都へ誘ってくれる。
この『京都異界紀行』の案内人の第1に選んだのは崇徳天皇(1119~1164)の怨霊である。
なぜ崇徳か。崇徳は保元の乱(1156)に敗れ讃岐国に配流、帰京の願いならず、配所で憤死した。崇徳の怨霊はしばしば都に現われて、タタリをなした。しかし明治元年、天皇の命により、讃岐の白峯宮より御所の西の地の白峯神宮に迎えられて、ひとまず鎮まった――と、いうことになっていた。
いや、崇徳の怨霊は京の町を徘徊していたのだ。それでその後を付いて歩いてゆくと、「見えてきたもの」がある。
京の怨霊ネットワークである。
崇徳の怨霊が化した魔王・天狗とともに、イナリ・エビス・セイメイ(安倍晴明)等の裏の顔。松尾大明神に空也上人――神と仏が作り出す奇なる世界。
この京都の異界が一番よく見える「時代」がある。中世である。歴史も伝承も包みこんで、京の中世は、京都の真の姿を語る。
雅と死、花と葬地、怨霊と御霊、惨殺と鎮魂、天皇と乞食(こつじき)――「正」と「負」の京の仕組み。
パズルのように「事」と「物」をきれいに合わせて、美しい表面を作り出した京都。しかしまるで死んだはずの木の根が動き始め、大いなる力でコンクリートを割って地表に顔を出すように、京の「負」の影は現代の日常の中にも不意に顔を出す。ここにも、そしてあそこにも……。
本書は、怨霊を案内人として京を歩く。(「はじめに」より)