講談社現代新書作品一覧

ハイデガー『存在と時間』入門
講談社現代新書
本書は、、可能な限り日常の日本語で『存在と時間』を理解することを目指します。章立てに従って、原文を忠実に読解した上で平易な日本語で解説して行きますので、翻訳書で『存在と時間』を読むよりもはるかに容易にその内容を理解することができます。また、なぜハイデガーはこの書を完成させることができず、未完のままに終わったのか、その「限界」についても、本書を読み進めていけば、おのずと理解できるでしょう。
二〇世紀最高の哲学者といわれるマルティン・ハイデガー。その出世作にして代表作、『存在と時間』は、哲学史上、最も難解な書として知られています。
プラトン、アリストテレスによって完成されたギリシア哲学に始まり、以後、2500年の歴史を持つ西洋哲学の通念をすべてひっくり返すという、前代未聞の企ての大胆さ、ハイデガー自身の言い回しの必要以上の難解さ、加えて日本語で読む場合には、ドイツ語を日本語という全く文法システムの異なる言語へと翻訳しなければならないという、もう1つ余分なハードルまでもが加わって、専門家以外には、なかなかその真意が伝わらないのが現状です。
そこで本書では、巷でよく見られるハイデガー的な「業界用語」を排し、可能な限り日常の日本語で『存在と時間』を理解することを目指しています。そのために著者はこの本の執筆に10年の歳月をかけました。
『存在と時間』の章立てに従って、それぞれの章ではハイデガーが何を問題にし、何を言いたかったのかが、原文を忠実に読み解いた上で平易な日本語で読み解かれて行きますので、この1冊で、翻訳書で『存在と時間』を読むよりははるかに容易にその内容を理解することができます。また、なぜハイデガーはこの書を完成させることができず、未完のままに終わったのか。その「限界」についても、本書を読み進めていけば、おのずと理解できるでしょう。
その難解さゆえに謎めいた魅力を放つ『存在と時間』という書を理解するのに最適です。

縮小ニッポンの衝撃
講談社現代新書
これから日本は、かつて世界のどの国も体験したことのない人口減少に突入していく。社会保障・人口問題研究所の推計によると、2053年には日本の人口は1億を切り、2065年には8088万人になるという。これから約50年間で3901万人の日本人が減少する。私たちの未来に何が待ち受けているのか? NHKが総力を挙げて、少子高齢化に悩む全国の地方自治体を取材。一足先に超高齢化に突入した地方の衝撃的な姿とは?
私たちが生きる日本。これから先、どんな未来が待っているのだろうか。
2016年に発表された国勢調査(平成27年度)によると、我が国の総人口は1億2709万人となった。5年前の調査と比べて、96万2667人の減少である。「人口減少」と言われて久しいが、実は、大正9年(1920年)の開始以来100年近い国勢調査の歴史上初めて日本の総人口が減少に転じた、ひとつの大きな節目であった。
今回、大阪府も初めて「増加」から「減少」に転じるなど、全国の実に8割以上の自治体で人口が減少した。しかも、減少の幅は拡大傾向にある。私たちがこれから経験するのは、誰も経験したことのない「人口減少の急降下」だ。
明治維新が起きた1868年、わずか3400万人あまりだった日本の人口は、医療・衛生状態の改善や食生活の向上、経済成長によって、昇り竜のような勢いで増え続けてきた。いま私たちが立っているのは、急上昇してきた登り坂の頂上をわずかに過ぎたあたり。ジェットコースターで言えば、スピードがゆっくりになり、これから先の凄まじい急降下を予感させる不気味な「静」の時間だ。この先には、目もくらむような断崖絶壁が待ち受けている。
2017年に発表された最新の予測では、人口減少のペースが若干弱まってはいるものの基調はほとんど変わっていない。国立社会保障・人口問題研究所は、出生率や死亡率の高低に応じて3パターンの予測値を発表している。真ん中の中位推計では、2053年には日本の人口は1億を切り、2065年には8808万人になるという。これから約50年間で実に3901万人の日本人が減少することになる。
しかも、人口減少と並行して、急速な高齢化が進む。日本は既に15歳未満の人口割合は世界で最も低く、65歳以上の割合は世界で最も高い水準にあるが、これから8年後の2025年には、日本は5人に1人が75歳以上の後期高齢者が占める超高齢社会に突入する。
これらは国が想定する未来図であり極端な悲観論ではない。日本社会は、これから世界で誰も経験したことのないほどのすさまじい人口減少と高齢化を経験することになる。

生命に部分はない
講談社現代新書
● 臓器や組織の効率的な売買のために、 胎児の生体解剖が行われている?● 凍結されたままの胚(受精卵)に、人権や 遺産相続権はあるのか?● ある調査で、「生まれる子供に肥満傾向があるとわかれば 中絶したい」と答えた人が11%● ヒトの遺伝子をもつように改良された「動物」に次々と特許が与えられる●「背が高くなるように」と、毎日ヒト成長ホルモンを注射する少年
血液、臓器から、胎児、遺伝子、はては新種生物やクローン生物までもが効率的に生産され、市場で売買される時代。その萌芽はすでに半世紀前から始まっていた……。人間部品産業(ヒューマンボディショップ)のリアルな実態に警告を発した歴史的名著を『生物と無生物のあいだ』の福岡伸一氏が翻訳。福岡ハカセの「原点」ともなる作品をついに新書化。

〈弱いロボット〉の思考 わたし・身体・コミュニケーション
講談社現代新書
ひとりでは何もできないロボットとともに、コミュニケーションについて考えてみた――。人とロボットの持ちつ持たれつの関係とは? 自分ではゴミを拾えない〈ゴミ箱ロボット〉。人の目を気にしながらたどたどしく話す〈トーキング・アリー〉、一緒に手をつないで歩くだけの〈マコのて〉……。 〈弱いロボット〉の研究で知られる著者が、自己、他者、関係について、行きつ戻りつしながら思索した軌跡。
ひとりでは何もできないロボットとともに、コミュニケーションについて考えてみた――。人とロボットの持ちつ持たれつの関係とは?
自分ではゴミを拾えない〈ゴミ箱ロボット〉。人の目を気にしながらたどたどしく話す〈トーキング・アリー〉、一緒に手をつないで歩くだけの〈マコのて〉……。
著者岡田さんの研究室がつくるロボットは、いずれもすぐに役立つようなロボットではありませんし、多くの機能を兼ね備えているわけでもありません。デザインもシンプルで、どこか不完全なロボットです。でも、だからこそ放っておけないロボットでもあります。ゴミ箱ロボットをみると、子どもたちは、自分たちから率先してゴミを入れます。〈マコのて〉も高齢者たちは喜んで手をつなぎます。
最近のロボット開発が、「もっとリアルに、表情豊かに!」とより高性能をめざして、機能を付加していく「足し算型」だとすれば、岡田さんの手がけるロボットは、「引き算型」です。ロボット自体は不完全でも、相手に委ねることで、目的を実現する。まさに〈弱さ〉が周囲との関わりを駆り立てているのです。
〈弱いロボット〉の研究で知られる著者が、もじもじするロボット、言いよどむロボットとともに、持ちつ持たれつの関係について考える一冊です。

部活があぶない
講談社現代新書
今、児童虐待と化している「ブラック部活」が社会問題となっています。・バスケ部内でハーレムを形成するセクハラ顧問・難聴になるほど練習させる吹奏楽部など、こうした事例は枚挙にいとまがありません。一方で部活指導に時間を取られ、教師たちも悲鳴を上げています。その実態を徹底取材し対策を考えます。保護者や学校関係者はもちろん、部活の思い出を熱く語る大人にも読んでほしい一冊。
子どもたちの自主性や人間力を育てる場として、学校教育において年々重要性を増す部活動。
ところが、今、児童虐待と化している「ブラック部活」が社会問題となっています。
・生涯にわたる後遺症を負わせるサッカー部
・バスケ部内でハーレムを形成するセクハラ顧問
・難聴になるほど練習させる吹奏楽部
など、こうした事例は枚挙にいとまがありません。
一方で部活指導に時間を取られ過ぎるために、教師たちも悲鳴を上げています。
最初に「ブラック部活」と名付け、警鐘を鳴らした著者が、その実態を徹底取材。
日本ラグビーを世界レベルにしたエディ・ジョーンズも、部活に”待った”をかける人物の一人。「子どもたちの育て方を変えなくてはならない」と本書で彼は説きます。
エディ・ジョーンズだけではなく、少年サッカーを変えた池上正氏、テニスの錦織圭を育てた柏井正樹氏などへの取材も行い、子ども達が本当に成長できる部活指導のあり方も提示。
部活が悪いわけじゃない、部活をブラックのままにしていることが悪い。
保護者や学校関係者はもちろん、部活の思い出を熱く語る大人にも読んでほしい一冊。

未来の年表 人口減少日本でこれから起きること
講談社現代新書
『未来の年表』シリーズ100万部突破!!!
日本が人口減少社会にあることは「常識」。だが、その実態を正確に知る人はどのくらいいるだろうか? 第1部では「人口減少カレンダー」とし、2017年から2065年頃まで、いったい何が起こるのかを、時系列に沿って、かつ体系的に示した。第2部では、第1部で取り上げた問題への対策を「10の処方箋」として、なるべく具体的に提示した。本書は、これからの日本社会・日本経済を真摯に考えるうえでの必読書となる。
<主な内容>
第1部 人口減少カレンダー
2017年 「おばあちゃん大国」に変化
2018年 国立大学が倒産の危機へ
2019年 IT技術者が不足し始め、技術大国の地位揺らぐ
2020年 女性の2人に1人が50歳以上に
2021年 介護離職が大量発生する
2022年 「ひとり暮らし社会」が本格化する
2023年 企業の人件費がピークを迎え、経営を苦しめる
2024年 3人に1人が65歳以上の「超・高齢者大国」へ
2025年 ついに東京都も人口減少へ
2026年 認知症患者が700万人規模に
2027年 輸血用血液が不足する
2030年 百貨店も銀行も老人ホームも地方から消える
2033年 全国の住宅の3戸に1戸が空き家になる
・・・ほか
第2部 日本を救う10の処方箋 ――次世代のために、いま取り組むこと
「高齢者」を削減/24時間社会からの脱却/非居住エリアを明確化/中高年の地方移住推進/第3子以降に1000万円給付
・・・ほか

戦争の日本古代史 好太王碑、白村江から刀伊の入寇まで
講談社現代新書
今日の近隣諸国との関係は、近現代史を追うだけではわからない!好太王碑が語る対高句麗戦惨敗の衝撃。史上最大の敗戦「白村江」。壬申の乱と北東アジア情勢。藤原仲麻呂独裁政権の新羅征討計画。藤原道長ら平安貴族を襲った「刀伊の入寇」――。話題作『蘇我氏』の著者が帝国日本の源流を探り、日本人の「異国」観がつくられていく過程を辿る、日本古代史の決定版!
今日の近隣諸国との関係は、近現代史を追うだけではわからない!
好太王碑が語る対高句麗戦惨敗の衝撃。
史上最大の敗戦「白村江」。
壬申の乱と北東アジア情勢。
藤原仲麻呂独裁政権の新羅征討計画。
藤原道長ら平安貴族を襲った「刀伊の入寇」――。
話題作『蘇我氏』の著者が帝国日本の源流を探り、日本人の「異国」観がつくられていく過程を辿る、日本古代史の決定版!

みんなの朝ドラ
講談社現代新書
一時期、低迷していた朝ドラは、なぜ“復活”したのか。おしん、ちゅらさん、ちりとてちん、ゲゲゲの女房、カーネーション、あまちゃん、ごちそうさん、花子とアン、マッサン、あさが来た、とと姉ちゃん、べっぴんさん、ひよっこ……名作の魅力を解き明かすとともに、朝ドラが時代の鏡として日本人の姿をどれくらい映し出してきたかを、考察。朝ドラの“気になるところ”を脚本家に聞いてみた、制作者インタビューも特別収録!
一時期、低迷していた朝ドラは、なぜ“復活”したのか。
おしん、ちゅらさん、ちりとてちん、
ゲゲゲの女房、カーネーション、あまちゃん、
ごちそうさん、花子とアン、マッサン、あさが来た、
とと姉ちゃん、べっぴんさん、ひよっこ……
名作の魅力を解き明かすとともに、
朝ドラが時代の鏡として日本人の姿を
どれくらい映し出してきたかを、考察。
----------
SNSでの反応って気になるものですか?
朝ドラだからできること、できないことの制約ってあるのですか?
朝ドラの“気になるところ”を脚本家に聞いてみた、
制作者インタビューも特別収録!
----------
ファン待望、著者渾身の朝ドラ論!
あなたにとって、「思い出の朝ドラ」は何ですか?
----------
◆本書のおもな内容◆
序 章 2010年代、朝ドラの何が変わったのか
――『ゲゲゲの女房』ほか
第1章 国際結婚とつかこうへいイズム――『マッサン』
第2章 食らうことは生きること――『ごちそうさん』
第3章 妾と女中と正妻と――『あさが来た』
第4章 純愛と道ならぬ恋――『花子とアン』
第5章 生涯独身ヒロイン、あらわる――『とと姉ちゃん』
第6章 シングルマザーの現実と誇り――『私の青空』
第7章 産めよ育てよ働けよ――『べっぴんさん』
第8章 辛抱だけじゃなかった――『おしん』
第9章 人生なめ過ぎな主人公――『まれ』
第10章 朝ドラを超えた朝ドラ――『カーネーション』
第11章 影武者に光を――『あまちゃん』
第12章 朝ドラはこうしてつくられる:岡田惠和インタビュー
――『ちゅらさん』『おひさま』『ひよっこ』
第13章 “朝ドラらしさ”とは何か:大森寿美男インタビュー
――『てるてる家族』

東芝解体 電機メーカーが消える日
講談社現代新書
巨大な負債を抱え、会社解体の危機に喘ぐ東芝――いや、東芝だけではない。かつて日本企業を代表する存在だった総合電機が軒並み苦境に陥っている。東芝・ソニー・日立ほか大手8社の歴史や経営を詳細に分析することで日本の総合電機がはまった巨大な陥穽を描く。名著『失敗の本質』総合電機版とも言える1冊。
【担当者挨拶】
本書が生まれたきっかけは、著者となるジャーナリストの大西康之氏が語った次のセリフでした。
「東芝をはじめとする日本の大手電機メーカーは、国内に築かれた、ある二つの巨大な『ファミリー』に所属することで、これまで計り知れぬほどの恩恵を受けてきました。そしてそのファミリーというシステムそのものが、結果的に総合電機を衰退させる大きな原因にもなりました。その構造を知らずに、昨今の総合電機の凋落を真に理解することは難しいんです」
日本の電機メーカーが属していた二つの「ファミリー」とは何か。そのファミリーがなぜ、電機メーカーを育て、そして衰退させる原因になったのか――本書の序章はその「謎解き」「種明かし」。ファミリーの正体について大胆に迫っていきます。
続く第1章~第8章では、日本を代表する大手電機メーカー8社を詳細に分析し、日本の電機が負け続けた「本当の原因」「失敗の本質」に迫っています。目次を一部抜粋してみます。
東芝・・・ 待ち受ける”廃炉会社”への道
NEC・・・ 通信自由化時代30年を無策で過ごした
シャープ・・・ 台湾・ホンハイ傘下で再浮上
ソニー・・・ 脱エレクトロニクスで見えてきた光明
パナソニック・・・ 「車載電池」「住宅」の次に目指すもの
日立製作所・・・ 「技術の日立」を過信し、消費者を軽んじた
三菱電機・・・ 実は構造改革の優等生?
富士通・・・ 進取の気性を失い、既得権にしがみつく
表現に最新の注意を払いつつも、本書では「次に危ないのはどこ?」「生き残る会社は?」といった点にも触れています。大西氏の言葉を借りるならば、そのヒントは「適者生存」「恐竜は滅ぶ。生き残るのは哺乳類」といったあたりにありそうです。(HA)
【内容紹介】
巨大な負債を抱え、会社解体の危機に喘ぐ東芝――かつて日本企業を代表する存在だった総合電機が軒並み苦境に陥っている。東芝・ソニー・日立ほか大手8社の歴史や経営を詳細に分析することで日本の総合電機がはまった巨大な陥穽を描く。名著『失敗の本質』総合電機版とも言える1冊。

真説・企業論 ビジネススクールが教えない経営学
講談社現代新書
日本経済はなぜ長期停滞しているのか。起業の活力もイノベーションの条件も不足しているからなのか。通説を覆し本当の可能性を探る。
ベンチャー企業とイノベーションについて本書で言及する5つの論点。
・アメリカはベンチャー企業の天国ではない。アメリカの開業率はこの30年間で半減している。
・アメリカのハイテク・ベンチャー企業を育てたのは、もっぱら政府の強力な軍事産業育成政策である。
・イノベーションは、共同体的な組織や長期的に持続する人間関係から生まれる。
・アメリカは新自由主義的改革による金融化・グローバル化が進んだ結果、生産性は鈍化し、画期的なイノベーションが起きなくなっている。
・日本はアメリカを模範とした「コーポレート・ガバナンス改革」を続けた結果、長期の停滞に陥っている。
これらの実態を知ったうえで、企業が目指すべき方向とは?

タロットの秘密
講談社現代新書
タロットカードは、なぜ謎めいた存在になったのか。最新の研究成果を盛り込み、タロットカードが占いのために使われるようになった歴史や背景を解明する。また、絵の図像の文化的背景から、「鏡リュウジ流」解釈までを丁寧に解説し、具体的な占い方までを紹介。これ一冊で、タロットのすべてがわかる。タロットはもちろんのこと、西洋魔術やオカルト、ユング心理学に興味を持つすべての人、必携の本格的入門書。
タロットカードは、なぜ謎めいた存在になったのか。
最新の研究成果を盛り込み、タロットカードが占いのために使われるようになった歴史や背景を解明する。また、絵の図像の文化的背景から、「鏡リュウジ流」解釈までを丁寧に解説し、具体的な占い方までを紹介。
これ一冊で、タロットのすべてがわかる。
タロットはもちろんのこと、西洋魔術やオカルト、ユング心理学に興味を持つすべての人、必携の本格的入門書。

勇敢な日本経済論
講談社現代新書
面白くて簡単に日本経済再生の論点がつかめて、読んだその日から政治経済ニュースの見え方が一変する、「ザ・対談」が実現しました! 消費税を上げないと財政破たんするのか? そもそも円高がいいのか円安がいいのか? 少子高齢化は悪いことばかりなのか? アベノミクスは失敗なのか? トランプ大統領とどう付き合えばよいのか? 論客二人が役人の問題を明らかにして日本経済復活への近未来を大胆かつ華麗に予測しました。
面白くて簡単に日本経済再生の論点がつかめて、読んだその日から政治経済ニュースの見え方が一変する、「ザ・対談」が実現しました! 財務省から地方自治体まで役人のどこが問題か、マスコミ報道にはどんなバイアスがかかっているのかが明らかになります。
本当に消費税を上げないと財政破たんしてしまうのか? なぜ多くの地方再生が苦戦しているのか? 規制緩和はなぜ進まないのか? そもそも円高がいいのか円安がいいのか? 少子高齢化は本当に悪いことばかりなのか?
アベノミクスは失敗なのか、そうでないのか? そしてトランプ大統領のアメリカとどう付き合えばよいのか?
日本経済の底力を知り、役人の限界を知る二人が、時に真っ向対決、時に知恵を出し合い、近未来を大胆かつ華麗に予測しました。
ぐっちーさんは、トランプ大統領の窮地を救った過去があり、高橋センセイは安倍首相の絶頂とどん底時代に付き合っており、日米トップをよく知っています。経済知識と具体的提案と話芸の共演、必読です!

捨てられる銀行2 非産運用
講談社現代新書
ベストセラー『捨てられる銀行』が明らかにした森信親・金融庁長官の金融大改革。第2弾は「資産運用の大改革」だ。キーワードは「フィデューシャリー・デューティ」。いま、銀行や生保、証券会社が売る金融商品の多くは高額手数料を取れる金融機関本位の商品ばかり。森長官の資産運用改革はここに厳しいメスを入れつつある。「愛される」のか「捨てられるのか」。森長官の真意をいち早く見抜くために全金融機関関係者必読の書。
ベストセラー『捨てられる銀行』が明らかにした森信親・金融庁長官の地域金融大改革。実は、森長官の金融改革にはもう一つの大きな柱がある。それが資産運用の大改革である。日本の「資産運用」が、何も産まない「非産運用」になり、「悲惨運用」となっている現実を変えようというのだ。
キーワードは「フィデューシャリー・デューティ」。
受託者責任と訳されてきたが、森長官の定義は「真に顧客本位の業務運営をする義務」となる。
いま、銀行や生保、証券会社が「お客様の資産運用のため」というトークで売る金融商品の多くは高額手数料を取れる金融機関本位の商品ばかり。銀行の窓口で勧められる「外貨建て貯蓄性保険商品」はその最たる例だ。
森長官の改革は顧客本位でない営業姿勢を続ける全金融機関を「見える化」して、自然淘汰に追い込む。
金融庁ではなく顧客の方を見るべきとの真意をいち早く見抜き「信じられる金融機関」に体質改善しないと、銀行も生保も証券会社も「捨てられる」時代が来る。
1995年の家計金融資産を1とすると、米国は3倍強、英国は2.8倍に膨らんでいるが、日本は1.47倍止まり。その差を家計に取り戻すための大改革が始まるのだ。
金融機関関係者必読、今後10年の資産運用の趨勢を掴んだものだけが生き残る。

牙を研げ 会社を生き抜くための教養
講談社現代新書
胃袋がちぎれるような毎日を送る企業人必読! 〈知の巨人〉が、ビジネスパーソンに送る、知力と人間力を高める驚きの講義!「旧日本陸軍マニュアルに学ぶ仕事術」「世界のエリートの思考法を理解するための宗教入門」「論理の崩れを見抜く力の鍛え方」「地政学を知ることで、激動する国際情勢がわかる」「資本主義という世の中のカラクリを掴む」「エリートの数学力低下という危機」「本をいかに選び、いかに読むか」……
胃袋がちぎれるような毎日を送る企業人必読!
〈知の巨人〉が、ビジネスパーソンに送る、知力と人間力を高める驚きの講義!
・旧日本陸軍マニュアルに学ぶ仕事術
・世界のエリートの思考法を理解するための宗教入門
・論理の崩れを見抜く力をいかに鍛えるか
・地政学を知ることで、激動する国際情勢がわかる
・資本主義という世の中のカラクリをつかむ
・これだけは知っておきたい日本近現代史
・エリートの数学力低下という危機
・本をいかに選び、いかに読むか……
会社の内外を生き抜くために欠かせないほんとうの教養とは?
組織論から宗教学の基本まで、知の巨人が総合知を伝授!
「私は『教養のための教養』という類いの教養主義には反対だ。教養は、直接もしくは間接に、仕事や生活と結びつかなくてはならないと思っている。私自身が過去に教養関連で出したのはほとんどが、『間接に』役立つ、哲学、神学、マルクス経済学、歴史学などの本だった。今回は、『直接に』役立つ本を作ってみようと思った」
「ビジネスパーソンは、激しい競争のなかで生きている。この現実を踏まえたうえで、教養について考えてみた。誰も公言はしないが、組織のなかで生き残るためには『狡さ』が必要だ。例えば、本書のなかでも強調しているのが、独断専行だ。一般には独断専行は、旧大日本帝国の悪弊で、組織の病理であると断罪されている。しかし、実際、官庁でも民間企業でも、仕事で評価される人は、独断専行の使い方をよく心得ている。ただし、状況判断をせずに独断専行をすると、過剰な責任を追及されるリスクがある。落とし穴に落ちないように注意しつつ、上手に立ち回る方法についても本書ではかなり踏み込んで書いた」--(「まえがき」より)

カラー版 東京の森を歩く
講談社現代新書
東京散歩に必携の一冊!水元公園、飛鳥山公園、新宿御苑、明治神宮、自然教育園、石神井公園、神代植物公園、野川、八国山、横沢入、高尾山、御岳山……東京の自然は、これだけ豊かだった! 高層ビル、住宅地に囲まれた都会の多様な自然を楽しむための決定版ガイド。カラー写真多数!
東京散歩に必携の一冊!
東京の自然は、これだけ豊かだった! 高層ビル、住宅地に囲まれた都会の多様な自然を楽しむための決定版ガイド。カラー写真多数!
本書に登場する東京の森
東京低地の森
「浜離宮」/「清澄庭園」/「東京港野鳥の森公園」/「水元公園」
武蔵野台地東部の森
「皇居・東御苑」/「飛鳥山公園」/「小石川植物園」/「六義園」/「新宿御苑」/「明治神宮」/「自然教育園」/「林試の森公園」/「石神井公園」/「井の頭公園」
武蔵野台地西部の森
「神代植物公園/「小金井公園」/「野川と国分寺崖線」/「武蔵国分寺」/「府中市大國魂神社」
武蔵野台地と奥多摩をつなぐ「丘陵地の森」
「八国山」/「横沢入」
東京の山地・奥多摩の森
「高尾山」/「御岳山」/「水源林」/「三頭山」
守り・育て・創られている森
「柳窪」/「一橋大学」/「海の森」

京都のおねだん
講談社現代新書
お地蔵さんの貸出料は3000円、発売第一号の抹茶パフェは1080円、では舞妓さんとのお茶屋遊びは? 京都では値段が前もって知らされないことも多く、往々にして不思議な「おねだん」設定に出くわす。京都を京都たらしめているゆえんともいえる、京都の 「おねだん」。それを知ることは、京都人の思考や人生観を知ることにつながるはず。京都歴二十余年、サントリー学芸賞受賞の気鋭の研究者が解読する、京都の秘密。
なぜこれがこんな高いのか、あんな安いのか、なんで無料なのか、そもそもあんなものになんでおねだんがつくのか――
大学進学以来、京都住まい二十余年。往々にしてそんな局面に出くわした著者が、そんな「京都のおねだん」の秘密に迫る。
そもそも「おねだん」の表示がされていない料理屋さん、おねだん「上限なし」という貸しビデオ屋、お地蔵さんに生ずる「借用料」。
そして究極の謎、花街遊びにはいくらかかる?
京都人が何にどれだけ支払うのかという価値基準は、もしかしたら京都を京都たらしめているゆえんかもしれない。
京都の「おねだん」を知ることは、京都人の思考や人生観を知ることにつながるはず。
2015年サントリー学芸賞芸術・文学部門を受賞、気鋭のチャップリン研究者にして「京都人見習い」を自称する著者による、初エッセイ。

2025年 日本の農業ビジネス
講談社現代新書
低迷する日本経済復活の切り札は「農業輸出大国化」だ!
経済・IT・農政のプロたちが描く、新たな農業のビジネスモデルと力強い未来像。
【担当者挨拶】
「もっと大規模化、もっと企業による組織化が進まなければ、日本の農業に未来はありません」。最初、研究会のメンバー――いずれも農業・農政の専門家――が口々にそう主張するのを末席で拝聴しながら、正直な話、私は強い反発を覚えていました。「じゃあ、安い輸入品に押されながらも、なんとか細々と続けている小規模農家はどうするんだ」と。元来、私は疑り深い性格なので、話を聞いているうちに、「経団連のシンクタンクで行われている研究会だから、はじめから企業寄りのスタンスで結論を出そうとしているんじゃないか」と勘ぐったこともありました。しかし、あるメンバーの次の一言が耳に刺さりました。「日本は農業を守ることにこだわりすぎて、結果的に農業を衰退させてしまったんだと思います」。それから、約半年にわたって、メンバーの皆さんの話を聞き続けました。「日本の農産物の中には、海外で人気が出そうなものがたくさんあるのに、制度やシステムの不備によって『農業輸出大国』になりきれずにいる」「これまでの日本の農政が農業を衰退させてきただけでなく、消費者に高い負担を強い続けてきた」「ITや農政改革、国家戦略特区の創設によって、新しい農業のスタイルが少しずつ日本にも誕生しつつある」……。こうした話を聞き、そして実際に自分でも調べてみることで、「なるほど」と思うことが次第に増えていきました。日本の農業の未来について書かれた本は、いくつか存在しますが、「制度」や「構造」といったマクロな視点から、「何が問題で」「どうすればいいのか」をしっかり論じた本は意外とありません。本書は、農政・IT・経済そして農業の専門家が、それぞれの分野から「日本農業の未来」を分析した真面目でかつわかりやすい本です。日本の農業の未来を案じる方、そして以前の私のように「農業の組織化・大規模化」に対してなんとなく警戒心や反発を感じる方にこそぜひ読んでいただけたらと思っています。ちょっと制度や仕組みや考え方が変われば、すぐに日本農業の明るい未来が見えてくるはずです。(HA)

ビートたけしと北野武
講談社現代新書
俳優としてこれまでドラマ・映画に数多く出演したきたビートたけしは、金嬉老、3億円事件の犯人、大久保清、東条英機、田岡一雄、千石剛賢など、実にさまざまな実在する人物を演じてきた。そこでは、差別・暴力・宗教など、日本社会ではタブーとされがちなテーマが取り上げられている。そうした出演作品を軸に、現代社会の「欺瞞」、そして「ビートたけし」と「北野武」の「二面性」にも迫った、画期的論考!
差別・暴力・宗教・科学…
現代社会の「欺瞞」、そして「ビートたけし」と「北野武」の
「二面性」にも迫った、画期的論考!
-----
今年1月、「お笑いBIG3」の一人、ビートたけしが古希を迎えました。
もともと漫才師として出発した彼は、本名の北野武名義で
映画監督として活躍すると同時に、
俳優としてもドラマ・映画に多く出演し、存在感を示してきました。
そこでは、実在する著名人や現実に起こった社会的事件の当事者を
演じたことも少なくありません。
たとえば、1968年の出来事と出演したドラマを重ねると、こんな感じになります。
・2月、ビートたけし(A)が静岡県で暴力団員を殺害後、寸又峡の旅館に立て籠もる
・12月、ビートたけし(B)が東京・府中市で現金輸送車を乗っ取る
・なお、この強奪現場と塀を挟んで向こう側の府中刑務所には、強姦致傷事件でビートたけし(C)が服役していた
もちろん、実際には、(A)=金嬉老、(B)=3億円事件の犯人、(C)=大久保清
となるわけですが、これら以外にも、たけしは東条英機、田岡一雄、千石剛賢、
エホバの証人輸血拒否事件で死亡した男児の父親、豊田商事会長刺殺事件の
犯人など、実に多くの人物を演じてきました。
以上の作品では、宗教・暴力・差別など、日本の社会ではタブーとされがちな
テーマが取り上げられています。
そこで本書では、出演したドラマ・映画作品を補助線としつつ、
彼の半生や二面性について、戦後ニッポンの変容を重ね合わせながら論考します。
これまでにないたけし論、日本社会論として一気読み必至の一冊!
-----
◆本書のおもな内容◆
序 章 たけしの演じた人物で年表をつくってみた
第1章 母親の喪失――大久保清と北野武を分けたもの
第2章 差別と暴力――金嬉老・三億円事件・写真週刊誌
第3章 宗教と科学――イエスの方舟・エホバの証人・バイク事故
終 章 戦後ニッポンに内在する二面性と欺瞞

日本経済入門
講談社現代新書
日本経済は構造的問題を抱えている。1990年代以降、多くの指標が長期にわたる日本経済の低迷を示してきたが、抜本的な改革には手をつけられることはなく、25年以上が浪費した。数年来、大規模な金融の量的緩和が問題を解決するような錯覚を与えているが、幻想にすぎない。事実、株価こそ上がったもの、実態経済が回復する兆しは見えない。危機的な状況にある日本経済のリアルな実態とはいかなるものか。
本書はリアルな日本経済の入門書である。単に日本経済の現状がどうなっているかを説明するだけではなく、現状の認識の上に立って、どこにどのような問題があるかを明らかにし、問題の処方箋を呈示している。
日本経済は様々の困難な問題を抱えている。とりわけ問題なのは、1990年代の中ごろをピークとして、さまざまな経済指標が減少傾向を示している点だ。背景には、人口構造が高齢化しつつあるという問題があるが、それだからこそ、経済の生産性を向上させる必要に迫られている。
しかし、日本では、この3年間、金融緩和政策に大きな関心が集まり、日本経済の抱える問題が金融緩和によって解決されるような錯覚に陥ってきた。しかしながら、結局のところ、未曾有の量的緩和政策は、株価を一時的に上昇させただけで、実態経済は依然として低迷している。日本経済の抱える問題は、金融緩和だけで解決できるものでないのだ。
日本はこの3年間という貴重な時間を無為に過ごし、無駄にした。しかし今からでも遅くはない。日本経済の発展のためになすべきことはたくさんある。それを明らかにするのが本書の目的だ。

新版 うつ病をなおす
講談社現代新書
旧版の刊行から12年。うつ病に関する研究および治療は大きな発展を遂げました。本書は、旧版では取り扱われなかった「現代うつ病」「双極性障害との違い」「適応障害」「老年うつ病」などといった、最新知見を取り入れてアップデート。もっとも信頼される名医が回復法を紹介します。
もっとも信頼される名医によって体系的に治療法が書かれた旧版は、版を重ねて現在13刷になります。
しかし、うつ病に関する研究や治療法はこの10年で大きな変化を遂げました。
この新版では、あらたに登場した「現代うつ病」の治療法や、元は一緒にされてしまっていた「双極性障害との治療法の違い」、患者数が増加している「適応障害」についても述べます。
うつ病の最新知見を盛り込み、その実際の治療をわかりやすく教える一冊。
<主な内容>
プロローグ 新版の刊行にあたって
1章 うつ病の症状と診断
2章 メランコリー型うつ病
3章 現代うつ病
4章 特殊なタイプのうつ病
5章 うつ病との鑑別が必要な病気
6章 うつ病の治療メニュー
7章 うつ病にかからないための考え方改造法
8章 うつ病はなぜ生じるのか
おわりに