講談社現代新書作品一覧

炎の牛肉教室!
講談社現代新書
「松阪牛」と「米沢牛」はどう味が違うのか。「A5」ランクは美味しいのか。どれくらい熟成させた肉が美味しいのか――牛肉に関する正しい知識をぞんぶんに学べば、美味しい牛肉とはどんな肉のことなのか、どこに行けば美味しい肉と出会えるのかがすっきりと理解できるに違いない。巻末には、「美味しい牛肉を食べられる販売店・飲食店リスト」も付いている。これであなたも必ずや、本当に美味しい牛肉に出会える!!
いま、日本に空前の牛肉ブームが訪れている。にもかかわらず、私たち日本人は牛肉のことをあまりに識らなすぎる。
例えば、皆さんがふだん食べている牛肉は、なんという牛の品種かご存じだろうか? 「松阪牛」や「飛騨牛」といった、いわゆるブランド名ではなくて、「和牛」や「国産牛」としてパッケージに入っている牛肉の品種のことだ。
また、「神戸牛」や「米沢牛」などブランド和牛の名前はよく耳にしていても、では「そのブランド牛の特徴は?」と聞かれた途端に、困る人も多いのではないだろうか?
牛肉の「美味しさ」についてはどうだろう? 焼き肉店に行けば、「A5の和牛」「最上級の黒毛和牛」というようなキャッチフレーズで、高級な肉が提供される。A5という評価を獲得した牛肉は、文句なしに美味しいものと思っている人も多い。
しかし実際には、A5という規格は美味しさを保証するものではない。牛肉を専門とする流通業者は、「自分が食べるとしたら、A5の牛肉は選ばない」と口々に言う。
「赤身肉」というキーワードにしても、いったいどんな肉が赤身肉であるかがとてもあいまいで、「これは霜降り肉じゃないか!」というものまで、「赤身」を謳っているケースが多い。
話題の「熟成肉」についても、2010年あたりから「熟成肉」の看板を出す店は増えたにもかかわらず、単に腐敗に近づいた肉を「熟成」と称して提供する店が相当数あるようだ……。
いかがだろうか?
本書を読めば、牛肉に関する誤解が消え去り、正しい知識をぞんぶんに学べる。美味しい牛肉とはどんなものか、どこに行けば出会えるのかもすっきりと理解できるに違いない。
巻末には、筆者が厳選した「美味しい牛肉を食べられる販売店・飲食店リスト」も付いている。
本書を読み終える頃には、牛肉を食べるあなたの舌は確実に肥える。本当に美味しい牛肉だけを食べて、一生を豊かに楽しく暮らせるように成熟するのだ!!

保守の真髄 老酔狂で語る文明の紊乱
講談社現代新書
世界恐慌や世界戦争の危機が見込まれる現在、政治や文化に関する能力を国民は身につける必要がある!そして、良き保守思想の発達した国家でなければ良き軍隊をもつことはできない、と老師・ニシベは我々日本人に警告をする。アリストテレス、マキャベッリ、ガンディ、チェスタトン、福沢諭吉、中江兆民など古今東西の巨人の叡智から戦後日本の政治・経済政策まで、保守思想の真実を語り尽くす大思想家・ニシベ最期の書。
保守は右翼とは大いに違う。
世界の思想史を紐解きつつ、混迷を深める
世界の政治情勢と向き合うために
日本が抱える諸問題への老師からの鋭い提言の書。
【本書での老師・西部の主張は以下の13項目である】
1・日本の核武装―是非もなく
2・天皇譲位―俗世は口幅を狭くせよ
3・立憲主義―悪報は法に非ず
4・領土―施政権と不可分と知れ
5・国連―屁の突っ張りにもならず
6・日米同盟―「51番目のアメリカ州」にしてもらえるはずがない
7・反左翼は言うに及ばず左翼も右翼も――人が馬鹿になる早道
8・テロリズム―それと戦争の区別などは不可能
9・資本主義―文明の砂漠に咲く「拝金とイノヴェーション」の毒花
10・民主主義―文明の砂漠に吹く「人気とスキャンダル」の砂塵
11・宗教―詐欺が人間精神に必然とはこれいかに
12・社会科学―エッセイ以上のものと詐称する専門人ども
13・自裁―それを生きいきとなすのが人生の締め括り方
【本書の章構成】
第一章 文明に霜が下り雪が降るとき
第二章 民主主義は白魔術
第三章 貨幣は「戦さの女神」
第四章 「シジフォス」の営みは国家においてこそ
【サブタイトルの「紊乱論」の意味を知りたい方へ】
著者の本文からのその主旨を抜粋する。
「 紊乱とは「文がもつれた糸のように乱れる」状態を指す。文が明ではなく暗に近づいているのだとすれば、高度文明などという表現すらが虚しくなる。だが、我が身それ自体の老酔狂という紊乱にあっては、文暗のあとに何がやってくるのか、予測も予想も想像もつかない。というより「文暗の深刻化が止めどなく進行するのであろう」と漠然と思うだけのことである。
これを絶望の境地といえばそういえなくもないが、「絶望するものの数が増えることだけが希望である」(J・オルテガ)と考えるならば、これから述べ立てる紊乱論も希望の書といえなくもない。」

世界神話学入門
講談社現代新書
なぜ世界中によく似た神話が見られるのか。神話には人類の古い歴史が埋めこまれている。最新の神話研究とDNA研究のコラボにより、「出アフリカ」以降のホモ・サピエンス移動の軌跡が明らかに。世界の神話の分析から浮かび上がる人類の壮大なドラマ。人類史の見方が変わる!
日本神話では男神イザナギが、亡き女神イザナミを求めて冥界に下ります。一方ギリシア神話にも、オルフェウスが死んだ妻エウリュディケーを求めて冥界に下るという非常によく似たエピソードがあります。しかしこのパターンの神話は上記の二つに止まるものではなく、広く世界中に分布しています。では、なぜこのように、よく似た神話が世界中にあるのでしょうか?
2013年にハーヴァード大学のマイケル・ヴィツェルが、この謎を解くべく『世界神話の起源』という本を出版しました。この本によれば、世界の神話は古いタイプの「ゴンドワナ型」と新しいタイプの「ローラシア型」の二つのグループに大きく分かれるとされます。「ゴンドワナ型」はホモ・サピエンスがアフリカで最初に誕生したときに持っていた神話です。それが人類の「出アフリカ」にともなう初期の移動により、南インドからパプアニューギニア、オーストラリアに広がり、アフリカやオーストラリアのアボリジニの神話などになりました。
一方「ローラシア型」は、すでに地球上の大部分の地域にホモ・サピエンスが移住した後に、西アジアの文明圏を中心として新たに生み出されたと考えられています。それがインド=ヨーロッパ語族やスキタイ系の騎馬民族の移動によってユーラシア大陸全域に、さらにはシベリアから新大陸への移動によって南北アメリカ大陸に、そしてオーストロネシア語族の移動によって太平洋域へと、広く広がっていきました。つまりこの説によれば、日本神話もギリシア神話もローラシア型に属する同じタイプの神話ということになります。両者が似ているのは、むしろ当然のことなのです。
近年、DNA分析や様々な考古学資料の解析によって、人類移動のシナリオが詳しく再現できるようになりました。するとその成果が上記の世界神話説にぴったりと合致することがわかってきました。すなわち神話を分析することで、人類のたどった足跡が再現できるようになったのです。
本書は、近年まれに見る壮大かつエキサイティングな仮説であるこの世界神話学説をベースにして、著者独自の解釈も交えながら、ホモ・サピエンスがたどってきた長い歴史をたどるものです。

縄文の思想
講談社現代新書
縄文人のリアルな思想、彼らの他界観や世界観など生き方を律した思想が、海辺や北海道、南島という日本列島の周縁に生きた人びとの、弥生時代以降の歴史に光を当てることで明らかに。縄文は単なる失われた過去ではなく、周縁の人びとの生を律する思想として、上記の人びとのなかに脈々と生き続けてきた。考古学、神話学、民俗学を綜合し、もうひとつの日本列島人の歴史を描くこれまでにない縄文論。
文字に残されることのなかった縄文人のリアルな思想、かれらの他界観や世界観といった生々しい観念の世界、すなわち縄文人の生き方を律した思想を、どうすれば知ることができるのか──。
本書はこの難問に、考古学と日本列島の様々な神話・伝説といった具体的な資料にもとづき、さらには海辺や北海道、南島という日本列島の周縁に生きた人びとの、弥生時代以降の歴史に光を当てることによって解答しようとする試みです。縄文は単なる失われた過去ではなく、周縁の人びとの生を律する思想として、上記の人びとのなかに脈々と生き続けてきました。その生の様式をとおして、もうひとつの日本列島人の歴史を描くことが本書の目的です。
では、なぜ周縁の人びとなのでしょうか。
かれらは弥生時代以降、縄文伝統である狩猟漁撈のほか多様な生業に特化することで農耕民との共存を実現し、その結果、縄文の習俗や思想をとどめることになったと著者は考えています。周縁の人びとの、弥生時代以降の歴史に注目しようとする理由はこの点にあります。
縄文を「思想」としてとらえようとする場合、これまでは、具体的な手がかりがほとんどないと考えられていたために、どうしても書き手の「ロマン」、思い込み先行になりがちだったのではないでしょうか。本書では、上記の画期的なアプローチにより、いままでに明らかにされることのなかった縄文の核心に迫るものです。

戦争調査会 幻の政府文書を読み解く
講談社現代新書
敗戦直後、戦争への道を自らの手で検証しようとした国家プロジェクトの全貌。1945年11月、幣原喜重郎内閣が立ち上げた戦争調査会。多数の戦犯逮捕、公文書焼却など困難をきわめるなかおこなわれた40回超の会議、インタビュー、そして資料収集。日本人自らの手で開戦、敗戦の原因を明らかにしようとしたものの、GHQによって1年弱で廃止された未完のプロジェクトが明かす「昭和の戦争」の実像。
敗戦直後、戦争への道を自らの手で検証しようとした国家プロジェクトの全貌。
1945年11月、幣原喜重郎内閣が立ち上げた戦争調査会。
幣原自らが総裁に就き、長官には庶民金庫理事長の青木得三、各部会の部長には斎藤隆夫、飯村穣、山室宗文、馬場恒吾、八木秀次を任命し、委員・職員は100名ほどという、文字通りの国家プロジェクトだった。
多数の戦犯逮捕、公文書焼却など困難をきわめるなかおこなわれた40回超の会議、インタビュー、そして資料収集。
なぜ戦争は始まったのか?
分岐点はいつだったのか?
なぜ戦争に敗れたのか?
日本人自らの手で開戦、敗戦の原因を明らかにしようとしたものの、GHQによって1年弱で廃止された未完のプロジェクトが明かす「昭和の戦争」の実像。

健康格差 あなたの寿命は社会が決める
講談社現代新書
私たちは不健康・不摂生な人々に対して安易に「自己責任論」を振りかざしてしまいがちですが、現在ひそかに進行しているのは、所得や家庭環境などにより自らの健康を維持する最低限の条件すら蝕まれつつあるという異常事態です。まさに《命の格差》とも言うべき「健康格差」の危機的な実態に、NHKスペシャル取材班が総力を挙げて迫ります。
低所得の人の死亡率は、高所得の人のおよそ3倍―――。
「健康格差」は、健康に対する自己管理能力の低さが原因ではなく、生まれ育った家庭環境や地域、就いた職業や所得などが原因で生じた、病気のリスクや寿命など、私たち個人の健康状態に気づかぬうちに格差が生まれてしまうことを指します。
私たちは不健康・不摂生な人々に対して安易に「自己責任論」を振りかざしてしまいがちですが、現在ひそかに進行しているのは、所得や家庭環境などにより自らの健康を維持する最低限の条件すら蝕まれつつあるという異常事態です。まさに《寿命の格差》とも言うべき「健康格差」の危機的な実態に、NHKスペシャル取材班が総力を挙げて迫ります。
「健康格差」を放置していると、将来的に社会保障費が爆発的に増大していく。私たちが「健康格差」に無関心ではいられないのは、膨張する社会保障費への対策は喫緊の課題だからです。そして、私たちの誰もが健康を損なう事態になりかねないからです。
年金・雇用・介護・少子化など、NHKスペシャル取材班は様々なテーマを取り扱ってきましたが、「健康格差」はこれらのすべての根本に結びつく問題であることがわかりました。社会と健康の問題を深く考えるうえで必携の1冊です。
<目次>
はじめに
第1章 すべての世代に迫る「健康格差」
第2章 秋田県男性が短命な「意外な理由」
第3章 イギリスの国家的対策と足立区の挑戦
第4章 「健康格差」解消の鍵は?
第5章 白熱討論! 「健康格差」は自己責任か
第6章 拡大する日本人の「命の格差」
おわりに

不死身の特攻兵 軍神はなぜ上官に反抗したか
講談社現代新書
太平洋戦争末期に実施された”特別攻撃隊”により、多くの若者が亡くなっていった。だが、「必ず死んでこい」という上官の命令に背き、9回の出撃から生還した特攻兵がいた。その特攻兵、佐々木友次氏に鴻上尚史氏がインタビュー。飛行機がただ好きだった男が、なぜ、絶対命令から免れ、命の尊厳を守りぬけたのか。命を消費する日本型組織から抜け出すには。
太平洋戦争の末期に実施された”特別攻撃隊”。戦死を前提とする攻撃によって、若者たちが命を落としていった。
だが、陸軍第一回の特攻から計9回の出撃をし、9回生還した特攻兵がいた。その特攻兵、佐々木友次氏は、戦後の日本を生き抜き2016年2月に亡くなった。
鴻上尚史氏が生前の佐々木氏本人へインタビュー。
飛行機がただ好きだった男が、なぜ、軍では絶対である上官の命令に背き、命の尊厳を守りぬけたのか。
我々も同じ状況になったとき、佐々木氏と同じことができるだろうか。
戦後72年。実は本質的には日本社会は変わっていないのではないか。
本当に特攻は志願だったのか、そして、なぜあんなにも賛美されたのか。
命を消費する日本型組織から、一人の人間として抜け出す強さの源に迫る。

変な経営論 澤田秀雄インタビュー
講談社現代新書
日本企業に未来はあるのか? 日本人の働き方はどうなってしまうのか? あらゆる業種でビジネスの先行きがあまりに不透明な今、激変する近未来をどう考え、どう動けば正解なのか?ヒントは、「ハウステンボス」と「変なホテル」にあった。澤田秀雄氏がハウステンボスでの成功の秘密と、変なホテルに象徴される今後への布石、なぜ旅行業以外にも次々乗り出しているのか。その発想を初めてすべて明かした。
エイチ・アイ・エス(HIS)グループを率いる澤田秀雄CEOが旅行業以外の新規事業になぜ次々乗り出すのか? そこで必ず結果を出せるのはなぜなのか? 将来に備え、全力を傾ける4分野とは何か、その理由は?
ビジネスの先行きが不透明な今、未来をどう考え、どう動けば正解なのか?
ヒントは、「ハウステンボス」の再生と「変なホテル」の先見性にあります。
10月末の大胆な役員刷新、大型の資金調達で、今また注目を集める澤田秀雄氏。「ハウステンボス」と「変なホテル」の成功の秘密から、なぜ旅行業以外の新しい事業に乗り出すのかまで、はじめて詳しく明かしています。
澤田秀雄氏が18年連続赤字だったテーマパーク社長になり7年、ハウステンボスは100億円の利益を生むまでに再生しました。さらに、AIとロボットと人間、インバウンドと観光、再生可能エネルギー、人口減少と地方再生、農業、健康ビジネス、、、すべてが長崎で実証実験されて実を結びつつあります。
「変なホテル」の「変な」とは「変わり続ける」という意味。「変な経営」の極意がここに。
第1章 テーマパークで学んだこと
価格破壊が通用しない/オンリーワンかナンバーワン/「いつでも見られる」の罠/三つのマーケット/嘘でも笑顔でやってくれ/3・5点ならやめてしまえ!
第2章 観光ビジネス都市への道
いつか東京ディズニーリゾートを抜く!/クルーズ船とカジノ/広大な私有地だからできること/芸術家が溢れる街/ローコストホテルの時代が来る/安くてもデザインは格好良く
第3章 「変なホテル」はどこが変か
割り切ったほうが進化は早まる/素人だからできたこと/料金はあなたが決めてください/30人がたった7人に!/ロボットを売る/これがホテル革命だ
第4章 なぜエネルギー事業なのか
エネルギーを外に売る/地熱発電は新時代へ/価格破壊の条件/天然ガスでも小売業者に/世界一、生産性の高い植物工場
第5章 旅行業の未来
総合旅行会社は消えていく/世界の需要を取り込む/海外支店の役割が変わる/ビジネスの4割は勘/人間の健康、会社の健康/リーダーをどうやって育てるか/運の良さが判断基準だ

天皇家のお葬式
講談社現代新書
天皇の葬儀のかたちは、時代によってさまざまであった。日本で初めて火葬されたのは持統天皇である。その後、聖武天皇以降は土葬に戻ったが、淳和天皇の時は遺言によりふたたび火葬になり、しかも初めて散骨されている。また、明治天皇以降、葬儀は神式であるが、江戸時代までは仏式で行われていた。なぜ、仏式から神式に変わったのか?古代からの天皇の葬儀の変遷をたどりながら、その時代背景や時代の変化について論考する。
【古代から近現代までの「2700年」をこの一冊で!】
日本で初めて火葬された天皇といえば?
江戸時代までは仏式なのに、明治以降はなぜ神式なのか?
明治天皇陵をめぐる東京vs.京都の暗闘とは?
昔の喪服の色は白。現在の黒に変わったのは、
明治天皇の葬儀がきっかけだった。
天皇の葬儀は時代の変化を映し、
この国のあり方をも示す。
その変遷をたどることは、
日本の歴史を知ることでもある――。
------------
そもそも、天皇の葬儀のかたちは、時代によってさまざまであった。
日本で初めて火葬されたのは持統天皇である。
その後、聖武天皇以降は土葬に戻ったが、
淳和天皇の時は遺言によりふたたび火葬になり、
しかも初めて散骨されている。
また、明治天皇以降、葬儀は神式で行われ、
いまでこそ神式が当然のように思われているが、
飛鳥・奈良時代の昔から江戸時代(孝明天皇)までは
仏式によって行われていた。
菩提寺は京都・泉涌寺であった。
それがなぜ、仏式から神式に変わったのか?
本書では、古代から近現代までの
天皇の葬儀の変遷をたどりながら、
その時代背景や時代の変化について論考する。
-------------
【本書のおもな内容】
はじめに 時代の変化を映す天皇の葬儀
第1章 明治天皇陵と明治神宮の創建――京都と東京の「都」争い
第2章 古代の天皇の葬儀――古墳時代から平安時代まで
第3章 中世の天皇の葬儀――鎌倉・室町時代
第4章 近世の天皇と葬儀――江戸時代
第5章 尊皇の潮流――王政復古への道
第6章 山陵の復活と孝明天皇陵――古代神話の再生
第7章 近代国家の天皇――象徴への道
第8章 明治天皇の大葬――モダン化する伝統
第9章 大正天皇の生涯と大葬――東宮御所のニューファミリー
第10章 昭和天皇の時代――大戦を超えて
第11章 昭和天皇の大葬――新憲法のもとで
おわりに 皇室の今後

珈琲の世界史
講談社現代新書
カップ一杯のコーヒーの中には、芳醇なロマンに満ちた「物語」の数々が溶け込んでいます。その液体を口にするとき、私たちはその中の「物語」も同時に味わっているのです。コーヒーの歴史を知ることは、その「物語」を読み解くことに他なりません。歴史のロマンを玩味するにせよ、知識欲の渇きを潤すにせよ、深く知れば知るほどに、その味わいもまた深まるというもの。一杯のコーヒーに潜んだその歴史を、一緒に辿ってみましょう。
ヒトが何かを食べるとき、その食べ物に込められた「物語」も一緒に味わっている――そんなセリフを聞いたことはないでしょうか。
コーヒーはまさにその最たる例です。カップ一杯のコーヒーの中には、芳醇なロマンに満ちた「物語」の数々が溶け込んでいます。その液体を口にするとき、私たちはその中の「物語」も同時に味わっているのです。コーヒーの歴史を知ることは、その「物語」を読み解くことに他なりません。歴史のロマンを玩味するにせよ、知識欲の渇きを潤すにせよ、深く知れば知るほどに、その味わいもまた深まるというもの。一杯のコーヒーに潜んだその歴史を、この本で一緒に辿ってみましょう。
先史時代から今現在に至るまで、コーヒーが辿った歴史を、起源に関する最新仮説なども交えながら、できるだけわかりやすく本書にまとめました。近年話題の「スペシャルティ」「サードウェーブ」「純喫茶」なども、じつは混乱の多い言葉なのですが、それぞれの歴史をきちんと知れば、「なるほど、そうだったのか!」と目からウロコが落ちて、すっきり理解できることでしょう。
「イギリス近代化の陰にコーヒーあり」「フランス革命の陰にもコーヒーあり?!」「世界のコーヒーをナポレオンが変えた?」「コーヒーで成り上がった億万長者たち」「東西冷戦とコーヒーの意外な関係」……などなど、学校で歴史の時間に習ったいろんな出来事が、じつは意外なかたちでコーヒーとつながっていることに、きっと驚かされるでしょう。
――「はじめに」より、一部抜粋
<目次>
序章 コーヒーの基礎知識
1章 コーヒー前史
2章 コーヒーはじまりの物語
3章 イスラーム世界からヨーロッパへ
4章 コーヒーハウスとカフェの時代
5章 コーヒーノキ、世界にはばたく
6章 コーヒーブームはナポレオンが生んだ?
7章 19世紀の生産事情あれこれ
8章 黄金時代の終わり
9章 コーヒーの日本史
10章 スペシャルティコーヒーをめぐって
終章 コーヒー新世紀の到来

愛と狂瀾のメリークリスマス なぜ異教徒の祭典が日本化したのか
講談社現代新書
なぜキリスト教信者ではない日本人にとっても、クリスマスは特別行事になっているのか? それは実は、力で押してくるキリスト教文化の厄介な侵入を――彼らを怒らせることなく――防ぎ、やり過ごしていくための、「日本人ならではの知恵」だった! 「恋人たちが愛し合うクリスマス」という逸脱も、その「知恵」の延長線上にあったのだ――キリスト教伝来500年史から、極上の「日本史ミステリー」を読み解こう!
あなたは、ふしぎに思ったことがないだろうか?
「なぜ日本人は、キリスト教信者でもないのに、クリスマスを特別行事と見なして、毎年毎年、あんなに大騒ぎするんだろう?」
本書は、「日本におけるクリスマス祝祭の歴史」を丹念に追いながら、この謎に迫ってゆくスリリングな教養書である。1549年のキリスト教伝来から始まる「降誕祭」の様子を、史料から細かく辿っていった。
実際に辿ってみると、「クリスマスにおける狂瀾」は、明治時代から始まったことがわかる。現在の、「恋人たちのクリスマス」は、明治の馬鹿騒ぎの流れの末にある、と考えられるのだ。そしてその、恋人たちのクリスマスのルーツは、実は、日露戦争の勝利にあることにも気づくだろう。
本書を読み進めるとやがて、「日本のクリスマス大騒ぎ」というものが、力で押してくるキリスト教文化の厄介な侵入を――彼らを怒らせることなく――防ぎ、やり過ごしていくための、「日本人ならではの知恵」だったのか! と納得するであろう。「恋人たちのクリスマス」という逸脱も、その「知恵」の延長線上にあったのである。
さあ、キリスト教伝来500年史を辿り、クリスマスをめぐる極上の「日本史ミステリー」を味わってみましょう。
<目次>
序 火あぶりにされたサンタクロース
1章 なぜ12月25日になったのか
2章 戦国日本のまじめなクリスマス
3章 隠れた人と流された人の江戸クリスマス
4章 明治新政府はキリスト教を許さない
5章 「他者の物珍しい祭り」だった明治前期
6章 クリスマス馬鹿騒ぎは1906年から始まった
7章 どんどん華やかになってゆく大正年間
8章 クリスマスイブを踊り抜く昭和初期
9章 戦時下の日本人はクリスマスをどう過ごしたか
10章 敗戦国日本は、狂瀾する
11章 戦前の騒ぎを語らぬふしぎ
12章 高度成長期の男たちは、家に帰っていった
13章 1970年代、鎮まる男、跳ねる女
14章 恋する男は「ロマンチック」を強いられる
15章 ロマンチック戦線から離脱する若者たち
終章 日本とキリスト教はそれぞれを侵さない

正しい本の読み方
講談社現代新書
ちまたには相変わらず、本が溢れています。しかし、そもそも、どんな本から読めば自分のためになるのか。本を読んでも次から次へと内容を忘れてしまうが、どうすれば覚えられるのか。本は何の役に立つのか・・・こういったことに悩んだことはありませんか?この本は、本を読むための本、本を愛する人のための本です。これを読めば、どんな本を選りすぐれば自分の血肉になるのか、がわかります。本を読むにもコツがいるんです!
<本を愛してやまない読書好きの皆さんへ>
ちまたには相変わらず、本が溢れています。
しかし、そもそも、どんな本から読めば自分のためになるのか。本を読んでも次から次へと内容を忘れてしまうが、どうすれば覚えられるのか。本は何の役に立つのか・・・。
こういったことに悩んだことはありませんか?
ネットの発達によって、情報が万人に平等に与えられる現代だからこそ、人々は「正しい本の読み方」があることを忘れているのではないでしょうか。
たとえば、本を読むうえで、「構造」「意図」「背景」の3つをおさえなくてはならないことを、あなたはご存知ですか?
*
この本は、本を読むための本、本を愛する人のための本です。これを読めば、どんな本を選りすぐれば、あなたの血肉になるのか、がわかります。
この本を読めば、本が自由に生きていくための保障になる、とわかります。
大ヒット作やネット評価の高い本ばかりを読んでいるだけでは、得られることは少ないかもしれません。
本を選ぶにも、読むにも、コツがいるのです。そのコツを橋爪先生に学びましょう。
*
特別付録として、橋爪先生が選び抜いた、「必ず読むべき『大著者100人』リスト」もつけました。
まずはこのリストに挙げられた大著者(小説家・哲学者・・・)から、読み始めてみませんか?
●目次
<基礎篇>
第一章 なぜ本を読むのか
第二章 どんな本を選べばよいのか
第三章 どのように本を読めばよいのか
<応用篇>
第四章 本から何を学べばよいのか
【特別付録】必ず読むべき「大著者一〇〇人」リスト
第五章 どのように覚えればよいのか
第六章 本はなんの役に立つか
<実践篇>
第七章 どのようにものごとを考えればよいのか
終章 情報が溢れる現代で、学ぶとはどういうことか

ピアノの名曲 聴きどころ 弾きどころ
講談社現代新書
世界最高峰、ロシアピアニズムの伝統を引き継ぐ現役女性ピアニストが、代表的なピアノの名曲を平易に解説。プロにしかわからないユニークな視点が満載、この本を読めば音楽鑑賞の楽しみが倍増すること間違いなし。アマチュアピアニストへのヒントも一杯。全てのクラシック、ピアノ音楽ファンにお勧めです!
特に何のテクニックのための練習という指定もないけれど、24曲全部を弾けばすべてのテクニックをマスターできるバッハの『平均律クラヴィア曲集』。ピアニストの手の動きを意識して弾きやすく書かれているショパン、まったく弾き手のことを考えていないベートーヴェン。
著者は、作曲家は基本的に演奏家に親切だといいます。こうしてほしいということは、楽譜の何気ない指示にすべて書き込まれているからです。
プロの見方を知ることで、ピアノを弾く人にはもちろんのこと、ただ聴くのが好きなだけの人も、音楽鑑賞の楽しみがよりいっそう深まること間違いなしの1冊です。

科学の知恵 怒りを鎮める うまく謝る
講談社現代新書
ビジネス、家庭を円滑にするためのヒントが満載!「電車が遅れていました。申し訳ありません」「遅れて申し訳ありません。電車が遅れていました」――どちらが適切な謝罪? 怒った時には、寝転べば怒りが収まる!? 関係を修復するうえで「謝罪」よりも必要なことは?知っていると役に立つ、怒り、謝罪、仕返し、赦しにまつわる最新サイエンス!
ビジネス、家庭を円滑にするためのヒントが満載!
・「電車が遅れていました。申し訳ありません」「遅れて申し訳ありません。電車が遅れていました」――どちらが適切な謝罪?
・怒った時には、寝転べば怒りが収まる!?
・赤ちゃんはなぜ怒り顔に反応するのか?
・関係を修復するうえで「謝罪」よりも必要なことは?
・悪い謝罪の四要素とは?
・実際の謝罪は想像したほどの効果もない理由
・ネットで謝罪圧力が強いのはなぜか
・セルフコントロールを高めるには?
・自らの怒りを収めるカギ「傍観者の視点」とは?
・なぜ当事者よりも第三者の方が厳しく罰するのか?
・「赦し」という人類の進化戦略とは?
知っていると役に立つ、怒り、謝罪、仕返し、赦しにまつわる最新サイエンス!

福島第一原発 1号機冷却「失敗の本質」
講談社現代新書
官邸や東電本店の要請に従わず、海水注水を強行した吉田昌郎・福島第一原発所長。日本中が喝采を送った「海水注水騒動」だが、事故から5年半経って原子炉にほとんど水が入っていなかったことが判明した。6年にわたる検証で浮かび上がってきた数々の「1号機冷却」の謎に迫る!東京電力技術者や原発専門家ら1000人以上を取材して浮かび上がってきたのが、原子炉冷却をめぐる「情報の共有」に失敗という事実だった。
官邸や東電本店の要請に従わず、海水注水を強行した吉田昌郎・福島第一原発所長。日本中が喝采を送った「海水注水騒動」だが、事故から5年半経って原子炉にほとんど水が入っていなかったことが判明した。6年にわたる検証で浮かび上がってきた数々の「1号機冷却」の謎に迫る!
東京電力技術者や原発専門家ら1000人以上を取材して浮かび上がってきたのが、原子炉冷却をめぐる「情報の共有」に失敗という事実だった。東京電力テレビ会議の内容を、AIで解析し、吉田所長の疲労度を解析したり、事故対応の意思決定に組織上の問題があったことなどを突き止める。
事故6年目経過しても、次々に浮かび上がる新事実。福島第一原発事故の調査報道の金字塔というべき作品

ハプスブルク帝国
講談社現代新書
弱小城主から元祖「日の沈まぬ帝国」の皇帝へ。広大な版図と多種多様な民族を支配下に置き、千年の命脈を保った世界史上ユニークな「帝国」。奇人皇帝ルードルフ二世から悲劇の皇妃エリーザベトまで。音楽の都、世紀末芸術の都としてのウィーンから、サラエヴォの銃声に始まり、敗戦と帝国瓦解で終わった第一次世界大戦まで。様々な人物とエピソードに彩られた歴史を一冊の新書ですべて描く。
1273年、ドイツ南西部の雄として知られたルードルフ四世が、ドイツ王に選出されます。各国の相反する利害関係からの、「より悪くない選択」としての選出でした。しかしこの偶然が、その後の「ハプスブルク帝国」大発展の基礎となりました。
ヨーロッパ列強との婚姻関係がもたらした偶然も幸いして、帝国の版図は拡大の一途をたどります。なかでもスペインを領有したことで、その領土は中南米そしてアジアにも及ぶ広大なものとなり、「日の沈むところなき帝国」とまで呼び習わされるに至りました。19世紀のイギリスではなく、この時期のハプスブルク帝国こそが、元祖「日の沈むところなき帝国」だったのです。
その後も二度にわたるオスマン帝国のウィーン包囲の脅威をはねのけ、オスマンからの失地回復にも成功するなど、ヨーロッパの大国としての地位は維持されます。しかし19世紀になると徐々にフランス、イギリスなどのより「近代的」な国々の後塵を拝するようになります。そして自国の皇位継承者暗殺を発端として勃発した第一次世界大戦での敗北により、ついに終焉の瞬間を迎えます。
本書は、現在のオーストリア、ハンガリー、チェコ、セルビア、ボスニア・ヘルツェゴビナなどに相当する地域を中心とする広大な版図と、そこに住まう多種多様な民族を支配下に置き、曲がりながりにも1000年の命脈を保った世界史上にもユニークな「帝国」の歴史を一冊の新書で描ききった意欲作です。

ニッポンの奇祭
講談社現代新書
カメラマン・小林紀晴が撮る、日本全国の奇祭。長野御柱祭の地で生まれ育った著者は、土着的な要素を感じる「奇祭」に惹かれ、全国を旅する。祭りの時にだけ顔を見せるかつての人の想い。カメラのファインダー越しに感じる古の神々。本来、撮れるはずのないものたち。遠い過去の日本人を目撃する異色の写真紀行。
カメラマン・小林紀晴が撮る、日本全国の奇祭。
長野御柱祭の地で生まれ育った著者は、土着的な要素を感じる「奇祭」に惹かれ、全国を旅する。
祭りの時にだけ顔を見せるかつての人の想い。カメラのファインダー越しに感じる古の神々。本来、撮れるはずのないものたち。
遠い過去の日本人を目撃する異色の写真紀行。

山本七平の思想 日本教と天皇制の70年
講談社現代新書
『日本人とユダヤ人』『「空気」の研究』等多くの作品で、日本社会と国民性の本質を鋭く指摘し続けた評論家の山本七平。七平が提示した「日本教」の正体、またなぜ「空気」は日本全体を覆うのかという問い、天皇制への考え方などは、現代の日本が抱える諸問題や停滞の原因を解明し脱却するための良い手引きとなる。山本七平の思想は、今まさに読まれるべき内容なのである。再注目される碩学の叡智を徹底分析する画期的試み。
本書を読んでいただくことで、ばらばらに論じられているように見える「空気」の問題も「安全」の問題も「全員一致」の問題も「日本教」の問題も、そして「天皇制」の問題も、実は、すべてがつながっていることが明らかになる。
そのつながりから生まれた様々な現象を把握することは、いま日本が陥っている混迷の本当の原因を理解し、そこからの脱却を試みるさいの不可欠の前提となるだろう。
その意味で山本七平はまさに今読むべき思想家なのである。(本書より)
『「空気」の研究』等多くの作品で、日本社会と国民性の本質を鋭く指摘し続けた評論家の山本七平。再注目される碩学の叡智を徹底分析する。
プロローグ 七平とは何者なのか
第一章 社会現象としての『日本人とユダヤ人』
第二章 「三代目キリスト教徒」の異常体験
第三章 『私の中の日本軍』と果てしない論争
第四章 名著『「空気」の研究』はいかにして生まれたか
第五章 山本書店店主と『日本資本主義の精神』
第六章 二十年かけた『現人神の創作者たち』
第七章 戦後社会と『昭和天皇の研究』
第八章 『禁忌の聖書学』と日本人
エピローグ 七平が洞察した「未来」の日本

知ってはいけない 隠された日本支配の構造
講談社現代新書
日本には、国民はもちろん、首相や官僚でさえもよくわかっていない「ウラの掟」が存在し、社会全体の構造を歪めている。そうした「ウラの掟」のほとんどは、アメリカ政府そのものと日本とのあいだではなく、じつは米軍と日本のエリート官僚とのあいだで直接結ばれた、占領期以来の軍事上の密約を起源としている。最高裁・検察・外務省の「裏マニュアル」を参照しながら、日米合同委員会の実態に迫り、日本の権力構造を徹底解明する
私たちの未来を脅かす「9つの掟」の正体、
最高裁・検察・外務省の「裏マニュアル」とは?
なぜ日本は米国の意向を「拒否」することができないのか?
3分で日本の深層がわかる四コマまんがつき!
みなさんは、世田谷区や中野区、杉並区の上空が
米軍に支配されていることをご存じですか?
あるいは、米軍に与えられた治外法権が
日本の国土全体に及んでいることを知っていますか?
「なにをバカなことを…」と思われる方がいらっしゃるかもしれません。
しかし、これらは公文書によって裏付けられた疑いようのない事実なのです。
じつは、私たちが暮らす「戦後日本」という国には、
国民はもちろん、首相や官僚でさえもよくわかっていない
「ウラの掟」が存在し、社会全体の構造を歪めています。
そうした「ウラの掟」のほとんどは、
アメリカ政府そのものと日本とのあいだではなく、
米軍と日本の官僚とのあいだで直接結ばれた、
占領期以来の軍事上の密約を起源としているのです。
3つの「裏マニュアル」ともいうべき
最高裁の「部外秘資料」、検察の「実務資料」、
外務省の「日米地位協定の考え方」を参照しながら、
日米合同委員会の実態と対米従属の根幹に迫り、
日本における「真の権力構造」を徹底解明します。
累計17万部を突破した
『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』
『日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか』の
著者が「戦後史の闇」に光をあてた、渾身の集大成!
◆本書のおもな内容◆
第1章 日本の空は、すべて米軍に支配されている
第2章 日本の国土は、すべて米軍の治外法権下にある
第3章 日本に国境はない
第4章 国のトップは「米軍+官僚」である
第5章 国家は密約と裏マニュアルで運営する
第6章 政府は憲法にしばられない
第7章 重要な文書は、最初すべて英語で作成する
第8章 自衛隊は米軍の指揮のもとで戦う
第9章 アメリカは「国」ではなく、「国連」である
追記 なぜ「9条3項・加憲案」はダメなのか

飛行機の戦争 1914-1945 総力戦体制への道
講談社現代新書
なぜ国民は飛行機に夢を託し、人、金、物を提供したのか――。貧しい人びとの出世の手段としての航空兵。国民一人一人がお金を出しあって飛行機をつくる軍用機献納運動。防空演習ですり込まれる空襲の恐怖と、空中国防の必要性。学校、親への「説得」を通して行われる未成年の航空兵「志願」……。日本軍=大艦巨砲主義という通説をくつがえし、総力戦の象徴としての飛行機に焦点をあて、戦前、戦中の現実を描く。
なぜ国民は飛行機に夢を託し、人、金、物を提供したのか――。
貧しい人びとの出世の手段としての航空兵。
国民一人一人がお金を出しあって飛行機をつくる軍用機献納運動。
博覧会や女性誌・少年誌で描かれる「空」への憧れ。
防空演習ですり込まれる空襲の恐怖と、空中国防の必要性。
松根油の採取、工場への学徒動員。
学校、親への「説得」を通して行われる未成年の航空兵「志願」……
巨大戦艦による戦争が古い〈軍の戦争〉であるとすれば、飛行機は新しい〈国民の戦争〉だった! 日本軍=大艦巨砲主義という通説をくつがえし、総力戦の象徴としての飛行機に焦点をあて、膨大な軍事啓蒙書などを手がかりに、戦前、戦中の現実を描き出す一冊。