講談社現代新書作品一覧

遊廓と日本人
遊廓と日本人
著:田中 優子
講談社現代新書
人権無視の悲哀の場か、日本文化の聖域か。 「日本史の陰影(タブー)」を再考する。 江戸学の第一人者による「遊廓入門」の決定版! -------------------------------------------------------------- 遊廓は二度とこの世に出現すべきではなく、 造ることができない場所であり制度です。 一方で遊女が、高い教養を持ち、輸入香木を焚きしめ、とても良い香りを放ち、和歌を作り、三味線を弾き、生け花や抹茶の作法を知っており、一般社会よりもはるかに年中行事をしっかりおこない、日本文化を守り継承してきた存在でもあったことを忘れてはなりません。 ----------------------------------------------------------------- 【本書の目次】 はじめに 第一章 吉原遊廓の誕生 第二章 遊廓とはどういう場所か? 第三章 遊女とはどんな人たちか? 第四章 男女の「色道」と吉原文化 第五章 吉原遊廓の三六五日 第六章 近代以降の吉原遊廓 終章  遊廓をどう語り継ぐべきか 【本書の内容】 ・遊郭は「辺境の別世」「身分のない世界」 ・「不夜城」と呼ばれた吉原遊廓 ・「色好み」という日本文化の伝統 ・井原西鶴が描いた「床上手」な遊女たち ・恋を創るために読まれた「色道」 ・江戸の「いい男」「いい女」の条件とは ・遊女を世に知らしめた「洒落本」と「浮世絵」 ・遊女の人権が問われた「マリア・ルス号事件」 ・吉原遊廓の凋落と消えゆく江戸文化  ……ほか
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酔鯨 山内容堂の軌跡 土佐から見た幕末史
酔鯨 山内容堂の軌跡 土佐から見た幕末史
著:家近 良樹
講談社現代新書
この人物を知らずして幕末史は語れない!  徳川びいきの封建領主、土佐勤王党の弾圧……、彼は時代に取り残された「悪役」だったのか? 慶喜将軍擁立運動、参預会議、小御所会議――中央の政局を主導し、歴史を大きく動かす可能性のあった、知られざるキーパーソンに焦点を当てながら、従来の幕府vs.薩長史観ではわからない、歴史の転換点の実相を描き出す。 第一人者が土佐藩を通して描き出す、幕末維新史の決定版!
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空気を読む人 読まない人 人格系と発達系のはなし
空気を読む人 読まない人 人格系と発達系のはなし
著:老松 克博
講談社現代新書
■すべての人はどちらかに分けられる! 空気を読みすぎる【人格系】。 空気は読まない【発達系】。 あなたは、どちらのタイプですか? 人間関係が悪化するのも、心のなかがつらいのも、 【人格系】×【発達系】の二つの傾向が激突することから始まっています。 この心のしくみを知ることが、 生きづらさから解放される一番の近道です。 -------------------- 【人格系】とは? 空気を読みすぎるタイプ。周囲が気になり同調圧力に苦しみ、いつも軽微な神経症的な状態でいる。 その傾向がよほど極端だと、人格障害(パーソナリティ障害)と呼ばれるかもしれない。 そういう傾向が「人格系」です。 【発達系】とは? 空気を読まないタイプ。自由で正直で天真爛漫、後先を気にせず、いつも目の前のことに没頭しているユニークな人。 その傾向がよほど極端だと、発達障害と呼ばれるかもしれない。 そういう傾向が「発達系」です。 空気を読むタイプは、空気を読みすぎて苦しみます。 空気を読まないタイプは、周囲と衝突して苦しみます。 どちらのタイプも結局は自分を押し殺して生きづらさを強くします。 そのうえ、どちらのタイプも、おたがいが嫌いになります。 人間どうしの不仲、争い、憎み合いは、たいてい二つのタイプの激突から発生しています。 なぜ、二つのタイプは、わざわざ相手を嫌うのか? なぜ、人は必要以上に怒ったり、意味もわからないまま嫌われたり、必要以上に自分自身を苦しめたりしてしまうのか? その謎を解き明かし、人間関係と心のつらさを同時に改善する一冊です。 -------------------- ■本書の内容■ 第1部 心と性格のしくみ 【第1章】 すべての人は人格系と発達系に分けられる 【第2章】 天真爛漫な発達系 【第3章】 周囲が気になる人格系 第2部 生きづらさから解放される 【第4章】 私のなかの「もうひとりの私」 【第5章】 自分と仲直りする方法
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倭国 古代国家への道
倭国 古代国家への道
著:古市 晃
講談社現代新書
「万世一系」の天皇を頂くとされる「日本」の起源はどこに求めるべきなのか。複数の王統が大王位を目指し競合していた時代が終わり、唯一の系統が大王の地位を独占するに至るプロセスを、これまであまり注目されていなかった史料から読み解く、スリリングな「倭国形成史」。
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不安に克つ思考 賢人たちの処方箋
不安に克つ思考 賢人たちの処方箋
編:クーリエ・ジャポン
講談社現代新書
パラダイムが変わった! 歴史の大転換期を生き抜くための必須キーワードとは?  バラモン左翼と商人右翼、監視資本主義、パンデミック後も残る4つの仕事の習慣…… 19人の賢人たちによる、新しい世界を生きるための羅針盤! 『新しい世界』『変貌する未来』につづく大好評シリーズ第3弾! ユヴァル・ノア・ハラリ×ルトガー・ブレグマン×「テクノロジーの加速・デジタルの限界」  レベッカ・ソルニット パンデミック後の「災害ユートピア」 グレタ・トゥーンベリ 世界で最も有名な環境活動家という生き方 ダニエル・カーネマン 組織の致命的エラーを起こす「ノイズ」のカラクリ バーツラフ・シュミル 第5の転換を乗り越える「レス・イズ・モア」 エマニュエル・トッド 「若者負債」を解決するための方法 トマ・ピケティ バラモン左翼と商人右翼 デイヴィッド・グッドハート 「15対50問題」――知的エリートと庶民を分断する「能力主義」 ジェイムズ・スタヴリディス 2034年、米中戦争のシナリオ キショール・マブバニ 中国「戦狼外交」は本当か ガブリエル・ズックマン 「極端な富」(Extreme Wealth)はなぜつくられたか ショシャナ・ズボフ 私たちの生活を採掘する「監視資本主義」 マリアナ・マッツカート イノベーションを生む「アントレプレナー国家」 ロバート・シラー 市場を動かす「物語」の経済学 リンダ・グラットン パンデミック後も残る4つの仕事の習慣 ダニ・ロドリック 「ギグ・エコノミー」時代の経済政策  カズオ・イシグロ AIロボット時代の「私」 クロエ・ジャオ  アカデミー賞監督が語る、現代「ノマド」の人生
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シンプルな英語 
シンプルな英語 
著:中山 裕木子
講談社現代新書
技術英語のスペシャリストにして、ベストセラー『会話もメールも英語は3語で伝わります』の著者が、より高いレベルを目指したい方々のために、最短・最強の英語学習法を公開します。 英語力をつけるカギ、それは「主語と動詞を組み立てる力」にあります。 それはなぜか。 ●英文は主語Sと動詞Vが必ず含まれます。基本的に省くことはできません。 ●日本語と違って主語は省けません。語順も決まっています。 ●だから、スピーキングも、リスニングも、リーディングも、「動詞」がしっかりわかり、「動詞」をしっかり決めることができれば確実に上達します。 ●英語はブロックごとに主語や動詞を組み立てて論理的に相手に伝えます。ストレートでローコンテクストな言葉です。 ●その意味で、英文の組み立てはプログラミングに似ています。 ●だからこそ、まず主語を決め、主語に続ける動詞で英文の構造を決めます→主語と動詞を組み立てる力が重要です。組み立てる力がつけば、あなたの英語は確実にレベルアップします。 ●まずは上記の点を抑えた上で、動詞や組み立てを円滑にするための決まりごととして「助動詞」「時制」「態の選択」をマスターしていきます。 ●組み立てを強化するアイテムとして「冠詞」「前置詞」「副詞」などを理解していきます。 この順番で英語を学んでいくとメキメキ上達します→これが英語学習法の完成形となるわけです。 英語の習熟に近道はありません。しかし、最短の学習法はあります。 シンプルでありながら、世界で通用する、恥ずかしくない英語、を本書で是非身に付けてください!
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会社がなくなる!
会社がなくなる!
著:丹羽 宇一郎
講談社現代新書
「こんな世の中で、自分は、自分の会社は 今のままやっていけるのだろうか」 そう不安に思っている人は少なくないでしょう。 やっていけません――それが私の答えです。 どうすれば世界に誇れる人材・組織になれるのか? 本書は、過去や世界に視野を広げながら、 将来の見取り図を描くことが狙いです。 ・・・・・ ■ すぐそこにある「コロナ以上の危機」 ■ 会社が成長し続けるために必要なこと ■ 命とカネ、どちらが大事か? ■ 「SDGs」「ESG」の看板にだまされるな! ■ 会社にとって大事なのは「中身」と「実行力」 ■ いまの株高は「ゴルディロックスのスープ」 ■ 韓国よりも低い日本の平均年収 ■ 株主第一主義から脱却せよ ■ 会社の本質とは何か ■ いまこそアダム・スミスに戻るべき理由 ■ 日本が誇るべき「伝統的な商売哲学」とは? ■ 脱成長経済なんてありえない ■ GAFAも長くは続かない! ■ これから世界を支配するのは中小企業 ■ ダウ採用銘柄に見る企業の栄枯盛衰 ■ 今後は大企業の中小企業化が進む ■ 人材とアイデアをヨコにつなげて最適化せよ ■ いつまで上座・下座にこだわっているのか! ■ 社外取締役のウソ ■ DXでもタテ型社会は変わらない! ■ アメリカと中国、真の覇権国はどっちか? ■ 米中衝突時代に求められる日本企業の役割 ■ 中国を封じ込めることはできない ■ 米中は共存共栄せざるを得ない ■ 根深い白人至上主義 ■ 人口逆転に対する白人の恐怖心 ■ 中国は分裂していく方向に進む ・・・・・ 以上のように、本書が扱っているテーマは、 ウィズコロナ社会、資本主義の変遷、 会社の栄枯盛衰、日本企業のタテ型社会、 米中新冷戦……と多岐にわたります。 会社と仕事をめぐっても課題は山積しています。 いっこうに上がらない給料の手取り、 あとを絶たない不祥事、 創業やイノベーションの遅れ……。 そうした問題意識を中心に据え、 これから日本の会社と私たちの仕事が どんなふうに変わっていくのか、 あるいは変わっていかざるをえないのか。 会社大変革の時代を私なりに予測し、 ともに考えていきたいと思います。 これからは、変わる勇気と覚悟を持った 組織だけが生き残り、 これからの世界を支配する!
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新型コロナワクチン 本当の「真実」
新型コロナワクチン 本当の「真実」
著:宮坂 昌之
講談社現代新書
免疫学の第一人者として絶大な信頼を得ている著者が、最新の科学的エビデンスをもとに新型コロナワクチンの有効性と安全性を徹底分析。これ1冊読めば、ワクチンに対する疑問と不安がすべて解消する新型コロナワクチン本の決定版! 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策の切り札と期待されている、新型コロナワクチン。現在、日本で接種が進んでいるファイザー製ワクチンとモデルナ製ワクチンは、発症予防効果約95%という驚異的な効果を持つ一方で、ウイルス遺伝子の一部を使う世界初の本格的なmRNAワクチンであること、開発期間が極めて短期間なこと、従来のワクチンに比べて、副反応の発生頻度が高いこと、などが相まって、接種に不安を持つ人も多い。 新型ワクチンは本当に効果があるのか?  本当に安全といえるのか?  将来予期せぬ問題が発生することはないのか?  英国型変異株(アルファ株)や」インド型変異株に対しても有効なのか?  など、誰もが知りたい情報を、日本を代表する免疫学者である著者が、最新の科学的エビデンスをもとに平易に解説する。 本書の内容 序文 プロローグ 新型コロナウイルスはただの風邪ではない 第1章 ワクチンは本当に効くのか? 第2章 ワクチンは本当に安全か? 第3章 ワクチンはなぜ効くのか? 第4章 ワクチン接種で将来不利益を被ることはないのか? 第5章 平穏な日常はいつ戻ってくるのか? 第6章 新型コロナウイルスの情報リテラシー 第7章 「嫌ワクチン本」を検証する 第8章 新型コロナウイルス感染症の新たな治療法、そして未来
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幸せに死ぬために 人生を豊かにする「早期緩和ケア」
幸せに死ぬために 人生を豊かにする「早期緩和ケア」
著:大津 秀一
講談社現代新書
人生100年時代、「自分らしい豊かな人生」を送るために。 ベストセラー『死ぬときに後悔すること25』の著者が 様々な患者さんとのエピソードを通じて見出した、 人生を豊かにする「早期緩和ケア」の可能性とはーー。 ----------------------------- 緩和ケアが目指すものは「末期」に限りません。 緩和ケアとは、本質的には生活の質を上げるアプローチであり、 不安やストレスを抱える方、生きづらさを抱える方々に 安心や前向きな心を与えるためのものなのです。 医療というと、「病気を治すもの」と誰もがイメージしているかと思います。 しかし現代の医療は、完治しない慢性病や、 そもそも完全に以前の状態を戻すことは難しい老いの問題と向き合っています。 その過程で、「治す」とはまた別のもう一つの重要な考え方である 「苦痛を和らげ、心身をより良く保ち、元気に生活できる」ことを支える医療が 育ってきたとも言えましょう。 それが緩和ケアなのです。 ----------------------------- 本書では、生きづらさを緩和するアプローチとしての「緩和ケア」、 とりわけ末期に限らず多くの方々に実践していただきたい「早期緩和ケア」の重要性を お伝えすることを目指しています。 また、本書をお読みいただくと、 ここで論じられる未来の医療の在り方が 「あなたはどのように生き、どのように逝きたいか?」という問いと 密接に結びついていることに気づかれると思います。 本書は、豊かに死ぬための「人生論」としても読むことができると思います。 【本書の内容】 ◇「最期は家で過ごしたい」がん患者の心の叫び ◇すべての人が直面する「死の自己決定」 ◇定期的な緩和ケアで生存期間が延びた? ◇「かかりたい時に医者にかかる」では遅い ◇海外で緩和ケアが必要な人が最も多いのは「がん」ではなく「心血管疾患」 ◇緩和ケアを通じて入院費用が減少する ◇家族の「サポート疲れ」も医療の対象に ◇「医療用麻薬」をおそれる日本人 ◇診療報酬の安さが緩和ケアの障壁 ◇「病気になってからの予防」が問われる時代 ◇安楽死が奪う「あの時死ななくて良かった」の声 ……ほか。
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長崎丸山遊廓 江戸時代のワンダーランド
長崎丸山遊廓 江戸時代のワンダーランド
著:赤瀬 浩
講談社現代新書
10両程の身代金(約100万円)を背負って商売をはじめ、運と実力があれば揚代だけで年間1000万円を超え、プレゼントに至っては一度に数百万円単位で得た。その収入は本人の貯蓄のみならず家族や親戚、出身の地域社会まで潤すことができた。娘たちだけが持っている可能性を生かしたサクセスストーリーが丸山遊女にはついてまわったのである。 長崎は対外貿易港であったが、そこで取引される製品に長崎で生産されたものはなく、また貿易に携わる商人も、もっぱら京大坂の大商人であった。言うなれば長崎は「場所」を提供し、貿易の事務手続きを請け負いその手数料を得るだけで、「商売」の主役ではなかった。手をこまねいているだけでは貿易の「上がり」は長崎住民の頭の上を通りすぎていくだけだった。対外貿易の「上がり」をできるだけ長崎に落とさせる、そこに他の都市の遊廓とは異なった長崎丸山遊廓の存在意義はあった。長崎において遊女が特別な存在とされたのは、なによりもまず、都市長崎があまりにも小さく、あまりにも貧しかったからだった。地場の生産力の不足を補うために都市に貿易の利益を還流させるという重要な役目を担っていたのが遊女たちであった。つまり、遊女は長崎の第一の「商品」だったのだ。 丸山遊女の多くは長崎市中や近郷の貧しい家庭の出身であった。「籠の鳥」として、親元からは切り離され、孤独な生を営むことを余儀なくされていた吉原をはじめとする他の遊廓とは異なって、長崎の場合、ほとんどの遊女は実家と密に連絡をとり、遊女となった後も地域社会の構成員としての意識をもちつづけていた。また奉行所をはじめ、都市をあげて遊女を保護し、嫌な仕事は拒むことも可能だった。長崎の街は一つの運命共同体であり、住民の生活が成り立つようにするためには、他所から訪れた商人が長崎で得た貿易の利益を丸山で揚代や贈物として吸い上げ、そのようにして得た利益を回して貧しい借家人まで潤してゆかなければならなかった。そのような「トリクルダウン」の手段として、丸山遊女の果たす役割はすこぶる大きかった。それゆえ、現代の価値にして数千万円の収入を得る可能性もある遊女は、むしろかならず、長崎市中の出身者でなければならなかったのだ。 本書では、このような視点のもと、丸山遊女が当時の人々からどのように見られていたかについては今日的な視点から性急に判断を下すことを避け、当時の人々の気持ちが想像できる資料をもとにして論じていきたい。
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学校ってなんだ! 日本の教育はなぜ息苦しいのか
学校ってなんだ! 日本の教育はなぜ息苦しいのか
著:工藤 勇一,著:鴻上 尚史
講談社現代新書
「従順な子」をつくる教育は、もう終わりにしよう! ブラック校則、いじめ、心の教育、不登校、教師の長時間労働――。 日本の教育が抱える最大の問題とは? 『学校の「当たり前」をやめた。』著者と、日本の同調圧力を追及してきた演出家による必読の学校論! ・教師への信頼を失わせるブラック校則 ・「服装・頭髪の乱れは心の乱れ」という迷信 ・不登校からのリハビリ ・いじめの件数に意味はない ・「朝の挨拶運動」はただの時間外労働 ・「国や社会を変えられると思う」は18.3% ・「わかる授業」が良い授業なのか ・30人を超えると集団の質が変わる ・スマホのルールは子どもたちが決める ・ぶつかり合うのは当たり前 ・スーパー教員がもたらした学級崩壊 ・「絆」と「団結」が目標になってしまう ・対話が苦手な日本人 ・感情をコントロールする技術 ・日本にユニコーン企業が少ない理由 ブラック校則に直面する生徒、子の不登校に悩む親、長時間労働に疲れる教員……すべての人に贈る、常識を疑うヒント。
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変貌する未来 世界企業14社の次期戦略
変貌する未来 世界企業14社の次期戦略
編:クーリエ・ジャポン
講談社現代新書
これが世界の潮流、次代の世界標準だ! GAFAM、スタートアップ、レガシー……、世界を動かす企業がいま考えていること、そして描いている未来とは? 海外メディアだから書けた、「今日の社会」を変えていく14社の素顔。話題作『新しい世界』に続く第2弾! ・フェイスブック 5年先のロードマップ ・グーグル アルファベットグループの将来 ・アマゾン ジェフ・ベゾス後の帝国 ・マイクロソフト パンデミックと次世代のテクノロジー ・アップル プライバシー侵害と温暖化が21世紀の脅威 ・スペースX イーロン・マスク「初有人飛行」まで ・ネットフリックス 人々を自宅に釘付けにした創業者の素顔  ・ショッピファイ 「アマゾンの対抗馬」として注目される理由 ・リヴィアン 「次のテスラ」を狙うEVスタートアップ ・ビオンテック 新型コロナワクチンはなぜ開発できたのか  ・トタル 石油メジャーCEOが見る「コロナ後の中国と西欧」 ・パランティア 正義の味方か悪役か、謎のビッグデータ企業 ・TSMC 台湾の半導体企業、一人勝ちの理由 ・アリババ 「独身の日」誕生の裏側 ・シリコンバレー クリーンテック2.0の未来
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日本哲学の最前線
日本哲学の最前線
著:山口 尚
講談社現代新書
國分功一郎、青山拓央、千葉雅也、伊藤亜紗、古田徹也、苫野一徳…… 哲学の最前線の旗手たちが「いま考えていること」がこれ一冊でわかる! 私たちを縛りつける不自由と向き合う、本当の自由のための哲学。  * * * [目次] はじめに 日本哲学の最前線=「J哲学」 第一章 共に生きるための言葉を探して――國分功一郎『中動態の世界』 第二章 人間は自由でありかつ無自由である――青山拓央『時間と自由意志』 第三章 偶然の波に乗る生の実践――千葉雅也『勉強の哲学』 第四章 身体のローカル・ルールとコミュニケーションの生成――伊藤亜紗『手の倫理』 第五章 しっくりいく表現を求めて迷うこと――古田徹也『言葉の魂の哲学』 第六章 エゴイズムの乗り越えと愛する意志――苫野一徳『愛』 おわりに 自由のための不自由論
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活劇映画と家族
活劇映画と家族
著:筒井 康隆
講談社現代新書
巨匠筒井康隆が書き下ろす『活劇映画と家族』は文化と人間性を考察する意欲作である。 筒井氏が長い時間をかけて見続けてきた活劇映画には、ロマンと家族愛とアクションが織り込まれ、究極の娯楽であり、また人間模様が明確に打ち出されていると氏は断言する。 本書は新書の枠を超えて、混乱の第2次世界大戦前夜から復興の時を迎えた映画全盛期につくり出された活劇映画の魅力と溢れるヒューマニティを痛快に描きつくす氏の集大成となる作品である。 ハンフリー・ボガードやジョン・ウエイン、ジェームズ・キャグニーなどの主演男優、キャサリン・ヘップバーン、ローレン・バコールら主演女優のみならず脇役陣の多彩な魅力にも触れつつ、ハワード・ホークス、ジョン・ヒューストンなど監督の魅力にも迫る視点も独特で、まさに巨匠の傑作である。
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数学独習法
数学独習法
著:冨島 佑允
講談社現代新書
【数学の全体像をつかむ!】 代数学。幾何学。微積分学。統計学。 4つの数学の基礎を理解して、 数学の俯瞰図を頭の中に作り上げる。 「指数関数的増加って何?」「再生産数?」 「偏差値とか標準偏差ってどういうこと?」 解けなくていい。 覚えなくてもいい。 計算、解法、一切不要。 仕事に出てくる数学知識を厳選! 金融の世界で数学を駆使する専門家に、 私大文系卒編集者がわかるまで聞き返してできました。 読めば数学思考がインストールできる、 大人のための数学入門書です。 ◆読めばわかる4つの数学◆ 【1】仮説を明確にする代数学    〇代数学の極意は「仮説思考」    〇指数関数で新型コロナ急拡大がわかる    〇AI深層学習を生んだ線形代数学 【2】イメージをカタチ化、カタチを数値化する幾何学    〇あらゆるカタチは三角形の集まり    〇三角関数は究極の思考節約術    〇地震も音楽も三角関数で数値化できる    〇フーリエ変換で複雑な波も単純化 【3】複雑なものを単純化する微積分学    〇単純になるまで微細に刻み計算する技術    〇飛行機・ロケット・ドローンを実現した微積分    〇微分方程式で感染拡大をシミュレーション 【4】大きな視点で全体を俯瞰する統計学    〇平均所得額は典型的な所得水準じゃない    〇標準偏差と分散の不思議な関係    〇自動運転を生んだベイズ統計学 4つの数学が何をしているのかわかるだけで数学思考のインストール完了!
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未来のドリル コロナが見せた日本の弱点
未来のドリル コロナが見せた日本の弱点
著:河合 雅司
講談社現代新書
累計90万部超『未来の年表』シリーズ第4弾! 少子化はコロナ禍で18年も早まった! 日本の病巣である「社会の老化」を、以下のような「人口減少ドリル」で易しく学びましょう。 Q・次の空欄に当てはまる数字は? 現在、主な消費世代の●人に1人が高齢者 A.3 B.5 C.7 Q・次の空欄に当てはまる数字は? 2021年のダイヤ改正で、終電時刻が●分繰り上がった路線も A.37分 B. 87分 C.137分 Q・次の文章の誤字を正してください。 2020年、573件もの介護時業者が消えた Q・次の文章の誤字を正してください。 日本の労働生産性は、OACD加盟国37ヵ国中26位 Q・次の文章の誤字を正してください。 2030年、AIが進展しても64万人もの終業者不足に 問題文の内容はすべて、コロナ禍があぶり出した真実です。答えと詳しい解説は本文中に! ・・・・・・ コロナ禍からの再興に手間取ることになれば、国家としての衰退の歩みはいよいよ早くなる。国際マーケットどころか国内マーケットをも外国資本に奪われ、多くの日本企業が外国資本の手に渡り、国益を守れなくなることが懸念される。 人命が最優先であることは論を俟たないが、少子高齢社会が受けるダメージのリアルから目を背けることは許されない。 「社会の老化」を放置し続ければ、「未来の年表」は悪化の一途をたどる。経済的困窮どころか、やがて国家の致命傷となる。 われわれは、ただ傍観し嘆いてはいられない。「社会の老化」が進んでいることを前提として対応策を考えるしかない。 まずわれわれができることは、コロナ禍がもたらした変化を正しく理解し、「社会の老化」がそこにどうかかわったのかを知ることだ。そして、次の一手を考えることに尽きる。 ――「はじめに」より
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下剋上
下剋上
著:黒田 基樹
講談社現代新書
戦国時代、なぜ、主殺しは引き起こされたのか? <主な内容> はじめに 下剋上の特質は何か 新たな身分秩序の形成/中世に頻繁だった 第一章 長尾景春の叛乱と挫折 ――下剋上の走りは、太田道灌の活躍で鎮められた 転換をもたらした享徳の乱/「遷代の論理」と「相伝の論理」の衝突/主君としての器量を問題に 第二章 伊勢宗瑞の伊豆乱入 ――「下剋上の典型」とは言いがたい名誉回復行為だった 書き換えられた「北条早雲」像/今川家の家督をめぐる内乱/茶々丸のクーデター 第三章 朝倉孝影と尼子経久の困難 ――守護家の重臣が主家から自立し、実力で戦国大名化した 朝倉孝景と斯波家/越前国主としての確立へ/尼子経久と京極家/出雲の有力国衆を服属 第四章 長尾為景・景虎(上杉謙信)の幸運 ――頓挫もした親子二代での下剋上には、幸運が重なっていた 上杉定実の擁立/最初の大きな危機/家督を晴景に譲る/晴景から景虎へ/景虎の思わぬ幸い 第五章 斎藤利政(道三)の苛烈 ――強引な手法で四段階の身上がりを経た、戦国最大の下剋上 暗殺、毒殺、騙し討ち/十七年かけて戦国大名へ/嫡男義龍との抗争へ 第六章 陶晴賢の無念 ――取って代わる意図はなかったのに、なぜ主君を殺したのか 西国最大の下剋上/主従関係の切断/隆房のクーデター/思わぬ戦死 第七章 三好長慶の挑戦 ――将軍を追放して「天下」を統治し、朝廷も依存するように 戦国大名と幕府との関係が問題に/足利義晴と細川晴元の和睦/細川家からの自立/将軍の反撃とそれへの妥協 第八章 織田信長から秀吉・家康へ ――下剋上の連続により、名実ともに「天下人」の地位を確立 将軍足利義昭の追放/独力で「天下」統治へ/羽柴秀吉の下剋上/徳川家康の下剋上/最後の下剋上 おわりに 下剋上の終焉へ 「上剋下」の事例/封じ込められた下剋上
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本当に君は総理大臣になれないのか
本当に君は総理大臣になれないのか
著:小川 淳也,著:中原 一歩
講談社現代新書
――はじめに一つだけ確認しておきます。政治家の本にありがちな、馴れ合い、お世辞やお追従の満載、予定調和型のインタビューにするつもりは一切ありません。小川さんにとって答えづらいところもあるかもしれませんが、あとで活字になったゲラを見て「ここは都合が悪いからカットしてほしい」と言われてもお断りします。つまり完全な「ガチンコ」の取材なのですが、そのような条件でもよろしいですか? 小川 結構です。すべておまかせします。 ――ありがとうございます。それでは始めましょう。意地の悪い質問に聞こえたらすみません。                               (本書より) 「地盤・看板・カバン」なし。野党で子分もいなくて、ほぼ無名。 なのに、「将来の総理候補」として最近、人気上昇中。 自称「日本を良くする政策オタク」。永田町での仇名は「修行僧」。 そんな50歳の清貧代議士に、忖度&お世辞一切抜きの本音でストレートに聞いてみた――。 「小川さん、持続可能(サステナブル)な日本をつくるとか言うけど、そんなこと本当に可能なんですか? 万年野党・弱小議員のアナタが言っても所詮、絵に描いた餅では?」 本書の主な内容 (小川淳也氏の発言) ●今の形のままでは日本は存続できない ●歴史からみれば「右肩上がり」の時代はレア ●政治家の仕事は「再分配」から「負担のお願い」に変わる ●30年、ずっと考え続けた「私の政策」は最強の構造物 ●消費税率は減税後、長期的には25%に引き上げる ●「人生のチェックアウト」の導入 ●定年制を廃止して労働環境を柔軟に変えていく ●日本の歴史は40年単位で大きく変わってきた ●小川版「未来の政治年表」 ●「党議拘束」こそが野党を弱体化させている ●コロナと戦う病院が赤字になるのはおかしい ●すべての改革内容を盛り込んだ超巨大法案 ●国民投票で否決されたら即退陣・引退      ガチンコ インタビュアーの発言 「政治主導」って結局、政治家の利権につながるだけでは? 民主党政権時代にやればよかったじゃないですか? 政策はわかりました。でもどうやって実行するんですか? 国会でスキャンダルばかりが議論されるのはなぜです? 画餅では? 大改革には非常大権が必要でしょう? 特別ルポ ノンフィクション作家・中原一歩が描く小川の半生
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真説 日本左翼史 戦後左派の源流 1945-1960
真説 日本左翼史 戦後左派の源流 1945-1960
著:池上 彰,著:佐藤 優
講談社現代新書
日本の左翼は何を達成し、なぜ失敗したのか? ーー忘れられた近現代史をたどり、 未来の分岐点に求められる「左翼の思考」を検証する 壮大なプロジェクト。 深刻化する貧困と格差、 忍び寄る戦争の危機、 アメリカで叫ばれる社会主義(ソーシャリズム)。 これらはすべて、【左翼の論点】そのものである! 激怒の時代を生き抜くために、 今こそ「左の教養」を再検討するべき時が来たーー。 ◇◇◇◇◇ 戦後復興期に、共産党や社会党が国民に支持された時代があったことは、 今や忘れられようとしている。 学生運動や過激化する新左翼の内ゲバは、 左翼の危険性を歴史に刻印した。 そしてソ連崩壊後、左翼の思考そのものが歴史の遺物として 葬り去られようとしている。 しかし、これだけ格差が深刻化している今、 必ず左翼が論じてきた問題が再浮上してくる。 今こそ、日本近現代史から忘れられた「左翼史」を 検証しなければならない。 「日本の近現代史を通じて登場した様々な左翼政党やそれに関わった人たちの行い、思想について整理する作業を誰かがやっておかなければ日本の左翼の実像が後世に正確な形で伝わらなくなってしまう。私や池上さんは、その作業を行うことができる最後の世代だと思います。」(佐藤優) 【本書の目次】 序章  「左翼史」を学ぶ意義 第1章 戦後左派の巨人たち(1945~1946年) 第2章 左派の躍進を支持した占領統治下の日本(1946~1950年)  第3章 社会党の拡大・分裂と「スターリン批判」の衝撃(1951~1959年) 第4章 「新左翼」誕生への道程(1960年~) 【本書の構成】 ◇日本共産党の本質は今も「革命政党」 ◇社会党栄光と凋落の背景 ◇アメリカで社会主義が支持を集める理由 ◇野坂参三「愛される共産党」の意図 ◇宮本顕治はなぜ非転向を貫けたか ◇テロが歴史を変えた「風流夢譚事件」 ◇労農派・向坂逸郎の抵抗の方法論 ◇「共産党的弁証法」という欺瞞 ◇労働歌と軍歌の奇妙な共通点 ◇共産党の分裂を招いた「所感派」と「国際派」 ◇毛沢東を模倣した「山村工作隊」 ◇知識人を驚愕させた「スターリン批判」 ◇天才兄弟と称された上田耕一郎と不破哲三 ◇黒田寛一と「人間革命」の共通点 ◇現在の社民党は「右翼社民」 ……ほか
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はじめてのプラトン 批判と変革の哲学
はじめてのプラトン 批判と変革の哲学
著:中畑 正志
講談社現代新書
プラトン哲学の「おもしろくて大切なところ」をあえて一言で表わせば、「批判と変革の哲学」だ、と言いたい。こんなふうに表現すると、プラトンを旧式の左翼の一員に仕立てているように聞こえそうだ。だが、これは特定の政治的立場を表わそうとしたものではない。 「批判」つまりクリティークとは、非難したり否定的な態度をとったりすることではなく、相手とする主張の論拠やそこからの帰結などについてよく考察し、事の是非を判断することを言う。 「変革」も、政治体制だけではなく、日常的な考え方や生活を含む人間の営みの全体がその対象となる。そしてプラトンは「批判と変革」を自身の思考についても実践していた。 これらすべての意味で、「批判と変革の哲学」なのだ。 プラトンは探究し、執筆し、そして教育した。そうしたなかで彼が直面していたのは、森羅万象を支える根本原理は何か、よい生き方とは何か、といった「哲学的」問題だけではない。 当時の人びとに人気を博したホメロスや悲劇・喜劇、あるいは幼年や少年時に施される体育や音楽の教育といった人びとの日常的営みに対してもプラトンは向き合っていた。いやむしろ、そこから哲学を考えていた。そして彼は、日々の暮らしから世界の根源にいたるまでの全体を相手に、批判的に、かつ包括的に考えたのだ。 同時に、そのような考察がたどり着いたところを広く伝えることに腐心した。彼は一般に人びとに何かを伝える媒体(メディア)のあり方にきわめて意識的だったが、とりわけ自分自身の思考が人びとに届くよう工夫を凝らした。 その著作に、それに触れる人びとの知性と感性にも訴え、反省的な思考だけでなく感情や想像力までも喚起し、そしてそれらを変更する力を与えたのである。 それが彼の哲学、「批判と変革の哲学」である。 【本書の内容】 第一章 プラトンはどう書いたのか、プラトンをどう読むか 第二章 プラトン哲学の原点 第三章 自己と他者を変える対話 第四章 魂・徳・知の関係 第五章 変革へと促すイデア論 第六章 魂の分割 『国家』その1 第七章 哲学者と善のイデア 『国家』その2 第八章 プラトン、その後に 知、真理、魂のあり方を徹底的に考え抜いたプラトンが導く、思考の冒険!
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