講談社文庫作品一覧

メルカトル悪人狩り
講談社文庫
悪徳銘探偵メルカトル鮎に持ち込まれた「命を狙われているかもしれない」という有名作家からの調査依頼。
“殺人へのカウントダウン”を匂わせるように毎日届く謎のトランプが意味するものとは?
助手の作家、美袋三条との推理が冴えわたる「メルカトル・ナイト」をはじめ、
不可解な殺人事件を独自の論理で切り崩す「メルカトル式捜査法」など、驚愕の結末が待ち受ける傑作短篇集!

畏れ入谷の彼女の柘榴
講談社文庫
そうだ。
不思議が起こるべきなのだ。
光る息子の指。人語を話す猿。人の形をした心残り。
不条理な世界で「俺」は、優しさを発揮しなければならない。
唯一無二の“奇譚”語り。舞城ワールド最新作!
「ママの体に光入った」幼い息子がそう告げたあと、半年以上触れていなかった妻の妊娠が発覚。一体何が!?
表題作「畏れ入谷の彼女の柘榴」に加え、人語を話す猿に導かれ行方不明者を捜す「裏山の凄い猿」、特別な家で育ったきょ
うだいの気付きを描く「うちの玄関に座るため息」の全三篇を収めた奇譚小説集。
『私はあなたの瞳の林檎』『されど私の可愛い檸檬』に連なる、シリーズ最新短篇集がついに文庫化!

増補改訂版 ふたりのトトロ ―宮崎駿と『となりのトトロ』の時代―
講談社文庫
『となりのトトロ』公開35周年記念
楽しく作る
世界中で愛される『トトロ』誕生秘話
制作資料80ページ超大幅増補
新資料で明かされる『ラピュタ』の完成秘話!!
『火垂るの墓』の制作初期!!
……今年2023年はこの『トトロ』の初公開から35年の節目に当たる年です。
ワンポイントリリーフで設けられた小さなスタジオジブリ第2スタジオで誕生した映画が、これ程世界の人々から愛される作品になると誰が想像したでしょう……。(文庫版あとがきより)
「木原君、二人で『トトロ』を始めます」
前作『天空の城ラピュタ』公開後、宮崎駿監督が新任制作デスクの背中を叩いて言った。
それが始まりだった。
伝説のスタジオジブリ第2スタジオで、世界中を虜にした名作『となりのトトロ』はいかにして生まれたのか?
新資料とともに明かす感動のノンフィクション!

スナフキン 名言ノート
講談社文庫
スナフキンの名言つきノートが登場!
こころにしみ入ることばが読めて、使い方は自由!
講談社文庫から大人気、スナフキンの名言が読めるノートができました!
スナフキンのことばに感動しながら、毎日のできごとや趣味の記録、旅日記などなど、
自由に書きこんでください。文庫サイズだから、どこへでも気軽に持ち歩けます。
いつもスナフキンと一緒。 あなただけの“宝もの”ノートに!
「あんまりだれかを崇拝すると、本物の自由はえられないんだぜ。そういうものなのさ」
(『ムーミン谷の仲間たち』)
「自分できれいだと思うものは、なんでもぼくのものさ。その気になれば、世界中でもな」
(『ムーミン谷の彗星』)

スモールワールズ
講談社文庫
2022年本屋大賞第3位
第43回吉川英治文学新人賞受賞!
共感と絶賛の声をあつめた宝物のような1冊。
夫婦、親子、姉弟、先輩と後輩、知り合うはずのなかった他人ーー書下ろし掌編を加えた、七つの「小さな世界」。生きてゆくなかで抱える小さな喜び、もどかしさ、苛立ち、諦めや希望を丹念に掬い集めて紡がれた物語が、読む者の心の揺らぎにも静かに寄り添ってゆく。吉川英治文学新人賞受賞、珠玉の短編集。
ままならない、けれど愛おしい
「小さな世界」たち。

うたうおばけ
講談社文庫
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上白石萌音さんが何度も読み返す、愛する一冊
れいんさんの文章には体温があり、とても人間らしくて趣深い。
言葉の楽しさが詰まっています。
素直に、真っ直ぐに人を愛する姿にあこがれると同時に、
身近にいる大切な人をより愛しく思えます。 ――「はたちの20冊」(JPIC刊)より
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全国の書店員から熱烈な支持!
最注目の著者による、大反響エッセイ文庫化。
人生はドラマではないが、シーンは急にくる。
わたしたちはそれぞれに様々な人と、その人生ごとすれ違う。
だから、花やうさぎや冷蔵庫やサメやスーパーボールの泳ぐ水族館のように毎日はおもしろい―― 。
短歌、小説、絵本と幅広く活躍する著者が描く、「ともだち」との嘘みたいな本当の日々。
大反響の傑作エッセイ!
【文庫版あとがき収録】
[目次]
うたうおばけ/ミオ/アミ/まみちゃん/Sabotage/パソコンのひと/内線のひと/
瞳さん/謎の塚澤/暗号のスズキくん/物理教師/回転寿司に来るたびに/
雪はおいしい/一千万円分の不幸/八月の昼餉/イナダ/不要な金属/
かわいいよね/冬の夜のタクシー/ロマンスカーの思い出/抜けないボクシンググローブ/
からあげボーイズ/エリマキトカゲ/きぼうを見よう/秩父で野宿/うにの上/
まつげ屋のギャル/桃とくらげ/ひとり占め/クロワッサン/終電二本前の雷鳴/
白い鯨/バナナとビニニ/わたしVS(笑)/ふきちゃん/
死んだおばあちゃんと死んでないおばあちゃん/喜怒哀楽寒海老帆立/
山さん/あこがれの杯/あとがき/文庫版あとがき

考えて、考えて、考える
講談社文庫
祝、史上初の全八冠達成!
天才棋士・藤井聡太が「生の声」で語る自らの半生のすべて。
「死ぬまで努力」を掲げる稀代の名経営者との対話から見えてきた、異次元の天才の頭の中身とは――。
勝つ楽しさ、負ける悔しさを知って強くなった少年時代。
悔しさを乗り越え、負けをとことん分析することで、さらに強くなっていった奨励会時代。
将棋に出会った幼少期から、勉学の意味を考えながら通った高校時代、趣味の話、コロナ禍での日常生活、将棋AIの使い方、普段の研究方法、対局時の心構え、棋士になって変わったこと、これからの目標――。
次々と最年少記録を塗り替え、驚異的な勝率で勝ち続ける藤井聡太の強さの源を探る対談集。

ブラックガード
講談社文庫
きっかけは、謎の資産家からの依頼だった。
2億円の価値ある商品。
購入の条件はただ一つ。
最も危険な探偵を雇うこと。
小学三年生の娘と二人暮らしの私立探偵・矢能。久しぶりの仕事は「2億円の商品取引」の交渉人。
だが、なぜ彼が選ばれたのかは明かされなかった。
そして、取引現場で目的不明の殺人が起きる。
立て続けに起きる誘拐と殺人。
次々に現れる新たな依頼人と行方不明者。
シリーズ史上、最も難解な事件の幕が上がる。
元ヤクザの探偵×掟破りのミステリー
「なにが起こっているんです?」「俺にもわからん」
「矢能シリーズ」第5作!

マインド・チェンバー 警視庁心理捜査官
講談社文庫
多摩中央署に、警視庁本部捜査一課から一人の女性刑事が配属されてきた。吉村爽子。彼女は、いまだ経験と勘に基づく捜査手法に重きを置く日本の警察において、異端視されがちな「心理捜査官」だった。
多摩中央署の新たな同僚たちに心を開く様子を見せない吉村だったが、管内で、女性が殺害される事件が発生。犯人は快楽殺人者の可能性がある。新たな被害者を出さないために、懸命の捜査が始まる――。
吉村爽子の悲しき過去。そのトラウマは新たな舞台で克服されるのか。大人気「警視庁心理捜査官」シリーズが講談社文庫に登場。

浜村渚の計算ノート 10さつめ ラ・ラ・ラ・ラマヌジャン
講談社文庫
「キューショーサンジュツ? なにそれ?」
数学テロ組織「黒い三角定規」のメンバーによる、立てこもり事件が発生した。犯人たちは7階建ての図書館に人質を取って立てこもり、古代中国の数学の問題を投げかけてきた。それは「黒い三角定規・特別対策本部」の武藤刑事たちの手には負えない難題ばかり……。そして、数学少女・浜村渚が現場に向かう! 数学のラビリンスと化した巨大図書館ビルを浜村渚は攻略できるのか!? (「log10.九章めの真実」)
その他、インドの天才数学者・ラマヌジャンにまつわる一編(「log10000.ナマギリにきいてみろ」)など、浜村さんが大活躍の全4編を収録!
大人気シリーズの最新刊が久々に登場!講談社文庫書下ろし。

半沢直樹 アルルカンと道化師
講談社文庫
半沢直樹が絵画に秘められた謎を解く――。
江戸川乱歩賞作家・池井戸潤の真骨頂ミステリー!
明かされる真実に胸が熱くなる、シリーズの原点。
大ヒットドラマ「半沢直樹」シリーズ待望の最新刊、ついに登場!
***
東京中央銀行大阪西支店の融資課長・半沢直樹のもとにとある案件が持ち込まれる。
大手IT企業ジャッカルが、業績低迷中の美術系出版社・仙波工藝社を買収したいというのだ。
大阪営業本部による強引な買収工作に抵抗する半沢だったが、やがて背後にひそむ秘密の存在に気づく。
有名な絵に隠された「謎」を解いたとき、半沢がたどりついた驚愕の真実とは――。
***

天を測る
講談社文庫
安政7(1860)年、咸臨丸が浦賀港からサンフランシスコを目指して出航した。太平洋の長い航海では船室から一向に出てこようとしない艦長・勝海舟を尻目に、アメリカ人相手に互角の算術・測量術を披露。さらに、着港後、逗留中のアメリカでは、放埒な福沢諭吉を窘めながら、日本の行く末を静かに見据える男の名は、小野友五郎。男は帰国後の動乱の中で公儀、そして日本の取るべき正しい針路を測り、奔走することになる―。知られざる幕末の英雄の物語!

前人未到
講談社文庫
祝、史上初の全八冠達成!
棋士・藤井聡太 × ノーベル賞受賞科学者・山中伸弥
異次元の挑戦を続ける天才同士の熱量溢れる対談集
まだ誰もみたことのない景色を見るために――
日々努力を続けるすべての人へ贈る、白熱の対談集!
藤井聡太の「生の声」をたっぷり収録!
「iPS細胞という新技術をいかに多くの患者に届けるか」をミッションとする研究者。
「数字・記録よりも、自分自身としてどこまでも強くなりたい」と語る棋士。
分野は違えど、過酷な競争世界の最前線で前人未到の挑戦を続けるふたりが語り合う、
日常の準備、学び方、メンタルの持ち方、AIとの向き合い方――。
今必読の対談集!
『挑戦 常識のブレーキをはずせ』を文庫化にあたり改題しました

望みの薬種 大江戸監察医
講談社文庫
町医者が遙かに及ばぬ医術とめっぽう強い喧嘩技を持つ仁平のもとに難題がふりかかる。
薬酒問屋の和泉屋の主・和兵衛が理由の分からぬ病で、意識不明で寝込んでいたのだ。
仁平も原因を見つけられず、手をこまねいていた。
服用してる薬に何かあるのか? 仁平は文献を読み込み病状を探ると
とんでもないことが発覚する。和兵衛に迫る殺意を、仁平は防ぐことが出来るのか?
人気シリーズ第2弾。

杜ノ国の神隠し
講談社文庫
壮大な物語が、はじまる。
文庫オリジナル書下ろし
古代和風ファンタジー
真っ赤な炎が目に入る。
ここは、どこ――。
大学生の真織は、どこか神社のような暗がりのなかで、“その少年”に出逢う。
生き神としてまつられる神王・玉響に。
「これぞファンタジー。とにかく面白かった」(書店員)
「情景描写が優れていて、非現実的な世界が想像しやすい」(図書館員)
父母を亡くした二十歳の大学生・真織は、ふしぎな光に誘われ、春夏秋冬の豊かな森にのびた真っ白な道を通りぬける。
真っ赤な炎と袴姿の少年。
神社の境内のような場所で“何か”が行われている。
「誰かいるのか?」と呼ぶ声が――。
いま、壮大な物語の幕が上がる。
古代和風ファンタジー、登場!
〈文庫書下ろし〉

ハツカネズミと人間
講談社文庫
いつか自分たちの土地を持ち、
ニワトリやウサギを飼い、
土地からとれる極上のものを食べて暮らす──。
しっかり者のジョージと怪力のレニーは小さな夢をもっていた。
自然豊かな一九三〇年代のカリフォルニア。
貧しい渡り労働者の、苛酷な日常と無垢な心の絆を描く、
哀しくも愛おしい名作が新訳で登場!

貝に続く場所にて
講談社文庫
芥川賞受賞の鮮烈デビュー作、待望の文庫化。
あの日行方不明となった彼が、ドイツの私の元を訪れる。
忘却に抗う言語芸術の傑作にして、鮮烈なるデビュー小説。
第165回芥川賞受賞作
第64回群像新人文学賞受賞作
ドイツの学術都市ゲッティンゲンに暮らす私の元に、東日本大震災で行方不明になった彼が現れる。
陽に透けないほどの存在感を持つその訪問者に私は安堵するが、死者との邂逅はその街と人の様相を重層的な記憶を掘り起こすように変容させてゆく。
群像新人文学賞と芥川賞をダブル受賞した著者のデビュー作。
解説=松永美穂(ドイツ文学者、翻訳家)

留子さんの婚活
講談社文庫
40代の一人息子、秋之の結婚相手を探すため、親の婚活パーティにせっせと通う米倉留子。
50間近の一人娘、香奈枝に婿をと、やはりパーティに顔を出した川野幸三。
だが、ふたりにはそれぞれに秘密があった――。
現役看護師が鋭く世相をえぐる、変化球「婚活」小説!

とにもかくにもごはん
講談社文庫
わかるよ、みんないろいろあるけどさ――。
ほら、あたたかいごはんを食べれば、きっと元気になれるはず!
子ども食堂を舞台に、市井の人々の生きづらさと希望を描く、読んで「美味しい」老若男女群像劇の傑作。
営業時間は午後5時から8時まで。
亡き夫との思い出をきっかけに松井波子が開いた「クロード子ども食堂」。
スタッフは、夫とうまくいかない近所の主婦や、就活のアピール目的の大学生。
お客さまは、デートに向かうお母さんに置いていかれる小学生や、娘と絶縁し孤独に暮らすおじいさん。
子どもも大人もお年寄りも、みんなまとめていらっしゃい!
うまくて泣ける、心温まる絶品群像劇!

忌名の如き贄るもの
講談社文庫
生名鳴地方虫くびり村に伝わる「忌名の儀式」。自らに降り掛かる災厄をすべて実体のない忌名に託す儀式の最中に、村の有力者・尼耳家の跡継ぎが殺される。「決して振り向いてはいけない」儀式中に右目を刺され命を落とした被害者。時同じくして目撃された異形のもの、”角目”。村を訪れた刀城言耶が事件の謎に挑む。
振り向いてはいけないーー。
誰も知るはずのない”忌名”。
その名を呼ぶ者は、誰か。
忌名は、言わば生贄だと?