講談社文庫作品一覧

淫府再興
講談社文庫
淫姓は「桃園」。格式ある淫道家。それがうちの正体や――。京都の老舗香舗の若女将・光恵は、千年の歴史を誇る淫道宗家桃園司家の宗主という裏の顔も持っている。淫の道を究めんとする光恵に絡めとられるがごとく、色事の魔力に憑かれた男女たちが集結。狂乱の淫宴が幕を開ける。第二回団鬼六賞優秀作。(講談社文庫)
京都の老舗香舗「松香堂」は、催淫香の開発によって莫大な「裏の利益」を上げていた。若女将の松田光恵は、桃園淫道司家の宗主・桃園貴美子に平安時代から伝わる「淫の道」の真髄を教え込まれており、その性技は絶妙のものがある。淫道を究めんとする欲望は果てしなく、催淫香を焚かせ、日夜男を漁っているのだ。そんな彼女に吸い寄せられるように、色事の魔力に憑かれた男女が京都に集う。古都を舞台とした狂乱の「淫の宴」が、幕を開ける! 審査員の作家・石田衣良、作家・高橋源一郎もあまりの破天荒さに仰天した、第二回「団鬼六賞」優秀作。

真昼なのに昏い部屋
講談社文庫
私は転落したのかしら。でもどこから? 会社社長の夫・浩さんと、まるで軍艦のような広い家に暮らす美弥子さんは、家事もしっかりこなし、「自分がきちんとしていると思えることが好き」な主婦。大学の先生でアメリカ人のジョーンズさんは、純粋な美弥子さんに心ひかれ、二人は一緒に近所のフィールドワークに出かけるようになる。ふと気がつくとジョーンズさんのことばかり考えている美弥子さんがいた。中央公論文芸賞受賞作。
私は転落したのかしら。でもどこから?
会社社長の夫・浩さんと、まるで軍艦のような広い家に暮らす美弥子さんは、
家事もしっかりこなし、「自分がきちんとしていると思えることが好き」な主婦。
大学の先生でアメリカ人のジョーンズさんは、純粋な美弥子さんに心ひかれ、
二人は一緒に近所のフィールドワークに出かけるようになる。
時を忘れる楽しいおしゃべり、名残惜しい別れ際に始まり、
ふと気がつくとジョーンズさんのことばかり考えている美弥子さんがいた――。
せめて、きちんとした不倫妻になろう。
あなたは衝撃を受けるだろうか。それとも・・・・。

猫弁と透明人間
講談社文庫
お人好しの天才弁護士・百瀬太郎の事務所は、ペット訴訟で放り出された猫でいっぱい。ある日“透明人間”から「ぼくはタイハクオウムが心配で、昼も眠れません」というメールが届く。婚約者と猫たち、依頼人たちの笑顔を守るため百瀬は今日も走る。絶好調ハートフル・ミステリー、早くも第2弾文庫化! (講談社文庫)
この弁護士は、笑顔を守る。
お人好しの天才弁護士・百瀬太郎の事務所は、ペット訴訟で放り出された猫でいっぱい。ある日“透明人間”から「ぼくはタイハクオウムが心配で、昼も眠れません」というメールが届く。婚約者と猫たち、依頼人たちの笑顔を守るため百瀬は今日も走る。
絶好調ハートフル・ミステリー、早くも第2弾文庫化!

愛の伝説・釧路湿原
講談社文庫
釧路湿原のタンチョウサンクチュアリに、ボランティアを志願して、白井香織という美女が現れた。責任者の持田は、当初、冷ややかな態度をとる。一方、東京の殺人事件を追って、釧路に来た十津川警部。捜査のため、香織に接触を試みるのだが、彼女は失踪してしまう。香織の逃避行の行方は? 京太郎浪漫全開! (講談社文庫)
釧路湿原のタンチョウサンクチュアリに、ボランティアを志願して、白井香織という謎めいた美女が現れた。一方、東京で発生した殺人事件を追って、釧路に来た十津川警部。捜査のため、香織に接触を試みるのだが、彼女は失踪してしまう。香織は何者なのか? 十津川が純愛の引き立て役となる、比類なき感動作!
※本書は、2001年5月にカッパ・ノベルスとして、2004年5月に光文社文庫として刊行されました。

刑事のはらわた
講談社文庫
幹部に目をかけられ、所轄署刑事から県警本部へと異例の出世を果たした八神は、畑違いの鑑識課でベテラン課員を率いて緊張の連続。愛宕港で引き揚げられた死体は、窃盗で5ヵ月前に出所したばかりの男だった。男の行動を不審に思った八神が秘かに調べていくうちに、未解決の金塊盗難事件が浮かび上がる。(講談社文庫)
驚愕のラストまで、絶対に目が離せない!
『脳男』の首藤瓜於が異様なテンションと過剰なまでの緻密さで描いた“王道”の警察小説。
幹部に目をかけられ、所轄署刑事から県警本部へと異例の出世を果たした八神は、畑違いの鑑識課でベテラン課員を率いて緊張の連続。愛宕(おたぎ)港で引き揚げられた死体は、窃盗で5ヵ月前に出所したばかりの男だった。男の行動を不審に思った八神が秘かに調べていくうちに、未解決の金塊盗難事件が浮かび上がる。

魔物が棲む町 物書同心居眠り紋蔵
講談社文庫
高輪・如来寺に赴任した快鴬は、門前町人たちに地代を課そうとしたが、彼らがいっこうに払わないので公儀に訴えた。ごく簡単な訴訟だったはずなのに、背後に拝領地の売買という、奉行所が裁決を避けてきた容易ならぬ問題が。訴訟を取り下げさせるという厄介事が紋蔵に降りかかる表題作。「物書同心居眠り紋蔵シリーズ」第10弾。(講談社文庫)
なんとしてでも一件が評定所で詮議されるのを阻止せよ。
門前町の地代をめぐって一歩も譲らぬ坊主と町人たち。そこには江戸を揺るがす大問題が!
高輪・如来寺に赴任した快鴬(かいおう)は、門前町人たちに地代を課そうとしたが、彼らがいっこうに払わないので公儀に訴えた。ごく簡単な訴訟だったはずなのに、背後に拝領地の売買という、奉行所が裁決を避けてきた容易ならぬ問題が。訴訟を取り下げさせるという厄介事が紋蔵に降りかかる表題作。
人気捕物帖第10弾!

スケアクロウ(下)
講談社文庫
追いかけるのは、新聞記者。
解雇目前で、一発逆転の大スクープを狙う男。
「ビロードの棺桶(LAタイムズ)」の内実までも暴かれていく。
コナリーならではの犯罪小説、ここに極まる!
有能な犯罪心理分析者レイチェルが導き出した案山子(スケアクロウ)の人物像は、女性の下肢装具に性的興奮を覚える倒錯者(アベイショフィリア)。マカヴォイは、情報強者の案山子が張り巡らした幾重もの危険な罠をどうやってかいくぐるのか? 大スクープのゆくえは? 巧妙なストーリー展開で、読む者を一瞬も飽きさせない究極の犯罪小説!

スケアクロウ(上)
講談社文庫
犯人の名は、案山子(スケアクロウ)。
情報の番人で、細い脚の女を嗜虐する男。
「邪悪な者たちの遊び場(インターネット)」で彼女たちは狩られた。
コナリー・ミステリー史上、もっとも不気味な殺人犯!
人員整理のため二週間後に解雇されることになったLAタイムズの記者マカヴォイは、ロス南部の貧困地区で起こった「ストリッパートランク詰め殺人」で逮捕された少年が冤罪である可能性に気づく。スクープを予感し取材する彼を「農場(ファーム)」から監視するのは案山子。コナリー史上もっとも不気味な殺人犯登場!

「平穏死」のすすめ 口から食べられなくなったらどうしますか
講談社文庫
食べられなくなった超高齢者に対し行われている「胃ろう」と多量の栄養点滴投与は、肺炎を誘発し苦痛を与えるだけである。死への準備をしている体にはそれにふさわしい栄養と水分があれば十分だからだ。待機者が常に数百人という特養の常勤医が提言する安らかな死の迎え方は、読む人すべてに熟考を促す。聖路加国際病院名誉院長 日野原重明氏推薦。(講談社文庫)
延命治療の限界と、人としての安らかな最期を考える。
特別養護老人ホームの常勤配置医が介護現場の最前線から初めて提言し、刊行以来大反響を呼んだベストセラー、待ちに待った文庫化!
食べられなくなった超高齢者に対し行われている「胃ろう」と多量の栄養点滴投与は、肺炎を誘発し苦痛を与えるだけである。死への準備をしている体にはそれにふさわしい栄養と水分があれば十分だからだ。待機者が常に数百人という特養の常勤医が提言する安らかな死の迎え方は、読む人すべてに熟考を促す。

殺人理想郷 警視庁北多摩署特捜本部
講談社文庫
純情ウマさん、悪党追っかけ、今日も突っ走る!
本ボシは逃がさない! とびっきりの美人警部と純情刑事の追跡行。
北多摩署管内の公園で首吊り死体が見つかった。一本の樫(かし)の木に三人も! 捜査本部に乗り込んで来たのは美貌の若杉麗子(わかすぎれいこ)警部。彼女は90億円の株券奪取事件を追っていた。張りきるウマさんこと相馬(そうま)刑事は、独自捜査で二つの事件のウラに肉迫していくが? 抱腹絶倒&大逆転、これが太田蘭三ミステリーの真骨頂!
※本書は2002年9月に光文社文庫より刊行されました。講談社文庫収録にあたり、シリーズ名を「警視庁北多摩署特捜本部」にあらためました。なお、地名等は作品執筆当時のものです。

メルトダウン ドキュメント福島第一原発事故
講談社文庫
読み始めたら止まらないノンストップ・ノンフィクションの傑作。日本を崩壊寸前に追い込んだ福島第一原発事故。首都圏壊滅、3000万人避難の未曾有の危機に際して、官邸、東京電力、経産省、金融界では、いったい何が起きていたのか? 『ヒルズ黙示録』で鮮烈デビューした著者が、菅直人、勝俣東京電力会長、経産省官僚らキーパーソン約200人を取材してわかった驚愕の新事実。講談社ノンフィクション賞受賞作を文庫化。
「日本の『ベスト&ブライテスト』が誕生した」(ノンフィクション作家・野村進氏)、「これぞ調査報道の真骨頂」(作家・重松清氏)。第34回講談社ノンフィクション賞で、選考委員が絶賛した調査報道ノンフィクションが全面バージョンアップされ、文庫化された。ビデオ映像で明らかになった東電の杜撰な事故対応、脱原発阻止を目論む経産省官僚の陰謀などの新事実を大幅加筆した。
(本書より)「メルトダウンしていたのは、原発の炉心だけではないのだ。原因企業である東電の経営者たち。責任官庁である経産省の官僚たち。原子力安全委員会や保安院の原発専門家たち。原発爆発企業の東電に自己責任で2兆円も貸しながら、東電の経営が危うくなると自分たちの債権保全にだけは必死な愚かな銀行家たち。未曾有の国難にもかかわらず、正気の沙汰とは思えない政争に明け暮れた政治家たち。いずれもメルトダウンしていた。エリートやエグゼクティブや選良と呼ばれる人たちの、能力の欠落と保身、責任転嫁、そして精神の荒廃を、可能な限り記録しよう。それが私の出発点だった」
本書は2012年1月に出版された『メルトダウンドキュメント福島第一原発事故』を全面的に増補改訂したものである。政府事故調や国会事故調など明らかになった新事実と、貴重な一次資料となった東京電力のテレビ電話会議(2012年8月開示)のやりとりを加えて、第1部「悪夢の一週間」を大幅に加筆した。文庫化に伴い、「第4部 静かなる反動」「第5部ゼロの攻防」を新たに書き下ろし、民主党惨敗までの経緯を詳述。原発阻止を目論み、なりふり構わぬ陰謀を仕掛ける経産省官僚とそれに翻弄される民主党政権を克明に描いた。
★メディア絶賛!★
福岡伸一氏(青山学院大学教授・生物学者)「あのとき一体、為されるべきことの何が為されなかったのかを知るための一級資料」(2012年3月11日 朝日新聞書評)「爆発する原発を映すテレビの前で『うわーっ』とうめいて頭を抱える斑目春樹・原子安全委員会委員長。操作ミスから3号機を爆発させてしまった作業員。『脱原発』への向かう菅直人首相を追い落とした経済産業省の官僚たち・・・・・・。責任の転嫁と情報の混乱によって危機が連鎖していくさまは、並みのパニック映画より怖い。しかし、これは実際に起きたことなのだ」(2012年3月11日西日本新聞『3・11を読む』)

眠りの牢獄
講談社文庫
階段から落ちて昏睡状態になってしまった女性をめぐり集められた3人の青年。3人は核シェルターに閉じ込められ、そこから出る条件は彼女を突き落としたのは誰なのか告白することだった。同時に外では完全犯罪の計画がメール交換で進行。ラストで明らかになるあまりにも異常な「切断の理由」。そして……!! (講談社文庫)
階段から落ちて昏睡状態になってしまった女性をめぐり集められた3人の青年。3人は核シェルターに閉じ込められ、そこから出る条件は彼女を突き落としたのは誰なのか告白することだった。同時に外では完全犯罪の計画がメール交換で進行。ラストで明らかになるあまりにも異常な「切断の理由」。そして……!!

沿線風景
講談社文庫
鉄道とバスを乗りつぎ、移ろう車窓の景色に眼を凝らし、降り立った土地の食を楽しみ、関連する本に思いをめぐらす。昭和の雰囲気を忠実に残す郊外の団地、天皇や皇族にちなんだ場所、宗教施設やその跡地、さらに浅間山荘、旧上九一色村など戦後史の重要な舞台を訪ね、読書と旅の風景をつなぐ日帰り“書評”エッセイ。(講談社文庫)
本に導かれ、鉄道で出かけよう。
そして、何を食べようか。
鉄道とバスを乗りつぎ、移ろう車窓の景色に眼を凝らし、降り立った土地の食を楽しみ、関連する本に思いをめぐらす。昭和の雰囲気を忠実に残す郊外の団地、天皇や皇族にちなんだ場所、宗教施設やその跡地、さらに浅間山荘、旧上九一色村など戦後史の重要な舞台を訪ね、読書と旅の風景をつなぐ日帰り“書評”エッセイ。
※本書は2010年3月に小社から刊行された単行本に加筆・修正したものです。

中継刑事<捜査五係申し送りファイル>
講談社文庫
四年前の女子高生転落死事件が、ネット上の他殺を示唆する書き込みが発端で再燃。凄まじい速さで名門校を揺るがすスキャンダルとなって広がっていく。捜査に乗り出さざるをえなくなった所轄署が事件の担当にしたのは"中継(なかつぎ)"捜査のために編成した捜査第五係だった。まったく新しい警察小説シリーズ第一弾!
四年前の女子高生転落死事件が、ネット上の他殺を示唆する書き込みが発端で再燃。凄まじい速さで名門校を揺るがすスキャンダルとなって広がっていく。捜査に乗り出さざるをえなくなった所轄署が事件の担当にしたのは"中継(なかつぎ)"捜査のために編成した捜査第五係だった。まったく新しい文庫書下ろし警察小説シリーズ第一弾!

風の軍師 黒田官兵衛
講談社文庫
あす吹く風は、どこからどこへ。黒田官兵衛、ジョアン、細川ガラシャ、織田秀信――伴天連追放令下、「かなわぬ夢」と「かなえてはならない夢」のはざまで生きた人々の思い。『風渡る』に続く葉室麟の「官兵衛」。(講談社文庫)
あす吹く風は、どこからどこへ。黒田官兵衛、ジョアン、細川ガラシャ、織田秀信――
伴天連追放令下、「かなわぬ夢」と「かなえてはならない夢」のはざまで生きた人々の思い。
キリシタン受難の時代を、気鋭がダイナミックに描く。
秀吉の懐刀・黒田官兵衛、キリスト教の教義を官兵衛に教えた日本人修道士・ジョアン、キリシタンの象徴的存在・細川ガラシャと、その侍女いと、キリシタンの天下人と望まれた岐阜中納言織田秀信らは、次々と追放や殉教という運命に翻弄されていった。伴天連追放令下、キリシタンが次第に生きにくくなる時代を描く。

フォークの先、希望の後 THANATOS
講談社文庫
政治家の息子が飼う魚の世話で日給五万円、ただし飼い主の少年が現れると誰かが死ぬと噂あり。家庭の事情で高額バイトを探していた女子大生・彼方が屋敷へ向かうと理想の男性・高槻が目の前に…オクテな少女は恋に落ちた!だが戦慄の事件が続発。噂の少年“thanatos666”の呪いはやはり本物だった!? 彼方の恋と命の行方は?恋愛&恐怖の“タナトス”最新刊。(講談社文庫)
政治家の息子が飼う魚の世話で日給五万円、ただし飼い主の少年が現れると誰かが死ぬと噂あり。家庭の事情で高額バイトを探していた女子大生・彼方が屋敷へ向かうと理想の男性・高槻が目の前に…オクテな少女は恋に落ちた!だが戦慄の事件が続発。噂の少年“thanatos666”の呪いはやはり本物だった!?彼方の恋と命の行方は?恋愛&恐怖の“タナトス”最新刊。

実見 江戸の暮らし
講談社文庫
人気のおかずは? 快適に暮らすための知恵とは? 当時の貨幣経済はどうだったの? 江戸庶民の毎日は、リサイクルを徹底し、低エネルギーでありながら実に豊かだった。当時のベストセラーの挿絵に息づく、バラエティ豊かな江戸の人々の衣食住を、分かりやすく解説。時代小説の副読本としても役立つガイドブック。(講談社文庫)
歴史・時代小説ファン必携
エネルギー問題、食料事情、貧困だってなんのその
図版で一目瞭然! 住んでいるようにわかる江戸庶民の暮らしぶり
相手の顔さえよく見えないほど暗かった行灯。「数メートルに一軒」というほどの隆盛を極めた外食店。離婚・再婚は当たり前、婚活不要の自由な結婚事情――。名所図会や絵草紙をはじめとした図版を豊富に収録。目で見て、読んで追体験する、表舞台の歴史資料には記されない、江戸庶民の実生活を徹底ガイド!

<博多探偵ゆげ福> はしご
講談社文庫
食は、文化をあらわす。ラーメンは、九州の文化をあらわす!博多で伝説となったラーメン屋台「ゆげ福」の息子で、愛称「ゆげ福」こと弓削匠は、行方不明になっている父を探し求めながら、探偵業を営んでいる。人探しから替え玉受験、窃盗事件、そして幼なじみの警察官が容疑者となった取調室の密室殺人事件。ゆげ福は幼いころから築いたラーメン哲学と郷土愛で、さまざまな事件を解決していく何度も美味しいミステリ短編集。
「ラーメンの歴史ば調べることは、人間の文化交流史ば探ることにも繋がってる」
食は、文化をあらわす。ラーメンは、九州の文化をあらわす!
博多で伝説となったラーメン屋台「ゆげ福」の息子で、愛称「ゆげ福」こと弓削匠は、行方不明になっている父を探し求めながら、探偵業を営んでいる。人探しから替え玉受験、窃盗事件、そして幼なじみの警察官が容疑者となった取調室の密室殺人事件。ゆげ福は幼いころから築いたラーメン哲学で、さまざまな事件を解決していく。町とラーメンに対する愛は誰にも負けない名探偵の、何度でも美味しいミステリ短編集。

ロバに耳打ち
講談社文庫
昨日、酒を一升飲んでしまった。ぶ厚いイカの一夜干しが「お酒がほしいよう」とおれの左腕を引っ張るのだから、仕方ない。「記憶の中島」と呼ばれた異常な記憶力のおれも、今では昼に喰った飯すら忘れる。両親のこと、幼少期のこと。ゆる~い中に懐かしい匂いがする、らもエッセイ。(講談社文庫)
ゆる~くて、悩みなんてどうでもよくなる、らもエッセイ
昨日、酒を一升飲んでしまった。ぶ厚いイカの一夜干しが「お酒がほしいよう」とおれの左腕を引っ張るのだから、仕方ない。「記憶の中島」と呼ばれた異常な記憶力のおれも、今では昼に喰った飯すら忘れる。両親のこと、幼少期のこと。ゆる~い中に懐かしい匂いがする、らもエッセイ。
伝説の「お悩み相談」も同時収録!
※本書は2005年7月に双葉社より文庫として刊行されました。

鬼弾 鹿王丸、翔ぶ
講談社文庫
戦国の争乱で荒廃した京の町に、近江の六角(ろっかく)氏が攻めこんだ。しかし鎮撫(ちんぶ)のため町中を見回る六角勢の馬上の武士が次々と鉄砲で撃ち落とされる。標的を無慈悲に倒していくのは一匹狼の凄腕鉄砲撃ち。困り果てた六角氏は甲賀者・伴与七郎に謎の暗殺者の始末を命じた。見えない敵を探す闘いの火ぶたが切られた。(講談社文庫)
凄腕鉄砲撃ちを追え!
次々と標的を倒していく暗殺者と甲賀者たちの知略を尽くした攻防。
戦国の争乱で荒廃した京の町に、近江の六角(ろっかく)氏が攻めこんだ。しかし鎮撫(ちんぶ)のため町中を見回る六角勢の馬上の武士が次々と鉄砲で撃ち落とされる。標的を無慈悲に倒していくのは一匹狼の凄腕鉄砲撃ち。困り果てた六角氏は甲賀者・伴与七郎に謎の暗殺者の始末を命じた。見えない敵を探す闘いの火ぶたが切られた。
※本書は、2010年3月に小社より『鹿王丸、翔ぶ』として刊行された単行本を改題したものです。