講談社文庫作品一覧

吉田茂 ポピュリズムに背を向けて<上>
講談社文庫
ワンマン宰相と呼ばれ、占領からの早期独立を果たした吉田茂。戦前、外交官だった彼は、ヒトラー、ムッソリーニと手を結ぶ三国軍事同盟に強く反対。最後まで開戦を回避しようと努力する。さらに、戦争中も早期終戦に奔走するが、反東条派と睨まれた彼は、スパイを送り込まれ、ついに憲兵に逮捕されてしまう。(講談社文庫)
ワンマン宰相と呼ばれ、占領からの早期独立を果たした吉田茂。戦前、外交官だった彼は、ヒトラー、ムッソリーニと手を結ぶ三国軍事同盟に強く反対。最後まで開戦を回避しようと努力する。さらに、戦争中も早期終戦に奔走するが、反東条派と睨まれた彼は、スパイを送り込まれ、ついに憲兵に逮捕されてしまう。
※本書は2009年5月に小社より刊行された単行本を、加筆・修正して上下巻に分冊したものです。

絞首刑
講談社文庫
国家の名のもとに命を奪う「死刑」。著者は、数々の証言から執行現場を再現し、実際に起きた5つの事件を再取材しながら処刑に至る道程を検証する。なかでも、1994年に発生した、いわゆる「木曽川・長良川連続リンチ殺人事件」で逮捕され、死刑判決を受けた元少年3名への取材は、精緻を極める。死刑制度に対して是とする人々、非とする人々、あらゆる立場の人々に一読していただきたい、渾身のルポルタージュ。(講談社文庫)
国家の名のもとに命を奪う「死刑」。著者は、数々の証言から執行現場を再現し、実際に起きた5つの事件を再取材しながら処刑に至る道程を検証する。なかでも、1994年(平成6年)に大阪・愛知・岐阜の3府県で発生した、いわゆる「木曽川・長良川連続リンチ殺人事件」で逮捕され、死刑判決を受けた元少年たち3名への取材は、精緻を極める。何度となく拘置所内で対面取材を行い、彼らの発する言葉を丹念に追うことで、罪を悔恨する彼らの心情を描き上げている。また、被害者側の遺族たちのもとへの足を運び、いまだ晴れぬ苦しみ、元少年たちの更生を願う気持ち、あるいは絶対に許せないとする感情に接している。死刑制度に対して是とする人々、非とする人々、あらゆる立場の人々に一読していただきたい、渾身のルポルタージュ。

警視の偽装
講談社文庫
1945年のドイツと現代のロンドンをつなぐジュエリーが、オークションに出された。関わる人たちの連続死。時と場を越えた謎とは?

オンエア 上
講談社文庫
プロデューサーと不倫報道を続ける藤崎あゆみ・26歳。年下の野球選手に結婚をせがまれる水沢千広32歳。元カレのストーキングにおびえる望月結香・22歳。人気報道番組を舞台に3人の女子アナが、それぞれ予期せぬ人生の転機を迎える・・・・・・。リアルな描写で大反響を呼んだ著者初のエンターテイメイント小説! (講談社文庫)
プロデューサーと不倫関係を続ける藤崎あゆみ・26歳。
年下の野球選手に結婚をせがまれる水沢千広・32歳。
元カレのストーキングにおびえる望月結香・22歳。
人気報道番組を舞台に3人の女子アナが、それぞれ予期せぬ人生の転機を迎える……。
リアルな描写で大反響を呼んだ著者初のエンターテインメント小説!

トスカの接吻 オペラ・ミステリオーザ
講談社文庫
プッチーニ作曲の歌劇『トスカ』上演中、主演女優のナイフが相手役の首筋に突き刺さった。「開かれた密室」である舞台に、罠を仕掛けた犯人の真意は!? さらに前例のない新演出の予告直後、第二の犠牲者が…。芸術探偵・瞬一郎と伯父の海埜刑事が、完全犯罪の真相を追う。(講談社文庫)
プッチーニ作曲の歌劇『トスカ』上演中、主演女優のナイフが相手役の首筋に突き刺さった。「開かれた密室」である舞台に、罠を仕掛けた犯人の真意は!? さらに前例のない新演出の予告直後、第二の犠牲者が…。芸術探偵・瞬一郎と伯父の海埜刑事が、完全犯罪の真相を追う。

天の方舟(下)
講談社文庫
名栗建設の贈賄担当者・宮里一樹と裏で繋がり、異例の大抜擢で開発ラッシュに沸くベト合歓駐在所所長に七波。金も名声も得て順風満帆の彼女を、思いがけない悲劇が襲う。この非道な自分はなぜ裁かれないのか――七波は二〇年にわたる自らの罪と対峙する。途上国援助のダークサイドを抉る傑作長編! (講談社文庫)
名栗建設の贈賄担当者・宮里一樹と裏で繋がり、異例の大抜擢で開発ラッシュに沸くベトナム駐在所長に昇りつめた七波(ななみ)。金も名声も得て順風満帆の彼女を、思いがけない悲劇が襲う。この非道な自分はなぜ裁かれないのか――七波は20年にわたる自らの罪と対峙する。途上国援助のダークサイドを抉(えぐ)る傑作長編!

天の方舟(上)
講談社文庫
政府開発援助――ODA。国際支援の美名の陰で横行する、汚濁にまみれた裏金還流の仕組み。両親の借金返済のためにキャバクラで働く京大生・黒谷七海はそのからくりを知り、開発コンサルタント会社に入社して後ろ暗い不正の温床に身を投じる決意をする。金。最初はただ、そのためだった。(講談社文庫)
政府開発援助――ODA。国際支援の美名の陰で横行する、汚濁にまみれた裏金還流の仕組み。両親の借金返済のためにキャバクラで働く京大生・黒谷七波はそのからくりを知り、開発コンサルタント会社に入社して後ろ暗い不正の温床に身を投じる決意をする。金。最初はただ、そのためだった。

小鳥を愛した容疑者
講談社文庫
銃撃を受けて負傷した警視庁捜査一課の鬼警部補・須藤友三は、リハビリも兼ねて、容疑者のペットを保護する警視庁総務部総務課“動植物管理係”に配属された。そして、そこでコンビを組むことになったのが、新米巡査の薄圭子。人間よりも動物を愛する薄巡査が、現場に残されたペットから名推理を披露。難事件を解決する! (講談社文庫)
警視庁捜査一課で活躍していた鬼警部補・須藤友三。ある現場で銃撃を受けて負傷し、やむなく最前線を離れることに。数ヵ月後、リハビリも兼ねて容疑者のペットを保護する警視庁総務部総務課動植物管理係に配属され…た途端、今まで静かだったこの部署に、突如、仕事の依頼が次々と舞い込む。刑事時代にはあり得なかった現場、に“驚愕”の須藤。動植物保護だけのはずが、なぜか事件の捜査にまで踏み込むハメになり、腕がなる!?元捜査一課・鬼警部補の前に立ちはだかったもの。それは可愛くも凶暴な小鳥だった--

あなたも奔放な女と呼ばれよう
講談社文庫
三回の離婚のせいか、父親の違う四人の子がいるからか、図らずも「奔放な人生ですね」と言われてしまう内田春菊が、「だったら皆さんもどうぞ」と結婚制度をひたすら考えたエッセイ漫画。旧友友沢ミミヨの描く「フランス結婚事情」、亀山早苗氏との「奔放妻対談」に加え、46ページもの描き下ろし付きで文庫化!
※この作品は、2009年1月に祥伝社より刊行されたものに新作描き下ろしを加えて文庫化したものです。

猫の神様
講談社文庫
彼が死んだのは、暖かい春の陽射しが射し込む、穏やかな朝だった。十年と八ヶ月一緒に暮らしたというのに、それはとてもあっけないお別れだった…ぎじゅ太が死んでからというもの、僕は毎日を呆然と過ごした。僕の薄い膜の中に入って来れるのはみャ太だけだった…こいつは長生きするだろう。これから先、ずっと長い間可愛がって、二人仲良く暮らして。でもそうはならなかった。独身ライターとその小さな家族の、愛と孤独の物語。
彼が死んだのは、暖かい春の陽射しが差し込む、穏やかな朝だった。十年と八ヶ
月一緒に暮らしたというのに、それはとてもあっけないお別れだった......ぎ
じゅ太が死んでからというもの、僕は毎日を呆然と過ごした。僕の薄い膜の中に
入って来れるのはみャ太だけだった......こいつは長生きするだろう。これから
先、ずっと長い間可愛がって、二人仲良く暮らしていけるはずだ。でもそうはな
らなかった。おそらくこの時すでに、彼の身体の中では異変が起こっていたの
だ。

零崎曲識の人間人間
講談社文庫
最強の“音使い”、ついに現る 「人間シリーズ」第三弾
1 ランドセルランドの戦い
2 ロイヤルロイヤリティーホテルの音階
3 クラッシュクラシックの面会
4 ラストフルラストの本懐
音はすべてを支配する。
世界を、時間を、空白を。
絶望を、思想を、感覚を。
機会を、景色を、星々を。
了解を、殺戮を、指先を。
過去を、契機を、順番を。
知識を、蒙昧を、恋愛を。
人間を、人間を、人間を。
曲がることなく、支配する。

桜下の決闘 吉岡清三郎貸腕帳
講談社文庫
宮本武蔵をこの上なく憎み、「二」の字が大嫌い。吉岡一門の流れを汲む剣豪・清三郎は、その腕を貸して利息を活計(たつき)にしてきた。顔は美しいが陰気な下女・おさえに見送られ、今日も自慢の腕を揮(ふる)う。そして巡り合わせた、200年の時を超えた復讐劇。二刀流よ、覚悟! 破天荒な剣士の生き様を描く、痛快時代小説シリーズ第2弾!

文庫版 死ねばいいのに
講談社文庫
死んだ女のことを教えてくれないか。三箇月前、自宅マンションで何者かによって殺された鹿島亜佐美。突如現れた無礼な男が、彼女のことを私に尋ねる。私は彼女の何を知っていたというのだろう。交わらない会話の先に浮かび上がるのは、人とは思えぬほどの心の昏(くら)がり。極上のベストセラー。(講談社文庫)
嘘を重ねるほどに、真実に近づいていく。京極夏彦が紡ぐ究極の謎(ミステリー)
「王様のブランチ」「ダ・ヴィンチ」などで絶賛! 極上のベストセラー!!
死んだ女のことを教えてくれないか。三箇月前、自宅マンションで何者かによって殺された鹿島亜佐美。突如現れた無礼な男が、彼女のことを私に尋ねる。私は彼女の何を知っていたというのだろう。交わらない会話の先に浮かび上がるのは、人とは思えぬほどの心の昏(くら)がり。極上のベストセラー。<解説・辻村深月>
※本作品は2010年5月に単行本として刊行されたものです。文庫版として出版するにあたり、本文レイアウトに合わせて、加筆訂正がなされていますが、ストーリーなどは変わっておりません。

姫遊
講談社文庫
十八歳の若侍、真山友治は、そろそろ婿入りの口探しに真剣にならないといけない小藩の下士の次男坊だった。江戸勤めになって半年程のある日、藩の重役に料亭に呼び出され、これは良い婿入りの話かと思ったところ、なんと切腹を強要されてしまう。睦月影郎渾身の新シリーズ第一巻。(講談社文庫)
時代官能書下ろし新シリーズ。

オンエア 下
講談社文庫
ニュース番組のサブキャスター・藤崎あゆみは大物政治家と急接近。同番組のスポーツキャスター・水沢千広は野球選手の恋人に捨てられる。スキャンダルで退社を余儀なくされたお天気キャスター・望月結香は、ゼロからの再出発を図り・・・・・・。民放キー局の人気女子アナたちがそれぞれの事件を経て、物語は大きく動く。(講談社文庫)
ニュース番組のサブキャスター・藤崎あゆみは大物政治家と急接近。
同番組のスポーツキャスター・水沢千広は野球選手の恋人に捨てられる。
スキャンダルで退社を余儀なくされたお天気キャスター・望月結香は、ゼロからの再出発を図り……。
民放キー局の人気女子アナたちがそれぞれの事件を経て、物語は大きく動く。

ニサッタ、ニサッタ(下)
講談社文庫
借金を何とか返し終えた耕平は、北海道・斜里の実家に戻る。その雄大な自然に癒されたものの、働き口は見つからない。そこに新聞配達所で一緒だった沖縄出身の竹田杏菜が突然やって来る。ようやくスーパーの正社員の道が見えてきた矢先、酒酔い運転で事故を起こしてしまう。明日への希望を問う感動長編。(講談社文庫)
どうやったら、失くした「明日」を取り戻すことができるのだろうか?
閉塞した社会で生きる希望を探し求める物語
借金を何とか返し終えた耕平は、北海道・斜里の実家に戻る。その雄大な自然に癒されたものの、働き口は見つからない。そこに新聞配達所で一緒だった沖縄出身の竹田杏菜が突然やって来る。ようやくスーパーの正社員の道が見えてきた矢先、酒酔い運転で事故を起こしてしまう。明日への希望を問う感動長編。

警視庁情報官 ブラックドナー
講談社文庫
旅行先のハワイで偶然、極盛会組長の宝田を認めた黒田純一。体調不良と噂されていた宝田は入国が禁止されているはずのアメリカで臓器移植手術を受けていた。何かある――臓器密売ルートを暴くため黒田はマニラへ飛び、部下はロスとアモイに潜る。スケールアップした捜査に舌を巻く警察小説の進化形!【文庫書下ろし】(講談社文庫)
人気絶好調 シリーズ第4弾!
旅行先のハワイで偶然、極盛会組長の宝田を認めた黒田純一。体調不良と噂されていた宝田は入国が禁止されているはずのアメリカで臓器移植手術を受けていた。何かある――臓器密売ルートを暴くため黒田はマニラへ飛び、部下はロスとアモイに潜る。
スケールアップした捜査に舌を巻く警察小説の進化形!<文庫書下ろし>

すらすら読める方丈記
講談社文庫
総ルビつきの原文、中野孝次のわかりやすく、かつ洞察に満ちた現代語訳、そして共鳴する想いを込めた深く真摯な解説が、平家と源氏が争った時代を生きた鴨長明の肉声を今の時代に鮮やかに蘇らせる。大地震、大火、大飢饉、辻風、さらに遷都を体験し、ついには方丈の住居暮らしに本当の安心を得た生き方が心に沁みる。(講談社文庫)
総ルビつきの原文、中野孝次のわかりやすく、かつ洞察に満ちた現代語訳、そして共鳴する想いを込めた深く真摯な解説が、平家と源氏が争った時代を生きた鴨長明(かものちょうめい)の肉声を今の時代に鮮やかに蘇らせる。
大地震、大火、大飢饉、辻風、さらに遷都を体験し、ついには方丈の住居暮らしに本当の安心を得た生き方が心に沁みる。

捜査官
講談社文庫
青森県警の元似顔絵捜査官・杉澤洋二と警察庁警備局の警視正・成瀬公大が、核廃棄物最終処分場建設反対派が起こすテロを捜査する。県警、公安、警備保障会社、23年前の事件、そして“エス”――さまざまに絡み合う思惑を解くきっかけは、たったひとつの手がかりだった――。警察小説の要、“捜査”を2つの視点から描ききる、これぞ警察“捜査”小説! (講談社文庫)
手がかりを、見つけだせ。
第54回江戸川乱歩賞受賞作家 末浦広海が書き下ろす
乱歩賞受賞後第一作にして最高の警察“捜査”小説!
青森県警の元似顔絵捜査官・杉澤洋二と警察庁警備局の警視正・成瀬公大が、核廃棄物最終処分場建設反対派が起こすテロを捜査する。県警、公安、警備保障会社、23年前の事件、そして“エス”――さまざまに絡み合う思惑を解くきっかけは、たったひとつの手がかりだった――。
警察小説の要、“捜査”を2つの視点から描ききる、これぞ警察“捜査”小説!

戦国鬼譚 惨
講談社文庫
人を欺けば謀られ、人を信じれば殺される。木曾谷の治世をめぐり反目する木曾家当主の義昌と弟の義豊。武田に殉じるか織田へ寝返るか――谷間に常と変らぬ春が訪れたとき、兄弟は慟哭の中で身悶えしなければならなかった。武田家滅亡が招いた鬼哭啾啾を活写し、極点での人間の本性を炙り出した傑作戦国絵巻5編。 「遂に伊東潤が文句のつけようのない傑作をものした」――文芸評論家・縄田一男(講談社文庫)
人を欺けば謀(たばか)られ、人を信じれば殺される。木曾谷(きそだに)の治世をめぐり反目する木曾家当主の義昌と弟の義豊。武田に殉じるか織田へ寝返るか――谷間に常と変わらぬ春が訪れたとき、兄弟は慟哭の中で身悶えしなければならなかった。武田家滅亡が招いた鬼哭啾啾(きこくしゅうしゅう)を活写し、極点での人間の本性を炙り出した傑作戦国絵巻5編。
●木曾谷の証人
●要らぬ駒
●画龍点睛
●温もりいまだ冷めやらず
●表裏者
※本書は2010年5月に小社より刊行されたものを加筆、修正したものです。