講談社文庫作品一覧

ここはとても速い川
講談社文庫
『この世の喜びよ』で第168回芥川賞受賞!
注目の詩人による、初小説集。
読んでいる間、ずっと幸福でした。――川上弘美
保坂委員が説明の途中で嗚咽した場面は
野間新人賞の選考の歴史に刻まれよう。――長嶋 有
選考委員〈小川洋子、川上弘美、高橋源一郎、長嶋 有、保坂和志〉
満場一致の、第43回野間文芸新人賞受賞作
【あらすじ】
児童養護施設に住む、小学五年生の集。
一緒に暮らす年下の親友ひじりと、近所を流れる淀川へ亀を見に行くのが楽しみだ。
繊細な言葉で子どもたちの目に映る景色をそのままに描く表題作と、
詩人である著者の小説第一作「膨張」を収録。
選考委員の絶賛を呼び、史上初の満場一致で選ばれた、第43回野間文芸新人賞受賞作。

よむーくノートブック
講談社文庫
講談社文庫オリジナルキャラクター「よむーく」のノートができました!
講談社文庫50周年を記念し誕生した、オリジナルキャラクター「よむーく」。
坂崎千春さんによるイラストをちりばめた、素敵なノートです。
よむーくと一緒に、日々の楽しいことを書き込みませんか?

よむーくの読書ノート
講談社文庫
講談社文庫オリジナルキャラクター「よむーく」と一緒に、読書の記録をつけよう!
本が大好きで、胸のポケットにいつも文庫本を入れている、しろくま「よむーく」。
講談社文庫×イラストレーターの坂崎千春さんのコラボで誕生しました。
そんなよむーくのイラストをちりばめた、楽しい読書ノートが登場!
あなたの評価や感想を100冊分、記録できます。
あなただけの一冊を完成させてください!

ダーク・アワーズ(下)
講談社文庫
二人組のレイプ犯(ミッドナイト・メン)も同夜に犯行を重ねており、バラードは忙殺される。射殺事件でボッシュの協力を得た彼女は、動機の解明につながるギャング団の内通者に接触しようとする。だが、その行動から彼女は警察の暗部を敵に回してしまった――。ボッシュとバラード、孤高の二人が夜のロサンジェルスを駆け巡る。
ハリー・ボッシュとレネイ・バラード共演第3弾。
「本書は、コナリー作品のなかでもトップ・スリーに入る。彼の速球は健在だ。アメージングだ」
――ショーン・キャメロン/ザ・クルー・レビューズ
「バラードとボッシュがますますよくなっている……コナリーは捜査を描き、強烈なサスペンスを作りだすことにおいて業界最高のひとりだが、バラードとボッシュの関係──おなじ困難だが重要な仕事に専心するふたつの優秀な頭脳から育まれる仕事上の友情──が、そこに加えられた特典である」
――コレット・バンクロフト、タンパベイ・タイムズ紙
「もっともわくわくさせられる作品であり、警察小説の未来への希望的観測である」
――ポーラ・ウッズ、アルタ・ジャーナル誌
「これは傑作だ」
――パブリッシャーズ・ウィークリー誌星付きレビュー

スクロール
講談社文庫
YOASOBIの大ヒット曲「ハルジオン」の原作者としても知られる
橋爪駿輝の本作は、北村匠海と中川大志のW主演映画の原作です。
(2023年2月3日全国公開予定)
[SCROLL] スクロール
出演:北村匠海 中川大志 松岡茉優 古川琴音
監督・脚本・編集:清水康彦 脚本:金沢知樹 木乃江祐希 原作:橋爪駿輝「スクロール」(講談社文庫)
音楽:香田悠真 撮影:川上智之 照明:穂苅慶人 録音・音響効果:桐山裕行 美術:松本千広
製作:「スクロール」製作委員会 制作プロダクション:イースト・ファクトリー 配給:ショウゲート
SCROLL-MOVIE.COM
「僕」の前に突如現れた女子高生ハル。僕の隣に住む元彼の「音」だけでも聞きたいと
僕の部屋に上がってきた「童貞王子」。希望部署にいけずに燻っていたユウスケは
バーで出会った菜穂と付き合うが、ある事件取材をきっかけにふたりの関係は変わっていく
「スクロール」。など、全5編収録した鈍色の青春を駆ける物語。

神様の思惑
講談社文庫
「僕を殺してくれる?」
あのとき、そう願った少年。
二十年ぶりの邂逅によって、謎は解き明かされる。
隠された愛が涙を誘うミステリ集!
美しい伏線、感涙のミステリ。
『神様の思惑』は、令和になって奇跡的に発掘されたタイムカプセル
――解説(ミステリ評論家・大森滋樹)より
技巧ミステリの名手による、深い家族愛をめぐる五つの物語。
遊園地で休憩中の若い父親は、清掃員の男性に頼まれ、迷子の親捜しをする。
そこで、清掃員がかつて近所の公園で寝泊まりしていた「カミさん」だったことに気づく。
彼は少年時代、「カミさん」に自分を『殺してくれ』と頼んだことを思い出す(表題作「神様の思惑」)。
隠された愛が涙を誘うミステリ短編集(『家族パズル』改題)。

創竜伝(14) 月への門
講談社文庫
京都の空には異形の怪物や新型兵器、地上には機動隊員やトカゲ兵…京都幕府を誕生させた小早川奈津子と手を組む竜堂四兄弟に襲いかかる無数の敵。蹴散らせども蹴散らせども奴らは次々やってくる。四兄弟は身を隠そうとある人物を頼って名古屋へ向かうが、そこで目にしたのは「閣下」と呼ばれる黒幕が引き起こした惨劇だった。
怒りの四兄弟vs.傲岸不遜な黒幕、苛烈な戦いへ!

奇譚蒐集家 小泉八雲 終わりなき夜に
講談社文庫
この世ならぬものたちにご用心。
怪異に潜む、切ない真実。
大英帝国を舞台におくる、青春×ホラー×ミステリーの傑作!
「奇譚蒐集家 小泉八雲」シリーズ待望の最新刊!
若き日の小泉八雲――この世の怪を蒐集するパトリックと相棒のオーランドの元に持ち込まれる奇妙な相談の数々。知らぬ間に教室にいる「何か」、曰くつきのドールズ・ハウスから消えた人形、女の霊に憑かれ死相を浮かべる青年――。怪現象に迫る二人を待ち受ける、切なすぎる真実とは。

ダーク・アワーズ(上)
講談社文庫
ブラック・ライヴズ・マター運動がロス市警にも逆風となった2020年。
深夜勤務刑事のバラードは二人組のレイプ犯(ミッドナイト・メン)を追って大晦日の警戒態勢に入っていた。年越しの瞬間に銃による殺人事件が発生し、薬莢から10年前の未解決事件で同じ銃が使われていることが判明する。その担当は現役時代のボッシュだった。
ハリー・ボッシュとレネイ・バラード共演第3弾。
「本格的で、時事的かつスリリングなサスペンスであり、マイクル・コナリーの最高傑作の一つだ」
――マーク・サンダースン/タイムズ紙(英国)
「レネイ・バラードとハリー・ボッシュがタッグを組む三作目は、バラードがクライム・フィクションのなかで、もっとも興味深く、もっとも複雑な登場人物のひとりに進化したことと、コナリーがポスト・ジョージ・フロイド時代における警察活動を冷徹に見つめていることから、これまでで最高の作品になっている」
――ブックリスト星付きレビュー
「絶好調の作家によるあらたな極上のサスペンスであり、ボッシュの本とタイタス・ウェリバーが主役のボッシュを演じるTVドラマの何百万人ものファンを喜ばせるだろう」
――サンデー・エクスプレス紙(英国)

地検のS Sの幕引き
講談社文庫
法律では裁けずとも、必ず引きずりおろす――。
総務課長ながら地方検察庁を陰で操る男 VS. 大物代議士の背後で暗躍する影の実力者
緊迫の頭脳戦!
傑作<検察>ミステリー「地検のS」シリーズ圧巻の最終巻!
殺された母と妹の敵を討つ――総務課長ながら湊川地方検察庁を陰で操り、大物代議士・吉村泰二に迫る伊勢雅行。吉村にかかるヤミ献金疑惑の証拠をつかむも、先代から吉村家に仕え暗躍してきた秘書・須黒清美が立ちはだかる。緊迫の頭脳戦の先、伊勢が下す決断とは。傑作社会派検察ミステリー!(文庫書き下ろし!)

新本格魔法少女りすか4
講談社文庫
最終決戦!!
りすか一行は、ついに父・水倉神檎のもとへ――
魔法少女×冒険×推理小説「りすかシリーズ」完結!
『六人の魔法使い』を追い、順調に旅を続けてきた供犠創貴。
だが、残る二人 ――水倉鍵と結島愛媛を前に、窮地に陥っていた。
仲間の水倉りすかとツナギは戦闘不能。
己に残された時間も、あと数分……。
創貴は、りすかから譲り受けた心臓の鼓動を感じながら、起死回生の策に出る。
時を超える魔法冒険譚、完結!

潜入 味見方同心(五) 牛の活きづくり
講談社文庫
極上の謎と江戸の珍料理あふれる“痛快”捕物帖。「味見方同心」新シリーズ・潜入篇、待望の最新刊!
味見方の同心・魚之進はおのぶと同僚の本田を引き連れて、獣の肉を食べさせる東両国の有名店・ももんじやに行くことになった。大きな料亭で押し込み強盗を働く悪党の一味が、その店で目撃されたのだ。だが、町方には肉を焼く匂いが苦手な者も多く、張り込みがうまくいかない。そこで味見方にお鉢が回ってきたという寸法である。店の主には事情を話して「獣肉が大好きな若いやつら」ということにしてもらっている。味見方を名乗るくせに獣の臓物を食べたことがない己に、内心忸怩たるものもあった。そして潜入の当日、果たして悪党どもはももんじやにやってきた。迎え撃つ魚之進らは、まず「大食い勝負」を挑むことに……。

こどものころにみた夢
講談社文庫
【誰かの夢はときに美しく、ときに恐ろしく、どこか優しさに満ちている――】
5分で読めて心が癒やされる!
文:角田光代、石田衣良、島本理生、阿川弘之、辻村深月、西 加奈子、市川拓司、堀江敏幸、柴崎友香、長野まゆみ、穂村弘、高橋源一郎
絵:網中いづる、松尾たいこ、鯰江光二、木内達朗、吉田尚令、いとう 瞳、中村純司、田雜芳一、望月通陽、ささめやゆき、しりあがり寿
豪華作家陣が文章と絵で綴るショート・ショートアンソロジー!

密室を開ける手
講談社文庫
祖父が死んだ――疎遠だった和典は、葬儀当日も通学し参列しなかった。そんな時、母親から父親のクリーニングを取りに行ってほしいと頼まれる。面倒と感じつつも葬儀に参列しなかった引け目から、しぶしぶその役目を引き受けた和典。品物を引き取る際に、店員から依頼はなかったがシミ抜きをしておいたという伝言を受ける。そのシミは大部分にわたる血痕だった――。父親は血を浴びるようなことをしたのか、ととたんに不安になり思いを巡らせる中、母親から最近父親が頻繁に長崎に行くようになり、絶対に女がいるに違いないとヒステリックに話していたことに思い至る。本当にそうなのだろうか? そして父親が通っているという長崎は、偶然にも祖父の出身地であることに気が付いた。何かがある――そう直観した和典は、調査にのりだす。そしてだんだんと分かってきたことは、祖父が戦時中叶えられなかったある強い想いがあるということだった。

積み木シンドローム The cream of the notes 11
講談社文庫
あらゆるものが新しくなり、人々の価値観も変化する──。
コロナ後の情報化社会での新生活、新常識からエンジンへの偏愛まで、人気作家の100のエッセィ。
真面目にふざけることに挑戦しつづけている森視点で物事を見ると、世界の景色が大きく変わる!
書下ろし人気エッセィ、ついにシリーズ第11作登場!
格差社会を解決するものはヴァーチャルしかない?/
エンジンが好きで、今でもときどき始動している/
戦争には審判がいない。何故なら、ルールがないからだ/
約束が守れない人は、自分のことを過大評価している ほか

ガラスの50代
講談社文庫
本当に私、大人なのか?
『負け犬の遠吠え』の著者が綴る、令和の50代!
Webマガジン「ミモレ」の大反響コラム、文庫化!
上の世代からも下の世代からも、
頼りにはされても心配はされないこの年頃の懊悩を、
これから探ってまいります。――本文より
夏目漱石は四十九歳で亡くなった。
かたや、今は人生百年時代。
令和の五十代が抱える悩みの原因は、寿命が長くなったせい。
美容、体調、親、子供、仕事、趣味、セックス、老後の準備……。
もう若くない。でも、老いてもいない。
心身ともにガラスのように繊細な季節を、どう生きる?
共感必至の人気エッセイ!

天山の巫女ソニン 江南外伝 海竜の子
講談社文庫
人気ファンタジー小説「天山の巫女ソニン」シリーズ、もうひとつの外伝。
陰謀により故郷も母も失った少年クワン。
のちに江南の第2王子となるクワンの波乱にみちた再生の物語。
江南【カンナム】の美しい湾を牛耳る『海竜商会』。
その有力者サヴァンを叔父にもち、何不自由なく幸せな日々を送っていた少年・クワン。
しかし、クワンが落としたアクセサリーがきっかけとなり、湾に毒が流される。
湾の海産物はすべて死滅し、混乱に巻き込まれサヴァンと母は亡くなってしまう。
すべてを失ったクワンのもとに王宮から迎えがくる。
江南王の隠し子であることを告げられたクワンは、王宮で暮らすことを決める。
そこであの混乱は、側室の子であるクワンを憎んだミナ王妃による陰謀によるものだと気づくが……。
多くの人々の心をひきつける江南の第2王子クワンの絶望と波乱にみちた魂の再生の物語。

天山の巫女ソニン 巨山外伝 予言の娘
講談社文庫
ソニンとの出会いと友情はまだ少し先のこと――。
父母である王と王妃から愛されずに育った北国の王女イェラの物語。
ソニンが天山の巫女として成長したのは美しい四季に恵まれた沙維【サイ】の国。イェラが王女として成長したのはその北に草原と森林が広がる寒さ厳しい巨山【コザン】の国。孤高の王女イェラが、春風のようなソニンと出会うまで、どのように生きてきたのかを紹介する、本編「天山の巫女ソニン」のサイドストーリー!

狙われた羊
講談社文庫
カルト宗教は、心を奪い、カネを奪い、家族を壊す!
カルト教団によるマインドコントロールの恐怖と、悪辣な集金システムを描いた名作フィクション、緊急文庫化!
最近は浮気調査ばかりしている探偵の牛島のもとに、奇妙な依頼が舞い込んできた。
「人さらいはやってもらえるんでしょうか?」
依頼人の息子は、突如連絡を絶ったのだという。どうやら、あやしげな団体に深入りしているらしい。
「厄介な仕事」と踏んだ牛島は当初依頼を断ったが、秘書の坂巻に説得されて調査を開始。すると、依頼人の息子は、近年様々な問題を起こしているカルト教団に入信していることが判明した――。
世間を騒がすカルト教団、そして家族を取り返すために戦う人々を描く!

福猫屋 お佐和のねこだすけ
講談社文庫
夫を亡くして塞ぎこむお佐和を救ったのは迷い猫だった。彼女は恩返しに貸し猫の店を思いつき……。江戸のペット事情を描く時代小説!
錺職人の夫を若くして亡くしたお佐和は仕事場を兼ねた広い家にポツンと一人取り残された。夫を追いかけたいと思うほど落ち込んでいたが、そこへ腹の大きな野良猫が迷い込む。福と名づけたその猫の面倒を見るうちに心癒やされ、お佐和は立ち直りを見せる。すぐに子猫が5匹生まれ、また、甥っ子の亮太や夫の兄弟子だった繁蔵もお佐和の家に立ち寄るようになり、お佐和の家はすっかり明るさを取り戻していく。そんなある日、繁蔵の長屋の大家から福に「ネズミ捕り」の依頼が舞い込む。江戸時代のペットショップ「福猫屋」が始まるきっかけだった……。